ブラボー!若大将

2015年01月20日 火曜日

岩内克己監督、加山雄三主演の1970年の映画「ブラボー!若大将」。
若大将シリーズ15作目。

サラリーマンの田沼雄一は恋人に振られ、上司と喧嘩し会社を辞めてしまう。グアムで働き始めた田沼雄一は節子さんと出会い、青大将とも出会い、日本に戻って来て新たな仕事を始める。

今までの常にモテモテで、やる事成す事上手く行ってしまう事の繰り返しで、シリーズが続けば続く程毎度のワンパターンでおもしろくなくなっていた若大将が、ここに来て突然の失敗の連続。好きだった人には「あなたじゃ結婚出来ない」とふられ、上司の姑息なやり方にブチ切れて仕事を辞めてしまい、田沼家の婿養子の元江口も新事業に手を出し失敗し、田能久のお金に手を付けるという、今までの能天気さと比べると相当深刻な話がてんこ盛りになって新たな展開を見せたにも関わらず、展開自体は結局は今までの若大将シリーズと大して変わらず、折角の新展開も活きないまま今まで通りの事を繰り返しているだけ。
節子さんとの恋愛は若大将が結構攻める割に内容自体は薄く、社会人編の一作目「フレシュマン若大将」の様に節子さんの兄とのいざこざみたいな揉め事も無く、最終的には何が何だか分からないまま二人がくっ付いたらしい…というお座なり過ぎる何時もの酷い強引なまとめだし、仕事の方も若大将が色んな仕事をして、人の良さからかつて関わった人の所で働いたら、最終的に突然社長になってしまうという、こちらも適当な酷いまとめにしてしまうし、終盤でのグダグダにしてしまう感じがどうしようもない。
それに今回はグアムでも撮影しているのだけれど、この部分は全く必要無い。会社を辞めた後の若大将は特に何の振りも無く突然グアムで働いており、グアムに節子さん、青大将、藤岡琢也が大集合するという無理矢理な展開なので、外国に行く理由やそこで繰り広げられる話が物凄くどうでもよく、シリーズで海外に行くと終始グダグダになってしまう悪い癖が今回も多々あり、このグアムの場面がある為本編の話は散漫にしかなっていないし、毎度の海外の観光案内でしかなく、折角本編が真面目な話になっているのでそこをもっと広げればいいのに、海外撮影の企画先行のねじ込みが映画の話をつまらなくしてしまっている。

それに毎回適当に設定の変更を繰り返す若大将シリーズだけれど、社会人編の一作目で自動車会社に入社して、二作目でそのまま自動車会社で後の話っぽい感じで進んだのに、三作目の今回は行き成り物産会社、総合商社に変更してしまい戸惑う。しかも、その会社はすぐ辞めてしまうし、この職種だから…という展開でもないし、ほとんど大学生編での部活位なんでもよくなってしまっている。
それに今回何故かテニスを出して来て大学生編っぽい感じがあったけれど、このテニスも大学生編を思い出す以外何の効果も無い必要の無い要素。

毎回ほぼ同じ事ばかりしていた若大将シリーズだったのが、社会人編三作目にして行き成りの方向転換を図ったは良いけれど、構成や流れが何時もの若大将シリーズでしかないので、折角挫折し悩む若大将を描いたのにそれらが全て薄々の一要素でしかなく、全体を引っ張るだけの力も無いまま流れてしまって、結局ちょっと変わった事をしたけれど、何時もの若大将シリーズでしかないという残念さしかなかった。大分前からシリーズとして限界を超えていたのに、ここで変化球出しても限界を逸らす事が出来ていないのに、この後もまだシリーズは続いて行くという不思議さ…。

☆☆★★★
 
 
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