カリフォルニア・ダウン

2022年05月19日 木曜日

ブラッド・ペイトン監督、ドウェイン・ジョンソン主演の2015年にアメリカ映画「カリフォルニア・ダウンSan Andreas)」

フーバーダムの一帯で大きな地震が発生し、ロサンゼルス消防局のレスキュー隊員レイモンド・ゲインズはヘリコプターで救助の応援に向かっていた。
その時カリフォルニアに巨大地震が発生し、次々と建物が倒壊して行くのを目の当たりにする。
レイモンド・ゲインズに妻のエマから電話がかかって来て高層ビルにいる事が分かり救助に向かう。
更に娘のブレイクからも電話があり、破棄的な被害を受けたサンフランシスコへと救助に向かう。

ザ・ロックことドウェイン・ジョンソンが出ているので見てみたけれど、ディザスター映画に肉体派俳優のアクション映画を合わせた映画で物凄く典型的なハリウッドのアクション映画になっていて、派手だしお決まりの展開で見れて、そこでは結構おもしろくはあった。
ただ、題材が地震なので日本人だとそこでの拒否反応で受け付けないという人はいるだろうし、典型的なハリウッドのアクション映画なので展開が結構ザルではあったけれど、わたしが引っ掛かったのはそこら辺ではなく余りに典型的な設定や展開の部分。

映画の最初はちゃんと主人公が活躍するアクション場面から入り、それがそれ以降に関わる話でもない掴みの一盛り上げ場なだけ。

主人公は娘から慕われているけれど妻とは離婚寸前で、妻は大金持ちと付き合っている。

主人公は過去にもう一人の娘を水難事故で目の前で失っており、それが原因で夫婦仲が上手く行っていない。

主人公は大地震で娘を助けなくてはいけない状況で妻と亡くした娘や夫婦関係の話をやっと始める。

娘は父親を信じて、父親が今度は娘を水難救助出来る。

妻の付き合っていた大金持ちは自分勝手で、結局犠牲になる。

等々、ここら辺の序盤から出て来た設定が、まあ擦り倒された様な、何処かで見た事ある様な設定ばかりで、2015年の映画なのに二三十年前のハリウッド映画を見ている様な既視感。
ハリウッドのアクション映画の脚本には既に幾つかのテンプレートがあって、それを組み合わせただけの様な感じ。
何でここまでベタベタな設定を今更やったのだろう?
地震とドウェイン・ジョンソンの見せ場だけに集中したので、それへ持って行くのはこれでいいだろ!な感じなのかな?

そして、一番引っ掛かったのは主人公と娘の顔が全然似ていない事。
ドウェイン・ジョンソンはサモア系黒人系なのに娘にその雰囲気が全く無く、主人公が娘の写真を見ている場面があるのだけれど、そこでは娘は赤ん坊や幼児期の時の写真ではなくある程度成長している時だけの写真だったので、てっきり母親の連れ子で主人公とは再婚だったのかと思ったけれどそんな描写も言及も無かったのでずっと変な違和感を感じたままで見てしまった。
ドウェイン・ジョンソンが親なら子供の配役もっと気に掛けるべきじゃないの?と思ってしまった。

CGは流石に凄く、ディザスター映画としては力入れてるなぁ…とは思う。
建物が脆過ぎとか、地震なのに余り揺れてないとか、内陸部の地震なのに津波が陸に向かって来るモノなの?とかは思ったけれど。

後から気付いて笑ってしまったのは、この映画と同じブラッド・ペイトン監督で、主演がドウェイン・ジョンソンでこの映画の後の2018年に作られた「ランペイジ 巨獣大乱闘」のアメリカでのポスターこの映画のポスターが似ていた事。
左側に右向きのドウェイン・ジョンソン(とゴリラのジョージ)の背景は町のビルが倒壊している構図で、これってブラッド・ペイトンの好みなのかな?

この映画、ディザスター映画にドウェイン・ジョンソンのアクション映画をぶっこんだ映画としては良く出来ていると思ったけれど、どうにも設定や展開が典型過ぎて、映像的には新しいディザスター・アクション映画なのに何か古臭い、既視感を感じてしまう映画だった。

☆☆★★★

メカゴジラの逆襲

2022年05月18日 水曜日

本多猪四郎監督、佐々木勝彦主演の1975年の日本映画「メカゴジラの逆襲
ゴジラシリーズ十五作目。
昭和シリーズ最終作。

前作「ゴジラ対メカゴジラ」でメカゴジラを破壊され、地球侵略に失敗した大宇宙ブラックホール第三惑星人だったが、メカゴジラを回収し改造し再び地球侵略を狙っていた。
破壊されたメカゴジラの残骸を調査していた潜水艦が謎の巨大恐龍に襲われ沈没。
インターポールが海洋学者の一之瀬明と調査を行うと十五年前に発見した恐龍チタノザウルスをコントロールして操ろうとして学会や世間から迫害され行方不明となった真船信三博士に辿り着くが、娘の真船桂から真船信三は既に死んでいた事を聞かされた。
しかし真船信三は生きており、大宇宙ブラックホール第三惑星人の援助を受けてチタノザウルスのコントロールの研究を続けていた。
更に真船桂はチタノザウルスのコントロール実験中に死亡してしまい大宇宙ブラックホール第三惑星人によってサイボーグ化されて生き返っていた。
大宇宙ブラックホール第三惑星人は地球侵略の為にチタノザウルスとメカゴジラを使って町の破壊を始めるが、そこにゴジラが現れた。

Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思い、前作に続けてこの映画も見てみた。

それまで子供向けの怪獣対決映画路線から、「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」や「ゴジラ対ヘドラ」といった一風違った意欲作を挟みながらも子供向けの怪獣対決映画路線だったシリーズが、前作の「ゴジラ対メカゴジラ」はそれを含みつつシリアス路線も入れて、その直接の続編で更にシリアス路線を進めた映画で、終始暗い感じで、宇宙人やメカゴジラが出ているのに地味というつまらない訳ではないけれどおもしろくもないという映画になっていた。

話の主軸は自分を認めない人々への復讐を考える真船信三と、彼の娘でサイボーグとなった哀しき少女と主人公の関係になっており、これはゴジラや怪獣でなけば結構おもしろい話になった気はする。
ただ、映画がメカゴジラの続編なので名前も頭も馬鹿な大宇宙ブラックホール第三惑星人とゴジラ対メカゴジラになってしまうので、結局ゴジラがチタノザウルスとメカゴジラと戦う場面が見せ場で人間側の話はどうでもいい感じになってしまって何だか訳の分からない話で終わってしまった。

大宇宙ブラックホール第三惑星人は前作でメカゴジラ一体で地球侵略をしようとして失敗しているのに相も変わらずゴジラに対する決定打もないのにメカゴジラを再び使うし、凄い科学技術があるとは言っているのに前作同様地球人の助けを必要としていたり、地球侵略の本気感が無いのは変わらず。
大宇宙ブラックホール第三惑星人で不思議だったのは、前作の大宇宙ブラックホール第三惑星人は攻撃を受けたり死亡したりすると偽装している姿から本来のゴリラっぽい姿に戻っていたのに、今回はその姿が無く、唯一大宇宙ブラックホール第三惑星人が死に際にわざわざ自ら顔のマスクを剥がしてただれた本来の顔であろう姿を見せていた事。
急に大宇宙ブラックホール第三惑星人の設定変わっているじゃん。
これ何故?

気になったのは名前や発音。
チタノザウルスを「恐竜」の発音とは違い「きょう」にアクセントを付けた「きょうりゅう」と呼んでいて物凄く気持ち悪かった。
「恐竜」ではなく「恐龍」なのでその発音でいいのだろうけれど、「恐龍」の文字がずっと出て来ず「きょうりゅう」と言う台詞だけなので違和感がずっと続いたし、そもそもこの発音にしたの何でだろう?
それと、サイボーグ少女を皆「かつら」と呼ぶので苗字が桂さんだと勝手に思ってしまっていたけれど、真船信三の娘なんだから名前が「かつら」の真船桂なのはそりゃそうだ。
でも、苗字っぽい名前を付ける必要性ってあるかしらん。

この映画、結構大人向けに振った意欲作ではあったと思うけれど、それが原因か邦画の低迷や怪獣ブームの下火とかもあってか、人気があったはずのメカゴジラが登場した続編なのに観客動員数はここまでのシリーズ最低となってシリーズ打ち切りになってしまっている事を思うと映画の内容も相まって寂しい映画。
子供向けに振っても動員数は伸びず、大人向けに振っても伸びずじゃあ、既に時代がゴジラを必要としなくなっていたのか…。

☆☆★★★
 
 
関連:ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版
   ゴジラの逆襲
   キングコング対ゴジラ
   モスラ対ゴジラ
   三大怪獣 地球最大の決戦
   怪獣大戦争
   ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
   怪獣島の決戦 ゴジラの息子
   怪獣総進撃
   ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃
   ゴジラ対ヘドラ
   地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
   ゴジラ対メガロ
   ゴジラ対メカゴジラ
   ゴジラ(1984年)
   ゴジラvsキングギドラ
   ゴジラvsメカゴジラ
   ゴジラvsデストロイア
   GODZILLA
   ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
   ゴジラ×メカゴジラ
   ゴジラ FINAL WARS
   GODZILLA ゴジラ
   ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

ゴジラ対メカゴジラ

2022年05月17日 火曜日

福田純監督・脚本、大門正明主演の1974年の日本映画「ゴジラ対メカゴジラ
ゴジラシリーズ十四作目。

沖縄の工事現場で発見された洞窟から古代の遺跡を見付けた技師の清水敬介は首里大学の考古学者金城冴子と共に発見されたシーサーの置物の調査を行なうと謎の人物が現れてシーサーの置物を奪われかけた。
調査を進めると沖縄の伝説では「大いなる怪獣が現れた時に二匹の怪獣が現れて人々を救う」と言われている事が分かった。
そこにゴジラが現れれて町を破壊し始めたが、もう一匹のゴジラが現れた。

Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思い、前作に続けてこの映画も見てみた。

ゴジラ映画ではキングギドラと並ぶ代表的な敵怪獣のメカゴジラの初登場なのに、無理に色んな要素入れ込んで訳の分からない酷い話になってしまっている。
沖縄の古代人の伝説の話から始まったので「今回はこういう伝奇路線なのか…」と思って見ていたけれど、「あれ?確か『ゴジラ対メカゴジラ』だよね?」と思った所からごった煮のヘンテコな映画だと気付いた。
初めに現れたゴジラが実はメカゴジラだったのだけれど、何故メカゴジラをゴジラに偽装する必要があったのかはよく分からず。
そのメカゴジラは偽装ゴジラの時はやたらと人間の様な滑らかな動きをしているのに、皮が剥がれてメカゴジラの正体になるとロボの硬い動きになる。
本当のゴジラは突然町中の冷凍倉庫の建物から現れる。
メカゴジラを使っているのは大宇宙ブラックホール第三惑星人という馬鹿な名前の宇宙人。
この大宇宙ブラックホール第三惑星人は見た目は日本人だし、流ちょうに日本語を喋っているけれど、主人公は一見で「宇宙人だな!」と分かってしまう。
大宇宙ブラックホール第三惑星人の司令官は宇宙人だけれど葉巻を吸って、ブランデーグラスの謎の液体を飲んでいる。
大宇宙ブラックホール第三惑星人の本当の姿はまるで「猿の惑星」
大宇宙ブラックホール第三惑星人は外に出て地球人に紛れ込む訳でもないのに日本人に偽装している。
大宇宙ブラックホール第三惑星人は見た目も日本人だし、基地の設備もほぼ地球人が使っている様なボタンやスイッチの機械ばかりだから、この大宇宙ブラックホール第三惑星人って宇宙人と言っているけれど実は地球人の日本人で、何かの為に宇宙人に偽装しているのかと思ったけれど本当に宇宙人らしい。
大宇宙ブラックホール第三惑星人は結局何故地球を侵略しようとしていのかは不明だし、何故沖縄に基地を作ったのかとかも分からないし、地球人の誰も知らなかったキングシーサーやシーサーの置物の事を何故全て知っていたのかも説明は無いし、メカゴジラは何でわざわざゴジラに似せる必要があったのかも謎とどこもかしかも謎だらけ。
大宇宙ブラックホール第三惑星人はメカゴジラ一体と少人数の大宇宙ブラックホール第三惑星人だけで地球を征服出来ると思っていたし、メカゴジラが壊れたら部下に修理させずに大宇宙ブラックホール第三惑星人の技術を全く知らないけれど天才というだけで地球人の科学者に直させたり、捕らえた地球人を蒸気や熱で蒸し殺そうとしたりと、大宇宙ブラックホール第三惑星人は馬鹿なのか何なのか分からない。

キングシーサーも、シーサーの置物は太陽と蜃気楼の太陽の光を吸収して目の部分から山を崩す程の強力なビームを出す超科学兵器だったり、全編に渡ってあれだけキングシーサーの事を振りに振っていたにも関わらず、キングシーサーが復活してメカゴジラと戦ったら善戦するのは初めだけで結構あっさりやられてしまい、そこからゴジラが登場するのでゴジラばかりが活躍してキングシーサーの見せ場は無くなってキングシーサーがいる必要も無くなってしまう台無しさ。
ゴジラは雷を受けて背中から発火出来る様になり、更に金属を引き付ける能力まで身に着けて、しかもゴジラはその能力を始めて使うのに完全に理解していて、もう滅茶苦茶。

人間達の方は、「話的に必要ある?」と思う特に活躍の無いのに存在している人が多いし、主人公は単なる建築技師なのに拳銃を持っているし、急にインターポール捜査官が出て来て何が原因で大宇宙ブラックホール第三惑星人を追っていたのか分からないままで大宇宙ブラックホール第三惑星人ではなくシーサーの置物を持った建築技師と考古学者に付きまとっているし、大宇宙ブラックホール第三惑星人の基地から皆を助け出して逃げ出したらインターポールの応援も呼ばず三人だけでまた基地に戻って壊滅させようとするし、キングシーサーの眠りを覚ます為に浜辺で歌い出した安豆味王朝の末裔の娘は沖縄民謡っぽい歌ではなくムード歌謡を歌うし、何じゃこりゃ?な事ばかり。

この映画、メカゴジラと宇宙人なのにSF感が無いのはキングシーサーの伝奇感があるからで、そのSF感と伝奇感が見事にぶつかり合ってどちらもの良い所を消し合い、脚本は色んな要素を入れ過ぎて突っ込み所ばかりのヘンテコなモノになってしまって、メカゴジラを見るだけの映画かも。

☆★★★★
 
 
関連:ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版
   ゴジラの逆襲
   キングコング対ゴジラ
   モスラ対ゴジラ
   三大怪獣 地球最大の決戦
   怪獣大戦争
   ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
   怪獣島の決戦 ゴジラの息子
   怪獣総進撃
   ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃
   ゴジラ対ヘドラ
   地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
   ゴジラ対メガロ
   メカゴジラの逆襲
   ゴジラ(1984年)
   ゴジラvsキングギドラ
   ゴジラvsメカゴジラ
   ゴジラvsデストロイア
   GODZILLA
   ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
   ゴジラ×メカゴジラ
   ゴジラ FINAL WARS
   GODZILLA ゴジラ
   ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

ゴジラ対メガロ

2022年05月16日 月曜日

福田純監督・脚本、佐々木勝彦主演の1973年の日本映画「ゴジラ対メガロ
ゴジラシリーズ十三作目。

伊吹吾郎は人型ロボットのジェットジャガーを完成させたが家に入った男達に襲われてしまう。
男達は海底王国シートピアの海底人達で、アリューシャン列島で行われた核実験によりシートピアが被害を受け、その復讐の為に怪獣メガロを地上で活動させる為の水先案内人としてジェットジャガーを強奪した。
日本で暴れるメガロに対し自我を持ったジェットジャガーは巨大化して対抗。
しかし海底人が呼んだガイガンも現れ、ジェットジャガーが呼び出したゴジラも現れて二対二の戦いとなる。

Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思い、前作に続けてこの映画も見てみた。

どうやら予算削減で製作費は少なく、製作時間も短かった為か脚本は酷いし、映像は過去のゴジラ映画からの流用が多くて酷い映画になっている。

過去のゴジラ映画からの映像の流用はこれまでの映画もそうだったし、ゴジラとジェットジャガー対メガロとガイガンというタッグマッチの怪獣プロレスは前作「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」とほぼ同じ事をしているし、海底人はシリーズでは初めてだけれどこれまでもやっていた宇宙人の侵略と大して変わらないしで、既視感ばかり。

何より脚本が意味不明とご都合主義の連続で酷い出来。
シートピアはアリューシャン列島での核実験で被害を受けたので相当広い領土なはずだけれど、どうやら人口は少なく、ロボットを必要としている位なのにメガロ一匹で地球上の人間を攻撃を仕掛けていて、メガロがいない本拠地を攻撃されたら直ぐに負けるんじゃない?
シートピアは地上人よりも科学が進んでいるというけれど、ロボットを強奪しないといけない位科学技術力がない。
町の発明家が空も飛ぶ人型ロボットを作っちゃう。
でも、そのジェットジャガーは何の目的で作っていたのかは一切不明。
ジェットジャガーは突然自我を持って行動し、突然巨大化し、メガロとガイガンを倒すと自我が無くなって操作可能になり、伊吹吾郎がそれっぽい説明はするけれど全然意味不明。
ジェットジャガーのよく分からない身振り手振りがゴジラに伝わり、ジェットジャガーとゴジラが共闘。
メガロとガイガンを倒したけれどそこまでで、結局シートピアはどうなったのかは分からず、海底人達は再び攻撃して来るのか、諦めたのかとかのこの映画の話の主軸の結末は一切無視。

一番訳が分からなかったのは、伊吹吾郎と小学生の伊吹六郎が兄弟だった所。
伊吹吾郎は見た目は三十代位で、演じていた佐々木勝彦はこの当時29歳で、伊吹六郎は小学生だと思われ、演じた川瀬裕之は当時10歳。
20歳位歳の離れた二人が兄弟である必要性が分からない。
別に親子でも問題無いと思うし、母親がいない父子家庭でもいいだろうに、これだけ歳の離れた兄弟だと違和感があるし、この兄弟の両親は?とか、歳の離れた兄が幼い弟を育てている理由は?とか、見ていると必要も無い余計な疑問ばかり出て来てしまった。

これまでのゴジラシリーズではそんなに感じなかったのだけれど、前作の「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」からこの映画も怪獣の格闘場面になると急に眠気に襲われて眠くてしょうがない。
子供向けに怪獣場面を多く長く入れるという意図なんだろうけれど、これが本当に退屈。
つまらないのに長いし、「このカットは以前の何かの映画でみたぞ…」「これもそうだ…」でどうでもよくなるからなのか?

ジェットジャガーは、ゴジラで等身大ヒーローモノをやってしまったのはそれだけ映画での怪獣映画の落ち込みと逆にテレビの特撮モノの隆盛なんだろうなぁ。
でも、ジェットジャガーの設定は無茶苦茶だし、何より目が吊り上がり、口が裂けて歯がむき出している様に見える、まるで悪魔の様な外見は何とかならなかったのだろうか?
ジェットジャガーの色と雰囲気で良い者にはしているけれど、見た目が完全に悪役。

この映画、低予算と短期間での製作という部分だったり、当時のテレビでの特撮ヒーローブームを取り入れて何とか子供に楽しんでもらえる映画にしようという部分を見るのなら見れるかもしれないけれど、出来としては非常に酷い。

★★★★★
 
 
関連:ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版
   ゴジラの逆襲
   キングコング対ゴジラ
   モスラ対ゴジラ
   三大怪獣 地球最大の決戦
   怪獣大戦争
   ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
   怪獣島の決戦 ゴジラの息子
   怪獣総進撃
   ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃
   ゴジラ対ヘドラ
   地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
   ゴジラ対メカゴジラ
   メカゴジラの逆襲
   ゴジラ(1984年)
   ゴジラvsキングギドラ
   ゴジラvsメカゴジラ
   ゴジラvsデストロイア
   GODZILLA
   ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
   ゴジラ×メカゴジラ
   ゴジラ FINAL WARS
   GODZILLA ゴジラ
   ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン

2022年05月15日 日曜日

福田純監督、石川博主演の1972年の日本映画「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
ゴジラシリーズ十二作目。

売れていない漫画家の小高源吾は友江トモ子から建設中の世界子供ランドで使われる怪獣のデザインの仕事を引き受ける事となった。
世界子供ランドの事務局に出向いた小高源吾は一人の女性とぶつかり、女性はテープを落として走り去行ったが、世界子供ランドの人々が彼女を追いかけて行った。
テープを拾った小高源吾はテープを落としたその女性志摩マチコと再び出会い、彼女の兄が世界子供ランド建設の為に働いていたが行方不明となり、兄が調べていたテープを持ちだそうとしていた。
テープを再生すると電子音が流れるだけだったが、その音に反応した怪獣島のゴジラとアンギラスが反応していた。
世界子供ランドの人々はM宇宙ハンター星雲人が人間に成り済ましており、自分達が地球に移住する為に宇宙怪獣キングギドラとガイガンを呼び寄せて日本を破壊し始めた。

Amazon プライムビデオでゴジラ映画の配信が終わりそうだったので、まだ見ていない映画を見てみようと思い、前作に続けてこの映画も見てみた。

シリーズも長くなり、しかも映画の斜陽化で予算削減をもろに受けて路線が変わり、前々作「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」は子供向け映画に振り切り、その次の前作「ゴジラ対ヘドラ」は公害問題をそのまま扱った暗い映画にしたと思ったら、この「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」はそれ以前の宇宙人の侵略を探る人々の人間部分と宇宙人が操る怪獣対ゴジラという元の路線に戻っており、結局この路線が作る方も見る方も慣れているのかなぁ…な既視感のあるゴジラ映画に戻っていた。

人間部分は、初めは漫画家が主人公で普通の人達で怪しい人々と施設を調べて行くという展開は結構おもしろく見れていたのだけれど、やっぱり宇宙人の侵攻だし、少人数の宇宙人が怪獣を操って町を破壊したらゴジラとアンギラスがやって来て戦い初め、段々と何の話なのか分からなくなって行き興味が薄れてしまった。

怪獣部分は見た時間帯もあるのだろうけれど、怪獣が出て来る度に眠気が増し、何度も寝落ちしてしまっていた。
今まで以上に怪獣の戦い場面が長いのだけれど、これが怪獣の寄りが多くて何をやっているのか分からない事が多く、戦いもメリハリがあるわけでもなくて大分退屈。
これまでもゴジラとアンギラスがキングギドラと戦うのは何度もやっていて、実際にこの映画でもその映像を使い回していて既視感ばかりだし、ガイガンの造形は良いけれど怪獣の対決では飛び抜けた何かがある訳でもなくて至って普通。

この映画、人間部分はもっとおもしろくなりそうな気もしたけれど最後まで行くと怪獣の戦いで結局何だか分からない話になってしまったし、子供向けだから怪獣の対決場面が長いのは分かるけれど寝落ちしてしまう位だったしで、今だとガイガンを見る為の映画なのかなぁ。

☆☆★★★
 
 
関連:ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版
   ゴジラの逆襲
   キングコング対ゴジラ
   モスラ対ゴジラ
   三大怪獣 地球最大の決戦
   怪獣大戦争
   ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
   怪獣島の決戦 ゴジラの息子
   怪獣総進撃
   ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃
   ゴジラ対ヘドラ
   ゴジラ対メガロ
   ゴジラ対メカゴジラ
   メカゴジラの逆襲
   ゴジラ(1984年)
   ゴジラvsキングギドラ
   ゴジラvsメカゴジラ
   ゴジラvsデストロイア
   GODZILLA
   ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
   ゴジラ×メカゴジラ
   ゴジラ FINAL WARS
   GODZILLA ゴジラ
   ゴジラ キング・オブ・モンスターズ