バイオハザードII アポカリプス
2022年02月13日 日曜日アレクサンダー・ウィット監督、ポール・W・S・アンダーソン製作・脚本、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の2004年のアメリカ・イギリス・ドイツ映画「バイオハザードII アポカリプス(Resident Evil: Apocalypse)」
シリーズ二作目。
前作で巨大企業アンブレラの地下研究施設ハイブで起こったバイオハザードを封じ込めたアリス・アバーナシーだったが、ハイブからの脱出直後にアンブレラに拉致され、アンブレラに実験としてT-ウイルスを打たれていた。
一方アンブレラの部隊はハイブに調査に行き、うっかり感染者を外に出してしまいラクーンシティ全域に感染が広まってしまった為、アンブレラはラクーンシティを封鎖して外に出れなくしていた。
ラクーンシティ警察の特殊部隊S.T.A.R.S.の一員ジル・バレンタインは感染者と戦っている時にアリスと出会い行動を共にするが、アンブレラのチャールズ・アシュフォード博士から連絡が入り、ラクーンシティに取り残された娘を助け出してくれればラクーンシティから脱出させると取引を持ちかけて着た為、アリス一行は博士の娘を探し始めた。
わたしはゲームの「バイオハザード」は「1」はやったはずで、「2」「3」辺りはやったのか、ゲーム配信でリメイク版を見たのか位で、未だにクリスやレオンがどのゲームの登場人物だったかを覚えていない位。
一作目の映画「バイオハザード」を見たので、何時か見た事がある様な気がしたこの二作目を続けて見てみた。
感染者が溢れかえる夜の街とか、S.T.A.R.S.が戦うとか、ネメシスとか、ゲームの「バイオハザード」の「2」や「3」の雰囲気があって「バイオハザード」らしくなっている。
話もラクーンシティからの脱出というゲーム的な展開で「バイオハザード」の映画としては中々良いかも?とは思ったけれど、映画として致命的な事があって、それがアクションの見せ方が下手過ぎる事。
アクション場面は最後の決めははっきりとは見せていたけれど、常に細かくカット割って、寄りの画が多くて、画面内で何かが素早く動いているだけのアクションの連続で今誰が何をしているのかがさっぱり分からない。
ここまで何をしているのか分からない見せ方、編集も無い。
それに一番勿体無かったのは、せっかく一作目の終わりがアリスが目が覚めたらラクーンシティが崩壊していて自分一人だけだったという印象的な場面で、そこからそのまま続いているのに、そこから始めずに説明ばかりから始まるので掴みが弱くなっているし、一作目の終わりの意味を無くしてしまっている様な気がした。
アリスが一人でラクーンシティをさまよってから説明でも良かったのに…と思ってしまったし、序盤の主人公がジルっぽいのに、アリスが登場したらジルが急に脇役降格になった感じも折角の人物が勿体無い気がしてしまった。
ジルにしろ、ネメシスにしろ、なるべくゲームに近づけたのだろうけれど、実写でやると物凄くやり過ぎ感が出てしまい安っぽく感じてしまった。
ジルの服装は現実世界に上手く落とし込めておらず、一人だけコスプレ感満開だし、ネメシスの着ぐるみ感も安っぽさを増長させていたし。
あと、ミラ・ジョヴォヴィッチって他の映画でも裸になる事が多い様な気がするけれど、今回も半裸で出ていたけれど、これって誰の意図なんだろう?
気になったのは、墓から感染者がゾロゾロ出て来たけれど、あの死者達はどうやって感染しているのだろう?
皆地中の棺桶の中なのに何が感染を引き起こしているのだろう?
単に過去のゾンビ映画のオマージュをしたかっただけという理由なんだろうか?
それに最後に感染者に接触もしていない博士が銃撃で死亡したら感染者になったのもよく分からない。
ここら辺は本当にいい加減。
この映画、ゲームの「バイオハザード」感を出して来て、「バイオハザード」の映画化としては意味が出て来たけれど、じゃあゲームの「バイオハザード」の様なドキドキワクワク感があるかと言うと無いし、感染者が襲って来るバイオハザードモノとしても大しておもしろくはないし、相変わらず全体に漂う安っぽさは一作目から変わらないし、攻撃をバンバン繰り出しているので爽快なアクション映画になるはずが見せ方や編集が不味すぎて何をしているのか分からないという駄目さで、一作目同様やっぱりシリーズ化する程のおもしろさか?と思ってしまう映画。
☆☆★★★
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