プリズン・ブレイク

2013年07月03日 水曜日

今期は「CSI:8 科学捜査班」、「ER 6・7・8」、「バーン・ノーティス シーズン3」、「LOST シーズン3」と引き続き見ているドラマに加え、新たに見出したTVドラマが「プリズン・ブレイク」、「ラスベガス」、「ホワイトカラー」、「BONES」。
で、「プリズン・ブレイク(Prison Break)」。

副大統領の弟殺害で死刑が決定している兄リンカーン・バローズを救う為、弟のマイケル・スコフィールドは自ら銀行強盗を犯して逮捕され、兄と同じ刑務所に服役する。マイケルは捕まる前に全身に刺青を入れ、それが刑務所から脱獄する為の経路や計算、数字を巧妙に隠す為のモノだった。マイケル一人では脱獄は無理なので、刑務所内の犯罪者達と取引や弱みに付け込みながら協力させ、一時的な協力体制でしかない危険な囚人に囲まれながら、裏では怪しい看守が目を付ける中、徐々に脱獄計画を進めて行く。更には、リンカーン・バローズの無実を信じ、彼を何とか救おうとするリンカーンの元恋人で、マイケルの弁護もしたベロニカ・ドノバンを怪しい政府関係者が追い駆け、襲い始める。

幾つもの別の話が関係しながらクリフハンガーで繋ぐ脱獄物語。
前評判が良過ぎるので期待しながら見たら、そうでもなかった。掴みである一話目は見事に顔見せ。ちゃんと登場人物や刑務所内の紹介風の構成と、ちゃんとこれからのネタ振りで進むのだけれど、それ以降の脱獄の準備が中々遅く、話的に盛り上がり始めるのが刑務所内で暴動が起こる5・6話目位から。それでも中々進まない脱獄の用意はジリジリしておもしろいのに、マイケルの一番の特徴である刺青がそれ程活用されないので、フリが大き過ぎてハードル上げ過ぎた感じがあり、人間関係もいいけれど、もっと脱獄のおもしろさを見せて欲しい所。脱獄のおもしろさだったら、クリント・イーストウッド主演の映画「アルカトラズからの脱出」の方がおもしろかったし、上手かったかな。
構成としては、マイケルが立てた予定とは違う形になるけれど、何とか準備を遂行する事が出来、しかしそこに新たな問題が発生し次週へ…と、上手く行ったら駄目になる所からの逆転というキッチリした起伏で、「まあ、そうなるよね。」と想像を飛び越えて来ないので、もう少し攻めが欲しい所。この刑務所内での話よりもシャバでの政府関連の陰謀の方が好みで、刑務所を出た後の犯罪者を含めた各登場人物達の行動や扱いの方が興味津々。この後脱獄した後の話になるであろうシーズン2の方がおもしろそうと気が早くなっている。
あと、マイケルの元建築技師で、この刑務所の建設に関わっていて、IQが200以上もある天才で、脳の障害によって他人の幸せが第一とか、物凄くこの話に都合の良い設定を重ね過ぎていて漫画っぽくなってしまい、ちょっとやり過ぎの感がある。

このドラマ、配役が上手い。見た目からして優しそうなマイケル役のウェントワース・ミラーや、無実だと言ってはいるけれど本当は危ない事もして来た不器用な兄リンカーン役のドミニク・パーセルや他の危ない囚人とか、ぴったりな所上手い事見つけて来るなぁ。
ただ、ベロニカ役のロビン・タニーの肌が物凄く汚い。化粧しているのにブツブツだし、シミは目立つし、メイクもう少し何とかならんかったのだろうか?
それと、日本語吹き替え版の声優の配役も中々良い感じになっていて役柄にピッタリなのに、ティーバッグ役の吹き替えの若本規夫の演技が変。演じているロバート・ネッパーはもっと普通の声で、もっと軽い感じ、細い感じで喋っているのに、若本規夫は何時もの若本規夫演技なので、演技が過剰過ぎて初めて出て来た時は笑ってしまった。一人だけ浮いているし。この人はナレーションだと面白過ぎるけれど、吹き替えだともう普通の人の演技ってしないのだろうなぁ…。

よく分からないのは、オープニング・クレジットの一番初めに名前が出て来るのは兄役のドミニク・パーセルで、主人公のマイケル役のウェントワース・ミラーは二番目。普通は主役が一番初めに来るのに、この並びは何なのだろう?出演料的な事?

前評判が良過ぎた事を知ってしまった為に変に期待が大きくなって「まあまあ…。」となってしまったけれど、結構それなりに楽しんでいる。「プリズン・ブレイク」と題しているけれど、わたしの興味や話の振り自体も脱獄後を目指しているので、この後のシリーズの方が楽しみ。
 
 
関連:今期のドラマはERとラスベガス
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