ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳

2024年07月01日 月曜日

チン・シン監督、ジャッキー・チェン主演の1978年の香港映画「ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳(刀手怪招 Master With Cracked Finger)」
1974年のジャッキー・チェン初主演映画「タイガー・プロジェクト/ドラゴンへの道 序章」に追加撮影や再編集を行った映画。

父親を殺されたリュウは叔父に引き取られ育てれられ、叔父にカンフーを禁止させられていたが無宿大将という老人にカンフーを教わって大きくなった。
成長したリュウは食堂で働き町のチンピラと喧嘩をする事になるが、そのチンピラ達のボスが父親の仇だった。

ジミー・ウォングの映画がAmazon プライムビデオで配信が終わりそうだったので色々と見ていて、そこから古い香港映画を見てみようと思いジャッキー・チェンの元々は初主演映画を見てみた。

ジャッキー・チェンの古い映画を探していてこの映画の成り立ちも知って見たけれど、それでも酷い。
あからさまにジャッキー・チェンがいない追加撮影に、ジャッキー・チェンらしき人物はいるけれど夜で顔が見えない、顔を隠している、目隠しをしているとかの追加撮影もあるし、編集が荒くて次の話に行っても何だかよく分からないという事も多々。

始まりはジャッキー・チェンがいない子供時代の追加撮影部分から始まり、これが結構長くておもしろくはなく、やっとのジャッキー・チェン本人登場後も町のチンピラと喧嘩をし合うだけの面白味の無い展開が延々と続く。
すると急にジャッキー・チェンが働いている食堂のショバ代の話になり、ここからジャッキー・チェンはいないまま「ドランクモンキー 酔拳」のジャッキー・チェンの師匠役でお馴染みユエン・シャオティエンの無宿大将とディーン・セキ演じる麻雀大将のやり取りが20分位も続く。
ここの話がその後でどうにかなる訳でも無く、本当に必要の無い意味の分からない水増しの追加撮影。

その後よく分からないまま突然町のチンピラ軍団との最終決戦になり、元々の「タイガー・プロジェクト/ドラゴンへの道 序章」は多分ここで終わりだった所に最初の本当の父親の仇との対決になり、ここからはジャッキー・チェンが出ていない追加撮影部分なので夜に目隠しをした誰かが戦い続ける話になってしまう。
何で目隠しをし続けないといけないのかよく分からず、敵が「親の仇を見ずに戦うのか!目隠しを取れ!」と何度も言うけれどジャッキー・チェンではないので当然目隠しは取れず、最早製作陣達が自分達のしている事を笑いにしているという訳の分からない事になっていた。
最後もやっとジャッキー・チェンらしき人物が目隠しを取ったと思ったらカメラを一気に引いて遠景になって顔が判別出来ない所で終劇バーンで終わり。

元々の映画が小規模公開でヒットもせずに終わり、その後ジャッキー・チェンの映画がヒットして初主演映画を復活させたかったのは分かるけれど、元々の映画が一時間も無かったので追加撮影で水増しなら分かるにしてもそうでもなく、何でこんな意味の無い追加撮影と再編集で酷い映画にしてしまったのだろう?
ただ、元々の映画部分を見ていてもそんなにおもしろそうな映画ではなさそうだけれど。

この映画、真面に見てしまうと酷い映画で、ジャッキー・チェン好きがネタ映画として見るべき映画なんだろうなぁ。

★★★★★

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