スタートレック 叛乱

2026年02月18日 水曜日

ジョナサン・フレイクス監督、マイケル・ピラー脚本、パトリック・スチュワート主演の1998年のアメリカ映画「スタートレック 叛乱Star Trek: Insurrection)」
スタートレックシリーズの映画としては九作目ではあるけれど、六作目までの映画はテレビドラマ「宇宙大作戦(TOS)」のその後を描いていたのに対し、七作目からは「宇宙大作戦」から百年弱未来を舞台にしたテレビドラマ「新スタートレック(TNG)」のその後を描いている映画三作目。

恒星間航行の技術を持たないバクー星人の村を惑星連邦とソーナ人が共同で秘密裏に監視していた。
その調査に参加したデータが突如命令を無視してバクー人の前に姿を現してしまい、更に監視していた惑星連邦とソーナの人々を人質に取ってしまう。
データの事件を知らされたジャン=リュック・ピカードはU.S.S.エンタープライズEでバクー星に行き、データを確保して修理を行う。
データに何が起こったのかを調べると、データはソーナ人から攻撃を受けた為に暴走した事が分かる。
更に調査を進めるとソーナ人と惑星連邦のダワティ提督が共謀して歳を取らない特殊な環境のバクー星からバクー人を強制移住させてバクー星の恩恵を奪い取ろうとしていた事が分かり、ピカードはそれを阻止しようとする。

この映画もYoutubeで「宇宙大作戦」の映画が無料で公開しているという情報を見つけ、一作目から順番に見始めて六作を見終わり、「新スタートレック」の方の映画四作も公開されていたので「スタートレック ファーストコンタクト」に続けて見た。

「新スタートレック」の映画四作は全部劇場公開時に見に行ったはずだと思うのだけれど、この映画は初めの暴走して遮蔽から顔だけ出すデータの所とかは覚えていたのに、それ以降の展開や映像を見た気がしなかったので、もしかするとこの映画だけ見に行かなかったのかな?とずっと疑問のままで見ていた分、新鮮に見れた。

これまでの二作はカークピカードの顔合わせだったり、ボーグだったりと大きな宣伝材料的な目玉となる物があって映画意識が強かったけれど今作はそれが薄まって、主軸の事件の規模がそんなに大きくなく、「新スタートレック」で描いて来た倫理的問題や多数と少数の問題等を押し出していてテレビドラマの「新スタートレック」っぽさがあって、そこでは中々おもしろかった。
始まりからしてデータの暴走の謎を振って、「新スタートレック」ならここでオープニング・タイトルに行きそうな構成になっていて、そこからこの謎と陰謀を探って行き、艦隊の誓いを守る為に戦うピカードとか正に「新スタートレック」で、よりお金をかけた長尺の「新スタートレック」の一話の感じで楽しんで見れた。
これまでの映画では余り出て来なかったエンタープライズの日常が多めに出て来たり、笑いや軽いやり取り等の深刻な戦いだけではない「新スタートレック」の良さ、楽しさがあったし。

ただ、やっぱり説明不足な脚本なので、どうにもよく分からない部分やこの話をする為に強引な部分も多々あったし、やっぱり「新スタートレック」のシーズンを通して見る事に慣れているので、突然ウィリアム・ライカーディアナ・トロイがやたらとイチャイチャしてるのは何なんだ?とはなったり、シーズン途中の何話も省略してのシーズン・ファイナルのシーズンまたぎの回の様な感じは変わらず。。

導入の暴走したデータの謎は攻撃を受けたからで全部済ましていたけれど、初めの掴みの振りにしてはすんなりと解決してしまった感じで物足りなさがあった。
そもそも何でエンタープライズからデータ一人だけ派遣されているのか?の説明は無いし、細かい所まで気になるデータなのでデータが関われば陰謀もその内何かで気付き、融通の利かないデータは何とかしようとするだろうに、そのデータを呼び寄せている意図もよく分からない。

惑星連邦とソーナ人が協力しているのもよく分からず、惑星連邦がこういう強制移住させる事なんて一番嫌うだろうに、どうやって交渉を成立させられたのか?と思うし、長期間の若さで釣られるって惑星連邦の上層部って急にそんな感じなの?と思うし。
ここら辺の惑星連邦の評議会がどう思っていたのかとかはダワティ提督の話からでしかないし、最後あっさりと評議会が中止をしたので、ダワティ提督が実際にする事を言わずに嘘を付いて上手く評議会を説き伏せて、ほぼ独断で暴走していたのかとも思うしかないのかしらん。
それにしてもこの提督も「新スタートレック」でも時々出て来た、各映画シリーズでも必ず出て来る、正義だ、惑星連邦の為だと言って暴走してしまう高官で、こういう高尚っぽい、非常に前向きな事を声高々に言っている人間に強い権力を与えると碌な事にならないって古今東西なので、理想的な惑星連邦であってもスタートレックシリーズで出したがるんだろうなぁ。

あと、バクー人も都合が良過ぎで、バクー星が不老の星だと知ってか知らずか移住したのかは描かれず、不老で再生される星はSFと言うよりもファンタジー過ぎる気がしたし、大人は老けないけれど子供は成長し続けるとか都合が良いし、更に時間を遅く出来る能力って、そりゃ何だ?
時間を遅らせる映像としての強さを狙っただけで何かに役に立った訳でもないし、これはいらなかった気がした。
それと、バクー人はもう数百年もあそこに住んでいるのに村の家や村の周りの作りが如何にも最近作りましたよな外のセット感が凄いのが安っぽく、まあこれがテレビドラマでそんなに製作費も回せなかった「新スタートレック」っぽいと言えばそうなんだけれど、お金も時間もより制限のあるテレビドラマと比べて映画なのに結構しょっぱいのは頂けなかった。
バクー人に対する倫理的な正義の話も突っ込みが緩い感じがして、バクー人は元々は別の星から移住して来た別星人だから移住は問題無いと言い出すとか、この星の不老の効果を知って移住して来たのならバクー人と我々がしている事は違わないと言い出すとか、全部バレてしまったので惑星連邦とバクー人での直接交渉しだすとかをもっと突っ込んで描けばピカードと提督の言い合いももっと踏み込んだ話になって良かったのにとは思う。

この「新スタートレック」の映画シリーズはもうピカードとデータを中心にする事を決めたのか、二人の話が多い分、他のレギュラー陣の存在がどうしても薄くなり、ライカーはジョナサン・フレイクスが監督をしているからというのもあるだろうけれど補佐役で、あくまで惑星のピカードが主で、エンタープライズの戦いはその脇筋感が強かったり、ジョーディ・ラ=フォージは感動的な自分の目で見る朝日の話もあったけれど前作で初登場の機械義眼が今回は見せ場も無く普通の目に戻したり、トロイはイチャイチャ要員で活躍もほとんどないし、ビバリー・クラッシャーは前作に引き続き、そう言えばいたなぁ…位の感じで皆物足りない。
今回もこの映画の時はまだ「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」が放送中で、そちらにウォーフがレギュラーで出ていたので「スタートレック ファーストコンタクト」の時はボーグの攻撃の為にU.S.S.ディファイアントでやって来ていた所をエンタープライズEに助けてもらってとちゃんと理由を説明していたのに、今回はどうするのかと思ったら物凄く有耶無耶で、ウォーフがエンタープライズにいる理由を話そうとした所で遮ってしまい、制作側としては「まあ、そこはいいじゃん」という笑いにはしていたけれど今回はもうそこはいいでしょと放り出していたのは残念だった。

主役のピカードは映画になってから、映画の一作目の「スタートレック ジェネレーションズ」でカークに出会ったからなのかカーク化が進み、本来なら上陸班はライカーの役割なのにピカード自ら現場に赴いて調査に周って今回も率先して戦うし、バクー人の女性との恋愛もあるし、最後には敵のボスとの一対一の直接対決もするし、「新スタートレック」のピカードなら敵を捕まえて罪を償わせようとするだろうに敵は爆発で死んで自分だけが助かりましたで終わりと、どんどんとピカードのカーク化が進んでしまっていて、これが好きじゃない。
映画になった途端、如何にもハリウッド映画的な主役の立ち回りになって折角のピカードの良さがどんどんと失われてしまっている気がしてならなかった。

この映画、これまでの二作みたいに映画的なモノを狙ったのとは違い、「新スタートレック」の方に立ち戻った感じで、こっちの方がすんなりと見れた感じがして結構良かった。
特に一作目、二作目と派手に大きく来てのこの感じの三作目なので、シリーズとして見るとここでのこの「新スタートレック」感は中々良い配分だと思いました。

☆☆☆★★
 
 
関連:宇宙大作戦 シーズン123
   映画スタートレックIIIIIIIVVVI
   新スタートレック シーズン12345
   スタートレック ジェネレーションズ
   スタートレック ファーストコンタクト

スタートレック ファーストコンタクト

2026年02月14日 土曜日

ジョナサン・フレイクス監督、ロナルド・D・ムーアブラノン・ブラーガ脚本、パトリック・スチュワート主演の1996年のアメリカ映画「スタートレック ファーストコンタクトStar Trek: First Contact)」
スタートレックシリーズの映画としては八作目ではあるけれど、六作目までの映画はテレビドラマ「宇宙大作戦(TOS)」のその後を描いていたのに対し、七作目からは「宇宙大作戦」から百年弱未来を舞台にしたテレビドラマ「新スタートレック(TNG)」のその後を描いている映画二作目。

惑星連邦の宇宙艦隊を壊滅寸前までに追い込んだボーグが再び地球を目指して侵攻して来た。
ジャン=リュック・ピカードが艦長を務めるU.S.S.エンタープライズEが指揮を執って宇宙艦隊はボーグ・キューブを破壊するが中からボーグ・スフィアが飛び出して地球を目指した。
ボーグ・スフィアが時間移動を行い、追い掛けたエンタープライズも時間を移動するとボーグ・スフィアは過去の地球の地表めがけて攻撃を行っており、エンタープライズはボーグ・スフィアを撃墜。
ボーグの目的が何だったのかを探ると、タイムスリップした時は地球人初のワープ飛行を行う前の日で、そのワープ飛行を行うゼフラム・コクレーンを狙って地球の歴史を変えてしまう為の攻撃だった事が分かった。
エンタープライズの面々はゼフラム・コクレーンにワープ航行を成功してもらう為に自分達が何者かを打ち明けて援助を行うが、ボーグ・スフィアが破壊される前にボーグがエンタープライズに乗り込んでおり乗組員達を同化し始めていた。

この映画もYoutubeで「宇宙大作戦」の映画が無料で公開しているという情報を見つけ、一作目から順番に見始めて六作を見終わり、「新スタートレック」の方の映画四作も公開されていたので「スタートレック ジェネレーションズ」に続けて見た。

この映画も公開時に見に行ったはずで大体の展開は覚えていて、ボーグとゼフラム・コクレーンの話だとは覚えていたけれど細かい所までは覚えていなかったので結構楽しめた。

始まりからピカードの夢でボーグを出して「これまでのピカードとボーグの関係は…」の説明場面があって今回はボーグだとしっかりと振って、そこから一気にウルフ359再びのボーグ・キューブ対宇宙艦隊の艦隊戦をやって来るので非常に盛り上がるし、映画的な見栄えを狙っていて掴んで来る。
その後もエンタープライズ内でのボーグの同化が進む話とか、エンタープライズの外側でのボーグとの攻防とかもありつつ、「新スタートレック」っぽい人間ドラマの部分もありつつで、如何にもな映画版な感じで楽しめた。

ただ、ずっと引っ掛かって見てしまったのがタイムトラベル。
元々特に「宇宙大作戦」は安易にタイムトラベルしがちだった事からスタートレックシリーズでのタイムトラベルモノが余り好きじゃないというのがあって、今回も進んだ謎のボーグ技術で行き成りタイムトラベルしてしまってとにかく一気に過去の話になるし、エンタープライズも最後は何だかよく分からないけれど簡単に元居た時代に帰れるしで、脚本の設定の為のお手軽タイムトラベルがどうにも好きにはなれず。
なんでもこの映画の企画の初めの頃からタイムトラベルモノは決まっていたそうで、そこに映画的に派手な敵としてボーグを持って来たのでこういう話になったそう。

そのボーグがよく分からず、「新スタートレック」ではQのせいで出会ってしまったボーグが同化の為に地球まで追い掛けて来たのは分かる理由だったのが今回はボーグの侵攻の理由は説明も無く、惑星連邦がボーグにとって脅威になったので再び地球までやって来て惑星連邦を同化・破壊しようとした?っぽいけれど、問題無く同化出来ると思っていたら再びボーグ・キューブが破壊されてしまったので緊急回避として過去に逃げ込んだ?っぽくもあるし、そうだったら何故ボーグ・クイーンが乗っていたのか?だし、それとも初めから過去に行く予定で攻めて来たのだったらデルタ宇宙域で過去に行ってから地球に行けば何の抵抗も無いのに?と思うしで、ボーグに初めの企画のタイムトラベルを合わせたからこうなりましたの様な脚本で結構しょっぱく感じてしまった。

エンタープライズで同化を始めたボーグとの攻防はおもしろかったけれど、エンタープライズEはこの映画が初登場なので中がどんな風なのかがまだよく分からないのに直ぐにボーグ化されてしまうので見慣れない艦がボーグの景色になっても同化の恐怖感がいまいち出て来なかった。
エンタープライズEは初めに登場した時には外観をじっくり見せる感じでもなく、直ぐに船が沢山出て来て見分け難い艦隊戦になってしまうのでエンタープライズEが見慣れる前に話が進んでしまうし、最後の方ではエンタープライズE初登場回で行き成り自爆すると言う話になって来て展開が早過ぎてエンタープライズEが全然馴染めず。
「新スタートレック」のテレビドラマの毎週の一話一話の速さの流れで見てしまうからというのもあるんだろうけれど、「スタートレック ジェネレーションズ」でのエンタープライズDの破壊が新シリーズ一話目とすると、その後にエンタープライズEが大々的に登場して何話かあってからのこのボーグとの戦いなら分かるのに、初登場回でこの展開は話を省き過ぎで、急にシーズン・ファイナルの二時間前後編を見てしまった感じがしてしまった。

展開の早さだと、この映画で登場したブリッジ士官のホーク中尉も少し役が立つ目立つ役で良くて、「新スタートレック」だと何話か登場して定着するか、何時の間にか出て来なくなるかの様な人物かと思ったら結局レッドシャツだったしなぁ。

ボーグ・クイーンって「スタートレック:ヴォイジャー」の印象が強かったけれど、後から調べて初登場ってこの映画だと知った。
そのボーグ・クイーンの登場を改めて見て思ったのは、ボーグは個人が存在せず皆が同列で存在しているからの強さや恐怖があって良かったのに、ボーグ・クイーンのという支配者、指示役が存在するとなると普通の組織と変わらなくなって折角のボーグの特徴を殺してしまうんじゃないの?と疑問に思ってしまった。
実際最後にボーグ・クイーンが破壊されかけると他のボーグも勝手に破壊されてしまっていたし、分かりやすい敵のボスとして登場させたのは分かるけれどボーグ・クイーンの登場でボーグが強さも存在も急に弱くなってしまった気がした。

「ヴォイジャー」で言えば、緊急用医療ホログラムのドクターが登場して声優も同じ中博史だったので「おー!!」となったけれど、確かこの映画公開時ってテレビの地上波ではまだ「ヴォイジャー」が放送されていなかったと思うので、このドクターを見ても何とも思わなかったはず。

他にもレジナルド・バークレーが登場したりしていたけれど、ウォーフはこの映画公開時には「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」が放送中で「DS9」のレギュラーだったので、この映画ではゲスト扱いになるんだろうか?
ウォーフはDS9にいるのでエンタープライズには乗っていないけれど、そこにボーグが攻めて来たのでU.S.S.ディファイアントでやって来ていた所をエンタープライズEに助けてもらってそのまま乗り込むという展開で何とか元レギュラーとして目立つ活躍になっていたのは上手かった。

一方、それ以外のレギュラー陣の存在が薄く、ウィリアム・ライカーはジョナサン・フレイクスが監督をしていたからか出番は少ないのは分かるけれど、ジョーディ・ラ=フォージは特に説明も無くバイザーから機械義眼になっていて、それもサーマル映像を見た位の活躍で終わってエンジニアとしての活躍も無いし、ビバリー・クラッシャーディアナ・トロイは本当に存在感が薄かった。
ディアナ・トロイは出番や見せ場が少ないからなのか、ゼフラム・コクレーンと酒を飲んで酔っ払っているというコメディ場面があったけれど、ここの場面だけ結構浮いていて、滑り気味。
ここの場面っているの?と思ってしまった。

「スタートレック ジェネレーションズ」からピカードとデータの話に軸を決めたのか、今回もピカードとデータ中心回。
データはより人間性を追求していたり、前回は自分でエモーショナルチップを切れなかったけれど今回は自由に自分で切れていたり。
ピカードは前回の映画でカークに出会ったからなのか、カークっぽさが出てしまっていて、艦はライカーに任せてまず自分が地球に行ったり、先陣切ってボーグと戦ったり、映画でのクリンゴンに対する憎しみを隠さないカーク並にボーグに対する復讐心で怒鳴り散らすし、謎にピカードの筋肉を見せつけるアクション場面ありで、「新スタートレック」のピカードとは違い映画的な派手な演出を取った感じが余り好きではなかった。

ゼフラム・コクレーンも、これまでのスタートレックシリーズで描かれて来た偉人のゼフラム・コクレーンではなくて、未来の人間が持ち上げ過ぎているけれどそんなんじゃないよのゼフラム・コクレーンが良かったけれど、じゃあ逃げ出したり、もう褒め称えるのはやめてくれだったのが腹を括って宇宙船を飛ばすと決めた心境の変化が分からずだった脚本の甘さがどうなの?とも思ったし。

それにまたもやの、これまでのドラマで登場した役とは別役で同じ役者に重要な役をやらせる「新スタートレック」あるあるなのがジェームズ・クロムウェルも。
「新スタートレック」のシーズン3の11話「恐怖の人間兵器」でジェームズ・クロムウェルはその星の総理大臣役で出演していて、先にこの映画を見ていてからこの回を見たのでジェームズ・クロムウェルが登場したら「あ、ゼフラム・コクレーンじゃん」と思ってしまった。
多分ジェームズ・クロムウェルは1990年代初め位まではテレビドラマに色々と出ている脇役の役者だったのでの「新スタートレック」の中の一話のゲスト出演だったのが、1995年の映画「ベイブ」で一気に評価されてアカデミー助演男優賞まで取ってからのこの映画だからの重要な役になったのかなぁと思う。
更に、このゼフラム・コクレーンって結構な歳だけれど「宇宙大作戦」のシーズン2の9話「華麗なる変身」に登場していて、多分そっちの設定から生まれたのが2030年代らしく、そうなるとこの映画の過去が2063年なので、このゼフラム・コクレーンって三十代!?もしくは二十代かもしれないの!?って、あり得なさ過ぎる。
映画の話題性の配役としてジェームズ・クロムウェルが決まったのかもしれないけれど色々と設定無視し過ぎかなと思うし、こっちのゼフラム・コクレーンの設定は特に活かしてないのか。

そう言えば、この映画にしてやっとテレビドラマのメインタイトルを使っていて、この音楽が流れた事で見終わった感があったし嬉しくもなった。

この映画、映画だから各一作勝負ではあるのでボーグとの艦隊戦や艦内戦にタイムトラベルと分かりやすい見せ場を入れておもしろくはなっているけれど、エンタープライズEの初登場回にしては行き成り感が多かったりする説明を省き過ぎな脚本だったりで、話の方は後から思い返すとそんなにでも無い様な…とちょっと思ってしまいました。

☆☆☆★★
 
 
関連:宇宙大作戦 シーズン123
   映画スタートレックIIIIIIIVVVI
   新スタートレック シーズン12345
   スタートレック ジェネレーションズ
   スタートレック 叛乱

第60回スーパーボウル

2026年02月10日 火曜日

昨年は色々と大変で、NFLは見る暇も、見る気力も出なかったので「オードリーのNFL倶楽部」をざっと見るだけだったけれど、今シーズンはちゃんと開幕から全試合ダイジェストでは見て来れた。
今シーズンはチーフスが強くなかった、弱かったし、意外なチームが勝って来ていたので結構おもしろく見れた。
強いチーム中心に見ていて、中でも元がんブラことブラウンズのクォーターバックだったベイカー・メイフィールドが気になってタンパベイ・バッカニアーズを見ていたけれど中盤辺りからの失速した感じで残念。

毎年スーパーボウルに行けと思っているバッファロー・ビルズが今年はまさかのニューイングランド・ペイトリオッツの復活で地区二位になり、またもスーパーボウルに行けずか。

ペイトリオッツもそうだし、デンバー・ブロンコスやシカゴ・ベアーズやシアトル・シーホークスといった意外なチームがチャンピオンチップまで上がって来て、やっぱりチーフスとイーグルスが強くないとリーグ全体でおもしろい事になる。
長い間弱かった印象のベアーズが勝ち上がって来て、ディビジョナルで最後の最後で凄いタッチダウンがあって、完全にベアーズの流れと思ったら延長戦でラムズに勝ち切れずで非常に勿体無い感じだったし、チャンピオンチップではヘッドコーチが元セインツのショーン・ペイトンという事もあってブロンコス寄りで見ていたけれど、ボー・ニックスが怪我で出なくて負けてしまって勿体無い感じだったしで、結局総合的に強かったペイトリオッツとシーホークスかぁとはなった。

で、その二チームはどうやらシーズン開幕前は全然評価が高くなくて勝ち上がって来たのは意外だったそうなんだけれど試合前の見所が一杯。
ペイトリオッツ対シーホークスという時点で、あの伝説的な「第49回スーパーボウル」を思い浮かべてしまい、当然両チームのメンバーは全員違うのであの時とは最早別チームではあるけれど何か凄い事が起こりそうと期待はしてしまう。

ペイトリオッツのQBドレイク・メイは、トム・ブレイディがスーパーボウルを勝った時と同じ二年目だったり、ヘッドコーチはペイトリオッツにもいたマイク・ブレイベルで、オフェンス・コーディネーターはジョシュ・マクダニエルズとビル・ベリチックの教え子達だったりで、どうしてもベリチック・ブレイディの王朝時代を思い浮かべてしまう。

一方のシーホークスは若手のヘッドコーチのマイク・マクドナルドに、ジャーニーマンだったQBサム・ダーノルドと強い守備とこちらもおもしろい陣営。

いざ試合が始まるとディフェンス戦で、まあタッチダウンが決まらない。
第3クォーターまでタッチダウン無しで、シーホークスがゴリゴリとランで前に進めてフィールドゴールで点数を稼いで行く展開。
そこから第4クォーターになると試合が動き出し、それでもディフェンスが強過ぎるシーホークスが押さえ込んで勝ち。
地味な試合ではあったけれどガンガンブリッツが入ってサックしたり、インターセプトやファンブルさせてのファンブルリカバータッチダウンとか見せ場はあったし、オフェンスラインを押し込みながら片手でQBサックとか凄かった。

後から色々と調べて知ったのは、サム・ダーノルドって2018年のドラフト組で、その中にはベイカー・メイフィールド、ジョシュ・アレン、ラマー・ジャクソンがいて、期待されてジェッツに入ったら全然芽が出ずにジャーニーマンになり、昨シーズンはミネソタ・バイキングスでプレーオフまで行ったのに出されてシーホークスに来ての勝利って何だか凄い流れ。
ベイカー・メイフィールド、ジョシュ・アレン、ラマー・ジャクソンという実力もある人達は、ジョシュ・アレンやラマー・ジャクソンは毎年スーパーボウル行きそうな感じもあるのに、その中でスーパーボウルに一番最初に勝ったのがサム・ダーノルドとは意外だったそう。
今年のインディアナポリス・コルツのダニエル・ジョーンズとか、サンフランシスコ・49ersのマック・ジョーンズとか、ベイカー・メイフィールドとか、初めのチームでは全然だったのがチームを幾つか移ると急に強くなるという事があるが不思議でおもしろい所。
そう思うとジェッツってどうなの?と思ってしまう。
長年の低迷もそうだし、サム・ダーノルドも正にそうだし、アーロン・ロジャースもそうだし、何も活かせない感が凄い。
逆に言えば、今回のサム・ダーノルドの事があるのでもしかしてザック・ウィルソンも大化けするのかしらん?

そう言えば、このスーパーボウルはペイトリオッツ対シーホークスだけあって、トム・ブレイディが来ていたし、あのマルコム・バトラーも来ていて「おー!」となった。
ラッセル・ウィルソンは流石に現役でジャイアンツにいるので来なかったか。

スーパーボウルと言えばのハーフタイムショーだけれど、毎年名前は聞いた事ある様な気もするけれど知らない人が多い中で今回のバッド・バニーはWWEに出ていたので知ってはいた。
バッド・バニーって偉くて、WWEでちゃんとプロレスしていて、何時かの「レッスルマニア」ではわたしの中では一番張り切っておもしろい事をしていた印象があって、この人凄いなぁと思っていた。
ただ、歌の方は全く知らなかったけれど非常に良かった。
歌は何だか「トロピコ」を思い出してしまった。

来シーズンもシーホークス、ペイトリオッツ、ブロンコス辺りが強くて中心に回って行くのかと思い、新たな時代になったなと思ったけれど、ここら辺の面子ってそれこそ十数年前に強かったチームじゃんとは思ったので、また違うチーム、サム・ダーノルドに続けでバッファロー・ビルズやボルチモア・レイブンズが来たらおもしろそう。

スタートレック ジェネレーションズ

2026年02月09日 月曜日

デヴィッド・カーソン監督、ロナルド・D・ムーアブラノン・ブラーガ脚本、パトリック・スチュワート主演の1994年のアメリカ映画「スタートレック ジェネレーションズStar Trek Generations)」
スタートレックシリーズの映画としては七作目ではあるけれど、六作目までの映画はテレビドラマ「宇宙大作戦(TOS)」のその後を描いたモノだったのに対し、この映画からは「宇宙大作戦」から百年弱未来を舞台にしたテレビドラマ「新スタートレック(TNG)」のその後を描いたモノになっている一作目。
ただ、「宇宙大作戦」からの人達も登場する。

2293年。U.S.S.エンタープライズBの初航海に招かれたジェームズ・T・カーク一行だったが、救難信号を送って来た宇宙船の救助にエンタープライズBが向かう事となり、謎のエネルギーリボンと遭遇してエンタープライズBも危機に陥る。
カークは船を救う為に奔走するがエネルギーリボンが直撃し、それによって死亡してしまったと思われた。
それから78年後の2371年。ジャン=リュック・ピカードが艦長を務めるU.S.S.エンタープライズDが観測基地からの救難信号を受け救助に向かうと以前エンタープライズBに救出されたエル・オーリア人のトリアン・ソランがいた。
ソランは調査に来たエンタープライズDの乗組員のジョーディ・ラ=フォージを人質に取って逃亡。
ピカードは同じエル・オーリア人であるエンタープライズDのバーテンダーのガイナンから、エネルギーリボンの中は理想が叶うネクサスと言う世界になっており、ソランはネクサスに行く為に何を犠牲にしてでも行こうとしていると聞かされる。
ピカード一行はソランを止める為に見つけ出そうとする。

インターネットで色々調べていたらYoutubeで「宇宙大作戦」の映画が無料で公開しているという情報を見つけ、一作目から順番に見始めて六作を見終わったら今度は「新スタートレック」の方の映画四作も公開されていたので見てみようと思い見た。

元々は「新スタートレック」のその後を描いた映画のその後を描いた「スタートレック:ピカード」を見ようと思ったけれど、どうせ見るなら「新スタートレック」を見てからと思い、それなら全部見た事が無かった「宇宙大作戦」を見てからと思い、「宇宙大作戦」を全話見て、「新スタートレック」も続けて見てはいたのだけれど、何やかんやしている内に2000年代までのスタートレックシリーズのテレビドラマを配信していたNetflixが1月8日に配信を全部終了してしまった為に「新スタートレック」はシーズン6の途中で中断してしまい、本当ならシーズン7の最後まで見てから映画を見たかったのだけれ最早何処でも配信していない様だし、「宇宙大作戦」の方の映画六作もYoutubeでの配信が終わっているので「新スタートレック」の方の映画も配信が何時終わるのか分からないので、以前CSで放送していた時の録画を引っ張り出して来て何話かを見てからのこの映画。

「新スタートレック」がテレビの地上波で放送していたのを見出してスタートレックシリーズにはまり、この映画も公開時に見に行ったはずで、大体の内容は覚えていた。
ただ、その時は「宇宙大作戦」やその後の映画を見ていなかったので、カークが出て来ても知ってはいたはずだけれど、多分「そういう事なのね…」位にしか思っていなかったはずで、今回「宇宙大作戦」とその後の映画を全部見てからだとカークに対して思い入れが入って、そこでもおもしろかった。

始まりから新型のエンタープライズBがドックから発進するなんて、映画一作目の「スター・トレック」の新型エンタープライズAの引用っぽいし(その映像を使い回した「スタートレックII カーンの逆襲」も)、発進して直ぐに救難信号を受けて救助に向かうのも映画でのあるあるだし、危機に瀕して口を出したいけれどぐっと抑えるカークは映画二作目っぽいしで、ここの始まりだけでも楽しめてしまった。

ここでのブリッジの奥に「スタートレック:ヴォイジャー」のトゥヴォック役でお馴染みティム・ラスが士官役でいるのだけれど、パッと見て「あ!トゥヴォック!」と思ったら耳が尖がっていないのでヴァルカン人ではない地球人?の士官らしく、どうやらトゥヴォックではないらしい。
「ヴォイジャー」のシーズン3の2話目「伝説のミスター・カトー」でトゥヴォックはこの23世紀の時代では既に宇宙艦隊の士官で、ミスター・カトウの指揮するエンタープライズBと同型のエクセルシオール級のU.S.S.エクセルシオールが初着任だったと言う話が出て来るので、まあややこしい。
この映画の撮影の約六か月後に「ヴォイジャー」のパイロット版の撮影があったようなので、この映画でティム・ラスはトゥヴォック役が決まったのだろうか?
ティム・ラスは「新スタートレック」と「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」各一話ずつ出演しているそうで、一度出演した役者を後から重要な別役で登場させるって「新スタートレック」でやりがち。
そう言えば、このエンタープライズBのブリッジの士官で「24 -TWENTY FOUR-」のアーロン・ピアース役でお馴染みグレン・モーシャワーもいた。

で、そこから「新スタートレック」の方になるんだけれど、「新スタートレック」を見ていない人が一本の映画として見たらよく分からないと思う「新スタートレック」からのそのままの「新スタートレック」をやっていて、「新スタートレック」を見て来た人にとってはお金のかかった「新スタートレック」ではあるので楽しめる内容。
展開も一作目の映画ではあるのでレギュラー陣をある程度満遍なく見せるのかと思ったら、今回はカークが登場する事もあってピカード中心回にして、そこにデータの人間性を足した内容で、この主の話に脇の小さい話を合わせるという構成は正に「新スタートレック」。

ただ、ピカードは「新スタートレック」ではあれ程冷静沈着だったのに、分かるとは言え身内の不幸で動揺し過ぎ、うろたえ過ぎではあり、まあこれもネクサスに囚われそうになる事への振りではあるので、ちょっと脚本にピカードという人物像が振り回され過ぎた感じがあった。

敵となるソランの行動原理は分かるものの、人物の背景がほとんど描かれないので感情移入が出来る敵役としては弱く、最後の戦いは微妙。

だからなのか、何故かソランとクリンゴンが手を組んでいて、そのクリンゴンがルーサベトールのデュラス姉妹という濃い所を持って来て、エンタープライズが落とされるという派手な場面まである。
エンタープライズDってデュラス姉妹が落としたんだったのかと認識。
クリンゴンとして色々と名を残すなぁ、デュラス姉妹は。
ここら辺の、恒星を破壊出来てしまう技術を本来の目的とは違って兵器として奪いたいクリンゴンと言うのも、「スタートレックIII ミスター・スポックを探せ!」のジェネシス計画を奪おうとするクリンゴンっぽい。

それにしても映画になるとエンタープライズを壊したがるのは映画の伝統か。
エンタープライズAは映画三作目でだったけれど、エンタープライズDは映画になった途端って、ちょっとどうなの?とは思ってしまった。
まあ、エンタープライズDの破壊は「新スタートレック」で七年も見たから映画の一作目ででも感傷はあったけれど、映画になったので…の心機一転感は物凄い。
でも、製作の話を見てみると、テレビ画面の「新スタートレック」から映画になると細かい所まで見えてしまうのでエンタープライズDも結構手直ししたらしいので、それなら今後の映画の映像的にも新たな船を作ろうという事になったのかしらん?
最後にピカードとウィリアム・ライカーが壊れたエンタープライズDから転送で去って行く場面が終わりになっていたのは良かった。

エンタープライズDで気になったのは、「新スタートレック」でのエンタープライズDの見た目は白いのに実際に売られているエンタープライズDの模型等を見ると全体的に色が青っぽいと思っていたのだけれど、この映画での分離した円盤が青く、これは元々意図していたエンタープライズの色に作り直したそうで、これが模型にも行っていたのかと思った。
あと、演出の意図としてなのかエンタープライズの中が暗いのも気になった。
全部屋薄暗く、窓からの光が強く入って来るのに違和感。
この薄暗さだと皆目が悪くなりそう。
明かりの下でテレビで見る「新スタートレック」ではなく、映画館の暗い中で見る映画だからの見た目なのか?

ネクサスに行っていよいよカークが登場するのだけれど、やっぱりカークとピカードが並ぶと不思議な感じ。
カークだけが映ると「宇宙大作戦」で、ピカードだけだと「新スタートレック」になっていて、本来なら会わないエンタープライズの船長と艦長が会うのは感慨深かった。
二人の対比もおもしろく、ネクサスから出ようとする理由もピカードは責任感や義務感からで、カークは何か本物ではない、楽しい感じがしない、冒険を取るというやっぱりなカークで、「宇宙大作戦」と映画を見てからのこのカークを見ると「これこそカーク!」と楽しくなってしまった。
そしてソランとの対決もカークとピカードでの殴り合いって、「新スタートレック」からしたら「それはない…」なんだけれど、「宇宙大作戦」からしたら「これこれ!」とやっぱり楽しい。
それより前にピカードが珍しく現場に赴いてソランと殴り合うって「新スタートレック」からしたらまずないけれど、これもカークへのオマージュなんだろうなぁ。

カークの結末も「宇宙大作戦」ならカークが少々傷付いてもネクサスに帰って行くという結末になりそうなのに本当に死んでしまい、この映画がカークとしての最終回なのか。
この映画でも何があっても手放すなと言って、あれだけエンタープライズに対する愛(執着)があったカークだけにエンタープライズで死なせてあげても良かったのでは?と思ったのだけれど、見ていた時には全く気付かなかったけれど最後カークが橋の下敷きになって死んでしまったのって「艦橋のブリッジ」とかかっていたと何かで見て成程とは思った。

演技では断然パトリック・スチュワートなんだけれど、画面上の華やかさで言えば歳を取ってもウィリアム・シャトナー
「新スタートレック」を見て慣れているし、どういう人物かは分かってはいるけれど、見栄えだとパトリック・スチュワートは地味な感じ。
それにウィリアム・シャトナーはどうしても生え際が気になって目が行ってしまうし。
特に横にいるのがパトリック・スチュワートだし。

そう言えば、ピカードって「宇宙大作戦」の人達と結構会っている。
今回のカーク。
「新スタートレック」のシーズン5の7・8話「潜入!ロミュラン帝国」でロミュラン帝国の首都ロミュラスでスポックと会っているし、シーズン6の4話「エンタープライズの面影」では転送バッファから復活したチャーリーと会っているし、マッコイとはシーズン1の1話「未知への飛翔」ではデータとしか顔を会わせてはいなかったけれど、流石にエンタープライズDに来て艦長とも顔を会す事が無かったとはないはずで多分マッコイとも会ってはいるんだろうで、主要人物達を多く会い過ぎなピカード。

ネクサスに入ってからのピカードやカークを見ていたら凄く怖くなってしまった。
ネクサスが現実ではない事が分かりつつも自分の理想が叶って非常に心地良い世界って見ていると恐怖を感じ始め、これって人は自分が思い描く理想に引っ張られ続けるけれどそこには辿り着く事は決して無く、その理想でさえ虚構でしかない事が分かってしまい、更に現実には理想は無くて虚しさやそこにいるだけの感じしかないと分かってしまうとネクサスが怖くなり、それにスタートレックを見ている事自体がネクサスを覗き込んでいる感じもしてしまって、このネクサスはわたしにとっては結構な恐怖体験だった。

Youtubeでの配信は日本語吹き替えだけだったのだけれど、この映画公開時は近年みたいに映画館で吹き替え版がある事が多いみたいな事もなく、長期に渡って吹き替えで放送していた「新スタートレック」の映画版でさえ字幕だったので、公開時に見た時には吹き替えで見たかったはずで、それが今吹き替えで見れるのは嬉しい所。
ただ、少し違和感を感じたのはデータの吹き替え。
この映画ではデータがエモーショナルチップを入れた事で感情を表に出していたけれど、それ以前の今までのデータの時から吹き替えの大塚芳忠が大袈裟な感じ。
感情を出したデータは大袈裟過ぎた感じがしてしまった。
それに一番の悪手が、ピカードがネクサスで見た自分の家族の奥さんの吹き替えが一城みゆ希だった事。
その声で「え、ピカードが思い描く理想の家族の妻って、ビバリー・クラッシャーだったの!?」と思ったら全然別人。
吹き替え版の制作費が少なくて他に声優を用意出来ないのは分かるけれど、この役は一城みゆ希では駄目だろう…と思った。

あと、音楽がやっぱり映画になるとテレビでのメインタイトルを使わないも伝統なのかな?
これまでの映画でも「宇宙大作戦」の音楽は鳴らず仕舞いだったけれど、この映画でも「新スタートレック」の音楽が鳴らないのは物足りない。
でも、音楽担当のデニス・マッカーシーが「DS9」や「ヴォイジャー」の音楽も作っていたからか、途中で物凄く「DS9」や「ヴォイジャー」のメインタイトルっぽい部分があった。

この映画、多分スタートレックを知らない人にとっては?が多過ぎるんだけろうけれど、「宇宙大作戦」からの映画からの「新スタートレック」を見たわたしはおもしろった。
ネクサスから戻ると少し前の時間に現れる所は有耶無耶で強引な感じではあったけれど、「新スタートレック」のそのままの続編でもあり、「宇宙大作戦」からの映画の終わりでもありで、様々な物を繋ぐ話としてはとても良かったと思います。

☆☆☆★★
 
 
関連:宇宙大作戦 シーズン123
   映画スタートレックIIIIIIIVVVI
   新スタートレック シーズン12345
   スタートレック ファーストコンタクト
   スタートレック 叛乱

スタートレックVI 未知の世界

2025年12月29日 月曜日

ニコラス・メイヤー監督・脚本、ウィリアム・シャトナー主演、レナード・ニモイ製作総指揮・原作・出演の1991年のアメリカ映画「スタートレックVI 未知の世界Star Trek VI: The Undiscovered Country)」
テレビドラマ「宇宙大作戦」のその後を描いた映画五作目。
 
クリンゴンの母星クロノスの衛星プラクシスが過剰な鉱物採掘で爆発してしまい、その影響はクロノスにも及び、クロノスは後五十年で滅びてしまうとされた。
クリンゴンは軍事費が多い為に対処が困難だと判断し、長年敵対していた惑星連邦との和平交渉を行う事にした。
交渉の為にクリンゴン帝国総裁ゴルコンが中立地帯までやって来るので、その迎えとしてジェームズ・T・カークが指揮するエンタープライズが向かう事になった。
カークはクリンゴンに息子を殺されたので恨みがありつつも、それを隠しながらクリンゴンを迎えるが、送迎途中で誰も指示していないのにエンタープライズから魚雷が発射されてクリンゴン艦に命中。
クリンゴン艦に何者かが乗り込みゴルコン総裁を殺してしまった。
カークとレナード・マッコイが状況を確認して説明する為にクリンゴン艦に乗船するが捕縛され、クリンゴン人達によって裁判にかけられて流刑惑星に送られてしまった。

インターネットで色々調べていたらYoutubeで「宇宙大作戦(TOS)」の映画が無料で公開しているという情報を見つけ、一作目から順番に見始めての「宇宙大作戦」の最終話になる六作目

これまでドラマでも映画でも描かれて来たクリンゴンとの対立が、「宇宙大作戦」から数十年後の世界の「新スタートレック」の時代には惑星連邦とクリンゴンがある程度仲良くやっている関係になっている所への繋がりの始まりを描いた内容で、「宇宙大作戦」のまとめとしてや最終回としても良い題材だし、後へと繋がるという部分でも良い要素が多くておもしろくは見れたのだけれど脚本が緩くていまいち感ばかり。

突然の衛星の爆発って何してたんだ?とは思うけれど、クリンゴンの行き成りの危機に対して惑星連邦との和平を取るってクリンゴンって実は非常に現実主義だし、戦い以外の部分での面子に対してはこだわらないのかと思う興味深い所から始まり、これまでの映画ででは登場させた割にカークの息子という役回りを活かせていなかったと思っていたデビッド・マーカスをここで遂に上手く活かし、息子の死でカークははっきりとクリンゴンを嫌っている、憎んでいるけれど与えられた指令に対して忠実に実行し、エンタープライズが攻撃をしていないのに光子魚雷を発射した時は直ぐに降伏して冷静な判断をする姿を描いたり、エンタープライズの乗組員達とクリンゴンの食事会のギスギスした会話劇等、人を描く部分ではおもしろく見ていた。

ただ、それ以降の撃っていないはずのエンタープライズ側の捜査の部分が雑過ぎ。
誰よりも冷静で論理的なスポックが捜査を始めるのが遅過ぎ、大して何もしないままで裁判を皆で眺めているんだ。裁判までに証拠を集めろよと。
ブーツを探せと言う話になるけれど、まずコンピューターの記録やシステムをチェックしないの?だし、何らかのセンサー等で調べずにエンタープライズの下に遮蔽したクリンゴン艦がいると言う推測だけで話が進み、その後のこのクリンゴン艦の詳しい説明も無いし。
何故か捜査が始まってから結構時間が経ってから突然クリンゴン艦に行った実行犯を殺害し、しかもその死体を通路のど真ん中に置きっ放しの意味も分からないし、犯人も当然の様にヴァレリスという捻りも無いし。
ハリウッド映画って、こういう突如出て来た身内が実は裏切り者だった…をやたらとする印象なんだけれど、これって今までいた馴染みの人が裏切り者なら意外性があるけれど急に出て来た人なら意外性は無いし、題名にもなっている「未知の世界=未来」に行く為に次の世代に繋いで行くというまとめを言っていたのに、その優秀な次の世代のヴァレリスが惑星連邦の理想とは逆を行く人物でした…。理想を行ったのは引退間近のエンタープライズの面々でした…って良いの?だし。

この暗殺計画についても、やっぱり超能力なスポックの精神融合で簡単に説明されるけれど、クリンゴン側の和平交渉をしようと思い、公表した所から惑星連邦のクリンゴンが嫌いなはずの強硬派の提督とクリンゴンの惑星連邦が嫌いな強硬派の将軍がどうやって連絡を取って実行出来たのかはさっぱり分からないし、更にそこにロミュランまで関わっていたとかどうやって密談したんだ?だし、そもそもこの人達が計画を立ててから実行するまでにそんなに時間の猶予があったの?だし。

これまでは全員でエンタープライズで一緒に行動していたのに、この映画では何故かミスター・カトウだけがエクセルシオールの艦長になっていて、最後にエンタープライズの危機に登場して助けに入りはするんだけれど、これが結構微妙な感じ。
見ている方が忘れていた所にジャジャーンで現れてカッコ良くエンタープライズを助けるなら待ってましたの納得のエクセルシオールの艦長なんだけれど、何度もミスター・カトウの話が出て来て、何度も宇宙艦隊の命令を無視して助けに行っているのが出て来て、エンタープライズを助けに来てもぬるっと登場してエクセルシオールが被弾するだけという展開としても映像としても大して盛り上がらない存在で終わってしまった。
何でミスター・カトウだけわざわざ別の船の艦長にしたんだろう?
それにミスター・カトウって操舵士だったけれど、操舵士から昇進したら副長とかの経験が無くとも数年で艦長になれるものなのか。

あと、残念なのは、これが「宇宙大作戦」の最終回で、未来に繋がるクリンゴンとの和平の始まりを描いているのは良いんだけれど、それは既にこの映画の公開時には「新スタートレック」のシーズン5が放送中で、「新スタートレック」では既にクリンゴンとは関係性は良くなっている、その未来の時代に合わせに行っている訳だし、エンタープライズの中も転送室やワープドライブ室は「新スタートレック」のエンタープライズDの方のセットをほとんどそのまま使っていたしで、「新スタートレック」があってのこの映画になっていたのが寂しい。
それに結局映画では「宇宙大作戦」のあのメインタイトルの曲が流れる事が無かったのも残念。

色々とこの映画について調べていたら、「スタートレック:ヴォイジャー」のシーズン3の2話目「伝説のミスター・カトー」でこの映画のミスター・カトウ側の事が描かれていると知って、Netflixでのスタートレックシリーズの配信が終わってしまうのでその前にこの回だけ見てみた。
この回は当時「宇宙大作戦」から三十周年記念での「宇宙大作戦」と関わる回で、しかしヴォイジャーはデルタ宇宙域にいるし、八十年前の出来事なので、苦肉の策としてトゥヴォックが幻想を見始めて、それを治す為に鬼艦長ことキャスリン・ジェインウェイと精神融合して協力して過去の記憶のトラウマを押し戻す中で、実はトゥヴォックはミスター・カトウ艦長下のエクセルシオールが初赴任で、その当時の記憶の中でエクセルシオールのミスター・カトウが登場するとなっていた。
以前にこの回を見た時は「宇宙大作戦」もこの映画も見た事が無く、「スタートレック:ヴォイジャー」を見始めての流れの一話だったので「ふ~ん」位だったけれど、この映画を見てからだと映画の裏話、補足としておもしろかった。
映画の初めにあったミスター・カトウが飲む紅茶のカップが振動で揺れて床に落ちた場面では、実はあの紅茶はトゥヴォックが入れた物で、その紅茶を入れる場面でエクセルシオールの乗組員とのやり取りがあり、その相手は「宇宙大作戦」から映画にも登場していたグレース・リー・ホイットニー演じるジャニス・ランドだったり、トゥヴォックのトラウマのきっかけになった髭の士官ディミトリ・ヴァルテインとのやり取りがあったりと、映画の人物を掘り下げた部分でおもしろかった。
当然ミスター・カトウの活躍も、もしかすると映画以上に描かれているし、「宇宙大作戦」的論理で堂々と宇宙艦隊の誓いを破ったりもするしで、ミスター・カトウを見るならこっちも。
仲間の為に誓いを破るミスター・カトウに対して論理的に抗議するトゥヴォックに対して、トゥヴォックが正しいと言うあのジェインウェイ艦長を見ていると、「宇宙大作戦」時代の人々ってジェインウェイ以上だったのかとも認識出来る意味でもこの映画から「伝説のミスター・カトー」は見ると非常におもろかった。

この映画、惑星連邦とクリンゴンの和平へのきっかけという題材はおもしろいのにそれ以外の脚本の詰められてなさで、見終わると何かつまらなかったとなってしまい、未来へと言うならカークの活躍もそこそこに若手も活躍させないとと思うのにやっぱりカーク万歳!で終わるので、まあこれが「宇宙大作戦」らさしと言えばそうかなとは思う映画でした。
ちなみに映画六作を見て一番おもしろかったのは、スタートレック的SF部分では大分いまいちだったけれど見たかったカーク・スポック・マッコイのトリオ漫才をこれでもかとやっていた「スタートレックV 新たなる未知へ」でした。

☆☆★★★
 
 
関連:宇宙大作戦 シーズン123
   スター・トレック(1979年)
   スタートレックII カーンの逆襲
   スタートレックIII ミスター・スポックを探せ!
   スタートレックIV 故郷への長い道
   スタートレックV 新たなる未知へ
   スタートレック ジェネレーションズ