ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘

2022年05月09日 月曜日

福田純監督、円谷英二特技監督、宝田明主演の1966年の日本映画「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
ゴジラシリーズ七作目。

南洋で行方不明となった兄は生きていると信じている学生の良太は偶然出会った市野と仁田と共にヨットに忍び込むと吉村という男が先にいた。
四人はヨットで寝る事となったが朝起きると良太が兄を探す為にヨットを海上に出していた。
その航海中に突然巨大な生物に襲われヨットが大破。
四人は島に辿り着くが、そこは謎の軍人達の組織赤イ竹が核兵器を秘密裏に製造していた島だった。
四人は島から逃げ出そうとすると赤イ竹に見つかり身動きが取れなかったが、逃げ込んだ洞窟で眠りについていたゴジラを発見し、ゴジラを目覚めさせて赤イ竹を攻撃させて逃げ出そうと計画する。

Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思いこの映画も見てみた。

話はほとんどが南の島で進み、日本の町を破壊しない怪獣達という珍しい設定はマンネリを防ぐ為の新たな試みだとは分かるけれど、その南の島での話がつまらなく、しかもゴジラの登場は遅いし、モスラに至ってはほぼ出て来ずでおもしろくない。

初っ端から南の島に行く為にヨットを盗んでちゃんと帆を張れて操縦出来る高校生とか、強盗らしき宝田明も一緒に南の島に行く強引さから始まり、何故か日本語を話すインファント島のダヨとか都合よく強引に話を進める割にこの人間の島部分の話がおもしろくなく、盛り上がりに欠けるどうでもいい赤イ竹対主人公一味の話が続いて飽きてしまった。
ここら辺は「007」をやりたかったのか?と思ったりもしたけれど、当時のテレビの子供向け特撮ドラマっぽい雰囲気で安っぽく、泥棒という宝田明の設定を活かす為なのか最新鋭の秘密施設の扉に鍵穴があって簡単に開錠出来てしまう何の見せ場なのか分からない場面があったり、兵士達との立ち回りがある訳でもなくアクション映画としては非常にしょっぱい。

「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」なのだから怪獣の戦いが見せ場だし、そこで引っ張るべきなのに、ゴジラは一時間三十分弱の映画で一時間位経った所でようやく目覚め、モスラに至っては一時間二十分位経ってから行動開始。
流石にこの行動の遅さではもうそこまでが持たない。
モスラはゴジラと絡むのは本の一瞬だけだし。

主人公達が島から逃げ出す為だけにゴジラを復活させたけれど、これまで散々日本中を破壊して来て大勢の人を殺して来たゴジラを自分達が逃げる為だけに利用する発想ってヤバい。

敵対する赤イ竹も核兵器を作って何かをしようとしているヤバい一味なんだけれど、赤イ竹が結局何で、何をしようとしていたのかは一切謎。
相当な資金力があり、戦闘機を持っている本隊がある様なんだけれど、ここら辺の説明は一切無いままでぶん投げている。

見所と言えば、一作目のゴジラで右目にアイパッチをした科学者芹沢大助を演じていた平田昭彦が、今度は左眼にアイパッチをした敵の悪役で登場していたり、「妖星ゴラス」や「海底軍艦」で艦長をしていた田崎潤が悪役の司令官をしていたり、天本英世がチョイ役で出ていたりとそこ。

色々酷いけれど一番酷いのはエビラという命名。
巨大なエビだからエビラって安直過ぎ。
モスラとか、ラドンとか、キングギドラとか捻ってはあるのにエビラってそのまま。

この映画、人間部分の話はおもしろくない。
ゴジラの登場が遅過ぎる。
モスラに至ってはほぼ登場詐欺。
結局ゴジラとエビラの中に入っている人は水でビショビショで大変だったろうなぁ…という感想が残った位だった。

☆★★★★
 
 
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