バイオハザードV リトリビューション

2022年03月13日 日曜日

ポール・W・S・アンダーソン製作・監督・脚本、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の2012年の映画「バイオハザードV リトリビューション(Resident Evil: Retribution)」
ゲームの「バイオハザード」が原作で、シリーズ五作目。

前作の最後にアルバート・ウェスカーを倒したアリス・アバーナシーだったが、そこにアンブレラの部隊が襲撃。
アリスが気付くと謎の施設に監禁されていた。
アリスは脱出しようとするとウェスカーがモニターに現れ、そこはアンブレラのロシアの海底の実験施設であり、唯一T-ウイルスに適合したアリスだけが人類を救えるのでチームを送り、そこから脱出させると言って来た。
アリスは脱出を助けてくれるエイダ・ウォンと共に実験施設で敵と戦いながら脱出を目指し始めた。

このシリーズはまだ一作目と二作目までは「バイオハザード」していたのに、三作目以降「バイオハザード」でもない訳の分からない事を延々とやっているシリーズになって非常につまらなく、完全に惰性でGYAOで無料で見られるから以外の理由も無く見てみたけれど、この映画はシリーズの中でも一番つまらなかった。
ただアリスが脱出するだけで、延々とあちこちで銃をぶっ放しているだけの内容で、まあ内容が無い。

一応エイダ・ウォンとか、レオン・S・ケネディとか、ゲームに登場したキャラクターが新登場してはいるものの、他の新登場人物も皆が人物が立ちそうな前に死んでしまったり、活躍が無いままとか、何故かアリスがエイダ・ウォンの素性をやたらと知っているのにその理由の説明が一切無いとか、何時ものポール・W・S・アンダーソンのどうしようもない脚本だし、前作でいよいよ兄妹が揃ったクリス・レッドフィールドとクレア・レッドフィールドがその後どうなったのかの言及が一切無く、最早この映画シリーズ伝統の前作の終盤に起こった出来事が続編では無視なのは変わらずで、酷い脚本がより一層増している。
それに、やっぱりここまで世界が崩壊しているのに何故アンブレラがあれだけ巨大な施設や大規模な人間を運営・監理出来ているのかが不思議で、そもそもアンブレラは何を目指しているのかもよく分からない。
終盤で突然AIが全人類を皆殺しにしようとするのも意味不明。

前作の最後にアンブレラの部隊を率いる隊長的な女性が登場して、今回はその女性がボス的な立場だったのだけれど、この女性がジル・バレンタインだとは名前を出して説明するまで全然気付かなかった。
二作目の時は短い黒髪だったのに、今回はポニーテールの金髪で見た目が全然違って別人。
どうやらゲームの「バイオハザード5」でもポニーテールの金髪でほぼ別人だったからみたい。
しかし、二作目でアリスと一緒にいたジルがその後どうなったのかは三作目と四作目では一切説明されず、今回も一切説明されずって、この都合の良さやお手軽感はポール・W・S・アンダーソン節が全開。
それに二作目でもそうだったけれどジルを演じているシエンナ・ギロリーのアクションが固いと言うか、慣れて無さばかり感じてしまうと言うかで、大分アクションがいまいち。

この映画、シリーズ五作目でも相も変わらずのポール・W・S・アンダーソン臭しかしない薄っす薄の内容で、まあつまらない。
唯一感心したのは、初めに四作目までの粗筋を名場面を混ぜながら数分でまとめていたいた所で、これを見れば話的には四作も見なくて済んでしまう、これまでのこのシリーズを皮肉った様なまとめになっているのには笑ってしまった。

★★★★★
 
 
関連:バイオハザード
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