前期のドラマは「ザ・ラストシップ」と「CSI 5」

2016年01月07日 木曜日

2015年10月から12月までの三ヶ月の間で見たテレビドラマは、

CSI:科学捜査班 5
CSI:マイアミ 3・9・10
バーン・ノーティス 
ARROW/アロー
エージェント・オブ・シールド
アンダー・ザ・ドーム 3
S・セガール劇場(TRUE JUSTICE)

そして、BSフジで始まった「ザ・ラストシップ」を新たに見始めた。

特に期待せず見始めた「ザ・ラストシップ」が抜群におもしろかったし、「CSI 5」は脂の乗り切った時期のCSIでこちらもおもしろかった。

一方「CSI:マイアミ」はシーズン9がつまらなく、シーズン9の時点でゲームをしながらのながら見で飽き飽きしており、そのまま地上波でシーズン10が始まり、一応は見ているけれど、もうどうでもよくなっている。
「バーン・ノーティス」は安定したおもしろさと急展開で楽しい。
「ARROW/アロー」は序盤から期待を全然下回るつまらなさで、最後まで見たけれどやっぱりつまらなかったので、これもゲームをしながらのながら見ているのか見ていないのか分からない状態。
「エージェント・オブ・シールド」は終盤の畳み掛けはおもしろかった。
「アンダー・ザ・ドーム」はシーズン1から微妙だったけれど、シーズンが進むにつれてドンドンと加速度的につまらなくなっているので、これもームをしながらの…。
「S・セガール劇場」は、日本ではシーズン1・2と銘打ってはいないけれど、元々は14話からがシーズン2で、そこから訳の分からないテコ入れで、何時の間にか見なくなってしまった。
 
 
新規に見始めた「ザ・ラストシップ」は別投稿で、以下、各感想。
 
 
CSI 5

Dlifeの毎度の変則的な編成で、「CSI」のシーズン3から4はそのまま続けて放送していたのに、シーズン4から5は9ヶ月位開いてからの放送。しかも、月・火・水という週三日のこれまた変則的な放送。Dlifeの編成って、何処向いてんだろうなぁ…?

しかし、やっぱり乗っている時の「CSI」って非常におもしろい。

シーズン・プレミアは事件が四件もあるという盛り沢山な展開。ちゃんと科学捜査のおもしろさや意外な展開まで入れているし、しかも、そこに各人の悩みや新展開等も入れて上手い事まとめているしで、良く出来た脚本。初回からワクワクと感心とで一杯。

そして二話目は一つの話から始まったと思ったらあっさり事故で解決。そこから全然違った一つの事件に発展と、一話目の一気呵成な展開から一転、じっくり描くという両極端な振り方も上手い。

11話の「ホームズ最後の夜」なんて、「CSI」の元祖でもあるシャーロック・ホームズネタで、観察眼と科学知識を持った現代のシャーロック・ホームズであるCSI捜査官が事件を解決すると言う設定は、科学捜査と推理モノの歴史を見たら興奮する題材。
そこにグレッグ・サンダースの現場捜査官への昇格話を入れ、「動機を突き止めるのは僕らの仕事じゃない」と言う、正にCSIの仕事とシャーロック・ホームズの違いをはっきりと言わせておきながら、動機まで突き止めてしまうギル・グリッソムのどんでん返しとかまで上手いよなぁ。

19話の「冷たい街」も1話目と同じく四件の事件を見せ、この回は一件ずつ事件を解決して次の事件を順番に見せて行くのだけれど、それぞれの事件の時間軸が前後しながら早い時間に起こった事件を後から見せ、各事件の被害者や容疑者が微妙に繋がっているという非常に良く練られた構成で、見応えがあった。

20話の「汚れたエリー」では、この回の主役はジム・ブラスで、ジム・ブラスが娘を助ける為にロサンゼルスまで行き捜査。
この回ではその他レギュラーはウォリック・ブラウンニック・ストークスアル・ロビンスしか登場しないという舞台も登場人物も異質な回。
だけれどジム・ブラス主役の回って重い話が多くても非常に印象に残る。この回も誰も悪くなく、誰もが悪いという嫌な話だけれど、泣きそうになる回だった。
逆に次の21話「禁断の味」にはウォリック・ブラウン、ニック・ストークス、キャサリン・ウィロウズが全然出て来ないという配役。こういう不規則な人物の登場の仕方も慣れが出て来ての意外性でおもしろい部分。

この乗っている時期の各話って、発想とそれの実現がバッチリはまり、見事な構成と見終わった後の唸る様なため息が非常に気持ち良い。

それに他のCSIのフランチャイズと違う部分は、この「CSI」では脇役、準レギュラーが育って行っているという事。
グレッグ・サンダースはラボから現場捜査官の試験を落ちたり、受かったりで現場のレギュラーになったし、分析官のデヴィッド・ホッジス。銃器の専門家ボビー・ドーソン。映像の専門家アーチー・ジョンソン。指紋の専門家ジャッキー・フランコ。昼番からやって来たソフィア・カーティス。新たにやって来た分析官ミア・ディッカーソン。刑事のルー・ヴァルタン。局長代理になり悪役を引き受けたコンラッド・エクリー等、ドンドンと周りの人物が育って立って行く様が気持ち良い。これこそ連続ドラマの醍醐味。
ただ、折角良い感じでレギュラーに馴染んで来たソフィア・カーティスが出て行ってしまった事は残念。でもしかし、確かこのソフィア・カーティスって、後に戻って来てレギュラーになるんだっけ?

ただ、最後の24・25話の前後編「CSI“12時間”の死闘」、これだけ「グレイブ・デンジャー」という題名で単品ソフト化もされている特別回は、やっぱりこのシーズンで一番注目される回だと思うけれど、これがあんまりおもしろくはなかった。
この2話はクエンティン・タランティーノが監督・脚本を担当していて、そこの部分で話題性があった回でもあるんだけれど、元々わたしはクエンティン・タランティーノ映画が嫌いで、序盤で「CSI」では珍しい各登場人物達のどうでもいいくっちゃべりという如何にもクエンティン・タランティーノ的な台詞回しがあってそこで気分は削がれてしまった。
グリッソムの「過去の映画の証明書」とか、ドラマ本編の事件に全く関係して来ないボードゲームのルールをまくし立てて必要以上に解説するホッジスとか、だからどうしたなウォリックのどうにもならなかった彼女との話とか、まあクエンティン・タランティーノ臭しかしないこの手の台詞回しが大っ嫌い。
話自体も、犯人の過去が全然描かれないので理由が分かっても釈然としないという人物が元々は多分普通な人だったのがサイコパスな犯罪と自殺をするとというティーン向けの安っぽいサスペンスやホラー的な、これまたクエンティン・タランティーノ的な話で、これまでのシーズンの流れからしても浮いている。
これを「CSI」でするんだから科学捜査でニックを救い出す展開なら分かるけれど、大して科学捜査もなく、巻き込まれて翻弄されるだけで、グリッソムが調べ物もせずに座ってモニターを見ているだけって非常につまらない。「CSI」のおもしろさって微細な証拠収集からの分析。それが何なのかを理解する知識。そして事件の真相に迫って行く部分なのに、それが後編の最後の部分位しかなかった。
一番最悪なのは、ニックが助かるのか?というギリギリの場面の次に、ブラックジョークだけの謎のニックの妄想場面を入れて折角の話の勢いを削いでしまっている展開と編集。この場面を入れて来た時は、この「外した方、イケてるでしょ?」的な演出に本当に「うげぇ…」と反吐付きそうになった。
この場面を入れてしまうと、ニックってアルやデヴィッド・フィリップスをそんな嫌な目で見ていたの?とか、ニックは親思いの良い息子と描いているのに本心は父親の事嫌いなの?とか、余計な想いが出て来てしまうし。
この回で一番おもしろかったのは、ニックの親が判事だったと言う事。判事の息子でCSIに入ったって、そこまでの道のりが気になってしまう。

この時期の「CSI」も乗っているけれど、吹き替え陣も乗っている。ニック・ストークスを吹き替えている家中宏の軽い感じが何処までアドリブなのかとと思って原語と吹き替えで比べて見てみると、元々は喋っていない部分で吹き替えでは喋っていて勝手に改変している。ただ、このちょっとした蛇足が結構良い感じになっていて、その一言でクスッとする様な笑いもあったりで、全然嫌な感じがしない。
 
 
CSI:マイアミ 3

たぶん、地上波で放送していた時に初めて「CSI:マイアミ」を見たのがこのシーズン3からだったと思う。一話は見た記憶が無かったけれど、二話目の海からボートで行き成り銃撃の場面で見た記憶がある様な気がした。確か地上波でシーズン3を放送していたのが2009年なので、それ以降「CSI:マイアミ」に加え、「CSI」「CSI:ニューヨーク」まで結構な話数を見たけれど、6年前に見た一話を憶えているなんて、わたしは普段の生活での記憶が無いに等しいのに数百話の内の一話を憶えているという無駄な様な記憶力に感心。

一話目から見せ場も無くティム・スピードルが行き成り撃たれて死んでしまう。しかも、追っていた事件とは直接関係無い事件での殉職。これ以降の途中で降板してしまう役者もそうだけれど、「CSI:マイアミ」って出て行く人に対しての最後の扱いがいまいち良くない様な気がする。
それでもティム・スピードルは急にシーズン6でエリック・デルコの幻覚として登場するという変な再登場もあるけれど。

ティム・スピードルもそうだけれど、シーズン2からシーズン3のシーズン・プレミアのレギュラー陣を見ていると、地上波で見ているシーズン9までに大きくレギュラー陣が変わってしまった。シーズン3でさえ、残ったのはホレイショ・ケイン、エリック・デルコ、カリー・デュケーンしかおらず、シーズン3の半分のレギュラーがいなくなった。

変わりに3話目からライアン・ウルフが登場。そう言えば、ウルフって初めは警察官だったっけ。でも、こんな簡単に交通巡査から一気にCSIに配属になるだったけ。
ライアン・ウルフはまだ顔も若くて少年っぽさがあるし、吹き替えている浪川大輔の声も若い。それにたぶん初めてこのシーズン3を見た時も思ったはずだけれど、始めのライアン・ウルフって生意気な「CSI」のグレッグ・サンダースっぽい。

話は津波や爆破等、一番「CSI:マイアミ」としての特色を打ち出して来ていた時期なのでおもしろくはあるけれど、結構曖昧な記憶でその回を見たのか見ていないのかがはっきりしていないので既に二度見の様な気がしている事や、つまらなかったシーズン9も同時期に見ていたので、このシーズン3もゲームをしながらのながら見になってしまい、「『マイアミ』は、もういいかな?」な状態。
 
 
CSI:マイアミ 9

まだシーズン8は大分飽きは来ていたはいたけれど普通に見ていたのに、もうこのシーズン9が余りにつまらないので、いよいよゲームをしながらのながら見なのか、ながら見ていないのかの所まで行ってしまった。
シーズン前半からホレイショ・ケインの「俺って、優しいだろ?カッコ良いだろ?」ばかりの展開は飽き飽きしていたけれど、各話の話自体もつまらなかった。

特に最終話は酷かった。劇的な展開を連続させる為、CSIなのに科学捜査はほぼ無しのまま、捕まえた脱獄犯が何度も何度も警察から逃げまくる。直ぐ側にいるのに見過ごす。直ぐさっき逃げたのに追い駆けない。通常ならホレイショ・ケインが超人的な逃走路の予想の的中で先回りしているのに、この回は一切それが出て来ない。身元調査とかもせず人を雇ってしまう余りにずさんな警察のアホさもあるけれど、ホレイショ・ケインがポカして犯人を逃がしてしまい、それによって殺人事件まで起こっているのに悪びれもしていないホレイショ・ケインや、劇的なクリフハンガーをする為だけにホレイショ・ケインが撃たれてしまうけれど、どうしたって次シーズンの1話目で「ホレイショ・ケイン死亡」なんてありえないのに引っ張る展開。ついでに、更生したと思った人が急に暴走して撃ち殺す事も出来るのに自動車のトランクにナタリア・ボア・ヴィスタを詰めて海に落とすという、これまたクリフハンガーだけの為の展開。人質が逃げ出すかもしれないのに女の子を送り出して、それを自動車の中から見ているだけの犯人。そして、そんな簡単に逃げ出せる状況なのに逃げ出しもしない女の子等々、脚本グダグダ。

途中の回でもこのシーズンの2011年に、しかもCSIで多重人格を扱うって、流石に「何やってんだろ?」って思ってしまった。

どうやらアメリカでもこのシーズン9で離れる人が多かった様で、シーズン8の視聴者数は中盤まで1300万人前後だったのが、後半では1000万人前後。
シーズン9の一話目から1175万人と行き成り低調。その後は1000万人前後を行き来し、1000万人を割り込み900万人以下の800万人台や700万人台まで落ち込んでしまっていた。
流石に一話一話がつまらなくなればホレイショ・ケインでも引っ張れなかったか。

これだけきつくなってしまった「CSI:マイアミ」なので、シーズン10見ようかどうかと悩む所。地上波では続けて最終シーズンであるシーズン10が放送されるけれど、もう本当におもしろくないし、これまで見続けて来た歴史もあるしで、どうしよう。
 
 
CSI:マイアミ 10
 
で、そのシーズン10だけれど、一応はゲームをしながらのながら見で見てはいるものの、ほぼ画面を流れているだけでゲームをしている状態。もう、何で見ているのか分からない…。
 
 
バーン・ノーティス 6

前シーズンから早めに開始されたので、クリフハンガーも前回を結構憶えていての新シーズン。

6話目で特に振りも伏線も無くネイトが死亡すると言う驚きの展開。
「バーン・ノーティス」では誰かが死亡する事自体が少ないし、特にレギュラー陣や準レギュラー陣が死亡するなんて余り無かった事なので、「えっー!!」って驚いたさ。役者の降板なら終盤で行き成りというのはアメリカンドラマでは結構あるけれど、6話目ってまだまだ序盤なのに、この劇的な展開は何なんだ!?
それ以降も今までCIAとの窓口だったピアースが左遷。
信頼もしていなかったけれど、一応は恩師であるCIAのトム・カードが裏切り者。
更にそこからマイケル達が追い駆けられるという次から次へと目まぐるしい展開。
おもしろいから良いけれど、何なのだろう?この急激な展開は。その展開のせいで、前シーズンまであれだけ引っ張っていた、マイケル・ウェスティンが壊滅させた組織の生き残りアンソン・フラートンはあっさりの退場で話しに一切関わって来ないまま、お座なりな感じで幕を引いてしまうし、ネイトの事も話的にはあっさり有耶無耶な感じにしてしまうしで、補足の話にお座なり感が出てしまっていた。
それに毎回次回に続く話になって来たので、毎度の「依頼を受けて、相手を罠にはめる」という作戦も無くなったので、雰囲気が大分変ってしまった。でも、それでもおもしろくはあるから良いんだけれどね。
 
 
ARROW/アロー

このドラマは序盤からつまらなかったので、ずっとゲームをしながらの流し見。

登場人物達って、全員馬鹿か、尻軽か、イラつく人物しか出て来ないので全然集中力が持たなかった。

このドラマって脚本がつまらないし、何処まで本気で書いているのかがいまいちピンと来ない。
妻を殺された男が悪人を捕まえて処刑する回では、オリバー・クイーンはほぼ同じ事をしているのにその男が気に喰わないらしく、あいつは悪いみたいな言動が全然しっくり来ない。やっている事はまだその男は死んだ妻への復讐としてやっているので共感性もあるのに、オリバーの方は未だに何だかよく分からない理由で人殺してしていて自分が正義って見ていても共感性も、頑張れ感も湧いて来ず、まあこのヒーロー頭おかし過ぎるだけだろ。と言うか、ヒーロードラマなのにそのヒーローがヒーローしていなくて、「何言ってんの?何してんの?」じゃあ駄目だろ。

ローレル・ランスの母親ダイナ・ランス役で、「ER」のエリザベス・コーデイ役でお馴染みアレックス・キングストンが演じていたんだけれど、全然アレックス・キングストンとは気付かなかった。だって、「ER」の時よりも太っていて、老けもしていて、あの魅力のあったコーデイは何処行ったの?と言う感じだった。

そう言えば新たな危険な薬物「ヴァーティゴ」というのが出て来るけれど、これってDCコミックスのインプリントである「Vertigo」から取っているんだろうか?「エージェント・オブ・シールド」に登場する薬物だったら「アイコン」とか?

一応最終話まで見たけれど、何より良かったのは続けてシーズン2を放送しなかった事。これでもうシーズン2を見る事も無いはず。
 
 
エージェント・オブ・シールド

このドラマは結構最後まで楽しんで見られた。
始めは不可思議な能力者が毎回登場して、それにエージェント達が対処して行く昔ながらの一話完結型のドラマなのか…と思っていたら、これまでの伏線が中盤辺りから繋がり出して長編話になって行くと言う展開がおもしろかった部分。ただ、わたしは全然マーベル・シネマティック・ユニバースの映画見ていないので、S.H.I.E.L.D.の崩壊とか「何?この振りも無い様な急激な展開は?」と戸惑ったけれど。

また、登場人物達の成長も良く、徐々にスカイが可愛く感じられたけれど、最後までジェマ・シモンズは「早くレギュラーから降りないかなぁ?」とうっとおしいままだった。

やっぱり、ミン・ナ・ウェンが演じるメリンダ・メイは最高。このミン・ナ姉さんのカッコ良さがこのドラマの半分は占めていると言っても過言でもないはずだと言いたい。
13話の「謎の荷物」の、メリンダ・メイが敵に捕まり、殴られ、縄で吊るされて、水をぶっかけられるなんて、最後までこのドラマの中では最高の場面であり、見せ場だった。

1話目で登場したマイク・ピーターソンって、始めはムカデ計画によって強い力を持った特殊能力者で、「また、出て来るんだろうなぁ」とは思っていたけれど、マイク・ピーターソンが協力者となって、そこから更に改造されて、彼がまさかのデスロックになるとは思ってもみなかった。これが一番意外な展開。マーベル・コミックスをある程度知っていると、「まさかデスロックにするとは!」という驚き。

14話から登場したジョン・ギャレットアントニー・トリプレットのS.H.I.E.L.D.のエージェントの様に、途中からの協力者や準レギュラー的な人が登場するのは好き。
ただ、そのよく登場した準レギュラーが実は裏切り者という展開は如何にもな展開でいまいち過ぎる。連続ドラマって、準レギュラーがレギュラーに昇格したり、意外なレギュラーが突然死亡とか辞めるとかで退場して行くという展開がおもしろいのであって、映画でよくある「近くにいる仲間が裏切り者」という展開って、映画でも安易で盛り下がる。

それに、終盤に来てS.H.I.E.L.D.がヒドラによって壊滅的状況になるけれど、これって急展開過ぎて付いて行けなかった。
S.H.I.E.L.D.ってこれまでの描き方だと相当巨大な組織で局員も相当数いる様だし、世界規模で活動しているはずなのに、やたらとS.H.I.E.L.D.内部にヒドラが侵入していたり、簡単にS.H.I.E.L.D.関連施設が破壊されていたりと、やたらと厳しいはずだったS.H.I.E.L.D.の保安警備がスッカスカじゃん。
ヒドラはムカデ計画に関しては暗躍が描かれていたけれど、そのムカデ計画は直接S.H.I.E.L.D.壊滅には関係していないし、そもそもヒドラのS.H.I.E.L.D.に対する暗躍した進攻が大して描かれていないので非常に唐突でご都合主義的な展開。
ここら辺はマーベル・シネマティック・ユニバースの映画を見たら納得出来るんだろうか?

まあ、シーズン2も楽しみなドラマではあるんだけれど、わたしが全然マーベル・シネマティック・ユニバースの映画に興味無いというのが大きな問題かな。
 
 
アンダー・ザ・ドーム

スティーヴン・キングの小説が原作だったり、ドームに覆われて出れないという特殊な状況を描いたドラマだったので結構楽しみにして見始めたけれど、シーズン1の中盤から展開と言い、人物描写と言い、ドンドンと微妙になり、シーズン2は終始グダグダして非常につまらなくなっていた。
で、「シーズン3を見るのどうしようかなぁ…?」と思っていた所に、「シーズン3で打ち切り」という朗報が。これで、「観始めてしまい、謎で引っ張るドラマだけに見続けなくてはならず、それなのに次シーズンもダラダラとつまらないドラマを見続けて、更にその次のシーズンを見るかで迷う」という事が無くなったので、シーズン3も見る事に決定。

だが、やっぱり相も変らず脚本がつまんない。シリーズが進む事につまらなさが増している。
始めの2話目までの、「ドームを出たと思ったら、実はそう思わされているだけで、本当は出ていない」というのは何かで見た様な展開だし、これも以降の繭だの支配だのの振りでしかなくて、現実だと思った世界が嘘で現実の世界のやっぱりな状況とで悩むという部分もあっさりしていて薄々だし、今まで常に現状を理解し行動していたバービーことデイル・バーバラは操られるアホの子になり、主人公だったはずなのに脇役の様な扱いになり、主人公はほぼジュリア・シャムウェイになり、主役の挿げ替え。しかも、これまでいまいち理由が薄いけれど「お前は悪者!!」とされていたビッグ・ジムことジェームズ・レニーが現状を理解した良い人に。
ここら辺の良い人悪い人が逆転する構図は分かるけれど、その良い人悪い人が回によってコロコロ変わって、大ボスだったはずのクリスチャン・プライスも結局操られていただけで本当は良い人とかいうどうしようもない展開から、このドラマでよくある「何で主要登場人物だったの?」と思ってしまうお座なりな退場まであるし。

このドラマって、極限状態の限定された状況に置かれた普通の人々の良いも悪いも両端を持つ人間的な行動や感情を描いているはずだったのに、それらをぶん投げて「無垢の人々がエイリアンによって洗脳支配されて行動していた」という酷い展開にしてしまい、脚本がクソ。本当にクソ。

今まで振りも無く急に暴れ出し、そうかと思ったらバービーとかがなだめると一瞬で静まる展開に都合の良いだけの町の人々の描き方が酷かったけれど、このシーズンでは更にそれが進展し、ただ支配者に従うだけの操り人形に過ぎないというこれまでの町人の描き方を自虐的にイジっているかの様などうでもよさには笑ってしまった。

また、これまでのシーズンでは訳が分からないまま卵の意志だと思われるモノに従って行動していた人達が正義で、自分の意志と欲望で行動するビッグ・ジムが悪という構図だったのに、このシーズンになって卵の意志だと思われるモノに従って行動しているクリスチャン・プライスが悪で、卵の見せた疑似現実を経験した人々は操られている駄目な人々で、卵の意志に従っていないジュリア・シャムウェイやビッグ・ジムが正しく、人殺しまでしても町の人々を救う事が正しいという全くの逆の構図にしてしまっているけれど、じゃあこれまでの卵の一連の話は何の為にあったの?と思ってしまう。単に出て来る人物はどいつもこいつも思い込みで突っ走ってしまっただけの馬鹿しかいなかっただけで、正しいと思ってしていた事は単に卵の良い様にされていただけじゃん。
それなのにシーズン1からの卵側だったバービーやらジュリアやらは卵の真実を知っても自分の行動を後悔したり、恨み言すら言わず、「そんな事あったっけ?」と無視状態の脚本が酷い。
シーズン2の実は生きていたジュニアの母親ポーリーン・レニーとか、死亡から復活したメラニー・クロスとかの話だってシーズン3では全く必要無かった展開だし。

このメラニー・クロスに関しても、このドラマの特徴の一つでもある「シーズン序盤で特に意味も無く主要人物が死んでしまう」というのが今回も。
シーズン2で謎の登場をし、記憶喪失ながら実は数十年前から復活し四人の手の一人となったメラニー・クロスがあれだけ謎で引っ張っておいて、ほぼシーズン2の謎の中心だったにも関わらず、シーズン3の序盤で突如人殺しまでする悪人になり、その変わり身の謎やそもそも何で復活したのかとかの謎を解決しないまま死亡って、酷過ぎる退場の仕方。四人の手も、もう一切触れられる事も無いしね。
ただ、死亡する人達はジョー・マカリスターの友人ベン・ドレイクという、今までも急に出て来ては急に全く出て来なくなる様な特に要らん子だったり、バービー・バーバラの父親とか、これまでの警察官のリンダ・エスキベルや姉アンジー・マカリスターの様な完全にレギュラーから抜けた為の死亡という分かり易い制作陣の都合だけの死亡でグチャグチャして来る訳じゃない、いてもいなくてもどうでも良い人達の死亡なので、「あ、っそう…。」で済ましてしまう事が出来る。
それにしてもこのドラマの新シーズン序盤で主要登場人物を殺して、前シーズンの引っ張っていた話を全く無かった事にする強引さはどうしようもない。

それに、真剣にシーズン2を見ていなかったので、「そう言えば、あの人達は何で出て来ないんだっけ?」と思って、シーズン2で頻繁に登場していた人達がどうなったかを調べてみたら、シーズン1から出ていたFM局のフィル・ブッシー、シーズン2から出て来たビッグ・ジムの妻でジュニアの母親ポーリーン・レニー、教師のレベッカ・パイン、理髪店のライル等、皆死亡しているんだ。全然記憶に無い程印象が無い。シーズン2って、序盤にしろ、終盤にしろ、やたらと人を殺しているなぁ。しかし、それがドームの何かやシーズン3の展開に関わって来なかったって、場当たり的でお座なりな脚本の酷さばかりが感じられてしまう。このドラマ、劇的な展開の為なら、話が終わった登場人物は殺してしまって使い捨てておこうな感じが酷いよなぁ…。

見ていて急に思い出したのは、シーズン1でよくあったジョー・マカリスターとノリー・カルバートが急に発作を起こして「ピンクの星が…」って言い出すあれ。
シーズン2でもポーリーン・レニーがその絵を描いていたりと引っ張りと謎要素だったのに、シーズン1の最後の意味不明なピンクの星の流星でお終いになり一切触れる事も無かったはずだったのが、シーズン3の中盤に来て何の前振りも無くドームの外にピンクの星が降り出した。しかし、これも「実は幻影でした」と馬鹿みたいな展開。ただでさえ、今更ピンクの星を出したら「今までのピンクの星の話は何だったの?」と自分達がぶん投げて何にもならなかった話をわざわざ気付かせる上に、「今回もやっぱり何でもありませんでした」という酷いオチで、シーズン1から「あれは何なの?こうなるんじゃ…」と真剣に見ていた視聴者を馬鹿にしかしていないよな。

笑ってしまったのは最終回。
終始どうでもいい展開ではあったけれど、次シーズンを作る気が本気であったのかは分からないにしろ、もし次シーズンがあったら「連邦議会に入った政治家と、国家安全保障局に入る事が出来た車椅子の青年と、軍に入ったと少女と、自由に動ける元軍人達が地球外生命体の地球侵略を阻止する」という話になっていたであろう結末になっていて、爆笑!!
もう「アンダー・ザ・ドーム」じゃあないし、何このSFヒーローチームモノ。この舵の切り方は、やっぱり制作陣は今までも真剣に作ってはおらず、適当に進めていたただろ!としか思えない。

それに、このドラマはドンドンと視聴者数が減り、見ていれば「このドラマ、もう駄目だな…」と分かりそうなものなのに、新レギュラーとしてアメリカドラマ界で有名な、「CSI」のキャサリン・ウィロウズ役でお馴染みマーグ・ヘルゲンバーガーと、「ER」のピーター・ベントン役でお馴染みエリク・ラ・サルが登場している。
何でわざわざ火中の栗を拾う様な事を受けたんだろうか?特にマーグ・ヘルゲンバーガーは「CSI」後に出演した、「サイバー諜報員 ~インテリジェンス~」はシーズン1で打ち切り。その次に選んだ、この「アンダー・ザ・ドーム」は、シーズン3から参加してシーズン3で打ち切りと、本当に作品選びが下手くそ…と言うか、連続して打ち切りを出す様なドラマに出るって逆に特殊能力が発動している。

にしても、このマーグ・ヘルゲンバーガーの役所が変。大学生のジュニアに対して、50代後半のマーグ・ヘルゲンバーガーが走り寄り、「汗かいちゃった!シャツ貸して!」と着ているシャツをその場で脱いで色気作戦で攻めるんだけれど、いや、大学生が60近いおばちゃんに興奮はしないだろ。ジュニアって、性欲やら恋愛感情が爆発して同年代の姉アンジー・マカリスターを拉致監禁する様なサイコパスなのに、流石におばあさんに近い女性が攻めて来ても戸惑うだろ。
しかも、何が切っ掛けになったか分からない内にジュニアとマーグ・ヘルゲンバーガーがしてしまうって醜悪極まる。これって、脚本家の性癖こそが多くの人に通じる一般的感覚だと思っているのだろうか?これまでの展開を見ていると、脚本家はこれで本気でおもしろい展開だと思っている節はあるしなぁ…。それともマーグ・ヘルゲンバーガーの提案でこんな展開にしたのだろうか?

しかし、吹き替えはマーグ・ヘルゲンバーガーは「CSI」でも、「サイバー諜報員 ~インテリジェンス~」でも担当していた高島雅羅で、エリク・ラ・サルも大塚明夫ですんなり。でも、エリク・ラ・サルは歳を取っていて、大塚明夫の声でも暫くピーター・ベントンのエリク・ラ・サルだとは気付かなかった。
エリク・ラ・サルの大塚明夫に加え、更に「ER」のロケット・ロマノことロバート・ロマノ役のポール・マクレーンも登場し、吹き替えは「ER」と同じく内田直哉
吹き替え版製作の日本側はちゃんとしているけれど、本来の本編のドラマ自体がどうしようもないからなぁ…。

あと、吹き替えで言えば、これまでビッグ・ジムことジェームズ・レニーの吹き替えをしていた中村秀利がシーズン3開始前に亡くなった様で、大塚芳忠に交代。死去の事を知らずに見たので、1話目の頭のシーズン2の復習の時点で行き成りビッグ・ジムの声が変わっていて「何じゃ?こりゃ?」状態だった。
しかし、大塚芳忠は中村秀利とは全然違い過ぎて違和感。中村秀利のビッグ・ジムは、まだ良い人?悪い人?の感じがあったのに、大塚芳忠のビッグ・ジムは完全に悪役。吹き替えの配役で相当人物像が違って見えてしまう。
それに、毎回の始まりの説明台詞がこれまではバービーが喋っていたのに、シーズン3からは何故かビッグ・ジムが喋る事になり、変更してしまった大塚芳忠が喋るので始まりから「喋っている♪お前誰だよ!」状態で違和感ばかり。

結局、この「アンダー・ザ・ドーム」、アメリカでもただただ視聴者数を減らしながらグダグダとしたまま進み、終わってしまった。
実際のアメリカでの視聴者数はシーズン1のシーズンプレミアの1話目は1353万人と結構良い滑り出しだったのに、その後は1000万人前後を超える位で、平均としては1129万人。
シーズン2は1話目は941万人と行き成りシーズン1のどの回よりも低く、600万人を超える位で、平均717万人。
シーズン3は更に落ち込み、1話目は625万人。最低では12話目の370万人まで落ち込み、平均で470万人。
最高から最低まで4割以下の落ち込みで、平均でも4割位までに落ち込むって相当。
まあ、この視聴者数じゃあ打ち切られるだろうし、そもそもこの内容じゃあ打ち切りも当然か…。

わたしもシーズンの初回から真面に見ていたのに、余りのつまらなさ、酷さで早々とゲームをしながらのながら見ならぬ、ながら見ているのか見ていないのか分からない状態だったし。

それにしても、Dlifeの「サタデーナイト・ドラマ」と銘打っている枠の外し率は高い。
「よみがえり ~レザレクション~」「HELIX -黒い遺伝子-」はシーズン2で打ち切り。
「アンダー・ザ・ドーム」はシーズン3で打ち切り。
「サタデーナイト・ドラマ」になる前には同じ枠で、シーズン1で打ち切られた「サイバー諜報員 インテリジェンス」とかもしていたし、この枠って結構呪われた枠と言うか、わざわざ駄目そうな新作ドラマをここに集めているんじゃないか?と思えて来たし、もう「サタデーナイト・ドラマの枠でしているから、別に見なくてもいいか…」になり始めていないか?
Dlifeって、「日本初放送!」とかの新作ドラマの外し方と言うよりも、選球眼の無さが目立って来た。
 
 
S・セガール劇場(TRUE JUSTICE)

何故か急に警察署に傭兵が攻めて来て、レギュラー陣だけで銃撃戦をする回があるのだけれど、雰囲気は「ジョン・カーペンターの要塞警察」。しかも、この回で今まで出て来た脇役や謎のままほったらかしだった人が実はこの傭兵達だったという、分かり難い実は振りと言う後出しジャンケンと、分かったからと言ってそれが劇的になる訳でもない結末を入れ込んでいる。

訳が分からなかったのは、14話から急にオープニング・クレジットが変わり、そこに映っている題名も「TRUE JUSTICE THE GHOST」になっていた。どうやらここからがシーズン2みたい。シーズン関係無く一まとめにするのって適当な日本での作りだな。

そのシーズン2の一話目となる14話も適当。
13話目で傭兵達が警察署を襲撃したけれど、そこで怪我を負っていたジュリエット・ソーンダーズとブレット・ラドナーが14話で実は死亡したという事が分かる。全然生きていたし、生き残る風で次回に続くだったのに。
更にアンドレ・メイソンは普通に警察を辞めてしまう。これまでの病気や子供が生まれそう等の振りも放り投げてしまって意味も無く辞めてしまった。13話の時点で何故か彼一人だけ警察署の襲撃時にはスティーヴン・セガール達と一緒にいなかったし、この扱いは何だったのだろう?スティーヴン・セガールと一対一で辞める事を伝えた時も、スティーヴン・セガールが「辞めたい奴を引き止めない。引き留めてもチームが危険になる。好きなようにしろ」と言っており、嫌味なのか、彼の事を気に入っていたのか分からないやり取りがあるし、このアンドレ・メイソンという役の立ち位置が分からないまま。
結果スティーヴン・セガール以外のレギュラーはサラ・モンゴメリしか残らず。
完全に役者達が「こりゃ、駄目だ…」と思われ、バタバタと辞めて行っただけじゃん。シーズン2なのに、ここまでレギュラー変更したドラマって珍しいよなぁ。

そのシーズン2も、これまでは警察の特殊班だったはずなのに、そこを抜けて部下達の復讐から単なる犯罪者を勝手に殺して行く自警団に成り下がっているし、基地は船だし、レギュラーはシーズン1よりも地味な人々でほぼ別ドラマ。
話は犯罪者をぶっ殺して行くという前シーズンと変わり映えがしないので、ゲームをしながらほぼ見ていないので、途中で止めてしまった。
 
 
前期はただでさえ見続けていたドラマが多かった上に、「CSI:マイアミ」はもう飽き飽きしていた所に、つまらない「ARROW/アロー」「S・セガール劇場」を見始めて続けて見てしまった事に加え、「アンダー・ザ・ドーム」まで来てしまったのでしんどかった。
その分、「CSI」と「ザ・ラストシップ」がおもしろく感じれたたんだけれど。
まあ、今年は見るドラマも減らして、3・4話見て「つまんない」と感じたドラマはさっさと切るべきだなと思い至る。
 
 
関連:ザ・ラストシップ

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