リオの若大将

2014年12月29日 月曜日

岩内克己監督、加山雄三主演の1968年の映画「リオの若大将」。
若大将シリーズ12作目。

今回の田沼雄一はフェンシング部。研修で訪れていたリオデジャネイロで澄子さんと出会い、日本に戻って来て、また再びリオデジャネイロを訪れると登場人物達がリオデジャネイロに大集合。

前作の「ゴー!ゴー!若大将」が結構的を絞って若大将と澄子さんの恋愛話を見せていたのに、このシリーズの特徴で外国に行くとやたらと話が散漫になるのが今回も。
フェンシング部なんだけれど、実際フェンシングしていたのは序盤に少し練習風景を見せたのとほぼ終盤だけで、中盤はずっと海外での話になるのでフェンシングは全く関係無い。しかも、毎回終盤の試合中に思い直した澄子さんが応援に駆け付けてめでたしめでたしの盛り上がる場面だったはずが、今回はただ試合をしただけで試合後の話で恋愛のまとめをするので全然盛り上がりに欠けてしまう。
更に序盤に、やっぱり若大将は音楽にも興味がありバンドを組んでいて、その演奏会の話だの、青大将の試験の不正とか、その後のリオデジャネイロに関係して来ない話ばかりを見せるので、ただ面白ネタを入れ込んだだけにしか見えず、散漫な印象しかない。
題名にもなるリオデジャネイロでの話も十分日本で出来るほぼ観光案内の為の場面転換だし、何より若大将と澄子さんの恋愛話が何時もよりも薄過ぎる。若大将は「好きだ!」と言う割にデートとかもしないし、その親密度の変化が全然が見えて来ず、毎度の澄子さんの当て付けも「そこまで好きなの?」と見ている方がいまいち理解しない、単に毎度のお決まり以上のモノだから…という理由以外が見えて来ない。何より、最後の澄子さんがやっぱり田沼雄一の方が好きと思い直す理由が、澄子さんを道連れに心中を図ろうとする青大将から逃げ出すという、全く意味の分からない理由で若大将の下に走って行くのだから、終盤は「何のこっちゃ?」ばかり。

若大将の方の恋愛話は凄い適当でおもしろくも無いのだけれど、むしろ今回はマネージャー江口と若大将の妹の恋愛に決着が付いた?っぽい感じで、そちらの方がおもしろかった。江口と妹は毎回お互いが気がある様な場面が何度かあったけれど、これまではそれもはっきりせず有耶無耶だったのが、今回ははっきり「好き!」と言い、婿入りして田能久を継がせるという話まで行った。ただこれも、終始父親が反対し続けたけれど結婚を許したのかどうかまでは描かれず終わってしまい、描いたなら最後までちゃんとやれや!というお座なりな酷い脇道ではあるのだけれど。それに、若大将が就職でリオデジャネイロに行くという理由で跡取りがいなくなった田能久を何とか続けさせる為の便利屋的な扱いだし。

今回の澄子さんの恋の敵役が中尾ミエなんだけれど、登場からしてロック的なバンド演奏に合わせて歌謡曲を歌っている時点で可笑しいのだけれど、しかも中尾ミエの顔がデカくて笑ってしまった。上半身位の画面だと、中尾ミエの顔を一回り大きくした映像を合成しているんじゃないかしら?と思う位、体の大きさと顔の大きさの不釣り合いったらない。

折角前回の「ゴー!ゴー!若大将」が見せ場のおもしろさや、恋愛話を中心に進んだ感じがあったのに、今作で今まで通りのとにかく色々突っ込んで散漫なだけでしかない青春映画に逆戻りになってしまっていて残念。今回で若大将が大学をやっと卒業したけれど、もう31歳の加山雄三と、まだ25歳だけれどおばさん感が出て来た星由里子で20代前半の青春映画は流石に無理があるし。

☆★★★★
 
 
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