2022年05月14日 土曜日
坂野義光監督・脚本、山内明主演の1971年の日本映画「ゴジラ対ヘドラ」
ゴジラシリーズ十一作目。
駿河湾では謎の巨大な怪獣が船を襲って沈めていた。
海洋生物学者の矢野徹は地元の漁師が見つけた不思議な生物を研究調査をしており、調査の為に海に潜ると怪獣に襲われて負傷してしまった。
その謎の生物は海のヘドロから誕生した怪獣だったため矢野の息子によってヘドラと名付けられた。
ヘドラは日本に上陸し、工場の排煙を吸収し周囲にガスやヘドラを撒き散らした。
そこにゴジラが現れヘドラと戦うがヘドラは逃亡。
ヘドラは空中を飛びながらガスを撒き散らし多くの人々を殺していた。
Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思い、前作に続けてこの映画も見てみた。
前作の「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」で完全に子供向け映画に振り切ったにも関わらず、その次作は暗い社会派であり、色々と実験的な事もしていて非常に大人向けの映画になっており、これまでのゴジラシリーズとも違っていておもしろく見れた。
当時の社会問題だった公害を正面から扱い、大気汚染や海洋汚染等をそのままヘドラという怪獣にして人間を虐殺して行き、そこにゴジラで子供向け映画の要素も加えつつというゴジラにしては変わった映画、変わり過ぎな映画なんだけれど、今までの映画の様に人間部分のグダグダした中途半端な冒険モノやSFモノに怪獣をぶっこんだ様な映画とは違い、一番初めの「ゴジラ」の様な人間部分と怪獣部分が上手く絡んだ構成になっていて社会問題映画として見れちゃう。
映像的にも急にアニメーションを入れたり、一画面に複数の画面を入れて、そこの一つ一つの画面で人々が批判したり髑髏がいたりと意欲的な事もしているし、何を考えているのか考えていないのかも分からないヘドラがじっと光を見つめている場面を長く何度も入れたりと見入ってしまう様なおもしろい映像を入れていて飽きる事無く見れた。
大量のヘドロに埋まって人間が死んだり、人間が一気に溶けて白骨化したり、何千人も人が死んでいたりと残酷な部分も多く、やたらと海に流れているヘドロにゴミや魚の死体があるのを何度も見せて、まあ鬱々としている。
この海のヘドロは公害を見せる為に必要なのかもしれないけれど何度もだし、長いし、何より見た目が汚いので途中から早送ってはしまった。
怪獣映画としては、夜に目が赤く光るヘドラの不気味さが良く出ていて、夜の広い空間でゴジラとヘドラが戦う場面は中々印象的。
だけれど、ヘドラはヘドロで出来ているのにやっぱり着ぐるみなのでゴジラの攻撃で手がヘドラを突き抜けたと思ったらゴジラがヘドラに伸し掛かって倒したり、ヘドラを掴んでぶん回したりしていて、ベチョベチョのヘドロ感が無かったりする。
今だとCGでやってベッチョベチョでおもしろくなりそうな気がする。
ただ、やっぱりゴジラが口から吐く放射熱戦の反動で飛んで行くのは閉口からの笑ってしまった。
このゴジラの飛行だけでなく、この映画全体の雰囲気の中で一番浮いているのがゴジラ。
ゴジラが人間的な動きをして変にコミカルな動きをしているのだけれど、これはこれまでのゴジラシリーズの流れをそのまま引き継いでいるからなんだろうけれど、それにしてもこの映画でこのゴジラの動きはないよなぁ。
役者はまだ有名になる前の柴俊夫が柴本俊夫の芸名で出ていて、初め見た時に何か見た事ある人だなぁ…と思って調べたら柴俊夫だと分かる。
この映画ではこれまでのゴジラシリーズに登場していた役者陣が出ていないのは、前作の「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」から大分予算が削減されて、この映画も結構な低予算だったので役者も経費削減で有名所が使えなかったみたい。
低予算ではあるけれど特撮は結構良く出来ていたと思うし、今までのやたら何でもセットではなく外での撮影というのも良かったと思う。
この映画、怪獣と社会問題を組み合わせて、それが上手く組み合い、鬱々とした雰囲気で通し、所々で実験的な映像も入れつつで結構おもしろかった。
それまでのグダグダした人間ドラマ部分に怪獣対決を入れ込んだ様なゴジラ映画よりは、前作の「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」やこの「ゴジラ対ヘドラ」みたいな怪獣の対決以外で大人も見れてしまう映画の方が好きかもしれない。
☆☆☆★★
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2022年05月13日 金曜日
本多猪四郎監督、矢崎知紀主演の1969年の日本映画「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」
ゴジラシリーズ十作目。
鍵っ子で気弱な小学生の三木一郎は自作の通信機の玩具を使って怪獣島へ行く事を妄想していた。
ある日、町に銀行強盗が逃げ込み廃墟に隠れていたが、そこに偶然三木一郎が忍び込み、銀行強盗の運転免許証を拾って持ち帰った。
運転免許証を取り返す為に強盗達は三木一郎を誘拐する。
Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思い、前作に続けてこの映画も見てみた。
ゴジラシリーズの中でも異作・奇作らしく、主人公は小学生で、話は強盗に誘拐されるが結構ほのぼのしていて少年の成長譚であり、怪獣は少年の妄想・夢の中で登場しているだけという非常に変わった映画。
こういう内容なのでゴジラファンや怪獣ファンからすると評判は悪いのだろうけれど、そうではないわたしは結構おもしろく見れてしまった。
当時の日本の景色が、多分有害だろう煙が工場からモクモクと出ていて煙まみれの空に、トラックがバンバン走る危険な道路に、狭くて薄汚れた団地とか戦後の復興からの高度経済成長期の景色そのままなんだろうけれど、今見ると何かでの崩壊後の色々ほったらかしで急激に生産しているディストピアSFっぽい景色で、そこで子供の誘拐劇だし、主人公はいじめられて自分の世界に引きこもって怪獣と遊んでいるのだから鬱々とした雰囲気になりそうなモノをほのぼの風味で見せていて、この感じは当時の子供向け映画を見るには非常におもしろかった。
主人公を子供にして内容的にも子供向けなそんな映画なのに、この見せ方だと「怪獣なんて夢。妄想」と言っている感じをぶつけているのもおもしろく感じてしまった。
一方で「怪獣は子供に夢と希望を与える」とも言っている感じもあって色々と思えてしまう。
更に主人公を気にする団地の玩具コンサルタント役で天本英世が出ているのだけれど、この天本英世が物凄く良い。
天本英世と言えば仮面ライダーシリーズの死神博士とか癖の強い役の印象が強いけれど、この映画での天本英世は鍵っ子で寂しそうな主人公を気に掛ける非常にやさしいおじさんで、非常にほっこりして、この天本英世がほのぼの感を引き立たせている。
天本英世と言えばおじいさんの印象しかないけれど、この映画の天本英世は若い…けれどおじいさん前の感じなので、この時何歳かな?と思って調べてみたらこの時43歳!
昔の役者って老け顔ではあるけれど、それにしても43歳にしてはおじいさん感が凄い。
一方の怪獣の方は多分予算が削減されたんだろうなぁ…というのが見える内容。
実際、映画の斜陽化で大分予算が削られた中で何とか工夫して作ったらしく、怪獣達の映像はほぼ過去の映画の使い回し。
なので多くの怪獣が登場して「オール怪獣大進撃」にはなっているので、怪獣を見るなら過去の映画見ずにこれだけでも総集編的に見れてしまう。
ガバラと戦うゴジラやミニラ部分だけが新撮かで、ここは結構おもしろい。
小学生の妄想・夢の中なので主人公と同じ位の大きさのミニラが日本語で喋ったり、ミニラは主人公から離れると巨大化したり、「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」よりも子育てしているゴジラとかほのぼのした感じが結構良い。
この小学生の妄想・夢の中で頑張るミニラを思って現実の主人公も頑張るという展開は分かるけれど、今まで内気だった主人公が最後に急に切れて暴力的になり、他人に迷惑をかけるいたずらをし始めるって、これって良いの?って感じてしまったのは、これは時代なのか、わたしの年齢や性格からなのか?
この映画、終盤の主人公と強盗との追いかけっこは少々ダレたけれど、当時の風景や普段の暮らしの感覚を見る子供向け映画として結構おもしろく、怪獣部分はこれまでのゴジラシリーズでの怪獣部分がそれ程とも感じなかったので、この総集編だけでも十分な気がしたし、きっちり子供向けの振り切ったという部分でも良いんじゃない?と思った。
☆☆☆★★
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2022年05月12日 木曜日
本多猪四郎監督・脚本、久保明主演の1968年の日本映画「怪獣総進撃https://godzilla.store/shop/e/e109/」
ゴジラシリーズ九作目。
二十世紀末。
人類は月に月面基地を作っており、国連科学委員会は小笠原諸島にゴジラを始めとする怪獣達を集めた怪獣ランドを作って研究していた。
ある時怪獣ランドの施設にガスが充満して怪獣達は怪獣ランドから逃げ出し世界各地を襲い始めた。
調査を始めた国連科学委員会は月面基地からムーンライトSY-3を呼び戻し、その隊員達は怪獣ランドに赴くと研究員達に導かれてキラアク星人と出会う。
キラアク星人達は地球への定住の為に怪獣達を操って破壊活動を行ったと言い、更なる怪獣による攻撃の脅迫を行って来た。
Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思い、前作に続けてこの映画も見てみた。
題名の「怪獣総進撃」はそう言えばそうなんだけれど、内容はほぼキラアク星人による地球侵略に対抗する国連科学委員会の人々の地球侵略モノで、地球侵略モノとしてはまあまあおもしろかったけれど怪獣映画の「怪獣総進撃」としては大分微妙だった。
地球侵略モノとしては、ほとんどムーンライトSY-3の人だけが活動している状態で、世界的組織の国連が余りに小規模で、その他の国連の人々や部隊の対応力の無さとか、キラアク星人のまず見た目のしょっぱさとか、毎回他の映画では怪獣達は出会っただけで直ぐに喧嘩を始めているのに小笠原諸島では狭い島内で喧嘩する事無く管理出来ていたり、怪獣を島に連れて来れているのだからその技術を使えば怪獣達を制御出来るんじゃないの?と思ってしまったりとか、最終的に自由になった怪獣達は本能で悪い敵を感じて攻撃し出すとかの都合の良さとか、まあ緩々ばかりではあるけれど当時のSF映画としてそれなりに見てはいられた。
ただ本来見せるべきの怪獣達に関しては序盤で世界中を破壊しまくるのを見せたのは少しだけ。
最後にいよいよ地球怪獣軍団対宇宙怪獣のキングギドラの見せ場とはなるけれど、残り二十分になってから始まって十分程で終わってしまう。
流石にこれでは物足りない。
怪獣の中では主人公のはずのゴジラはキングギドラに対して放射熱線はほとんど吐かずに首を何度も何度も踏みつけて口から血を吐かせる結構酷い事して、それでも出番は少なく、むしろアンギラスの方が活躍して目立っていた。
ラドン、モスラ、バラゴン、マンダ、クモンガも登場するけれど戦いにはほぼ参加せず、ゴジラ、アンギラス、ゴロザウルスばかりが戦っていた。
流石にこれで「怪獣総進撃」と言われるとちょっと詐欺っぽい。
そう言えば、前作の「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」で初登場したミニラが出てはいたけれど既に空気っぽいのがちょっと笑ってしまった。
あと、おもしろく見れたのはこの映画の当時1968年の二十世紀末感。
今見てしまうとコンピューターや機械や服装や髪型等々全く1990年代後半には見えず、1960年代そのもの。
月に行けてしまうのに1960年代的な機器ばかりでローテク感が凄い。
町並みとかも当時の人からするとこれはこれで近未来感ってあったのかもしれないけれど、今だとさっぱり分からない。
ただ、ムーンライトSY-3は今見てもSF感があって結構カッコいい。
垂直離着陸は当時のSF感ではそうなんだろうし、今見ると超技術ではあってムーンライトSY-3の存在感があるのに、その外見から内部に移って乗組員達の宇宙服を見てしまうと「う、うん…」とはなってしまった。
役者陣はお馴染みのゴジラシリーズに出演している俳優が多かったけれど、久保明は「怪獣大戦争」の脇役から「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」の準主役になってのこの映画での主役か。
あと、土屋嘉男はやっぱり癖のある役だった。
この映画、地球侵略モノならまあまあおもしろかったけれど「怪獣総進撃」としては物足りず。
地球侵略モノだけだと物足りないので怪獣を大集合させてぶち込んどけ感を感じてしまった。
☆☆★★★
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2022年05月11日 水曜日
福田純監督、高島忠夫主演の1967年の日本映画「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」
ゴジラシリーズ八作目。
太平洋のゾルゲル島では将来の人口増加で起こるであろう食料危機対策の為に国際連合が気象コントロール実験を行っていた。
その実験を開始するが妨害電波の為に失敗。
島は高温となり、元々生息していた巨大カマキリが更に巨大化しカマキラスになってしまった。
カマキラスは巨大な卵を地中から掘り起こし、その中からゴジラの子供ミニラが誕生。
妨害電波は卵からミニラが発しており、それに応じてゴジラが島に上陸。
更に巨大な蜘蛛怪獣クモンガも現れた。
Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思い、前作に続けてこの映画も見てみた。
出演者が高島忠夫、平田昭彦、佐原健二、久保明、土屋嘉男といったゴジラシリーズや東宝特撮映画によく出ていた役者が多くて、まるでオールスター映画っぽくて、そこではおもしろかったけれど怪獣部分が微妙。
前作「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」に引き続き南海の孤島だけで話が進んでいるけれど、前作がスパイ映画乗りな悪い謎の組織と戦う主人公達だったのが、今回は当時現実的な人口増加による食料危機を扱っており、意外と真面目。
今だと人間の生活環境の変化を抑える為の気象コントロールになるけれど、この題材は当時っぽい。
ただ、気象を操って農地に適さない所で食料を作ろうと考えているのだけれど他の地域の気候がどうなろうと無視だし、これだと数日毎に合成放射能を空中にぶちまけないといけないけれど放射能危険過ぎない?と思ったり。
登場人物達の描き方も微妙で、高島忠夫はただ真面目で正義感のある科学者なのか、施設が壊滅しても仲間が危険でも実験を続けようとしているヤバい科学者なのかいまいち判断のつかない中途半端な人物だし、側近の平田昭彦は部下の精神が大分危険な状態に陥っているのに外部と連絡を取らせない為に通信機を壊すヤバい人物なのにそんなに悪そうに見せないし微妙な描き方。
土屋嘉男も序盤から精神的にヤバくなっているという振りを何度も入れて、大分追い詰められてしまって銃をぶっ放すという事になったけれど、それ以上特に何かも無く、高島忠夫がかすり傷を負っただけでそれが何かに発展する訳でもないというよく分からないままで終わってしまう人物の描きも何だかなぁ。
人間側の話はそれなりにポンポンと進んで行くのだけれど怪獣の話になると間延びしまくり。
わたしはこの時代の子供ではないのでミニラとか、子育てするゴジラとかってこの当時はおもしろかったのだろうか?とよく分からないまま見ていた。
ゴジラはミニラを気にしている様で全然気にしていなかったりして何だかよく分からないし、そもそもこのゴジラが卵を産んだの?産んで土を被せてどっかに行った?とか、卵のそれまでを何も見せないので訳が分からないまま。
敵となる怪獣も微妙で、前作のエビラに続き現実の生物が大きくなっただけで怪獣としてのおもしろさが無い。
ゴジラ対でっかい生き物って当時はおもしろかったのだろうか?
前作のエビラに引き続き捻りの無いカマキラスやクモンガという命名もしょっぱい。
ただ、クモンガの八本足の操作は見事。
役者はお馴染みの人達が大集合で、ヒロイン?の前田美波里は綺麗。
この前田美波里は高橋メアリージュンに見えて来た。
この映画、何故か前作に続き日本とは関係無い南海の孤島で怪獣ではなく巨大生物と戦うゴジラという既視感や、今見るとおもしろいのかつまらないのか分からないミニラという要素を追加していて何だかよく分からない映画で、結局オールスター的な役者を見て楽しむ映画かな。
☆☆★★★
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2022年05月09日 月曜日
福田純監督、円谷英二特技監督、宝田明主演の1966年の日本映画「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」
ゴジラシリーズ七作目。
南洋で行方不明となった兄は生きていると信じている学生の良太は偶然出会った市野と仁田と共にヨットに忍び込むと吉村という男が先にいた。
四人はヨットで寝る事となったが朝起きると良太が兄を探す為にヨットを海上に出していた。
その航海中に突然巨大な生物に襲われヨットが大破。
四人は島に辿り着くが、そこは謎の軍人達の組織赤イ竹が核兵器を秘密裏に製造していた島だった。
四人は島から逃げ出そうとすると赤イ竹に見つかり身動きが取れなかったが、逃げ込んだ洞窟で眠りについていたゴジラを発見し、ゴジラを目覚めさせて赤イ竹を攻撃させて逃げ出そうと計画する。
Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思いこの映画も見てみた。
話はほとんどが南の島で進み、日本の町を破壊しない怪獣達という珍しい設定はマンネリを防ぐ為の新たな試みだとは分かるけれど、その南の島での話がつまらなく、しかもゴジラの登場は遅いし、モスラに至ってはほぼ出て来ずでおもしろくない。
初っ端から南の島に行く為にヨットを盗んでちゃんと帆を張れて操縦出来る高校生とか、強盗らしき宝田明も一緒に南の島に行く強引さから始まり、何故か日本語を話すインファント島のダヨとか都合よく強引に話を進める割にこの人間の島部分の話がおもしろくなく、盛り上がりに欠けるどうでもいい赤イ竹対主人公一味の話が続いて飽きてしまった。
ここら辺は「007」をやりたかったのか?と思ったりもしたけれど、当時のテレビの子供向け特撮ドラマっぽい雰囲気で安っぽく、泥棒という宝田明の設定を活かす為なのか最新鋭の秘密施設の扉に鍵穴があって簡単に開錠出来てしまう何の見せ場なのか分からない場面があったり、兵士達との立ち回りがある訳でもなくアクション映画としては非常にしょっぱい。
「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」なのだから怪獣の戦いが見せ場だし、そこで引っ張るべきなのに、ゴジラは一時間三十分弱の映画で一時間位経った所でようやく目覚め、モスラに至っては一時間二十分位経ってから行動開始。
流石にこの行動の遅さではもうそこまでが持たない。
モスラはゴジラと絡むのは本の一瞬だけだし。
主人公達が島から逃げ出す為だけにゴジラを復活させたけれど、これまで散々日本中を破壊して来て大勢の人を殺して来たゴジラを自分達が逃げる為だけに利用する発想ってヤバい。
敵対する赤イ竹も核兵器を作って何かをしようとしているヤバい一味なんだけれど、赤イ竹が結局何で、何をしようとしていたのかは一切謎。
相当な資金力があり、戦闘機を持っている本隊がある様なんだけれど、ここら辺の説明は一切無いままでぶん投げている。
見所と言えば、一作目のゴジラで右目にアイパッチをした科学者芹沢大助を演じていた平田昭彦が、今度は左眼にアイパッチをした敵の悪役で登場していたり、「妖星ゴラス」や「海底軍艦」で艦長をしていた田崎潤が悪役の司令官をしていたり、天本英世がチョイ役で出ていたりとそこ。
色々酷いけれど一番酷いのはエビラという命名。
巨大なエビだからエビラって安直過ぎ。
モスラとか、ラドンとか、キングギドラとか捻ってはあるのにエビラってそのまま。
この映画、人間部分の話はおもしろくない。
ゴジラの登場が遅過ぎる。
モスラに至ってはほぼ登場詐欺。
結局ゴジラとエビラの中に入っている人は水でビショビショで大変だったろうなぁ…という感想が残った位だった。
☆★★★★
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