新スタートレック シーズン3
2024年07月12日 金曜日「新スタートレック(Star Trek: The Next Generation)」シーズン2に続けてシーズン3も見ようと思ったら何だかんだで一カ月位間が空いてしまってのシーズン3。
やっぱりシーズンが変わるとテコ入れと言うか、変更が所々あって、TNGって安定していた印象があったけれど初期の頃って結構方向修正もしてたんだ。
変更点で一番大きいのはビバリー・クラッシャーが戻って来た事。
シーズン1でレギュラーだったのにシーズン2では宇宙艦隊医療本部に転属という理由で登場せずにエンタープライズの医療部長はキャサリン・ポラスキーになり、そのキャサリン・ポラスキーは初めは厳しい感じだったのが徐々に頼りになる明るい親戚の叔母さん感が出て来て良い感じになって来たのにシーズン3のシーズンプレミアからいない。
何故キャサリン・ポラスキーがいなくなったのかの説明も無く、ビバリー・クラッシャーが戻って来た理由も無し。
これは初期のショーランナーで脚本家のトップだったモーリス・ハーレーとビバリー・クラッシャー役のゲイツ・マクファーデンが揉めたらしく、シーズン1でゲイツ・マクファーデンを解雇したけれど、シーズン2まででモーリス・ハーレーが降板したので製作総指揮のリック・バーマンがゲイツ・マクファーデンを呼び戻したのでシーズン3からビバリー・クラッシャーが再びレギュラーになったらしい。
この呼び戻しのレギュラーって珍しい気がする。
更にジーン・ロッデンベリーの健康状態が悪くなって製作総指揮がリック・バーマンになり、ショーランナーがマイケル・ピラーになりと結構製作側の体制も変わったみたいで、このシリーズの中盤辺りから明らかにおもしろくなって来ていて、この変更は大成功。
見た目の変化だとクルーの制服の変更も気になった部分。
これまではやたらとピッチリとして、セーラー服の襟みたいな物があったけれど、その襟が無くなり、制服が全体的にふっくらして上下が別れているお馴染みの制服になっている。
ただ、所々に縫い目があって、この縫い目が無い制服の方が馴染みがあるので、この新たな制服も過渡期の制服なのか。
ただ6話だと思うけれどピカードの制服だけ縫い目が無い制服に変わって、ライカーは縫い目がある制服のままだったりと入れ替えがよく分からない感じ。
この制服の変化もドラマ内では特に言及は無し。
1話「進化の刻印」はナノマシンが自動学習して知能を得たと言う話で、この当時は先進的だったかもしれないけれど、今見ると医療用のナノマシンがここまで進化するってちょっとやり過ぎな気がしないでもなくていまいち乗って行けず。
ナノマシンを使っているのに、その場所を把握する為の探査方法も無いの?とも思ってしまったし。
2話「移民の歌」は不時着した惑星で生き残った連邦の人々が、そこは別の異星人の領土だったので出て行かなくてはならなくなり、それの交渉に当たる話。
艦長のジャン=リュック・ピカードのどんでん返し的見せ場だからとか、データの交渉の見せ場とかがあっての展開だとは分かるけれどちょっと温いかも。
今時だとどんなに交渉しても根本的な違いから上手く行かず、惑星の人々もどうなるのかを知った上でも後数十年生きて新たな場所で新たな生活をするよりもこの土地で死んで行きたいと言う人も出て来て、何とも言い得ない結末になるとかになりそうな話。
3話「愛しき人の為に」は植民者達が絶滅した惑星に何故か二人の老夫婦だけが無事に暮らしている謎を探る話。
謎で引っ張り、結末も結構哀しい話で良いのに、結局「宇宙大作戦」から何度も使い回されている人智を超えた存在によるほぼ魔法というつまらない落ちで、ただでさえ既に準レギュラー化しているQがいるのに同じ様な生命体でのオチってどうなの?
ピカードが妻が死んでいる事や老父が何かやっていると気付いたりする気付きが何なのかよく分からないままだし。
ただ、この回の見所聴き所は吹き替えのウォーフが敵の攻撃の出力を「ギガワット」ではなく「ジゴワット」って言っていて、原語では「gigawatts」って言っているので翻訳の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」遊びがあった所。
4話「守護神伝説」はまだ文明が進んでいないミンタカ星を惑星連邦の科学者が住民に接触しないで観察を続けていたのがバレてしまい、科学志向で進んでいた文化が宗教志向になってしまうのでは?という話。
これは結構おもしろ回で、ピカードお得意の対話と説得と理解となんだけれど、「宇宙大作戦」の時代から百年位経っていてもやっぱり惑星連邦の不用意さは変わっていない。
ホログラムが切れたらバレそうな位置に観察所を作ったり、本来接触したらいけない住民と接触した時の対処法が全然無いとか、まあそれがあると話が始まらないし、ピカードが活躍出来ないというのがあるけれど、こういう惑星連邦を見ると惑星連邦って馬鹿…?と思ってしまう。
5話「悲しみの幻影」は任務中に殉職した乗組員の残された幼い息子を危惧するレギュラー陣と、突如息子の前に現れた死んだはずの母親という話。
今までだと名も無きゲスト出演の乗組員は死んだら終わりだった所を、残された人々をじっくりと描いた更なる突っ込んでいて良く出来た回。
この回の脚本は後にTNGのプロデューサーや「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」のプロデューサーや脚本家となり、「GALACTICA/ギャラクティカ」のプロデューサーもしたロナルド・D・ムーアがスタートレックで初めて書いた回。
こういう掘り下げってロナルド・D・ムーアっぽいのか。
そして、日本語吹き替え版ではジャン=リュック・ピカードが吉水慶から麦人に変わった回。
元々昔TNGを見ていた時は吉水慶ピカードの時代の回を見ておらず、麦人ピカードで慣れていたというのがあるんだけれど、シリーズ1から見始めても吉水慶の声に慣れないままで、このシリーズ3でもシーズン2から暫く間が空いて見たら1話目で「ピカードって、こんな声だっけ?そうか…。」という位馴染んでなかった。
この回で麦人ピカードになると吉水慶ピカードの声がさっぱり思い出せなくなってしまった。
7話「宿敵! ロミュラン帝国」は惑星連邦領域内の惑星に墜落した宇宙船がロミュランだと分かり、惑星に残されてしまったジョーディ・ラ=フォージとロミュラン人の対立と理解と、ロミュラン・ウォーバードと一触即発状態のエンタープライズの話。
敵対しているロミュランとの緊迫する対面はやっぱりおもしろく、それをどう乗り切るのかのピカードの話と、余り描かれて来なかったロミュラン人個人をラ=フォージとのやり取りで描き、ここまででは一番おもしろかった回。
ロミュラン人も個人になれば一人の人間だと描く一方でウォーフのロミュラン人に対する拒否感や、それを絡めてロミュランとの追い詰められて行く状況にもしているし、ウォーフは絶対にロミュラン人を助ける気は無いけれど命令されたら血を提供するという信念や、血の提供を決して命令しないピカードだったりと各人物をより深く描いている部分でも良く出来た脚本。
8話「非情なる駆け引き」は安定的なワームホールの通行や管理と引き換えに資源を求める星が行う競売の話。
そこにディアナの話を入れ込んだ様な話でそんなでもないけれど、安定したワームホールの向こうがガンマ宇宙域とか、競売にフェレンギが押しかけて来るとか、ワームホールを所有する宙域の星は自分達では上手く利用出来ないとか、この時点ではまだ存在しないけれど「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」を知っていると「DS9」の原型らしきモノがちらほら見えて来て楽しい。
しかもフェレンギの代表者の吹き替えの声が「DS9」のフェレンギ人クワークの声だった稲葉実なので更に「DS9」感が強かった。
それに、実はワームホールの出口側が不安定で移動していて、調査に出かけたシャトルはデルタ宇宙域に出てしまい、フェレンギのシャトルがデルタ宇宙域に残されるって、こっちは「スタートレック:ヴォイジャー」っぽいし。
しかもこのデルタ宇宙域に残された二人のフェレンギ人は「ヴォイジャー」のシーズン3の5話「救世主フェレンギ」に出て来るそうで、この回って「DS9」と「ヴォイジャー」の源流的で、その部分でおもしかった。
10話「亡命者」は再びロミュラン話で、ロミュランが中立地帯に基地を作って惑星連邦に攻めようとしているのでその戦争を止めたいロミュラン人がその情報を持って亡命して来る話。
ロミュランが出て来るとそのロミュラン人が言っている事は何処までが本当なのか?な疑心暗鬼な心理戦になるのでおもしろい。
しかも7話の続きの話でもあり、どうやらロミュランが中立地帯の向こうで活発に行動し出して来ているという状況もあり、ロミュランとの戦争の危険性もあるという緊張感もありでワクワクして来る。
今回はどうやらロミュラン内部の問題だったけれど、ロミュランも分かり易く一人種や一国家が一枚岩ではなくて内部には色んな想いや考えで行動している人達がいるという部分も見せて来てドンドンとロミュランも魅力的にして来ている。
11話「恐怖の人間兵器」は惑星連邦に加入しようとしているアンゴシアで犯罪者の脱走があり、何とかエンタープライズ側が捕まえるとその犯罪者は政府に改造された兵士でアンゴシアが抱えていた問題が浮かび上がる話。
結局はそちらの問題なのでエンタープライズのクルー達がどうする問題でもないので自分達で何とかして下さいというTNGらしさの話ではあるけれど、それにしては干渉し過ぎという初期っぽさもありで、それよりもおもしろかったのはアンゴシアの総理大臣役でジェームズ・クロムウェルが出てた事。
初めやたらと背の高い人が出て来て、しかも顔を見て「あれ?これってジェームズ・クロムウェル?」と思い、オープニング・クレジット後のキャストの表示で「James Cromwell」と出て来てビックリ。
スタートレックでのジェームズ・クロムウェルと言えば、TNG終了後の映画シリーズ二作目の「スタートレック ファーストコンタクト」で地球人としては初めてワープドライブ技術を発明してワープ飛行したゼフラム・コクレーン役でお馴染みで、ゼフラム・コクレーンはスタートレックシリーズでは何度も名前が出て来る有名人で、それを演じたのがジェームズ・クロムウェルで有名だったから、それ以前のTNGでジェームズ・クロムウェルが登場しているとは思ってもみなかった。
と言うか、既にこの回でジェームズ・クロムウェルが出演しているのに、その後に映画でジェームズ・クロムウェルに別の役を演じさせるってどういう事?
役者の整合性と言うか、結構大きな役割での役者の重複って気にしなかったのかしらん?
それともジェームズ・クロムウェルが映画も出ていたけれどテレビドラマの脇役中心で、この回の1990年の時もそんな感じでの出演だったのが、1995年の映画「ベイブ」で注目を浴びて、1996年の「スタートレック ファーストコンタクト」の大きな役としてゼフラム・コクレーンに配役されたって事なんだろうか?
12話「異次元テロリスト」は惑星連邦に加盟していない星の政府を助けるとその星の反対勢力によってドクターが人質として誘拐されてしまう話。
TNGになって惑星連邦外の星には干渉しないという決まりをより強く守るようにはなっているけれど、その緩さやいい加減さを突いた様な話で上手い所に目を付けての脚本。
自分達が人道的とか思って助けてもその反対の人達もいるという当然の事をどうするかがいい加減な惑星連邦だからこうにはなるよね話で、でも結局ドクター助かってめでたしめでたしって投げっぱなしな気はした。
何より前回に引き続きエンタープライズの中でいい様にされ過ぎな保安の緩さで、今後ウォーフが警備体制の甘さを悔いてエンタープライズの保安を見直すというような話は出て来るのかしらん?
13話「DE JA Q」は悪戯続きでQ連続体から追い出されて人間にされてしまったQがエンタープライズにやって来る話。
Q自体がコメディリリーフ的な所があって、Qが出て来るとピカードはしかめっ面でQがはしゃぐコメディ回になりがちだけれど今回もそう。
ただ、全能のQが全能ではなくなって人間ではないアンドロイドのデータから人間性を学んで自省始め、しかもちょっと良い奴にして来るQというキャラクターを深める回でもあって、そこでもおもしろかった。
それに過去に何があったのか分からないガイナンとQとの毎度の喧嘩もあってお楽しみ所が一杯。
それにしてもこの回の題名が何故「DE JA Q」なんだろう?
「Déjà vu」から来ているのかと思うのだけれど既視感的な話でもないし、「déjà Q」で以前はQと言う意味での題名なんだろうか?
それとこの回を見ていて思い出したのが、多分昔テレビの地上波の深夜放送でTNGが放送されていた時にこの最後のQが楽団と喜んでいる場面を見たはずで、その時「宇宙船の中でソンブレロの楽団?」と意味不明に思った事を思い出し、多分一番最初に見たスタートレックはこの回のこのちょっとの場面だったはず。
14話「疑惑のビーム」は「宇宙大作戦」からちょくちょく出て来る裁判モノ。
会話劇だけになる所をホロデッキで事件の再現をするので映像的に見せる様にはしているけれど、まあこんな手間のかかる事しなくても証言者の証言で進めれば早いと思ってしまった。
おもしろかったのは惑星連邦が外部の人達にあんまり信用されていない事で、捜査官は自分のやり方で進めたいから全然信用していないにしろ、ビームを開発していた博士達も惑星連邦からの資金は少ないので武器にしてロミュランやフェレンギに売ろうとしていたりと「惑星連邦ではなぁ…」な感じが何か楽しかった。
15話「亡霊戦艦エンタープライズ”C”」は時空の裂け目からの全く違うブリッジの中にターシャ・ヤーがいて、エンタープライズCが現れ、クリンゴンと二十年以上戦争を続けている惑星連邦と何時もと違う見所一杯の回。
結局時空の裂け目の影響で存在する事になった違う歴史を歩んだ並行世界にガイナンの意識が飛んだのか、その世界のガイナンと元のガイナンの精神がすれ違って垣間見た感じで、元々の世界の人達は並行世界を特に知る事もなかったけれど、スタートレックの並行世界の設定ではあの世界はあの世界で存在はし続けるのかしらん?
ずっと思っていたガイナンってシーズン2からの登場で、ターシャ・ヤーはシーズン1だけの登場だったので二人は会っていないじゃないの?という所をちゃんと最後にガイナンの台詞で閉めて上手いなと思った。
エンタープライズCって二十二年前の艦だけど内部もクルーの制服も70~80年前位の「宇宙大作戦」の映画版の方に近い感じで、大分長い間あの感じのままで、TNG前の時代に急激に各造形が何かの理由で変わったという事なのか。
16話「アンドロイドのめざめ」はデータがラルというアンドロイドを作り出した話で、親とは?を描いた回。
良い話ではあって染み入りながら見ていたけれど、最後になって感情の無いデータのポジトロニック・ブレインを転写したはずのラルが突如感情の様なモノが発現したり、「愛している」と言わせたりして急に安っぽくなりさめてしまった。
ただデータが「感情が無いので分からないけれど」と言うのは良かったけれど。
それにあの提督が固執し過ぎなのは対立構造にならないといけないというのは分かるけれど、提督の背景が描かれないので全然ピンと来ないまま。
おもしろかったのはこの回の初めのピカードの日誌の台詞で「ライカーが休暇を取っている」と出て来て、その後全然出て来ないので何で?と思ったら最初のクレジットで「Directed by Jonathan Frakes」と出て来たのでそういう事かと納得。
丁寧な説明。
これがジョナサン・フレイクスの初監督回みたい。
17話「汚名 クリンゴン戦士として」は前回もあった謎のクリンゴンとの士官交換制度で今回はエンタープライズにクリンゴン人がやって来たら実はそのクリンゴン人が生き別れたウォーフの弟カーンで、その弟カーンから子供の時にキトマーで死んだ父親が今になってクリンゴンの裏切り者として告発されたので皆でクリンゴンの母星クロノスの最高評議会に行って汚名をはらそうとする話。
またクリンゴンとの文化の違い話に行くのかと思いきや、ウォーフの弟の登場からクロノスまで行ってのクリンゴン式裁判になり、しかもこれまで名誉の為に戦う戦士として描いていたクリンゴンをクリンゴン内部では権力闘争や権力を保持する為の陰謀や裏取引をしているという、まあ何処でもある人間関係を描いていて、クリンゴンのより深い描きとしても、意外性のある展開からのサスペンスとしても非常におもしろかった。
エンタープライズのクルーの調査がもっと活きて来るのかと思いきやそうでもなかったり、クリンゴンは当然だしピカードも名誉を気にしていたにも関わらず結局ウォーフが一番周りの事を考えて非常に大人な対応だったし、地球人的、惑星連邦の艦隊士官らしい行動で治めたというのもおもしろい結末。
19話「大いなるホリデイ」は何とかして艦長に休暇を取らせようとするクルー達のコメディから、ライサに行ったピカードの恋と宝物と陰謀との王道冒険モノになる、TNGでは結構異色な回。
結構おもしろかったけれど気になったのはこの回に出て来たフェレンギ人で、この後にDS9で登場するロムっぽいなぁと思ったらその人マックス・グローデンチックが演じていた。
同じDS9でのフェレンギ人のクワーク役でお馴染みアーミン・シマーマンもTNGでこれまで何度かフェレンギ人役で出ているし、TNGからDS9に行って同じフェレンギでレギュラーに昇格する流れってあったのか。
それとこの回に出て来たヒロインのバッシュってまたTNGに登場し、更にDS9にも出てたのか。
21話「倒錯のホログラム・デッキ」は今後も数回登場するレジナルド・バークレー初登場回。
スタートレックでは異星人等の異文化との相互理解の話が多い中、何時もいる同僚との相互理解と関係性をどうするかの話でSF要素はあるけれど非常に普遍的な話で、ここに踏み込んだ事でもおもしろかった。
ホロデッキに逃げ込むバークレーは当時はフィクションや想像や妄想の暗喩なんだろうけれど、今だとこの後に誕生したインターネットを思ってしまった。
ネット上だと尊大になったり、安心したりとかバークレーは至る所にいるんだろうけれど、これが更に先に行ってコンピューターが作り出した仮想空間に自分以外は全部プログラムで事足りるというホロデッキみたいなモノが出来ればこの回は楽しく見れなくなるんだろうなぁとも思ってしまった。
レジナルド・バークレー役のドワイト・シュルツって「特攻野郎Aチーム」で演じていたクレイジーモンキーことマードックもこちらは高めの精神不安定な人物だったけれど、それの定評からバークレー役に決まったのかしらん?
それと今回ドワイト・シュルツを調べてみて知ったのは、以前「スタートレック:ヴォイジャー」は見たのでバークレーが「ヴォイジャー」でも登場したのは知っていたけど、バークレーはTNGでの登場が五回で、VOYで六回とVOYの方が登場が多かった事。
23話「英雄症候群」ではスポックの父親サレクが登場。
元々TNGでは「宇宙大作戦」での事に触れない様にするというジーン・ロッデンベリーの意向があったらしく、「宇宙大作戦」に登場したサレクやスポックに言及したという事で結構画期的な回だったみたい。
話はバルカン人でも年老いると感情を制御出来なくなるという人間でも分かる話になっていて興味深くはあるんだけれど、テレパシーや精神共有とかのSFと言うよりもファンタジー要素が多くて終盤にかけてちょっと白けてはしまった。
それに最後にピカードとサレクが中指と薬指の間を開けるヴァルカン・サリュートをして挨拶を交わす時に「連邦に栄光あれ」と言っていて何言ってんの?となって原語の方で見てみたら「Peace and long life.(平和と長寿を)」「Live long and prosper.(長寿と繁栄を)」と言っていて、まあ翻訳の無茶苦茶で酷い事。
24話「愛なき関係」ではディアナ・トロイの母親ラクサナ・トロイが登場。
何時もピカードから面倒臭がられているラクサナだけれど、実は心根が強い人であり、娘思いの母親でもあるという事も見せてラクサナが凄くカッコイイ回。
それに絡めてエンタープライズ大好きで宇宙艦隊アカデミーの試験を受けなかなったウェスリー・クラッシャーの話も出て来たけれど、ピカードの意向だけでアカデミーを卒業していないのに最新鋭艦で士官になれるって宇宙艦隊の仕組み甘過ぎない?とは思った。
後から調べて知ったけれど、出て来たフェレンギ人のファレク役って後にVOYのニーリックス役となるイーサン・フィリップスだった。
25話「輝きの中へ…」は記憶喪失の異星人の保護からどうなるの?から、その異星人が実は彼の社会では存在自体が社会にとって危険だと分かりピカードはどうするのか?でおもしろく見れていたけれど、その異星人が進化という名目で行き成り何でも出来てしまう神の様な存在になって、「宇宙大作戦」時代からこの神の様な存在に翻弄されるとか、超パワーで全て解決とかが好きじゃないので急に興が削がれてしまった。
Q位掘り下げるならいいんだけれど。
それに最後進化したと言う異星人の姿が光全身タイツって…でも台無しになってしまっていた。
26話「浮遊機械都市ボーグ・前編」は「宇宙大作戦」も合わせて初のシーズン跨ぎのクリフハンガー。
シーズン2の16話「無限の大宇宙」以来のボーグの再登場で、しかもピカードを捕まえてロキュータスというボーグに改造してどうなるの?でぶった斬り。
ワクワクが止まらないけど、アメリカではこの回の放送後シーズン4開始まで三か月も待たなくてはいけなかったとは製作側もやるよね。
だけどこの回では後編の脚本が出来てはいなかったらしく、思い切りが良過ぎ。
わたしは続けて後編も見てしまったので続けてシーズン4に突入。
関連:宇宙大作戦 シーズン1・2・3
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