第56回スーパーボウル

2022年02月21日 月曜日

何時からかスーパーボウルが終わらないと一年が終わった気がしなくなってしまったので、やっと「第56回スーパーボウル」を見て一年が終わった感じ。
ただ、試合は結構おもしろかったけれど、今年はわたしの中では余り盛り上がらなかった。
理由としては、レギュラーシーズンから注目して見ていたタンパベイ・バッカニアーズグリーンベイ・パッカーズバッファロー・ビルズがディヴィジョナル・プレーオフで負けてしまい、特にロサンゼルス・ラムズにバッカニアーズが負けた瞬間に「よし、来年」と思ったトム・ブレイディがまさかの引退で、菅谷アナウンサーではないけれどブレイディロスになってしまい、しかも普段から30分番組では物足りない「NFL倶楽部」のマスター・オブ・セレモニーのオードリーが新型コロナの感染で休みになって更に物足りなさが出て来た所でスーパーボウルに至ったから。

見ていてもそんなに集中出来ずにチョコチョコと別の事をしてしまっていたけれど、実力的にシンシナティー・ベンガルズが先行していた意外性からやっぱりラムズの勝利でまあそうかという感じ。

ベンガルズのジョー・バロウは実力発揮で一気にスターになったけれど、ジョー・バロウが二年目でスーパーボウルに出たのって、近年だとラッセル・ウィルソンとか、ジャレッド・ゴフとかも二年目でスーパーボウルに出ているし、トム・ブレイディもそうだし、ベン・ロスリスバーガーも二年目でスーパーボウルに出ているけれど、二年目のクォーターバックって何かあるのかしらん?

ラムズは、これまでデトロイト・ライオンズのQBを12シーズン続けていたけれどいまいちパッとしなかったマシュー・スタフォードがラムズにやって来て強くなり、一方ライオンズはラムズのQBだったジャレッド・ゴフになっても地区最下位だったのって、アメフトってチームと合うか合わないかが大きいのかと思ったし、ライオンズってチームに結構問題ありなんじゃないの?とも思ってしまった。
あと、ラムズは今の黄色の角のヘルメットではなく、金色の角のヘルメットの方が好きだった。

NFLも今シリーズが終わって一年が終わったけれど、わたしが好きだったドリュー・ブリーズは昨シーズンで引退。
今シリーズは遂にトム・ブレイディが引退で、来シーズンからはどのチームを中心に見たらいいんだろう…。
ベテランQBが好きなのでアーロン・ロジャースのグリーンベイ・パッカーズかな?
ただアーロン・ロジャースもどうなるんだろう?だし。
希望としては、もう一度トム・ブレイディのバッカニアーズ対アーロン・ロジャースのパッカーズの試合が見たかった…。

ランペイジ 巨獣大乱闘

2022年02月20日 日曜日

ブラッド・ペイトン製作・監督、ドウェイン・ジョンソン製作総指揮・主演の2018年のアメリカ映画「ランペイジ 巨獣大乱闘Rampage)」
1986年に稼働したアーケードゲーム「RAMPAGE」が原作。

元アメリカ特殊部隊員だったデイビス・オコイエは霊長類学者となってアメリカの動物保護地区でゴリラの研究をしており、体毛が白いゴリラのジョージとは手話を使って意思疎通を行なっていた。
ある日、エナジン社が遺伝子実験を行なっていた宇宙ステーションで実験動物が暴れ出した為、研究員は遺伝子サンプルを持って脱出しようとするが脱出ポッドが破壊して遺伝子サンプルは地球に落下した。
アメリカ各地に落ちた遺伝子サンプルは容器が壊れて遺伝子サンプルが周囲に噴霧され、狼とワニ、そしてゴリラのジョージが遺伝子サンプルを吸収してしまう。
そのジョージは徐々に巨大化し凶暴性を出し始める。
エナジン社は事態を収拾しようと傭兵を派遣するが巨大化した狼は暴れ出し、ジョージも暴れ出した為政府機関がジョージを捕獲するが逃げ出し、巨大な三頭はシカゴを目指して移動し始めた。

ゲームの「RAMPAGE」は知らなかったけれど、調べて見てみたら巨大な生き物がビルをぶっ壊すと言うノリと勢いで作った様なバカゲーで、それを巨額の予算をかけてそのまま真っ直ぐに作った様なのがこの映画で、この巨大生物が暴れると言う潔さも相まって結構おもしろかった。

ちゃんと序盤でドウェイン・ジョンソンとジョージの意思疎通を見せて人間と動物のドラマも描きつつ、ハチャメチャなモンスター映画もやっていて、これをちゃんとまとめながら話的にも画的にも見せようとしている姿勢は偉いなぁと感心。
全く学者に見えない無敵のロック様ことドウェイン・ジョンソンの説明で元特殊部隊という便利設定が出て来たので、まあそれがないと無理だよね…と萎えていたけれど、その元特殊部隊設定がジョージと出会って、今学者やっているという説明になっていたのも感心。
巨大生物を街に来させる為の電波の設定は意味不明だし、その他のSF的な部分は雑多過ぎてはいるものの、ドラマ部分も見せたりと意外とちゃんとしている。

ドウェイン・ジョンソンは変わらずドウェイン・ジョンソンで、別にドウェイン・ジョンソンでなくてもいい役なんだけれど、これだけお金をかけるとなるとやっぱりドウェイン・ジョンソンでないと製作費1億2000万ドルは集まらないんだろうなぁ。

町中を巨大生物が暴れ回るって、古くはストップモーション・アニメーションで作っていた様なハリウッドの怪獣映画の系譜にありつつ、哀しい巨大ゴリラは「キングコング」だし、巨大ワニはゴジラっぽいし、これまでの怪獣映画を詰め込んだ様な映画である一方で、巨大生物が変に謎の怪光線を発射しなかったりと完全な想像上のやりたい放題な怪獣ではないのもハリウッドの怪獣映画の系譜っぽいなぁとも思った。
それにしてもアメリカ人は哀しいゴリラ、人間と友達のゴリラって好きだなぁ。

この映画、安っぽい話をちゃんと大金かけて娯楽大作映画として作り、そこに人間とゴリラのドラマも入れてと、この題材でも真面目に真っ直ぐに作ればおもしろく出来るのだと非常に感心した映画。
変にこねくり回さずにその題材を如何に楽しくするかって大事なんだな。

☆☆☆★★

ブレイド

2022年02月19日 土曜日

スティーヴン・ノリントン監督、ウェズリー・スナイプス製作・主演の1998年のアメリカ映画「ブレイド(Blade)」
マーベル・コミックスのキャラクターのブレイドの映画化。
シリーズ一作目。

ブレイドは母親が妊娠中に吸血鬼に襲われて生まれた為、吸血鬼の様な強靭な肉体と強さを持っていながら陽の光の中で何とも無く、吸血鬼からは「デイ・ウォーカー」と呼ばれており、次々と吸血鬼を退治していた為に吸血鬼から恐れられていた。
人間から吸血鬼となったフロストは吸血鬼一族に伝わる古文書を解読して吸血鬼が神と崇めるマグラを復活させて人間世界を支配しようと企んでいた。

近年はマーベル本隊の映画シリーズであるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の大成功で次々とマーベル・ヒーローが映画化されている中、マーベルが本格的に映画に取り組んだ初期の映画でヒットしてシリーズ化した「ブレイド」を見てみた。

話的には中盤以降が結構ダレてしまうけれど、やっぱりウェズリー・スナイプスのブレイドが非常に良くて、このブレイドを見るだけで満足してしまった。

初めの掴みであるブレイド対多数の吸血鬼との戦いで、多数の吸血鬼に対して怯む事無く銃をぶっ放し、刀で切り刻んで行くブレイドのカッコ良さとおもしろさにやられてしまい、もう夢中。
そこから、医者が巻き込まれて、ブレイドや吸血鬼の説明を混ぜながら勢い良く話が一気に進んで行き、中々おもしろい。
中盤からブレイドが敵の所行っては捕まったり逃げたりで中々話が進まないのでちょっと退屈になったり、最後に宿敵が何故か反抗もしない評議員達を生贄にして強力な力を手に入れるとかは安っぽい感じになってしまったりもするものの、ブレイドのアクションが楽しいので、それを楽しみに見て行けた。

時々やられもするけれど既に長年吸血鬼と戦い続けているので完成されたブレイドの無敵な存在が突き抜けていて心地良く、銃撃も格闘も刀も常にカッコ良さを見せ付ける決めがあるのが笑ってしまう楽しさで、これを見れれば少々の話の不味さも目をつぶってしまう。
敵の吸血鬼が何度もブレイドにやられては回復して復活していたのが、一番最後に一瞬でブレイドにやられるとかの展開も好き。

ブレイドの設定も、吸血鬼でもあるので血への渇きが抑えられないという大きな問題を抱えていたりして、ヤバさを内包したダークヒーローとしても良い感じ。
見た目は変な髪型だけれど、全身黒く、防弾アーマーを着て、まるでサブマシンガンの様にハンドガンをぶっ放し、背筋に真っ直ぐ刀を差してと、衣装やガジェットも合わさった見た目も上手い事いっている。
相棒のウィスラーもちゃんとブレイドのピンチに突然現れて活躍するし、このウィスラーも良い味。

それにしても、元々アメコミの方で非常にマイナーだったブレイドを何故映画化しようと思ったのだろう。
吸血鬼対超人という設定がホラーやアクション映画として使いやすかったのかな?
この映画がヒットしてシリーズ化もされたのに、アメコミの方のブレイドって未だにマイナーって、そっちはそっちで何でだろう?

この映画、中盤以降の敵の吸血鬼とのやり合いが間延びしている感じもあっていまいちだけれど、ブレイドの存在やアクションが良く、ブレイドを見る映画としてはおもしろかった。
もっとアクションが見たかったけれど、続編がある事を知っていると次もと思えるので一作目としては中々良かった。

☆☆☆★★
 
 
関連:ブレイド2
   ブレイド3

バイオハザードII アポカリプス

2022年02月13日 日曜日

アレクサンダー・ウィット監督、ポール・W・S・アンダーソン製作・脚本、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の2004年のアメリカ・イギリス・ドイツ映画「バイオハザードII アポカリプス(Resident Evil: Apocalypse)」
シリーズ二作目。

前作で巨大企業アンブレラの地下研究施設ハイブで起こったバイオハザードを封じ込めたアリス・アバーナシーだったが、ハイブからの脱出直後にアンブレラに拉致され、アンブレラに実験としてT-ウイルスを打たれていた。
一方アンブレラの部隊はハイブに調査に行き、うっかり感染者を外に出してしまいラクーンシティ全域に感染が広まってしまった為、アンブレラはラクーンシティを封鎖して外に出れなくしていた。
ラクーンシティ警察の特殊部隊S.T.A.R.S.の一員ジル・バレンタインは感染者と戦っている時にアリスと出会い行動を共にするが、アンブレラのチャールズ・アシュフォード博士から連絡が入り、ラクーンシティに取り残された娘を助け出してくれればラクーンシティから脱出させると取引を持ちかけて着た為、アリス一行は博士の娘を探し始めた。

わたしはゲームの「バイオハザード」は「1」はやったはずで、「2」「3」辺りはやったのか、ゲーム配信でリメイク版を見たのか位で、未だにクリスやレオンがどのゲームの登場人物だったかを覚えていない位。
一作目の映画「バイオハザード」を見たので、何時か見た事がある様な気がしたこの二作目を続けて見てみた。

感染者が溢れかえる夜の街とか、S.T.A.R.S.が戦うとか、ネメシスとか、ゲームの「バイオハザード」の「2」や「3」の雰囲気があって「バイオハザード」らしくなっている。
話もラクーンシティからの脱出というゲーム的な展開で「バイオハザード」の映画としては中々良いかも?とは思ったけれど、映画として致命的な事があって、それがアクションの見せ方が下手過ぎる事。
アクション場面は最後の決めははっきりとは見せていたけれど、常に細かくカット割って、寄りの画が多くて、画面内で何かが素早く動いているだけのアクションの連続で今誰が何をしているのかがさっぱり分からない。
ここまで何をしているのか分からない見せ方、編集も無い。

それに一番勿体無かったのは、せっかく一作目の終わりがアリスが目が覚めたらラクーンシティが崩壊していて自分一人だけだったという印象的な場面で、そこからそのまま続いているのに、そこから始めずに説明ばかりから始まるので掴みが弱くなっているし、一作目の終わりの意味を無くしてしまっている様な気がした。
アリスが一人でラクーンシティをさまよってから説明でも良かったのに…と思ってしまったし、序盤の主人公がジルっぽいのに、アリスが登場したらジルが急に脇役降格になった感じも折角の人物が勿体無い気がしてしまった。

ジルにしろ、ネメシスにしろ、なるべくゲームに近づけたのだろうけれど、実写でやると物凄くやり過ぎ感が出てしまい安っぽく感じてしまった。
ジルの服装は現実世界に上手く落とし込めておらず、一人だけコスプレ感満開だし、ネメシスの着ぐるみ感も安っぽさを増長させていたし。

あと、ミラ・ジョヴォヴィッチって他の映画でも裸になる事が多い様な気がするけれど、今回も半裸で出ていたけれど、これって誰の意図なんだろう?

気になったのは、墓から感染者がゾロゾロ出て来たけれど、あの死者達はどうやって感染しているのだろう?
皆地中の棺桶の中なのに何が感染を引き起こしているのだろう?
単に過去のゾンビ映画のオマージュをしたかっただけという理由なんだろうか?
それに最後に感染者に接触もしていない博士が銃撃で死亡したら感染者になったのもよく分からない。
ここら辺は本当にいい加減。

この映画、ゲームの「バイオハザード」感を出して来て、「バイオハザード」の映画化としては意味が出て来たけれど、じゃあゲームの「バイオハザード」の様なドキドキワクワク感があるかと言うと無いし、感染者が襲って来るバイオハザードモノとしても大しておもしろくはないし、相変わらず全体に漂う安っぽさは一作目から変わらないし、攻撃をバンバン繰り出しているので爽快なアクション映画になるはずが見せ方や編集が不味すぎて何をしているのか分からないという駄目さで、一作目同様やっぱりシリーズ化する程のおもしろさか?と思ってしまう映画。

☆☆★★★
 
 
関連:バイオハザード
   バイオハザードIII
   バイオハザードIV アフターライフ
   バイオハザードV リトリビューション
   バイオハザード: ザ・ファイナル

ソルジャー

2022年02月09日 水曜日

ポール・W・S・アンダーソン監督、カート・ラッセル主演の1998年のアメリカ映画「ソルジャー(Soldier)」

生まれた時に選別され、兵士として教育され続けて感情は無く上官の命令に従う様に育てられたソルジャー達。
そのソルジャー達も数十年を経て歳を取っていたが、彼らの部隊の前に遺伝子操作から作られて教育された新たなソルジャー達が現れた。
旧ソルジャー達と新ソルジャー達の訓練中に、旧ソルジャーのトッドは新ソルジャーからの攻撃を受け死亡したと見なされ、問題が起きない様に廃棄物に紛れ込ましてある惑星に捨てられた。
その捨てられた惑星では移民船の不時着によって惑星から出られなくなった人々が暮らしており、瀕死状態で生きていたトッドは彼らに助けられた。
トッドは彼らとの暮らしで戦争と戦いだけだった生活とは違う、今までに無かった体験をした。
そんな暮らしの中、新ソルジャー達の現場訓練としてその惑星に武装した新ソルジャー達が送り込まれ、人々の集落を攻撃して来た。
トッドは人々を守る為に新ソルジャー達と戦い始めた。

カート・ラッセルが出ているので見てみたけれど、カート・ラッセルが寡黙で感情の無い人物を演じ、その主人公が徐々に何かを感じて行動し始め、主人公がやたらめったら強過ぎて敵を全滅にさせるので、カート・ラッセルを楽しむなら良いんだけれど、映画全体としては常におもしろくなりそうな感じはあるのにそうはならないという非常に物足り無さばかりを感じた映画だった。

カート・ラッセルは作られた兵士で物悲しく、そこを見せたいのは分かるし、最終的にカート・ラッセル無双を見せたいのは分かるのに、無感情から感情が芽生える主人公の話はもっと何か出来そうなのに感情の描きが全然足りないし、カート・ラッセル無双はおもしろかったけれどカート・ラッセル無双に振るなら前半がまどろこっしく感じてしまったしで、不足と余分が悪い方ばかりに出ていた感じ。

このソルジャーの設定も、恒星間航行もする位の科学技術が進んでいる中で未だに生まれた時から育てるって費用も時間もかかり過ぎで効率が悪過ぎ。
もっと、誰でも百発百中の銃とか、化学兵器とかを研究した方が大分ましだし、それだけの科学技術あるならロボット兵器じゃないの?
司令官達を見ていても時間と費用を物凄くかけているのにあっさり使い捨てとかするし、勝っても負けても何の意味の無い戦いでソルジャーに被害が出ても突き進むとか余りに頭が悪くて、だからこんなソルジャー計画をやっているのだろうなとは思ったけれど、それにしてもしょっぱい。

何でかなぁ…と思ったら、監督が「駄目な方のポール・アンダーソン」でお馴染みポール・W・S・アンダーソンだからか…。

役者陣ではテレビドラマ「ER」でシーズン1から長期間に渡って看護師を演じていたエレン・クロフォードコニー・マリー・ブラゼルトンの二人が移民のちょい役でいたけれど、何故同時に?で、この映画が「ER」と何か関係あったのだろうか?

この映画、せっかくのカート・ラッセルのアクション映画なのに哀しい兵士と言う部分を活かし切れず、アクション映画としては地味だしで、カート・ラッセルが勿体無い。
本当にせっかくの題材を活かせない「駄目な方のポール・アンダーソン」映画。

☆☆★★★