ゴジラ FINAL WARS

2019年12月18日 水曜日

北村龍平監督、松岡昌宏主演の2004年の映画「ゴジラ FINAL WARS」。
ゴジラシリーズ28作目。

怪獣達と戦う為に地球防衛軍が結成され、ミュータントによる特殊部隊が結成された未来。
南極でゴジラと交戦した地球防衛軍はゴジラを氷の中に閉じ込める事が出来た。
それから数十年後。地球防衛軍の隊員である尾崎真一は国連から派遣された分子生物学者の音無美雪の護衛として新たに発見された怪獣の調査について行く事となった。
それと同時期に世界中で怪獣が次々と出現。
苦戦する地球防衛軍だったが怪獣達が突如現れた謎の飛行物体によって消失。
その飛行物体に乗っていたのはX星人で、怪獣や地球に激突する予定の妖星ゴラスから地球を救う為だと地球人とX星人の友好関係が築かれようとしていた。
だが、X星人は国連や地球防衛軍の要人を誘拐し、彼らにX星人は化けて地球を侵略し、地球人を家畜化しようと狙っていた。
その陰謀を尾崎真一や音無美雪が気付き始めた。

わたしは何作かゴジラの映画を見て来たけれど、やはり一番おもしろかったのは一作目の「ゴジラ」で、その他は人間がマゴマゴしている中で着ぐるみのゴジラが怪獣プロレスするという展開が繰り返されるの大して面白味を感じなかったけれど、この映画はそれとは違う路線だからではなく、もう終始ニヤニヤしっぱなしの配役に展開にで抜群におもしろがってしまった。
映画全編に渡ってしょうもない漫画の様な頭の悪い子供が考えたかの様なしょっぱ過ぎる展開とか、安っぽい美術やCG。カッコいいつもりなんだろうけれど、そこはかとなくダサいアクションや演出とかが根本にあって、そこでもニヤニヤしてしまうのだけれど、この当時の感じを知っていて今見るとニヤニヤしっぱなし。

初っ端にゴジラと戦うのは厳つい顔の中尾彬。
全ての状況を全部台詞で説明してしまい、そのナレーションは山寺宏一。
次に登場する轟天号の艦長は何故かのドン・フライ。
しかも英語で喋らず、吹き替えは玄田哲章。
玄田哲章が張り切っているし、顔面力で持ってはいるけれど、演技は大根のドン・フライ。
格闘家なのにアクションが大根なドン・フライ。
M機関の教官が船木誠勝。
更にチョイ役でレイ・セフォーとゲーリー・グッドリッジ。
安定して演技が下手糞な菊川怜。
安易に姉妹設定の菊川怜と水野真紀。
足見せ要員の菊川怜と水野真紀。
研究室で話していると何の前振りも無く、後での補足も無くどっかの島からピンポイントで交信して来る小美人。
装備は貧弱で物量も各国の軍隊以下の、まるでどっかの金持ちが個人的に作った組織じゃないのかと思えるお粗末過ぎな地球防衛軍。
サングラスをした伊武雅刀がX星人。
マイケル富岡が司会の番組で、どっちもどっちな大槻義彦、韮澤潤一郎のあの絡みに、また格闘家のチョイ役出演角田信朗とまだシノラー時代の篠原ともえ。
行き成りマント姿で現れて、人殺しをしようとして捕まる危ない役しかしない佐野史郎。
小橋賢児が小橋賢児役で登場。
何の意味も無く登場する谷原章介とさとう珠緒。
「マトリックス」や「インデペンデンス・デイ」を臆面もなくパクっているけれど、しょっぱい劣化版でしかない。
一人で舞台劇をやっているのかと思える位張り切って弾けまくっている北村一輝。
何の振りも無くキングギドラに変身する怪獣。
等々、終盤は少々このニヤニヤが少なくなってはしまったけれど、終始ニヤニヤしまくり。

更にエンド・クレジットまでニヤニヤ出来、長澤まさみと大塚ちひろの名前があって、二人出ていたの?と思ったら、小美人役で本編では気付かず、エンド・クレジットのアップでやっと気付く。
田中要次の名前もあって、こっちも何処に出てたっけ?と思ったら、本編では使われておらず、短いので何で本編に入れなかったのか?の場面で登場。
他にもエンド・クレジットでは本編では使われなかったカットが結構あって、エンド・クレジットで見せるなら本編に入れれば良いじゃん…と思ってしまった。
それにずっと音楽がエマーソン・レイク・アンド・パーマーっぽいなぁと思っていたら、エンド・クレジットで「音楽 キース・エマーソン」と出て、そりゃそうだとなった。

この映画見ていて感心したのは松岡昌宏。
何でジャニーズがゴジラ映画に出演したのかはよく分からないけれど、こんな映画で終始真面目に演技し、ちゃんとアクションまでこなしているのだから偉い。
あと、國村隼もちゃんとこなしていたなぁ。
そう見えたのも菊川怜が準主役のヒロインで、主人公のライバル的同僚がケイン・コスギで、主人公の上司でメインキャスト級のドン・フライと、まあトンデモな役者が揃っている中でだからなぁ。

ゴジラの場面は敵対する怪獣が次々と登場し、次々と一瞬でゴジラが倒して行ったり、ゴジラと言うよりもウルトラマン対怪獣的な戦いっぽい感じではあった部分ではニヤニヤ出来ておもしろくはあったけれど、CGはしょぼいし、CGを中途半端に使っている分セットや特撮がしょぼく見えてしまうしで良くはなかった。

この映画、わたしはゴジラマニアでも特撮マニアでもないのでゴジラや特撮の部分では特に楽しくはなかったけれど、当時の文化風俗とかを知っていたり、体験していたりしていて今見ると、この正に時代な所で終始ニヤニヤ出来てしまい、それに加えてしょっぱい話に、しょっぱい演出。出来ている様でしょっぱいアクション等々が最早楽し過ぎで、これまで見たゴジラ映画の中ではニヤニヤ出来る映画としては抜群におもしろかった。

☆☆☆☆★
 
 
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