今期のドラマはERとラスベガス

2013年07月01日 月曜日

今期のテレビドラマは盛り沢山だった。今まで見て来たドラマの続きでは、地上波では「CSI:8 科学捜査班」。
WOWOWの無料放送で「ER 6・7・8」。
以前地上波で見ていたけれどシーズン2までで、それ以降放送しなかったのがDlifeでシーズン3が始まったので見た「バーン・ノーティス シーズン3」。
同じくDlifeで「LOST シーズン3」。
それに加え、新規ドラマ発掘という事で新たに見始めたのが、衛星放送で始まった「プリズン・ブレイク」、「ラスベガス」、「ホワイトカラー」、「BONES」。
と言う訳で、一週間平日五日「ER」に加え、6作プラス「BONES」が週三本という、一週間に13本見てしまう事になり、とにかく時間に追われてしまった。

ここでは今まで見て来たドラマの感想を、新たに始まったドラマは個別の記事で。
 
 
CSI:8 科学捜査班

まずは「CSI」。「テレビ大阪のクソ化が止まらない」でも書いたけれど、テレビ大阪の外しまくる編成で「CSI:ニューヨーク」のシーズン4の最終話が思いっ切りクリフハンガーで終わってしまい、まさに宙吊りのまま、次がシーズン7からのクリフハンガーの結末の第一話から始まった「CSI:8」へ。一年半近く経ってからの模型連続殺人事件の最終章なんて全く覚えていなかった。
今まで一話で二・三件の事件を捜査していたのに一件だけの事件というのも多くなり、これまでと比べるとこのシーズン通じて非常に大人しめ。事件の展開を一気に見せる方向から、登場人物を見せる様に非常に静かに変化。しかし映画的な演出だったりと、シリーズの中でも大きな転換点のシーズンかもしれない。何よりサラ・サイドルが落ち込んで、レギュラー陣とは別の夜勤に転属して、そのまま退場してしまったのが大きい。何か後味悪いままで終わってしまった感じ。

オープニング・クレジットは、レギュラーが九人と多い事もあり、映像がやたらと早いカット割りな上、エフェクトかけた映像なので、最早何が何なのか分からない状態。The Whoの「Who are you」は気持ち良いのに映像側がやり過ぎて追い付けない。

シーズン8は今までのどんでん返しと捜査の展開で見せる、唸らせる様な方向性から、じっくりと捜査や登場人物を見せる方に切り返し、何だか普通な犯罪捜査モノに落ちた感じを受けてしまい、非常に低調。と言うか、あんまりおもしろくない!
ただ、第八話の「ラボゲーム(You Kill Me)」が物凄くおもしろかった。レギュラーではない、準レギュラー的なラボの人達でラボの人間を殺して、どうやって殺害したかを当てる思考実験を映像化して見せるという回で、脇役を主役にパロディ的に存在していない殺人を見せたり、普段は死なない人が楽しそうに死んでそれを茶化したりと、ずっと笑って見れる回なんて「CSI」であるとは思わなかった。「レイプの痕跡は…」で爆笑するとは思ってもみなかった。
 
 
バーン・ノーティス 元スパイの逆襲 シーズン3

シーズン2からのまたぎのクリフハンガーで、組織との関係は?で引っ張るけれど、新しいシーズンになると今まで通りの「個人の依頼が来て解決」に元通り。マイケルを付け狙う新たな準レギュラーの女性警察官が登場するけれど、あっさり引いてしまい、何の為の登場だったのだろうか?その次は政府関係組織に繋がる取次ぎ役に変わり、シーズン前半と後半で毛色が違う。

しかし、「説明しよう!」の「ヤッターマン」の富山敬の如く、マイケルの独白でスパイの心得を視聴者に教えてくれたり、「冒険野郎マクガイバー」の如く生活用品で武器を作り出し、「スパイ大作戦」の如く相手を騙してハメて、殺さず脅したりスカしたりで追い出したり、警察に逮捕させる一話完結の話はやっぱりおもしろいし、爽快感はこのドラマが一番。何時も痴話喧嘩のマイケルとフィオナや、チェーンソウを右手に装着し血まみれに暴れていたアッシュだったのに、何時もふざけたおっさんなサムや、マイケルの母親との関係とか、お馴染みの面々のコメディでもあり、微笑ましいのもこのドラマの良い所。

そう言えば、吹き替え版で見ていると結構コメディ色が強い様に感じるけれど、字幕版で見るともっとシリアスなスパイモノの感じ。
 
 
ER6

ER」は弩直球の題材を扱っている変わりか、登場人物達の登場・退場は決して一筋縄では行かない。
後半のERで主役級、中心になって話が回って行くルカ・コバッチュアビー・ロックハートが登場。コバッチュはシラッとすでに臨時雇いとして馴染んだ所から登場して、その後あっさり解雇され、再び常勤として雇われたり、アビーはキャロル・ハサウェイのお産を手伝う看護師で初登場後、暫くしてから医学生として登場し、看護師は実はパートタイムだったとか、こんな感じの登場だったのかと決して直球では行かない「ER」らしさの登場。
これまでのレギュラーだったジェニー・ブレは、暫く出て来ないと思ったらあっさり辞めてしまう。しかし、不幸ばかりな「ER」レギュラーの中では幸せだから辞めるという、非常に「ER」らしくない辞め方。それに、キャロル・ハサウェイも双子を出産して一人で育てていたけれど、幸せ求めて行き成りERを走り去りダグラス・ロスの元へ。この二人はERでは珍しく、幸せを掴んでの退場。
一方、シーズン5から新人としてやって来て、新規視聴者目線の人物でもあったルーシー・ナイトはトンデモない悲劇で退場。これ以降の「ER」の行き成りの「え~!!」と言ってしまうレギュラー陣の不幸で救いの無いままの退場の走りが彼女か。折角劇中の人物としても、ドラマを見ている方からしても良い人物になって来たのに、この行き成りの退場はなんなのだろう?アビーやチェン等、結構似た様な若手の新人が出て来た事で役が飽和した感じはあったけれど。それに、後の補足の無さ、あっさり過ぎるその後もERらしさ。悪く言うと、他の登場人物達のルーシーに対する気持ちが全然描かれておらず、この扱いは何だろう?ルーシーを演じていたケリー・マーティンが大学を休学して役者をしていた所を復学したそうだったり、ルーシーという役柄自体の評判が良くなかったからという様な理由があったらしいけれど、何もこんな幕引きとその後でなくとも思うのだけれど。
その事件の現場にいて、同じく被害者となったジョン・カーターは、その事件が原因で薬物中毒に。やっぱりERは、常に登場人物達に何かしらの苦難が無いと話が進まない。
 
 
ER7

前シーズンはレギュラーの出入りが激しかったからか、このシーズンはレギュラー陣の出入りがほとんどないという、他のシーズンに比べると非常に安定したシーズンで、今シーズンは一人一人を掘り下げ、次シーズンへの振りになる様な出来事が多い。
グリーン先生は早めに結婚してしまうし、行き成り死亡フラグが立つし。ER内でもエリザベス・コーデイとイチャイチャしていて非常に微笑ましいのだけれど、これもグリーン先生の死亡への伏線だと思うと素直に笑えない。
シーズン6では幸せのままERを去ったジェニー・ブレやキャロル・ハサウェイがいたけれど、幸せになった所を落としてしまう展開が多くなった。見ていて辛いのはグリーン先生の脳腫瘍もだけれど、アビー・ロックハートの鬱を患い続けた母親との関係が一番しんどい。
毎シーズン一回はあると思う突然のスペクタクルが今回も列車事故であったけれど、ただでさえ救いの無い意図的な事故だったのに、そこにコバッチュの家族の過去とこれまで連続する話だったジェームズ・クロムウェルの神父の話が重なり、ドシン腹の底に来る重さで、見終わると中々立ち上がれない位の鬱々感。
カーターとチェンの良い友人関係のまま、恋愛には決して至らないのが何かおもしろい。
そして、ケリー・ウィーバーが同性愛に目覚める変化のシーズンでも。その相手って、以前からちょこちょこ見かけた精神科医で、何処かで見た事のある顔だなと思ったら、「Lost」でジュリエット・バーク役だったエリザベス・ミッチェル
 
 
ER8

シーズン8は安定していた第7シーズンとは違い、レギュラーの入れ替わりが激しい。
デイブ・マルッチはちゃらい奴でふざけていて問題児だったけれど、基本的には良い奴だったのに、ウィーバーと揉めて喧嘩したまま出て行ってしまった。しかも下が原因で。そう言えば、今期見ていた「バーン・ノーティス」と「ホワイトカラー」のどちらにもマルッチを演じていたエリック・パラディーノが出てた。偶然。
マルッチと同じ問題でジン・メイ・チェンも自ら辞めて行くけれど、暫く全く登場しないままだったのにオープニング・クレジットでは表示されたままで、その後突然ウィーバーに強烈に圧力かけての復帰。基本的にERの女性は皆気が強いけれど、このシリーズのチェンは初期のウィーバー並みの恐ろしさ。でもその後は、あれって何だったのだろう…?な程普通の感じ。
クレオ・フィンチは問題無くERから別の職場に移動し、その後もベントンとの関係で出て来るし、意外と良いままの退場。
ピーター・ベントンも長年続けて来たERを息子の親権争いで、より子育ての時間が取れる職場に行く為あっさり辞職。ベントンの話は大分前からの息子の問題が振りになり、元妻との親権争いで裁判、その後その妻が行き成り死亡し、残った元妻の旦那と親権争いの裁判と、揉めに揉めての卒業。しかし、幸せを掴んでの卒業で意外と良い幕引き。ダグラス・ロスの最後の時のグリーン先生との別れの様に、ベントンもカーターとの別れで泣ける最後。
第3シーズンでERを出て行ったスーザン・ルイスがまさかの復帰。一旦ドラマを降りて、暫くしてから戻って再びレギュラーって珍しい。そして、まさかのカーターと良い関係に。でも、カーターとアビーとコバッチュの三角関係の噛ませ犬だったり。主軸はこの三角関係。アビーは母親がいなくなり平穏かと思いきや殴られたり、コバッチュは暫くクロアチアに戻って出て来なかったり、家族を亡くし哀しさを引きずり中々前に進めなかったはずが結構女垂らしで優柔不断の男に身替わりしてしまったり。
マイケル・ガラントが医学生として今シーズンから登場。新人のやる気と空回りは毎度の新人。彼は始めはレギュラーとしてオープニング・クレジットにはまだ出て来ず、序盤はsupecial guest starのクレジットで、しかし扱いはレギュラー級。その後、ドラマ内で何かがあった訳でもないのに急にープニング・クレジットに登場。
グリーン先生の娘レイチェルがこれまで良い子だったのに、行き成り思春期真っ盛りで反抗ばかりの問題児に。当然のグリーンとコーデイの問題に発展。更に赤子を殺しかける原因にと、こんな子じゃ無かったのに…に変身。しかもこれまで幼い娘を演じていたイボンヌ・ジーマではなく、見た目も本当に別人のハリー・ハーシュに変更。
それに行き成り消えてしまった受付のジェリーが復帰し、現職のフランクとの二人になり、彼等のしょうも無い小競り合いが楽しい。
終盤になって、グレゴリー・プラットが登場。まだレギュラーではなく、しかし初めから自信家だったのか。
あとは、ヨシの長髪のオカッパみたいな髪型で変!

何よりもこのシーズンはグリーン先生の卒業が大きい。多分このシーズンでの退場が決まっていたのかもしれないけれど、前シーズンで一旦回復したはずが死亡の前振りだったという長期的な退場で、突然いなくなる事が多いERでは流石にERを作り引っ張って来たアンソニー・エドワーズへの製作側の優しさが見て取れる。しかもこの退場は、まず手紙で知らせが来てERの人達の思いを一本使って描き、その次の回にグリーン先生の最後を描くと言う形で、やっぱりグリーン先生の存在はドラマ的にも、制作者側的にも大きかったのか。この最後を前後する形で見せてから、その次はシーズンまたぎで重大な疫病発生で見せるのも上手い構成。

今シーズンの行き成りのスペクタクルは、大雨の日の救急車の事故。何時もは絶対に規則通りのウィーバーが、新人ガラントに触発されて無茶までするし。
それに、16話目の「秘密と嘘」で突然の舞台劇に。ERでの話は少しで、その後はセクハラ講習会を待たされるカーター、ルイス、コバッチュ、アビー、ガラントの五人で取り留めの無い普段の会話で進む会話劇でこの回が進み、ずっと微笑みながら、そして大笑いして見れ、楽しい回。同じ場所で進むグランドホテル形式の長期シリーズだから出来てしまう回。
あとは、突然スーザンのニューヨーク警官物語になったりと、色々放り込んで来る。

そう言えば、WOWOWでの「ER」の放送の後は「ザ・プライムショー」の生予告をジョン・カビラが出てしているけれど、彼って「ER」を見ているのだろうか?その回の「ER」が重いまま終わった時はジョン・カビラも抑え気味に宣伝し、「ER」が楽しく終わるとジョン・カビラもノリノリの笑ってしまう陽気さで宣伝している様に見えるのだけれど。この番宣がちょっと楽しみになって来た。一番気になるグリーン先生の最後の回はどうするのだろう?と思っていたら、その週はジョン夏休みで登場無しにガックリ。
 
 
LOST シーズン3

まあ、毎度の謎の小出しと、解明しかけたら違う人の話になり、行き成り退場、行き成り新人物登場と、見慣れた構成。やっぱり進展具合が遅いので、肩ひじ張らずに続けるだけ。
 
 
関連:ラスベガス
    プリズン・ブレイク
    ホワイトカラー
    BONES

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