新スタートレック シーズン4

2025年03月21日 金曜日

新スタートレックStar Trek: The Next Generation)」のシーズン3の最終話「浮遊機械都市ボーグ・前編」がクリフハンガーで終わったので、そのまま続けて一話目を見たシーズン4。

1話「浮遊機械都市ボーグ・後編」は、前編の絶対絶命から何とか乗り切る展開にワクワク。
前編でのライカーの今後とライカーとシェルビー少佐との軋轢を上手い事使いつつライカーが活躍する回で、ピカードよりもライカーが主役の回。
他のクルー達も活躍し、こういう皆がキビキビと活躍するのは好き。
ただ、惑星連邦もボーグも結構あっさりやられてしまったり、先に「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」の一話目のウルフ359を見ていたのでこっちでのウルフ359での残骸の大した事無さから、意外とそんなに多くない予算の中で頑張って何とかやっていたのかな?とも思ったり。

2話「戦士の休息」は、前二話の激戦の直接的な締め回で、原題「Family」の通りピカード、ウォーフ、ウェスリーの家族の話。
誰でも何時ででも通じる家族話で、感動的感情的という部分ではこれまでのTNGでは一番良かった回。
わたしには男兄弟がいないけれど、見たり聞いたりの男兄弟ってピカード兄弟の感じで、男兄弟って面倒臭いなぁと思いつつも実は優しい兄ピカードとか、クリンゴンなのでどうしたらいいのか迷うウォーフの地球人の両親とか、お互いに会う事がなかったクラッシャー親子とか、まあジーンと来る話の連続。
ここまで普遍的でSF感スタートレック感の無い回だからこその良さなんだけれど、どうやらこの回のそのSF感スタートレック感の無さがジーン・ロッデンベリーには不評だったらしいのに、このロナルド・D・ムーアの脚本をショーランナーのマイケル・ピラーリック・バーマンが通したみたい。
TNGってジーン・ロッデンベリーの手から離れて行ってドンドンと良くなったのかな?
気になったのは、兄ピカードのロバートが結構おじいちゃんで(でも演じていたジェレミー・ケンプは当時55歳)、マリー・ピカードも結構おばあちゃん(でも演じていたサマンサ・エッガーは当時51歳)なのに息子のルネが幼いのは何かある親子なのか、未来では生体的医学的に発展したので歳を取ってからの子供も普通という事なのかと思ったり、ジャン=リュック・ピカード役のパトリック・スチュワートはイギリス人なのにフランス人役を演じるのってどう思っているんだろうと思っていたら、ジェレミー・ケンプもサマンサ・エッガーもルネ役のデビッド・バーキンも皆イギリス人で何だこの配役はと思ったり。
配役は単に英語を喋らないといけなく、かつヨーロッパな匂いがある人という事だけなのかも。
それとウォーフが自室で座っていた棒の先に球体が付いた黒い椅子って氷室京介が「SQUALL」のMVで座っていた椅子じゃない?
どうやらノルウェーのピーター・オプスヴィック(Peter Opsvik)が1985年に作った「Garden」と言う椅子みたい。

3話「永遠の絆」は、死んだと思われていたデータを作り出したヌニアン・スン博士に呼び出され、データは親と初対面となる所に兄のローアもやって来る話。
前話ではデータが全く登場しなかったと思ったら次話で丸々データの家族話をしてデータは皆好きなんだなぁと思う、前話の更なる続編の様な回。
始まりは暴走するデータのサスペンスから良い親子話になり、問題児の兄と弟の物語が続く今後へ向けた話でもあっておもしろかった回。
ただ、日本語吹き替え版はやっぱり頂けない。
前にローアが登場した時も思ったのだけれど、データもローアも、今回はヌニアン・スンもブレント・スパイナーが演じているのに何故か吹き替え版では三人の声を別の声優が演じている意味が分からない。
所々英語の原語で見てみるとブレント・スパイナーはデータは何時も通り丁寧に喋り、ローアはぶっきらぼうな感じで感情を出し、ヌニアン・スンはおじいちゃん的に低い声で歳を取った感じの喋り方にしているのに、吹き替えだと完全に別人なのでそこのおもしろさが全然無くなってしまっている。
特にデータだと思ったら実はローアだったという場面は感情チップを入れたからデータが何か変なのか?からのローアの喋りになるのがおもしろいのに、吹き替えでは大塚芳忠から行き成り牛山茂に変わってしまうので何じゃこりゃ?になってしまった。
吹き替え版は時々誤訳があるみたいだし、訳を統一出来てなかったりするけど、今回みたいなローアが登場する回は特に原語でみた方が良い。

4話「宇宙孤児ジョノ」は、保護したタレリア人の中に地球人の少年がいたので地球に戻そうとするけど少年はタレリア人としてタレリアに戻りたがっているのでどうするかの話。
ここまで続けて親や子の話が連続するのは製作陣に何かあったのかと思ったけれど、ウォーフが良くてこの少年は駄目というのがさっぱり分からないので全然乗って行けず。
少年と似た境遇のウォーフがいながら都合良くウォーフを無視して話を進める酷い脚本だなぁ…と思ってしまった。
相互理解や相手の尊重を勧めて来たのにそこは何故か忘れられてたし、平和的であると言う惑星連邦のなのに結構あっちゃこっちゃで戦争しててその後も緊迫関係になってるんだとも思った回。

5話「恐怖のワープ・バブル」は、ビバリー・クラッシャーの周りの人々が次々と消えて行き、残っている人達は消えた人達の記憶が無くてビバリーに何が起こっているのか?というサスペンスホラー回。
設定はおもしろいし、ビバリーが自己問答をしながら事実を理解して行くのはおもしろかったのだけれど、解決策が突如都合良く現れた旅人によるウェスリーへの精神論での魔法でビバリーを連れ戻すという結構酷いやり方でこの脚本には凄くさめてしまった。
多分まず人々が消えて行くという設定を思い付いて、それを何とか成立させようとしたらワープ・バブルの中で想像の世界を実現した?そこから理論を超えて意識で連れ戻す?とか訳の分からない都合の良いファンタジーになってしまって終盤で急にしょっぱい話になってしまったのかな?と思ってしまった。

6話「革命戦士イシャーラ・ヤー」は、エンタープライズ元クルーのターシャ・ヤーの故郷の星の話で妹のイシャーラ・ヤーが登場する回。
シーズン3でも並行世界のターシャ・ヤーが登場したけれど、シーズン1で降板したターシャ・ヤーをまた更に掘り下げる話をここでも入れて来るって何なんだろうなぁ。
この回も最終話への伏線回として使ったという事なんだろうか?

7話「勇者の名の下に」は、毒を盛られて死にかけていたクリンゴン帝国最高評議会総裁クンペックが次期指導者の選出の儀式をピカードに任せようとするが陰謀うごめく話になる。
序盤からシーズン2の「愛の使者」に登場したケーラーが再登場し、しかもウォーフの息子アレキサンダーを連れているし、後の総裁になるガウロンやバトラフ等、後に重要となって来る人物や物がこの回で初登場していて結構興奮。
話もウォーフ関連のクリンゴン話になると陰謀話になってワクワク感があり、しかもロミュランが関わっている?という話にまでなって来て非常におもしろかった。
アレキサンダーとの親子関係はどうなるの?だし、ウォーフの仇であるデュラスは殺せたけれどクリンゴンとしての名誉は復活はまだで今後の展開を期待させる回でもあり楽しい。
ただ、クンペックの暗殺は結局誰だったのかは謎のままだし、デュラスはロミュランと繋がっていた?デュラスの一族はどうしてロミュランと繋がっているのか?とかの解明も無いままなので、これも今後なのか。

9話「ファイナル・ミッション 新たなる旅立ち」はウェスリー主役回で、ピカードとの関係を深めつつ、艦隊アカデミーに行くのでエンタープライズから去って行く話。
ウェスリーってレギュラーなんだけれどどうにも印象が薄いままで、少年なのでそこら辺の話担当になるのかと言えばそうでもなく、ビバリーとの母子関係はもっと深堀り出来そうなのにそこも薄かったし、この回でのピカードとの関係も普段はそれ程頻繁に対話していた訳でも無いので取って付けた感じで薄かったし、ピカードの裁量でやたらと好待遇だったのに天才感を押し出すだけで人物的にはあんまりおもしろくはなかった。
そんなウェスリーがここで急に降板なので何か最後まで微妙な登場人物ではあった。

10話「失われたテレパシー」は、二次元生命体らしき物とディアナ・トロイのテレパシーが消えて困惑する話。
二次元生命体の方はSF的でおもしろかったけれど、トロイの方はテレパシーが消えたという話をする為に色々と取って付けた感じがしていまいちだったし、どちらかと言えばファンタジー的なテレパシーが無くなったベタゾイドと地球人のハーフのトロイの狼狽え振りが全然理解も共感も起こらず、普段はあれだけ穏やかだったのに仲の良かった人々に対するトロイの突如の攻撃的排他的態度が全然ピンと来ず。
この回見るとトロイって相当精神的に脆く、実は心根の部分で結構根性がひん曲がっていたり、どす黒いモノを抱えた危ない人なんじゃないの?という印象が植えつけられてしまった。

11話「ヒューマン・アンドロイド・データ」は、データの個人通信を独白という形でデータの思った事を語りつつ、データ目線でデータの日常を描いた回。
余り描いて来なかったクルーの普段とそこにロミュランとの接触もありで、これまで暫く微妙な回もあった中で非常におもしろかった。
製作陣皆んなデータの事大好きだったんだなと分かるデータの日常思う事を描くデータの深掘り回ではあるんだけれど、ボリアンの理容師がいる散髪室があったり、エンタープライズでの結婚や出産等の生活が描かれ、この日常が非常に楽しかったし興味深かった。
特にオブライエンとケイコの結婚はDS9の方が馴染みがあるので物凄くおもしろかった。
DS9でも夫婦で揉めたり喧嘩していたけれど結婚前からそんな感じだったのかとか、オブライエンの名前がマイルズ•E•オブライエンとミドルネームのE(エドワード)が出て来たのってこの回初?とか、ケイコってイシカワさんだったのねとか、実はオブライエンの深掘り回でもあって、オブライエン好きなわたしはこの回は興味津々だった。
一方、惑星連邦のヴァルカンの大使が実はロミュランのスパイだったという話は推理仕立てでおもしろかったものの、惑星連邦が長年全く気付かなかったのは間抜けに思えてしまって、惑星連邦ダイジョブ?になってしまった。

12話「不実なる平和」は、惑星連邦との戦争から和平を結んだカーデシアの基地を惑星連邦のUSSフェニックスが襲撃した事が分かり、エンタープライズにカーデシアのガル・マセットが乗り、フェニックの行方を追いつつ何が起こったのかを探る話。
今後DS9でも主要種族となるカーデシア人の初登場回で、前話に続きオブライエンの活躍回でDS9好きのわたしからしたら楽し過ぎた回だった。
初登場したカーデシア人はお馴染みの姿ではあるけれど少々違う部分があり、肌は白っぽくなくて赤味掛かっていたり、見た事無い謎のヘルメット?を被っていたり、見た事無い茶色の服着てたり、顎髭生えていたりと初回だからのその後無くなった部分もおもしろく見れてしまった。
特に髭の生えたカーデシア人って見た事無くて、この回だけ?
それに今回登場したガル・マセットってガル・デュカット?と思ったら演じていたのはマーク・アレイモで正にそうで、やっぱりTNGで演じた種族をそのままDS9でも演じた俳優が多い流れはあったのか。
今回のガル・マセットを髭の生えたガル・デュカットとして見てしまうと余計おもしろかった。
オブライエンの深掘り回でもあり、オブライエンが育って行っているのも楽しい部分なんだけど、このオブライエンって非常に優しくてカーデシアにも理解ある態度だったけどDS9だともっと反発的懐疑的じゃあなかったっけ?
新たな種族勢力としてここでカーデシアを初めて出したのでしょうがないとは言え、惑星連邦との戦争が結構長い間激しくあったらしいのにこれまで言及は一切無かったし、平和を愛する惑星連邦と言う割にやっぱりあちこちで色んな勢力と戦争しまくってるじゃんとも思ってしまったし、今回の事を見てしまうと何時も惑星連邦が被害者だったり仕方無くでの戦争かと思っていたのが結構惑星連邦側にも問題あるんじゃないの?とも思ってしまった。

14話「空白の一日」は、惑星調査をしようとするとワームホールに飲み込まれてしまい、クルー全員が30秒間意識を失ったとアンドロイドだったので唯一意識を失わなかったデータが言うが、本当は30秒間ではなく一日の時間が経っていたようだと分かって来る話。
SF推理モノになっていておもしろくはあったけれど、この設定と展開の為に色々と緩い部分があっていまいち乗って行けなくもあった。
データの受け答えからデータがはっきりと答えないので何かあると分かるけれど、ピカードがデータを信用していない展開になってしまい、まだシーズン1ならピカードの反応も分かるのにここでこれだと今更感があったし、全然ピンと来ていないピカードのこの回の急な気付きの遅さが展開の為感が強かったし、何時もなら無茶な要求を出して来る相手はもっと交渉して上手い解決策を出そうとするピカードがあっさりと相手の言いなりになったのも違和感を感じてしまったし、最終的に最初の一日に調査期間とやり直しの一日合わせて三日弱のずれが出て来るけれど航星日誌とか様々な記録類はエンタープライズ側で日にちを弄っても外部と照らし合わせたら直ぐバレそうなのにどうやってずれを誤魔化したのかもよく分からないまま終わってしまって、結構脚本が緩くて微妙でもあった。

15話「ファースト・コンタクト」は、これからワープエンジンを作り出して宇宙へと飛び出そうとしているマルコリア星とのファースト・コンタクトの事前調査の為にマルコリア星人に変装して調査していたライカーが行方不明になったのでマルコリア星人と早いファースト・コンタクトを行う事になってしまった話。
視聴者はエンタープライズ側目線ではあるけれど現実はマルコリア星人に近いのでマルコリア星人に共感して見る様な構成になっていて、一々マルコリア星人の反応や行動に納得出来て、逆に惑星連邦の不用心さや間抜けさに引っ掛かるという回で、何時もとは逆転した構図がおもしろかった。
やっぱり惑星連邦の不干渉や隠密調査って色々緩過ぎだし、通常対応や非常時の行動規範をきっちり決めておかないの?と毎回思ってしまう。
マルコリア星人って当時の宇宙人ビリーバーをネタにした感じで、ライカーと寝ちゃうマルコリア星人とか完全に笑いに走ってたし。

16話「ギャラクシー・チャイルド」は、初めにラ=フォージに関係して以前登場したリア・ブラームス博士の名前や話が出て来たので、シーズン3の6話「メンサー星人の罠」をざっと見直して、ああこういう話で、リア・ブラームス博士のホログラムってこんな感じだったと思い出してからのこの回を見た。
「メンサー星人の罠」では、やたらジョーディと博士がイチャイチャしていて笑ってしまったけれど、それを振りに使えば当然やたらと対立する関係になり、そこから理解するという、まあ当然の展開なんだけれど、前回の様に二人が知識や発想を出し合って危機を乗り切るという同じ展開で理解し合う事になって、それはそれで良く出来た前後編になっていて楽しかった。
こういう既に登場した人物を使って更に発展させる展開は好き。
一方の、むしろ脇筋になっていた題名の謎の宇宙生命体の方は結構抜けていて、最初に生命体だと気付いてから相手をどれだけ傷付けるかも分からないけれどフェイザーを発射して見事に殺してしまって後悔したり、その後に子供が生まれそうなのに母体の方を全然調べもしないし、最期も仲間が住んでいた場所も全然調べもせずに速攻で移動したり、そもそも完全に未知の、初遭遇の生命体を大して調べもしないというのは宇宙艦隊の船としてどうなの?と思ってしまった。

17話「謎めいた狂気」は、U.S.S.ブリテイン号を助けに行ったら自分達も同じ様に精神的におかしくなって行く話。
夢を見れないから狂気に陥ってしまうというのはおもしろかったのだけれど、結局原因がテレパシーなのでファンタジーなので科学では分からなかったという事になるのがどうにも都合が良くて好きじゃない。
それに断層の向こう側にいた船や人達と何も通信する事もなく、U.S.S.ブリテインもほったらかしで速攻で基地へ帰還って、話も任務もぶん投げ過ぎ。

18話「アイデンティティー・クライシス」は、ラ=フォージが関わった過去の調査からの話で、ラ=フォージの人間関係の話を結構続けざまにしている。
今回は調査した惑星に呼び戻される理由を見つける為にホロデッキを使って過去の調査時の映像の再現から謎を解こうとして、ホロデッキをこういう使い方をするのはおもしろいと思った。
ただ、今現在の技術でも映っている影から映像内だけで分析して再現は出来そうな気もしたので、35年の歳月って凄い展開になっているのか。

19話「謎の頭脳改革」は、レジナルド・バークレーがシーズン3に続いて二度目の登場回で、バークレーが異星人の探査船の影響で賢くなり過ぎて自分の脳処理を任せる為にエンタープライズに繋げて暴走してしまう話。
主軸の話は理由も説明せずにバークレーを改造して船の航行に危険を及ばせて遠くまで拉致する異星人に対して普通だったらぶち切れるはずのピカードが相手は凄い科学技術持っているのでその恩恵もあやかれるかな?で不問にしてしまうとか、あれ程エンタープライズとは切り離せないと言っていたのにあっさりと直ぐに切り離されたバークレーの都合の良さは、こっちから出向くではなく、こちらを呼び寄せるという発想を無理矢理まとめたからなんだろうなぁ…と思ってしまった。
バークレーにあの謎の光線を頭に当ててエンタープライズと繋がっていると言う見た目の安っぽさとかあるにしろ、バークレーを育てようとしている感じがおもしろかったり、何よりバークレー役のドワイト・シュルツが初めは人見知りのバークレーの下手演技から始まり、急に自信を付けてカッコよくなったバークレー。全てを支配する怖いバークレー。元に戻ったバークレーと芸達者っぷりを見せた回で、バークレーの回ではあるけれどドワイト・シュルツの為の様な回だった。

20話「QPID」は、シーズン3の「大いなるホリデイ」に登場したヴァッシュが再登場し、ピカードとの関係はどうなるのか?と思ったら急にQが出て来てロビンフッドコントになって台無しになった回。
続き物として奔放なヴァッシュと個人的な感情を全然出さない艦長としてのピカードの微妙な恋愛関係がおもしろかったのに、そこにQが出て来て何故かロビンフッドの話にしてしまい、折角のピカードの個人話になって、それをどうするのか?が見たかったのに結局Qに振り回されてコメディになってしまい、命を懸けて救ってくれたからめでたしめでたしというつまらない結末に持って行って、この回は展開もオチも非常につまらなかった。
Qじゃなくてもホロデッキで出来る話だし、ピカードの恋愛話は自らでかたを付ける方が全然良いしで、何でこんな展開にしたんだろう?
このQを見ていると、もしかしてQってピカードに対して興味と言うよりも恋愛に近い感情があってヴァッシュを当て馬に使っているのでは?という感じがしたんだけれど、ここでヴァッシュを出して来て、更にQとヴァッシュという変なコンビにしたから更に次の展開も見せたいのかなぁ?とも思ったけれど、このヴァッシュって次ぎ登場するのがDS9なのか。
結局折角ピカードの深堀とおもしろい関係性にしたヴァッシュをここでのコメディにする為だけに使い捨てって勿体ない。

21話「疑惑」は、またクリンゴンとの交換派遣で案の定そのクリンゴン人によるスパイ行為があり、それから波及してエンタープライズの乗組員への狂気的な疑惑へと発展してしまい、それを自由と信頼を重んじるピカードが何とかしようとする話。
始めから行き成りワープエンジンが爆発していてクリンゴン人への尋問からという早い設定でちょっと驚いたけれど、そこよりもその後の疑惑の方の話が大きいのであんまり時間を割いてられないからの割にサティ提督のあの狂信的な追及の原因は結局何だかよく分からなかったり、証拠も無いのに追及した所で何になるのかとかもよく分からなかったりで描きが緩い部分もある。
主題の魔女狩りや熱狂で暴走する正義とかの話は非常に良いんだけれど、それよりも問題なのがワープエンジンの蓋?に感知出来ない微小の傷があって、それによってワープエンジン爆発って「そうだったのね。」で終わったけれどこれはヤバ過ぎる。
惑星連邦の船のワープエンジンがあっちこっちで急に爆発しまくってんじゃないの?
でも、ワープエンジンが爆発してもあんまり大爆発でもなく致命的な事でもない様で、ワープエンジンってそんなに危険でもなく、今回の事故も大した事でもない感じなのか。
主題の方は何時でも成長しようとする人はいつつも、陰謀論的疑惑でも大勢の狂信的正義の味方がいるので、今を見ていても人間が全員死滅するまでおんなじ事を繰り返し続けるんだろうなぁ…と思った次第。

22話「決別の儀式」は、毎度突然現れるディアナ・トロイの母親ラクサナ・トロイの主人公回で、恒星が衰退している惑星ケイロンの科学者の研究の実験が上手く行かず、しかしケイロン人は六十歳で死を迎えなくてはいけないと掟があり、それが間近に迫った博士とラクサナの恋愛話であり、異文化の相違話であり、老後の生き方死に方の話でもある回で非常に良く出来た、非常に刺さった話。
ラクサナの言う事も博士の言う事も間違いではなくて、何が正解かは分からない話を正面から見せて非常に見応えがあった。
身近な人の死に合うと、何の覚悟も無く、何も言えずに死を迎える事は残された側からするとどうにも出来ない事で残り続け、ケイロン人達の様に別れを告げる事が出来ると言うのは幸せな事かとも思う一方で、死を迎える個人からするとラクサナの言う事も尤もで、しかし全ての生き物や異星人が死という仕組みから逃れられないモノならば自ら決心して死を迎えるのも生き方死に方で、個々人での意見がある題材をじっくりと描いていて素晴らしい回だった。
こういう自分の感情や主観だけで相手に押し付ける人ってエンタープライズのクルーの中にはいないのでラクサナじゃないと成立しないから急なラクサナなのかと思い、その分何時ものレギュラー陣は本当に脇役という珍しい回でもあり、長いシリーズとなったから出来る何時もとは違う回なのかな。
あと、博士の娘役の人見た事ある様な…?と思って見ていたら、口周りのほくろとかでこの人後に登場するベイジョー人の士官ロー・ラレンじゃない?と思ったら、正にその人ミシェル・フォーブスだった。

23話「愛の化身オダン」は、紛争の解決の為に乗船して来たトリル人の大使とビバリー・クラッシャーが恋に落ちたは良いけれど、大使はシャトル移動中の攻撃で瀕死状態になったのでトリルをライカーへと移植し、二人の関係はどうなるのか話。
二話続けて外部の人との別れの恋愛話。
前話はそれでも理解しようとしたけれど今回はそれが出来なかったという対比的でもあった。
でも、何度も別人になってしまったから、女性になってしまったから駄目ではあったけれどライカーなら良いかというのはどうなの?とも思ってしまった。
一応何度も別人になるのでついては行けないと言うのは分かる理由ではあるけれど、仲間であり、友人でもあるライカーでもオダンだから愛してるって何か微妙。
これがライカーじゃなくてウォーフとか、オブライエンだったらこうなってはいなかった様な気がするんだけれど。
結局個人に対する認識の問題で、そりゃあ精神と肉体が分かれる事無く同じでしかない人間は見た目が別人になれば別人とは思うしかない。
この中では長い深い友情とつい最近の恋愛の葛藤が全く出て来なくて乗れなかったのもあるけれど、最近の恋愛が勝ってしまうビバリーって見た目や今までの感じよりも相当若い気がしてしまった。
あと、トリル人が全然違う。
「DC9」でトリル人のジャッジア・ダックスがレギュラーだった事でトリル人を後から深く描いて、そっちの方の馴染みしかなかったけれど、このトリル人は体に帯状の斑点が無く、額辺りに突起がある全然違う見た目だし、ホストの意思や自由が無くてほぼトリルだけの意思と行動になっていたりと初登場のトリルってこんな感じだったのか。
まあ、ライカーの意識がある状態だとこういう展開に出来ないからトリルだけにはなっているんだろうけれど。
トリルは異星人としてはおもしろい設定ではあるけれど、どうしてトリルを「DC9」でレギュラーにしたんだろう?
内容よりもトリルのその後との違い過ぎに意識が行ってしまった。
今回もピカードは完全脇役。

24話「裏切りの序曲」はクリンゴンの植民星での独立紛争に惑星連邦が武器提供をしているという疑惑が出た為にクリンゴンの大使を乗せたエンタープライズが向かうが、休暇から戻って来たラ=フォージはロミュランに拉致されて洗脳されていてクリンゴンの紛争に絡んで来るという話。
クリンゴンとの交渉。ロミュランの陰謀。エンタープライズ内の裏切り者捜査とてんこ盛りの内容でおもしろかったのだけれど、一番はやっぱり突如ラ=フォージに殺されるオブライエン。
ラ=フォージの横でフギャ~となった顔で死んでいるオブライエンには笑ってしまった。
これはホログラムだったけれど、実際にラ=フォージがオブライエンに飲み物こぼすのって何だったのだろう?
ロミュランの前の指令が残っていたとかも特にないし、見ている側へのちょっとした緊張と笑いなんだろうか。
クリンゴンは何時でも怒っているし疑い深いのに、ちゃんと証拠を示すと大分すんなりと理解して引くのはおもしろい性格。
結局この回では大使が何でロミュランに加担していたのかの理由が分からず仕舞いで、この後に出て来るのだろうか。
一方のロミュランは余り表に出て来ずとも陰湿な陰謀で強烈にロミュランの印象を残せていて上手い。
ロミュランの艦内が緑や青やピンクの照明で、まるで「宇宙大作戦」の時の用で、そこでもおもしろかった部分。

25話「恋のセオリー」はデータに惚れた士官から恋愛というモノを理解しようとするデータの話と新たに訪れた星雲での謎に出会う話の二本立てで、データの話が主軸の回。
前回と次の回が緊張感のある話だからか、この回はほっこりした感じと笑いもある柔らかい話になっていて楽しく見れた。
結局人もアンドロイドも恋愛って難しいよね。特にアンドロイドだと。という話だけれど、この士官はデータに何を求めていたんだろう?と思ってしまった。
まあ、データってこうじゃんという話で、士官は結局は恋愛が終わった悲しさ寂しさで開いた穴をデータで埋めようとしたという話なのかしらん。
一方の星雲での話はデータの話の割合が多いので小さい話題位の内容で、それでも見せ場が少ないと思ったのか、何故かピカードが艦長自ら危険を冒してシャトルで先導して見せ場を作っていたけれど、ここ数話でピカードの脇役感が目立つ感じ。
データに助言する各人がそれぞれの性格を見せていておもしろかったのだけれどオチがピカードだったし。

26話「クリンゴン帝国の危機・前編」は、クリンゴンの総裁に決まったガウロンが総裁に就任する事となったが、かつて対立候補でウォーフに殺されたデュラスの姉妹ルーサとベトールがクリンゴン内で強い権力を持っているのでガウロンの権力は非常に不安定で、誰も信用出来ないガウロンはピカードを調停役に選び就任式を行おうとする。
そこにルーサとベトールがデュラスの息子を連れて来てガウロンの就任に待ったをかけた事でクリンゴン内を二分にする内戦へと発展。
しかし、ルーサとベトールにはロミュランが裏で協力していたという、これまでのクリンゴンの内情とウォーフのクリンゴンにおける立場と暗躍していたロミュランを一気に詰め込んだシーズン最終話。
シーズン3から始まった、シーズン最終話はクリフハンガーでのシーズンまたぎがシーズン3ではボーグで、シーズン4はクリンゴンとロミュランを絡めての展開。
揉め続けているクリンゴン内部の権力闘争に加えて暗躍するロミュランの今までの事情を更に発展させての展開なのでワクワク感がたまらない。
おもしろかったのは、今までクリンゴンはその名誉の無い汚いやり方もあってあれだけロミュランを嫌っていたのに、自分達が権力を取れればロミュランとも組むというクリンゴンがいるという部分。
内部の権力闘争だけでなくクリンゴンの深堀が楽しい。
一方のウォーフはあれだけ揉めて追放されて「名誉が~!」って言って引っ張っていたのに結構あっさりと名誉回復したのは肩透かし。
途中でキトマーの情報は皆に公開するとは言っていたけれど、そこら辺の描きが少ないので簡単に復帰してしまった印象。
ガウロンもこの情報を使えばデュラスの名誉を落とせて有利なはずなのに、そこら辺の駆け引きを全然描かないのも物足りない。
ウォーフはクリンゴンの血が騒いでエンタープライズを降りて、後々を知ってしまっていると「そういう展開ね。」にはなってしまうけれど、放送当時はTNGって結構各シーズンでのレギュラー降板があるので「ウォーフどうなるの?」だったのかしら?
まあ、これだけ話を展開させておいての「..To be continued」なので続けて見るしかないという事で、続けてシーズン5の「クリンゴン帝国の危機・後編」も見てみた。

シーズン4は全体の丁度真ん中になり、TNGのおもしろさが出て来た感じで非常に楽しめた。
カーデシアもしらっと初登場だし、クリンゴンやロミュランをドンドン深堀して行くし、各クルーも掘って行くしで世界が広がって行く感じが良い。
それにこのシーズンは結構後に繋がる様な展開や、これまでの展開を受けて、それを発展させた展開も増えて行き、段々と作り手側も慣れて来て大きな枠で作って行っていた感じもした。
 
 
関連:宇宙大作戦 シーズン123
   新スタートレック シーズン1
   新スタートレック シーズン2
   新スタートレック シーズン3

つまらさなを更に更新した第59回スーパーボウル

2025年02月24日 月曜日

NFLを本格的に見出して多分十五年位になると思うのだけれど、今までは序盤はダイジェストではあるけれど全試合を見たりして九月からは忙しく見ていたのに、今シーズンは九月から色々と大変で、見る暇も、見る気力も無かったので取っておいた「オードリーのNFL倶楽部」をざっと見るだけになってしまい、そこでも非常につまらないシーズンだった。
一月中盤過ぎからやっと「オードリーのNFL倶楽部」だけを見始めて、見終わったと思ったら、丁度「オードリーのNFL倶楽部」の最後の週だった。

ここ数年のNFLはレギュラーシーズンは結構色んなチームが今年はここが急に強くなったとかがあっておもしろいのだけれど、スーパーボウルになると結局チーフスが出て来てつまらない、尻すぼみで終わってしまう事になってしまっている。
わたしは何時頃からかラルフ鈴木のウザさで完全なアンチチーフスになってしまい、他のチームが変わったスペシャルプレイをするとおもしろいと思うのにチーフスがするとイラっとしてしまう事に気付いて、わたしはチーフスが嫌いなんだなと理解した。
ラルフ鈴木って「オードリーのNFL倶楽部」でもウザさは当然の事、ナレーションは結構噛むし、間違えるしだけれど、日テレジータスには入っていないので試合の実況は聞いた事ないけれど結構悪い評判を見かけるのに何でやってるんだろう?とも思ってしまう。

今シーズンもライオンズとかビルズとかが強くて、テキサンズ、バイキングス、コマンダースとかも強くておもしろいシーズンだとは思ったけれど、結局スーパーボウルはチーフスとイーグルスという、わたしにとって最悪の組み合わせで見る気もしなかったので「オードリーのNFL倶楽部」を早送りで十秒程で終了。
試合もイーグルスの一方的な試合で試合内容的にもつまらなかったみたいで史上最低との評価もあるみたいだと知る。

イーグルスも、以前にスーパーボウルで勝った時、それまでクォーターバックのカーソン・ウェンツの時のレギュラーシーズンはおもしろく見ていたのに、カーソン・ウェンツの怪我で最終盤でニック・フォールズに交代し、そのままスーパーボウルで勝って「何か微妙…」になって、その後ジェイレン・ハーツになって興味がなくなり、「オードリーのNFL倶楽部」でも話題になったイーグルスファンの治安の悪さから嫌いになり、そのイーグルスとチーフスのスーパーボウルとか「もういいぜ」
わたしの中でも史上最低のスーパーボウルで唯一良かった事と言えばチーフスが勝たなかった事位。
チャンピオンシップゲームに上がって来たコマンダース対ビルズだったら、その組み合わせの目新しさやコマンダースの新人QBと脂の乗って来たビルズのQBジョシュ・アレンの対決になっていたらと思うとワクワクして見れたのだろうに、ここ数年のNFLはスーパーボウルになると一気につまらなくなって、そのまま終わるを繰り返しているので年々NFLを見る気力が落ちまくっている。
是非目新しいチームがスーパーボウルに出て、接戦のおもしろい試合して欲しいと願うばかり。

阿羅漢

2024年08月02日 金曜日

ラウ・カーリョン監督、リー・リンチェイ主演の1986年の香港映画「阿羅漢(南北少林)」
少林寺シリーズ三作目。

北少林寺で修行を積む智北は親を殺した赫索総督の誕生日会が開かれ事を知り紫禁城に潜入。
そこには同じく親を殺され復讐の為に赫索を暗殺しようとする司馬燕と南少林寺で修行する智南も集まっていた。
司馬燕の暗殺は失敗し、三人は協力して赫索の追手から逃げる事となった。

Amazon プライムビデオでジミー・ウォングの映画の配信が終わりそうだったので見て、そこから古い香港映画を色々と見始め、まだリー・リンチェイ時代のジェット・リーの映画が見たくなって、だったら初期からという事で初出演映画「少林寺」「少林寺2」と見たのでシリーズ三作目。

シリーズではあるけれど話は全然繋がりは無く、一作目は父を殺されて少林寺に入って修行して仇への復讐話。
二作目は男兄弟ばかりの主人公一家と川の対岸に住む女姉妹ばかりの一家のほのぼのコメディに盗賊団が絡んで来ると言う全然少林寺関係無い話で、三作目は少林寺と復讐話の一作目回帰的な話になっている。
一作目的ではあるけれど一作目は結構しっかりと主人公の成長譚復讐譚を描き、脇役達の事も立てて見せて王道ではあるけれど中々おもしろい物語を描いていたのに、この映画はそこら辺は結構すっ飛ばして描かず、主人公以外の人物は薄いし、敵と戦う主人公の動機も言っているだけなので弱く、話はほぼ主人公の三角関係だけで成り立っていて、細かい話はぶん投げてしまっているので話しは大しておもしろくなかった。
その分アクションは多目で、万里の長城での戦いや船を筏でせきとめる場面でのアクションは見栄えが良くておもしろいものの主人公側も敵側も人物描写が薄いのでいまいち乗って行けず。

演じている役者陣はシリーズお馴染みの人達で、そこは楽しめる所。
智南役の胡堅強は一作目は僧の一人から、二作目では次男?になり、三作目では準主役と育って行っていた。
ただその後胡堅強は余り俳優の方ではなく武術の方に行って中国武術の指導者になったそう。

一方、孫建魁は一作目では酔拳を使い哀しい過去もありの役が立っていて、二作目では敵役で陰謀を企てるこれまた個性の強い役だったのに、今回は本当に脇役で最後になってアクションを少し見せるだけで凄く役が落ちてしまっていたのはどうしてだったのだろう?

司馬燕役の黄秋燕は「少林寺2」からの出演だけれど、今回もヒロインで二作目よりもアクション多目。
黄秋燕はリー・リンチェイの幼馴染で二人は1987年に結婚し、1990年に離婚したそう。

毎回主人公の父親的な役の于海は今回は始めの方は主人公との関係が描かれていたけれど後半は全然で、最後に蟷螂拳の見せ場があって良かった位。

赫索総督役の于承惠もお馴染みで、一作目は敵の首領で、二作目は向こう岸の一家の長で疑い深いけれど良い人から敵の首領に復帰。
やっぱり悪のボスは似合うし、剣術がカッコ良い。

この映画、「少林寺2」がお子様映画になってしまった反省からなのか一作目の方向に戻したのは良かったけれど、人物や話の描きが薄いのでアクションにもいまいち身が入って行かず、あんまりおもしろくはなかった。
邦題の「阿羅漢」はいまいちピンと来ないし、原題の「南北少林」も結局南北の違いや分かれてしまった現状や融和とかも薄いので何だかなぁな感じ。

☆☆★★★
 
 
関連:少林寺
   少林寺2

ウィンブルドン 2024

2024年07月15日 月曜日

スポーツはシーズン通して見るのがNFL位で、他のスポーツで唯一見続けているのが「ウィンブルドン」。
以前は準決勝や準々決勝とかも見ていたけれど、近年は男子シングルス決勝しか見なくなってしまった。

その今年の男子シングルス決勝は昨年の優勝者カルロス・アルカラスノバク・ジョコビッチの同じ顔合わせ。
昨年はどちらも一進一退でおもしろい熱戦だったけれど、今年はアルカラスが攻めてジョコビッチが押され気味で、第3セットでジョコビッチが出て来たけれどアルカラスがストレートで二連覇で、アルカラスが強かった。
ジョコビッチも毎年決勝戦に出続け、しかも近頃足の手術をした後で決勝に行くんだから凄いけれど、二十年も続いたビッグ4時代から、その後半のジョコビッチ時代がアルカラスの二連覇で変わったのか。
これでアルカラスのライバルになる様な選手が出て来てウィンブルドンの決勝で当たる様な展開になると見る側としては非常におもしろいんだけれどなぁ。

新スタートレック シーズン3

2024年07月12日 金曜日

新スタートレックStar Trek: The Next Generation)」シーズン2に続けてシーズン3も見ようと思ったら何だかんだで一カ月位間が空いてしまってのシーズン3。

やっぱりシーズンが変わるとテコ入れと言うか、変更が所々あって、TNGって安定していた印象があったけれど初期の頃って結構方向修正もしてたんだ。
変更点で一番大きいのはビバリー・クラッシャーが戻って来た事。
シーズン1でレギュラーだったのにシーズン2では宇宙艦隊医療本部に転属という理由で登場せずにエンタープライズの医療部長はキャサリン・ポラスキーになり、そのキャサリン・ポラスキーは初めは厳しい感じだったのが徐々に頼りになる明るい親戚の叔母さん感が出て来て良い感じになって来たのにシーズン3のシーズンプレミアからいない。
何故キャサリン・ポラスキーがいなくなったのかの説明も無く、ビバリー・クラッシャーが戻って来た理由も無し。
これは初期のショーランナーで脚本家のトップだったモーリス・ハーレーとビバリー・クラッシャー役のゲイツ・マクファーデンが揉めたらしく、シーズン1でゲイツ・マクファーデンを解雇したけれど、シーズン2まででモーリス・ハーレーが降板したので製作総指揮のリック・バーマンがゲイツ・マクファーデンを呼び戻したのでシーズン3からビバリー・クラッシャーが再びレギュラーになったらしい。
この呼び戻しのレギュラーって珍しい気がする。
更にジーン・ロッデンベリーの健康状態が悪くなって製作総指揮がリック・バーマンになり、ショーランナーがマイケル・ピラーになりと結構製作側の体制も変わったみたいで、このシリーズの中盤辺りから明らかにおもしろくなって来ていて、この変更は大成功。

見た目の変化だとクルーの制服の変更も気になった部分。
これまではやたらとピッチリとして、セーラー服の襟みたいな物があったけれど、その襟が無くなり、制服が全体的にふっくらして上下が別れているお馴染みの制服になっている。
ただ、所々に縫い目があって、この縫い目が無い制服の方が馴染みがあるので、この新たな制服も過渡期の制服なのか。
ただ6話だと思うけれどピカードの制服だけ縫い目が無い制服に変わって、ライカーは縫い目がある制服のままだったりと入れ替えがよく分からない感じ。
この制服の変化もドラマ内では特に言及は無し。

1話「進化の刻印」はナノマシンが自動学習して知能を得たと言う話で、この当時は先進的だったかもしれないけれど、今見ると医療用のナノマシンがここまで進化するってちょっとやり過ぎな気がしないでもなくていまいち乗って行けず。
ナノマシンを使っているのに、その場所を把握する為の探査方法も無いの?とも思ってしまったし。

2話「移民の歌」は不時着した惑星で生き残った連邦の人々が、そこは別の異星人の領土だったので出て行かなくてはならなくなり、それの交渉に当たる話。
艦長のジャン=リュック・ピカードのどんでん返し的見せ場だからとか、データの交渉の見せ場とかがあっての展開だとは分かるけれどちょっと温いかも。
今時だとどんなに交渉しても根本的な違いから上手く行かず、惑星の人々もどうなるのかを知った上でも後数十年生きて新たな場所で新たな生活をするよりもこの土地で死んで行きたいと言う人も出て来て、何とも言い得ない結末になるとかになりそうな話。

3話「愛しき人の為に」は植民者達が絶滅した惑星に何故か二人の老夫婦だけが無事に暮らしている謎を探る話。
謎で引っ張り、結末も結構哀しい話で良いのに、結局「宇宙大作戦」から何度も使い回されている人智を超えた存在によるほぼ魔法というつまらない落ちで、ただでさえ既に準レギュラー化しているQがいるのに同じ様な生命体でのオチってどうなの?
ピカードが妻が死んでいる事や老父が何かやっていると気付いたりする気付きが何なのかよく分からないままだし。
ただ、この回の見所聴き所は吹き替えのウォーフが敵の攻撃の出力を「ギガワット」ではなく「ジゴワット」って言っていて、原語では「gigawatts」って言っているので翻訳の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」遊びがあった所。

4話「守護神伝説」はまだ文明が進んでいないミンタカ星を惑星連邦の科学者が住民に接触しないで観察を続けていたのがバレてしまい、科学志向で進んでいた文化が宗教志向になってしまうのでは?という話。
これは結構おもしろ回で、ピカードお得意の対話と説得と理解となんだけれど、「宇宙大作戦」の時代から百年位経っていてもやっぱり惑星連邦の不用意さは変わっていない。
ホログラムが切れたらバレそうな位置に観察所を作ったり、本来接触したらいけない住民と接触した時の対処法が全然無いとか、まあそれがあると話が始まらないし、ピカードが活躍出来ないというのがあるけれど、こういう惑星連邦を見ると惑星連邦って馬鹿…?と思ってしまう。

5話「悲しみの幻影」は任務中に殉職した乗組員の残された幼い息子を危惧するレギュラー陣と、突如息子の前に現れた死んだはずの母親という話。
今までだと名も無きゲスト出演の乗組員は死んだら終わりだった所を、残された人々をじっくりと描いた更なる突っ込んでいて良く出来た回。
この回の脚本は後にTNGのプロデューサーや「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」のプロデューサーや脚本家となり、「GALACTICA/ギャラクティカ」のプロデューサーもしたロナルド・D・ムーアがスタートレックで初めて書いた回。
こういう掘り下げってロナルド・D・ムーアっぽいのか。
そして、日本語吹き替え版ではジャン=リュック・ピカードが吉水慶から麦人に変わった回。
元々昔TNGを見ていた時は吉水慶ピカードの時代の回を見ておらず、麦人ピカードで慣れていたというのがあるんだけれど、シリーズ1から見始めても吉水慶の声に慣れないままで、このシリーズ3でもシーズン2から暫く間が空いて見たら1話目で「ピカードって、こんな声だっけ?そうか…。」という位馴染んでなかった。
この回で麦人ピカードになると吉水慶ピカードの声がさっぱり思い出せなくなってしまった。

7話「宿敵! ロミュラン帝国」は惑星連邦領域内の惑星に墜落した宇宙船がロミュランだと分かり、惑星に残されてしまったジョーディ・ラ=フォージとロミュラン人の対立と理解と、ロミュラン・ウォーバードと一触即発状態のエンタープライズの話。
敵対しているロミュランとの緊迫する対面はやっぱりおもしろく、それをどう乗り切るのかのピカードの話と、余り描かれて来なかったロミュラン人個人をラ=フォージとのやり取りで描き、ここまででは一番おもしろかった回。
ロミュラン人も個人になれば一人の人間だと描く一方でウォーフのロミュラン人に対する拒否感や、それを絡めてロミュランとの追い詰められて行く状況にもしているし、ウォーフは絶対にロミュラン人を助ける気は無いけれど命令されたら血を提供するという信念や、血の提供を決して命令しないピカードだったりと各人物をより深く描いている部分でも良く出来た脚本。

8話「非情なる駆け引き」は安定的なワームホールの通行や管理と引き換えに資源を求める星が行う競売の話。
そこにディアナの話を入れ込んだ様な話でそんなでもないけれど、安定したワームホールの向こうがガンマ宇宙域とか、競売にフェレンギが押しかけて来るとか、ワームホールを所有する宙域の星は自分達では上手く利用出来ないとか、この時点ではまだ存在しないけれど「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」を知っていると「DS9」の原型らしきモノがちらほら見えて来て楽しい。
しかもフェレンギの代表者の吹き替えの声が「DS9」のフェレンギ人クワークの声だった稲葉実なので更に「DS9」感が強かった。
それに、実はワームホールの出口側が不安定で移動していて、調査に出かけたシャトルはデルタ宇宙域に出てしまい、フェレンギのシャトルがデルタ宇宙域に残されるって、こっちは「スタートレック:ヴォイジャー」っぽいし。
しかもこのデルタ宇宙域に残された二人のフェレンギ人は「ヴォイジャー」のシーズン3の5話「救世主フェレンギ」に出て来るそうで、この回って「DS9」と「ヴォイジャー」の源流的で、その部分でおもしかった。

10話「亡命者」は再びロミュラン話で、ロミュランが中立地帯に基地を作って惑星連邦に攻めようとしているのでその戦争を止めたいロミュラン人がその情報を持って亡命して来る話。
ロミュランが出て来るとそのロミュラン人が言っている事は何処までが本当なのか?な疑心暗鬼な心理戦になるのでおもしろい。
しかも7話の続きの話でもあり、どうやらロミュランが中立地帯の向こうで活発に行動し出して来ているという状況もあり、ロミュランとの戦争の危険性もあるという緊張感もありでワクワクして来る。
今回はどうやらロミュラン内部の問題だったけれど、ロミュランも分かり易く一人種や一国家が一枚岩ではなくて内部には色んな想いや考えで行動している人達がいるという部分も見せて来てドンドンとロミュランも魅力的にして来ている。

11話「恐怖の人間兵器」は惑星連邦に加入しようとしているアンゴシアで犯罪者の脱走があり、何とかエンタープライズ側が捕まえるとその犯罪者は政府に改造された兵士でアンゴシアが抱えていた問題が浮かび上がる話。
結局はそちらの問題なのでエンタープライズのクルー達がどうする問題でもないので自分達で何とかして下さいというTNGらしさの話ではあるけれど、それにしては干渉し過ぎという初期っぽさもありで、それよりもおもしろかったのはアンゴシアの総理大臣役でジェームズ・クロムウェルが出てた事。
初めやたらと背の高い人が出て来て、しかも顔を見て「あれ?これってジェームズ・クロムウェル?」と思い、オープニング・クレジット後のキャストの表示で「James Cromwell」と出て来てビックリ。
スタートレックでのジェームズ・クロムウェルと言えば、TNG終了後の映画シリーズ二作目の「スタートレック ファーストコンタクト」で地球人としては初めてワープドライブ技術を発明してワープ飛行したゼフラム・コクレーン役でお馴染みで、ゼフラム・コクレーンはスタートレックシリーズでは何度も名前が出て来る有名人で、それを演じたのがジェームズ・クロムウェルで有名だったから、それ以前のTNGでジェームズ・クロムウェルが登場しているとは思ってもみなかった。
と言うか、既にこの回でジェームズ・クロムウェルが出演しているのに、その後に映画でジェームズ・クロムウェルに別の役を演じさせるってどういう事?
役者の整合性と言うか、結構大きな役割での役者の重複って気にしなかったのかしらん?
それともジェームズ・クロムウェルが映画も出ていたけれどテレビドラマの脇役中心で、この回の1990年の時もそんな感じでの出演だったのが、1995年の映画「ベイブ」で注目を浴びて、1996年の「スタートレック ファーストコンタクト」の大きな役としてゼフラム・コクレーンに配役されたって事なんだろうか?

12話「異次元テロリスト」は惑星連邦に加盟していない星の政府を助けるとその星の反対勢力によってドクターが人質として誘拐されてしまう話。
TNGになって惑星連邦外の星には干渉しないという決まりをより強く守るようにはなっているけれど、その緩さやいい加減さを突いた様な話で上手い所に目を付けての脚本。
自分達が人道的とか思って助けてもその反対の人達もいるという当然の事をどうするかがいい加減な惑星連邦だからこうにはなるよね話で、でも結局ドクター助かってめでたしめでたしって投げっぱなしな気はした。
何より前回に引き続きエンタープライズの中でいい様にされ過ぎな保安の緩さで、今後ウォーフが警備体制の甘さを悔いてエンタープライズの保安を見直すというような話は出て来るのかしらん?

13話「DE JA Q」は悪戯続きでQ連続体から追い出されて人間にされてしまったQがエンタープライズにやって来る話。
Q自体がコメディリリーフ的な所があって、Qが出て来るとピカードはしかめっ面でQがはしゃぐコメディ回になりがちだけれど今回もそう。
ただ、全能のQが全能ではなくなって人間ではないアンドロイドのデータから人間性を学んで自省始め、しかもちょっと良い奴にして来るQというキャラクターを深める回でもあって、そこでもおもしろかった。
それに過去に何があったのか分からないガイナンとQとの毎度の喧嘩もあってお楽しみ所が一杯。
それにしてもこの回の題名が何故「DE JA Q」なんだろう?
「Déjà vu」から来ているのかと思うのだけれど既視感的な話でもないし、「déjà Q」で以前はQと言う意味での題名なんだろうか?
それとこの回を見ていて思い出したのが、多分昔テレビの地上波の深夜放送でTNGが放送されていた時にこの最後のQが楽団と喜んでいる場面を見たはずで、その時「宇宙船の中でソンブレロの楽団?」と意味不明に思った事を思い出し、多分一番最初に見たスタートレックはこの回のこのちょっとの場面だったはず。

14話「疑惑のビーム」は「宇宙大作戦」からちょくちょく出て来る裁判モノ。
会話劇だけになる所をホロデッキで事件の再現をするので映像的に見せる様にはしているけれど、まあこんな手間のかかる事しなくても証言者の証言で進めれば早いと思ってしまった。
おもしろかったのは惑星連邦が外部の人達にあんまり信用されていない事で、捜査官は自分のやり方で進めたいから全然信用していないにしろ、ビームを開発していた博士達も惑星連邦からの資金は少ないので武器にしてロミュランやフェレンギに売ろうとしていたりと「惑星連邦ではなぁ…」な感じが何か楽しかった。

15話「亡霊戦艦エンタープライズ”C”」は時空の裂け目からの全く違うブリッジの中にターシャ・ヤーがいて、エンタープライズCが現れ、クリンゴンと二十年以上戦争を続けている惑星連邦と何時もと違う見所一杯の回。
結局時空の裂け目の影響で存在する事になった違う歴史を歩んだ並行世界にガイナンの意識が飛んだのか、その世界のガイナンと元のガイナンの精神がすれ違って垣間見た感じで、元々の世界の人達は並行世界を特に知る事もなかったけれど、スタートレックの並行世界の設定ではあの世界はあの世界で存在はし続けるのかしらん?
ずっと思っていたガイナンってシーズン2からの登場で、ターシャ・ヤーはシーズン1だけの登場だったので二人は会っていないじゃないの?という所をちゃんと最後にガイナンの台詞で閉めて上手いなと思った。
エンタープライズCって二十二年前の艦だけど内部もクルーの制服も70~80年前位の「宇宙大作戦」の映画版の方に近い感じで、大分長い間あの感じのままで、TNG前の時代に急激に各造形が何かの理由で変わったという事なのか。

16話「アンドロイドのめざめ」はデータがラルというアンドロイドを作り出した話で、親とは?を描いた回。
良い話ではあって染み入りながら見ていたけれど、最後になって感情の無いデータのポジトロニック・ブレインを転写したはずのラルが突如感情の様なモノが発現したり、「愛している」と言わせたりして急に安っぽくなりさめてしまった。
ただデータが「感情が無いので分からないけれど」と言うのは良かったけれど。
それにあの提督が固執し過ぎなのは対立構造にならないといけないというのは分かるけれど、提督の背景が描かれないので全然ピンと来ないまま。
おもしろかったのはこの回の初めのピカードの日誌の台詞で「ライカーが休暇を取っている」と出て来て、その後全然出て来ないので何で?と思ったら最初のクレジットで「Directed by Jonathan Frakes」と出て来たのでそういう事かと納得。
丁寧な説明。
これがジョナサン・フレイクスの初監督回みたい。

17話「汚名 クリンゴン戦士として」は前回もあった謎のクリンゴンとの士官交換制度で今回はエンタープライズにクリンゴン人がやって来たら実はそのクリンゴン人が生き別れたウォーフの弟カーンで、その弟カーンから子供の時にキトマーで死んだ父親が今になってクリンゴンの裏切り者として告発されたので皆でクリンゴンの母星クロノスの最高評議会に行って汚名をはらそうとする話。
またクリンゴンとの文化の違い話に行くのかと思いきや、ウォーフの弟の登場からクロノスまで行ってのクリンゴン式裁判になり、しかもこれまで名誉の為に戦う戦士として描いていたクリンゴンをクリンゴン内部では権力闘争や権力を保持する為の陰謀や裏取引をしているという、まあ何処でもある人間関係を描いていて、クリンゴンのより深い描きとしても、意外性のある展開からのサスペンスとしても非常におもしろかった。
エンタープライズのクルーの調査がもっと活きて来るのかと思いきやそうでもなかったり、クリンゴンは当然だしピカードも名誉を気にしていたにも関わらず結局ウォーフが一番周りの事を考えて非常に大人な対応だったし、地球人的、惑星連邦の艦隊士官らしい行動で治めたというのもおもしろい結末。

19話「大いなるホリデイ」は何とかして艦長に休暇を取らせようとするクルー達のコメディから、ライサに行ったピカードの恋と宝物と陰謀との王道冒険モノになる、TNGでは結構異色な回。
結構おもしろかったけれど気になったのはこの回に出て来たフェレンギ人で、この後にDS9で登場するロムっぽいなぁと思ったらその人マックス・グローデンチックが演じていた。
同じDS9でのフェレンギ人のクワーク役でお馴染みアーミン・シマーマンもTNGでこれまで何度かフェレンギ人役で出ているし、TNGからDS9に行って同じフェレンギでレギュラーに昇格する流れってあったのか。
それとこの回に出て来たヒロインのバッシュってまたTNGに登場し、更にDS9にも出てたのか。

21話「倒錯のホログラム・デッキ」は今後も数回登場するレジナルド・バークレー初登場回。
スタートレックでは異星人等の異文化との相互理解の話が多い中、何時もいる同僚との相互理解と関係性をどうするかの話でSF要素はあるけれど非常に普遍的な話で、ここに踏み込んだ事でもおもしろかった。
ホロデッキに逃げ込むバークレーは当時はフィクションや想像や妄想の暗喩なんだろうけれど、今だとこの後に誕生したインターネットを思ってしまった。
ネット上だと尊大になったり、安心したりとかバークレーは至る所にいるんだろうけれど、これが更に先に行ってコンピューターが作り出した仮想空間に自分以外は全部プログラムで事足りるというホロデッキみたいなモノが出来ればこの回は楽しく見れなくなるんだろうなぁとも思ってしまった。
レジナルド・バークレー役のドワイト・シュルツって「特攻野郎Aチーム」で演じていたクレイジーモンキーことマードックもこちらは高めの精神不安定な人物だったけれど、それの定評からバークレー役に決まったのかしらん?
それと今回ドワイト・シュルツを調べてみて知ったのは、以前「スタートレック:ヴォイジャー」は見たのでバークレーが「ヴォイジャー」でも登場したのは知っていたけど、バークレーはTNGでの登場が五回で、VOYで六回とVOYの方が登場が多かった事。

23話「英雄症候群」ではスポックの父親サレクが登場。
元々TNGでは「宇宙大作戦」での事に触れない様にするというジーン・ロッデンベリーの意向があったらしく、「宇宙大作戦」に登場したサレクやスポックに言及したという事で結構画期的な回だったみたい。
話はバルカン人でも年老いると感情を制御出来なくなるという人間でも分かる話になっていて興味深くはあるんだけれど、テレパシーや精神共有とかのSFと言うよりもファンタジー要素が多くて終盤にかけてちょっと白けてはしまった。
それに最後にピカードとサレクが中指と薬指の間を開けるヴァルカン・サリュートをして挨拶を交わす時に「連邦に栄光あれ」と言っていて何言ってんの?となって原語の方で見てみたら「Peace and long life.(平和と長寿を)」「Live long and prosper.(長寿と繁栄を)」と言っていて、まあ翻訳の無茶苦茶で酷い事。

24話「愛なき関係」ではディアナ・トロイの母親ラクサナ・トロイが登場。
何時もピカードから面倒臭がられているラクサナだけれど、実は心根が強い人であり、娘思いの母親でもあるという事も見せてラクサナが凄くカッコイイ回。
それに絡めてエンタープライズ大好きで宇宙艦隊アカデミーの試験を受けなかなったウェスリー・クラッシャーの話も出て来たけれど、ピカードの意向だけでアカデミーを卒業していないのに最新鋭艦で士官になれるって宇宙艦隊の仕組み甘過ぎない?とは思った。
後から調べて知ったけれど、出て来たフェレンギ人のファレク役って後にVOYのニーリックス役となるイーサン・フィリップスだった。

25話「輝きの中へ…」は記憶喪失の異星人の保護からどうなるの?から、その異星人が実は彼の社会では存在自体が社会にとって危険だと分かりピカードはどうするのか?でおもしろく見れていたけれど、その異星人が進化という名目で行き成り何でも出来てしまう神の様な存在になって、「宇宙大作戦」時代からこの神の様な存在に翻弄されるとか、超パワーで全て解決とかが好きじゃないので急に興が削がれてしまった。
Q位掘り下げるならいいんだけれど。
それに最後進化したと言う異星人の姿が光全身タイツって…でも台無しになってしまっていた。

26話「浮遊機械都市ボーグ・前編」は「宇宙大作戦」も合わせて初のシーズン跨ぎのクリフハンガー。
シーズン2の16話「無限の大宇宙」以来のボーグの再登場で、しかもピカードを捕まえてロキュータスというボーグに改造してどうなるの?でぶった斬り。
ワクワクが止まらないけど、アメリカではこの回の放送後シーズン4開始まで三か月も待たなくてはいけなかったとは製作側もやるよね。
だけどこの回では後編の脚本が出来てはいなかったらしく、思い切りが良過ぎ。
わたしは続けて後編も見てしまったので続けてシーズン4に突入。
 
 
関連:宇宙大作戦 シーズン123
   新スタートレック シーズン1
   新スタートレック シーズン2
   新スタートレック シーズン4