ウィンブルドン 2023

2023年07月17日 月曜日

スポーツはシーズン通して見るのがNFL位で、他のスポーツは一切見ないけれど、唯一見続けているのが「ウィンブルドン」。
近年は男子決勝位しか見なくなってしまい、今年の男子決勝もノバク・ジョコビッチは分かるけれど相手のカルロス・アルカラスって誰?で見始めてしまった。
アルカラスがランキング1位で2位がノバク・ジョコビッチと出ていて、既にアルカラスって凄い選手じゃんと思って見ながら色々と調べてみたら、十九歳の最年少でランキング1位になり、去年に全米オープンを優勝している無茶苦茶凄い選手じゃん。
しかも、来年で出身が同じスペインのラファエル・ナダルが引退する中で出て来た若手と五連覇を狙うジョコビッチって、この対戦凄いおもしろい組み合わせだったのかと知った。

試合はジョコビッチの貫禄なのか1セットは結構ジョコビッチが簡単に取ったと思ったら、それ以降はタイブレイクや長時間のデュースとかの接戦でおもしろい展開。
やっぱりジョコビッチのコートカバー力が凄くて、手足の伸び具合、柔軟性すげーなぁと思いつつもアルカラスも多彩に攻めて凄い試合。
最後はアルカラスが勝って、遂に2003年から20年間続いていたウィンブルドンの優勝者がロジャー・フェデラー。ラファエル・ナダル。ノバク・ジョコビッチ。アンディ・マリーの四人しかいなかったビッグ4時代が終わった事もあって、何か不思議な感じ。
これでアルカラスがフェデラーやジョコビッチの様な絶対王者になって行くのかな?とか若手の時代になるのかな?と思うけれど、来年のウィンブルドンではもちろんジョコビッチもそうだしマリーのビッグ4の意地とか三十代のベテラン勢が出て来たりとかあるのかな?と思うとやっぱりウィンブルドンは毎年楽しみ。

スタートレックIV 故郷への長い道

2023年07月13日 木曜日

レナード・ニモイ監督・出演、ウィリアム・シャトナー主演の1986年のアメリカ映画「スタートレックIV 故郷への長い道(Star Trek IV: The Voyage Home)」
テレビドラマ「宇宙大作戦」の映画版四作目。

前作でカーク達はクリンゴン人との戦いでエンタープライズ号を自爆させ、バード・オブ・プレイを盗み出して脱出した。
その一連の裁きを受けるために地球の惑星連邦本部へ向かっていたが、地球に謎の飛行体も向かっていた。
その飛行体の電波により地球は混乱に陥り危機に瀕していた。
カーク達はその飛行体の発する音波から地球では既に絶滅したザトウクジラとの交信を目的としている事を見つけ出し、飛行体を止める為には過去からザトウクジラを連れて来る事だと判断して20世紀末の地球へとタイムトラベルする。

元々は「スタートレック:ピカード」と見ようとして、だったら「新スタートレック」も見ようと思い、だったら数話しか見ていない「宇宙大作戦」を見てからと思い、「宇宙大作戦」を全話見終わったので、だったら映画も見ようかと思ったんだけれど、ドラマは「スタートレック:エンタープライズ」まで配信しているNetflixでは映画が全く配信されておらず、Amazon プライムビデオで検索したら何故かこの四作目だけが配信していたのでとにかく見てみた。
ただ、これから見たのは失敗だったかも。
初っ端で説明はあるものの思いっきり前作からの続編で、エンタープライズは前作で爆発したのでほぼ出て来ず、最後に少しだけ出て来る程度で、ずっとバード・オブ・プレイでの話でエンタープライズでのお馴染みクルー達の活躍が見れない。
スポックは前作で何かあったらしく記憶が無いみたいでカークやマッコイとのお馴染みの漫才が微妙。
中盤は多分前作とは関係無い話にはなっているだろうけれど、最初と最後の裁判が何のこっちゃで取って付けた感しかない等々、結構置いてけ堀。
ここら辺はそういうモノかと割り切って見ていたけれど本編の話も微妙と言うか「宇宙大作戦」の既視感が結構あり、しかも「人知を超えた圧倒的な存在が何だか分からない理由で翻弄して来る」と「安易にタイムトラベルしちゃう」という「宇宙大作戦」で何度も使い回されていた、わたしが全く好きでない要素で構成されていて、これで結構興味が損なわれてしまっていた。
本当に「宇宙大作戦」って人知を超えた存在の攻撃が好きだよなぁ。
これは「宇宙大作戦」から飽き飽きしていたし、お手軽なタイムトラベルも「宇宙大作戦」で散々やっていた「初めて降り立った未知の惑星なのに地球人そっくりの異星人とほぼ地球と同じ文化」のセットや衣装をそのまま使えて製作費を抑えられるからの理由しか見えて来ない安っぽさがこの映画でもあり、特撮等をあまり使わず、在り物の現実の町で撮影した方がセットとかの費用を抑えられる感ばかりが見えてしまって結構覚めていた。

過去の地球部分は結構コメディ的なドタバタ感があって、これはこれでおもしろいけれど、これって何話もある「宇宙大作戦」の中の一話として、それこそ映画シリーズの中の四作目だから変わった方向性になって楽しめるのかもしれないけれど、「宇宙大作戦」を見終わった後にこの映画だと大分肩透かしになってしまった。

クルーの面々も「宇宙大作戦」から二十年後の映画なので急な変化も戸惑いの部分。
カーク役のウィリアム・シャトナーは太っちゃって「宇宙大作戦」のあの魅力的なカークの面影が大分薄くなってしまっているし、太ったで言えばチャーリー役のジェームズ・ドゥーアンが物凄く太ってしまい、最早あのチャーリーの面影がほとんど無くなってしまってちょっと悲しかった。
何かと直ぐに船を離れたがるカークやスポックの代わりにブリッジで船を仕切る赤制服のチャーリーが好きだったんだけれどなぁ。
一方スポック役のレナード・ニモイやマッコイ役のディフォレスト・ケリーって「宇宙大作戦」の時はまだ三十代、四十代だったに老け感が凄かった分だけ、あれから二十年経ってもそれ程老けた風には見えず。
久々に映画を見たし、しかもどれ位振り?十年二十年以上振りに吹き替えで映画を見たけれど、各クルーの人達の吹き替えが「宇宙大作戦」で放送当時にはカットされていた部分を後から追加収録した時に担当した声優がしているので「宇宙大作戦」からはそれ程違和感無く見れた。
ただ、チャーリーとウラは声優が違い、ウラ役のニシェル・ニコルズも太って髪型も違がっていて、特にウラは♪お前~誰だよ!状態ではあった。

SFとしてもエンタープライズが全然出て来ないし、宇宙での戦闘場面も無いし、謎の飛行体は円柱だけという素っ気無さで面白味が無いし、簡単に過去にタイムトラベルして簡単に元に戻って来ておもしろくはないんだけれど、でもこれって正に「宇宙大作戦」的ではあるのか。

この映画を見ていて、1980年代の地球に戻ってその時代と23世紀との感覚の違いで笑いを取る場面があったけれど、これが今見ると違う感じで見れてしまった。
台詞でこの時代は原始的で野蛮だと言っていたけど、今から見ると1980年代って確かに原始的で野蛮なんだよなぁ。
逆に言うとこの時代にこれをやっているという事はこの時代の人もそういう感覚があったという事なのか。
あと、チャーリーがパソコンを使おうとして23世紀ではほとんど音声入力なのでパソコンに呼びかけ続けても反応が無く、マウスを使ってと言われてマウスを手に取ってマイクの様にマウスに話しかけるというボケがあったけれど、これも今だと音声入力が普及していて、このチャーリーがそんなにボケにならなかったりするかも。
スマートフォンが普及してタッチパネルが当たり前になって、小さい子がテレビを指で押したりなぞったりして何も反応しない事に不思議がるなんて事もある今の時代にはチャーリーの行動がそんなに笑えない感じになっていて、この映画から四十年も経っていないのに23世紀の方の感覚に近くなっている現在の技術に何か不思議な感じがしてしまった。

この映画、やっぱりこれから見るべきではなかったかな。
これ以外の映画がサブスクリプションには無かったし、この映画も配信終了間近だったので見たのだけれど、何処から見ても特に前との繋がりも無く一話で終わる「宇宙大作戦」の感覚で見たら思いっきり前作からの続きで、当たり前なんだけれど一作目から順番に見て行く方が良かったか。
映画自体は「宇宙大作戦」らしいと言えばらしい「宇宙大作戦」から擦り倒されたネタでそんなにおもしろい訳でもなく、もし映画一作目から続けて見出してもこの映画は一回見たからいいや…な映画かな。

☆☆★★★
 
 
関連:宇宙大作戦 シーズン1
   宇宙大作戦 シーズン2
   宇宙大作戦 シーズン3

宇宙大作戦 シーズン3

2023年07月10日 月曜日

宇宙大作戦」のシーズン2を見たので続けて最終シーズンであるシーズン3も見てみたけれど、やっぱり強大な力を持った異星人に翻弄される展開が多くて飽きていた部分はあり、そこにシーズン2の低視聴率でシーズン3の放送枠が遅い時間帯に移動したからなのか各人の恋愛劇がやたらと増え、それが急に相手が惚れてが多くて話の展開が早過ぎでおもしろくなく、しかも話の展開がその恋愛に頼りがちでSFとしてもいまいちで、当時の視聴率狙いのメロドラマ路線がどうなの?と思ってしまったりと、打ち切りだけにやっぱりいまいちな回が多い様に思えてしまった。
一方で後のスタートレックシリーズに繋がる様なSFアイデアストーリーや良い意味ではっきりとしないまま終わる様なおもしろい回もあり、更にはカメラを水平ではなく少し回転させた位置で撮影したり、人物の目元だけとか口元だけのアップとか結構実験的な構図や映像にしていて、もう終わりかもしれないから出来る事やってみよう感があって、そこでは結構おもしろかった。

でも、打ち切りなので最終回らしい終わりも無いまま終わり、もやもやしたままで終わってしまうので後からこの「宇宙大作戦」の続きのファンムービーが作られるのも分かる気がしたし、確かにこのメンバーでもっとSFとしての「宇宙大作戦」ももっと見たくはなっていた。

そう言えば、モンゴメリー・スコットの髪型がこのシーズンから急にオールバックになっていたけれど前までの七三分けの方が好きだったのに…と思ってたら何時の間にか前髪を前にする髪型に変わっていたと思ったらオールバックの時もありで、ここでの試行錯誤って何だったのだろう?
その一方で、これまでカークは髪型を何時もキッチリと整えていたのにカットやシーンによっては結構ボサボサな時があるのも何でだろう?
予算削減でヘアメイク係が来ない時があったとか?

あと、見た目だと多分制服の形が微妙に変わった気がしたのだけれど、そう言えばカークってシーズン3で緑色の制服って着ていたっけ?

前から登場していてほぼ準レギュラーだった看護師の女性が特に説明も無くいて、名前も出て来てはいるはずなんだけれどずっと覚えておらず、シーズン3の途中でクリスティンだとやっと分かる位の気付いたらそう言えば準レギュラーだなぁと思う程のそんなに印象の残らない人物で、でも何か微妙に引っ掛かる人物だった。
なのでこのクリスティンが気になって調べたら、このクリスティンを演じていたメイジェル・バレットってジーン・ロッデンベリーの妻でへーとなった後に、メイジェル・バレットってパイロット版の「歪んだ楽園」のクリストファー・パイク船長の副長だったナンバーワンだったと知って驚き。
ナンバーワンて物凄く役が立っていて、このクリストファー・パイクとナンバーワンとスポックのドラマシリーズ見たい!と思った位だったのにクリスティンが全然印象に残らないのが不思議。
確かにナンバーワンが役を立たせてていてクリスティンは本当に脇役だからと言うのはあるだろうけれど、それにしても髪の毛の色でこんなに印象が違うモノなのかと思った。

2話「透明宇宙船」で久々にロミュラン人が登場。
やっぱりお馴染みの種族が出て来るとおもしろい話になるし、後々にも色々関わって来る遮蔽装置が導入されたという最初期の話でおもしろかった。
カークの責任での行動でロミュランとの中立地帯に入ったり、遮蔽装置を強奪して来たりしていたけれど、ただこれってロミュランと戦争になる位の事やっていて、カークの行動って相当な問題ありありなのに、やっぱりカークが頑張ったのでめでたしめでたしという「宇宙大作戦」の何時もの適当さも目立った。
ロミュランってクリンゴンと並ぶスタートレックシリーズの有名宇宙種族だから「宇宙大作戦」でももっと登場していたのかと思ったけれど各シーズンに一回程度しか登場していない、「宇宙大作戦」の時点では実はマイナーな種族だったのか。
クリンゴンも今シーズンでは7話の「宇宙の怪!怒りを喰う!?」と13話「トロイアスの王女エラン」の終盤に少しだけの登場で、大体各シーズンに一・二回しか出て来ず、クリンゴンもマイナーと言えばマイナーなのか。

3話「小惑星衝突コース接近中」では、毎度お馴染みの初めて訪れた未知の惑星では地球人とほぼ同じ異星人が地球とほぼ文化を持っているという、単にセットや衣装が他から流用出来るからの製作費の都合だけの設定なんだけれど、それの説明の為に謎の存在が地球から地球人を誘拐して来て遠い別の惑星に住まわせたんだ!という強引な理由付けを行っていて、これでこれまでの宇宙の何処行っても地球人とほぼ同じ異星人と地球とほぼ文化の説明にはなっていて、ちょっと感心した。
ここら辺は製作陣の間でも何とかしようとは考えてはいたのか。
ただ、これ以降も6話「危機一髪!OK牧場の決闘」10話「キロナイドの魔力」と赴いた場所がほぼ過去の地球で、そこで圧倒的な力や技術を持った種族に翻弄されるという、これまで何度やって来たのかと思える似た様な設定は頻発し過ぎ。

9話「異次元空間に入ったカーク船長の危機」は邦題通りにカークが調査に行った宇宙船が異次元空間に行ってしまい、カークだけがいなくなったので残りのクルー達で何とか助け出そうとする、カークがほとんど登場せずに活躍しないというシリーズ全体でも珍しい話。
この設定はSFしていて結構おもしろいし、展開もスポックとマッコイが揉めながらチャーリーが何とか機械系を動かすという何時もの拡大版の様でおもしろいのだけれど、どうしてもマッコイの反応がしっくり来ない。
マッコイは何時もなら何があっても他に被害が出てもとにかくカークを助けるべきだ!的な意見を言うのに、今回はカークよりもクルーだろ!とスポックを責め立て、スポックは船長の席を狙っているんだ!とまで言い始める。
これが異次元空間の歪み?から来る攻撃性なのかもしれないけれど、話としてもこのマッコイがスポックをいまいち信用していない二人の対立をシーズン1辺りでやるならまだしも、シーズン3で今更これをするの?と疑問。
数年間同じ船で苦難を乗り越えて来ているのにマッコイはどれだけスポックに対する不信感を持っているんだと思ってしまった。
マッコイのドラマでの役割が視聴者を置いてけ堀にさせない様に視聴者目線の説明を求めたり、ツッコミを入れる役とは分かるけれど、それにしても呼ばれてもいないのに頻繁にブリッジにやって来てはよく分かっていない事柄にやたらと口出して文句を言い、一人でぶち切れている事が多くて、見ているとだんだんとウザい人に思えて来ていた。

12話「恒星ミナラの生体実験」では久々見た目の異質な宇宙人が登場。
ただその宇宙人の特殊メイクで製作費を使ったからなのか、何も無いスタジオを暗くして所々に機械のセットを置いて惑星の地下深くという事にする位のセットの簡易化を行っていた。
ここまで来るとその低予算の逆転の発想からの見せ方でちょっと感心はしたけれど、見た目は何か舞台劇の様で異質過ぎ。
話は、ある星系の恒星が超新星爆発を起こしかけているので特殊メイクのバイアン人がやって来てその星系のエンパスの宇宙人の一人を保護し、捕まえたカーク達を痛めつけた時にそのエンパス宇宙人が共感性や自己犠牲を発揮してカーク達を助けたらそのエンパス宇宙人の種族を助けようと実験していたというモノで、結局毎度の力を持った自分勝手な宇宙人に翻弄されるという話でおもしろくない上に、暗いスタジオにセットが数個ある中でエンパス宇宙人は喋れないし、バイアン人は急に現れるわでずっとシュール。

14話「宇宙の精神病院」は実は地球人、ヴァルカン人、アンドリア人、テラライト人の惑星連邦設立四種族が揃っていて、おっ!と思ってしまった。
この設定って多分後付けだと思うので偶然か。
「宇宙大作戦」の時って特殊メイクの種族で惑星連邦とそんなに敵対していないのがこの四種族位だから出て来るというのもあるのかな。
そう言えばシー・ハルクみたいな緑色人が確かパイロット版の「歪んだ楽園」以来の登場だと思うけれど、この緑色人って話の中で何人なのか出て来ていないと思うので気になって調べて見たらオリオン人なのか。
オリオン人って時々話に出て来た何やら暗躍しているオリオン人の事みたいだけれど、はっきりと出て来たオリオン人って全員女性で毎度踊っている印象しかないのにそんな悪い種族なんだろうか?
「宇宙大作戦」ではこれ以降オリオン人は出て来ず、更に調べてみたら「新スタートレック」以降は全然登場せず、「スタートレック:エンタープライズ」に数回だけ登場するみたいで、暗躍していると何度か出て来た割にこのオリオン人の扱いの悪さと言うか、思わせ振りに出すだけ出しておいてのほったらかしって何なのだろう?

15話「惑星セロンの対立」は突然エンタープライズにやって来た二人のセロン人が反体制側と政府側の人間なので揉めてカーク達が困るという話なんだけれど、このセロン人は顔の中心から縦半分で白黒になっている見た目が結構強烈な宇宙人で、この左右の白黒の違いが人種の違いでもあり、その対立も描いているという非常に良く出来た設定で、しかも揉めに揉めた二人がセロン星へと到着すると星の人々が戦争を起こして全滅していたという最後まで皮肉的な回で中々良く出来た回。
ただ、やっぱり強い力に翻弄されるカーク達という毎度の展開で、セロン人は考えただけでエンタープライズを制御出来てしまう都合の良さにガックリ。
しかも、この回の見せ場であるカークがエンタープライズの制御を取り戻そうとしてエンタープライズの自爆装置を作動させ、その脅しでセロン人は制御を渡したのだけれど、暫く後にはそのセロン人が考えただけで自爆装置の制御を壊したので自爆装置がもう起動しないという簡単過ぎる展開をやってしまい、自爆するのかしないのかの一番の緊張場面を簡単に台無しにしてしまう。
中々良い回だっただけにこのお手軽展開にガックリ。
前半で仕切にセロン人の生物学的な特殊さを言っていたのでその後何かがあるのかと思いきや、人種対立だけでセロン人の謎とかも言わなくなったのも何だかなぁ。
セロン人は見た目が強過ぎ、生物的にもどうなの?と言うのがあるので、この「宇宙大作戦」じゃあないと登場させられない種族かも。

23話「タイムマシンの危機」はエンタープライズの中が一切出て来ず、何時もの登場人物はカーク、スポック、マッコイだけで、チャーリーは声だけで他のクルーは出て来ないという珍しい回。
これってそういう意図を持って作ったのか、役者とかセットの都合でこうせざるを得なかったのかのかな?

これまで何話かだけ「宇宙大作戦」を見た事があったけれど改めて全話見て、確かに人物達の役の立ちっぷりや魅力は凄いのだけれど如何せん話がいまいちな事が多く、低予算から来る安っぽさもあり、地球人とほぼ同じ異星人や地球そっくりな異星の景色や文化。巨大な力を持った存在に捕まったり振り回される等々何度も使い回される展開が多くてシーズン1から既視感で結構飽きてしまってはいた。
それにカーク、スポック、マッコイは結構活躍するけれど、他のクルーがあんまり活躍しないので(頻繁に三人が下船するのでチャーリーがブリッジを任される事が多かったけれど)、もっと他のクルーの活躍も見たかったし、クリンゴンやロミュランでも登場自体が少なくて異星人との交流や問題といった部分でも物足りず、見れば見れ程もっともっと感が増してしまっていた。

この「宇宙大作戦」がシーズン3で打ち切りになり、その後アメリカではシンジケートでの再放送で人気になって続編の企画も出たけれど上手く行かず、1970年代のSF映画ブームに乗って映画化してヒットした事でシリーズ化となって映画が六作作られ、約二時間×六作だから一時間ドラマ十二本分の続編のミニシリーズと思って見ようとは思うのだけれど、その映画がNetflixでは配信してないじゃん。
これが配信の面倒臭い所で、同じシリーズなのにテレビドラマと映画では権利関係の違いなのか一緒に配信していないとか不便極まりない。
元々は「スタートレック:ピカード」を見る為の「新スタートレック」を見る前にの「宇宙大作戦」だったので、映画を飛ばして「新スタートレック」を見てもいいんだけれど、「宇宙大作戦」を続けて見てしまったからこのクルーでのその後の最終回でもある映画「スタートレックVI 未知の世界」まで見たくなってしまっているんだけれどなぁ。

一応、この後に作られた「まんが宇宙大作戦」も見てみたのだけれど、実写からのアニメーションだと大分物足りなかったし、内容も別におもしろくはなかったので数話だけで終わってしまった。
やっぱり何よりカークとスポックがウィリアム・シャトナーとレナード・ニモイが似ていない。
何故かカークの眉毛が黒色で、そもそもウィリアム・シャトナーに似せる気があるのかも分からない見た目。
それに「宇宙大作戦」を吹き替えで見たので「まんが宇宙大作戦」も見てみると全員声優が変わっており、カークが佐々木功なのでもう完全に別人で何を見ているのか分からなくなってしまった。
オリジナルの声優は「宇宙大作戦」そのままの役者達なのに。
で、もういいやでお終いだった。
 
 
関連:シーズン1
   シーズン2
   スタートレックIV 故郷への長い道
   新スタートレック シーズン1

トゥーワールド2

2023年05月28日 日曜日

買ってやらずのままのゲームが多いので何かをしようと思い、その中から「トゥーワールド2」が何だかおもしろそうな感じがあったのでやってみた。
だけれど、色々な要素を詰め込んでいるのに無駄だったり尻すぼみ感が凄く、終わってみると大分微妙なゲームだった。

「トゥーワールド2」はFPSファンタジーRPGで、話は邪悪な皇帝ガンドハルに妹を捕らわれた主人公がガンドハルの敵であるオーク達に協力してもらいながら妹を取り返そうとするという、まあまあ王道なファンタジーRPG。

ただ「2」だけあって、多分「1」からそのまま話が続ていると思われ、主人公が何者なのかも分からないまま妹がどうしたこうしたと言う話から行き成り始まり、このガンドハルが何者なのかとか、オークの関係性がよく分からないままで始めから大分置いてけ堀。
「2」だからという事でそこら辺は飲み込んで始めたけれど最後まで行っても結局主人公が何者なのかはよく分からないまま。
途中も、主人公はガンドハルから逃げ出してオークと手を組んでいるのでガンドハルが帝国の兵や刺客を送り込んで来て主人公が戦うという展開になるかと思いきやそんな事もなく、主人公はずっと町の人の困り事を聞いて解決しに走り回るばかりで帝国の追手とかも出て来ず、ずっと何を目的にゲームを進めているんだっけ?状態で目的があるのにうろついているだけ。

妹とガンドハルの話も最後は何の振りも無く行き成りのどんでん返しをやってしまい、まあつまらなく、これまで手助けしてくれたオーク達も突然全く登場しなくなって彼らは何だったのか?状態という、ぶん投げっぱなしぷり。

ゲームとしてもオープンワールドは羊頭狗肉だし、素材の調合とか武器の成長とかの諸々の要素も微妙過ぎ。

初めのチュートリアル部分の「序章」が終わって「第1章」になると広い草原を馬で自由に走れるようになりオープンワールドRPG感が出て来ておもしろさを感じたのだけれど、この「第1章」でも村を抜けて先に行くと直ぐに馬が使えなくなり狭い範囲を行ったり来たりするほぼ一本道RPGになってしまい、その後も章が変わると別の島へと移動してオープンワールドと言いながらも舞台は大して広くない島が三つだけ。
しかも、その島も所々行けない場所があったり、最後の島は大きいのにほとんどの場所には行けない。
舟が買えて海を移動出来はするけれど話を進めて行ける島以外は小さな数島だけで、その島も少し敵がいるだけで何かのイベントがある訳でもなし。
流石にこれでオープンワールドと言われてもなぁ…な作り。

素材を使って武器防具を成長させる事が出来るのだけれど、クエストを進めると直ぐにレベルが上がり、レベルが上がると店屋の品物もレベルが高い良い品が売られる様になるので武器のレベルアップを渋っている内に新しい武器防具を買ってしまって武器防具の成長が結構微妙。
武器・防御・装飾品に水晶をはめて様々な能力を付加させたりも出来るけれど、戦闘でどれ位水晶の補正があるのかの実感がいまいち感じられなくて、売りに出ている水晶を積極的に買わずに拾った分だけでも十分と思えてしまった。
水晶にもレベルがあって同じレベルだと合成出来て1レベル上がった水晶になり、この水晶合成が初めはおもしろかったものの水晶はほぼ全部のスキルや攻撃耐性の分あるので次第に水晶が増えて行き、どの水晶の何レベルのが何個あって今どの水晶がどれに付いているんだっけ…と分からなくなる位増えて管理が非常に面倒臭くなってしまう。
それにどれだけ武器を強化しても最後のボスは武器の強さは関係無く、突如ゲーム初登場のバリスタを使って矢を当てるゲームになってしまうので武器強化も台無しにしてしまうし。

倒した敵からだったり、地面に生えていたりする素材を使って調合すると体力回復やマナ回復や能力値を上げたり抵抗不可等のポーションが作れるのだけれど、体力もマナも武器さえしまえば徐々に回復するので拾ったポーションだけで十分だったし、敵に突っ込んで武器振り回すとそれ程ダメージを受けずに倒せるのでポーションを作る事も無かった。
この調合は素材の種類がやたらと多くて様々な組み合わせでポーションが作れるのだけれど、調合しない、調合する必要も無いとなると素材の種類の多さの無駄さ加減ったら半端なかった。

装備は十字キーで三つの別の装備に切り替えられる様になっていて、近接・弓の遠距離・魔法のそれぞれの全く違った装備を一瞬で切り替えられるようになっていたのは非常に便利だったけれど、そう思ったのは序盤だけで、中盤位から一番攻撃力の高い両手持ち武器で敵に突っ込んで行ってボタン連打すればさっさと敵を倒せてしまう事に気付いて弓も魔法も使わなくなってしまったので装備の切り替えもほぼ意味が無くなってしまった。

こんな感じで、オープンワールドも色んな成長要素もあるにはあるけれど見せかけ倒しだし、話も本来の主題は始めと終わりだけでほとんどは関係無い人々の困り事を解決するサイドクエストとサイドクエストの様なメインクエストで進んでしまい、おもしろく感じたのは始めの方だけで中盤以降はゲームを再開させる為にまあ腰が重くなってしまいました。

宇宙大作戦 シーズン2

2023年05月26日 金曜日

宇宙大作戦」のシーズン1に引き続きシーズン2も見たけれど、低予算から来る全体的な安っぽさはやっぱり気にはなるし、話は大分いまいちな回が多くて、どうにも乗って行けなかった。

シーズン1よりもエンタープライズのブリッジの操作盤のパネルとかスイッチがまだ良くなっている感じではあったけれど、やっぱり低予算なのか、地球から離れた未知の惑星でも住んでいるのはほぼ地球人と同じ見た目の異星人がやたら多かったり、多分衣装部から衣装をそのまま借りて来られるからか、未知の惑星に降り立つと地球そっくりの文化になっているという話が何度もあったりと製作的に都合が良い設定が多くて白けてはいた。

話もシーズン1から多用される地球人の力や科学技術を遥かに超えた力や科学技術を持つ存在に無理矢理その星に連れて来られたリ捕まったりしてそこから逃げ出す話に既視感と言うか使い回し感を感じてしまって、この手の話になると早い段階から飽きてしまっていた。

カークの活躍で解決するヒーロー感を褒め称える感じにはなっているのだけれど、そのカークの独善的で強引なやり方は英雄譚としてはいいかもしれないけれど物語としてはおもしろくはなく、乗組員がバンバン死んで行ってもカークが頑張って解決した風でめでたしめでたしって、いや解決じゃないだろ…という強引な最後が多いし、この船には乗りたくないなと思わせる最高司令官カーク。

シーズン1でもそうだったけれど、カーク、スポック、マッコイの三人は毎回登場しているのに他のレギュラーのはずのモンゴメリー・スコット、ウフーラ、ヒカル・スールー、パヴェル・チェコフが全く登場しない回があったりして、そのいない事についての劇中での説明も特に無いのが気になった。
カトーことヒカル・スールーが暫く連続して全く登場しないのは見ていて気になったし、チェコフがシーズン2からの登場なのに既にエンタープライズで勤務していた事になっていたのも気になった所。
チェコフは新たに赴任して来た新顔じゃあ駄目だったのだろうか?
それにチェコフが初登場してから数回はカツラを被っていたのは何だったのだろう?
初期は髪の毛が非常にもっさりと多くて違和感。

シーズン1で気になった士官の制服の色だけれど、シーズン2にもなると慣れはして来たけれど違う疑問が出て来て、そこに何時も引っ掛かってしまった。
新スタートレック」以降の24世紀以降の話ではブリッジの士官が赤色で技術系が黄色の制服で慣れていたので、23世紀が舞台の「宇宙大作戦」ではブリッジの士官が黄色で技術系が赤色の制服でどうにも慣れず、何で「新スタートレック」でこの色を丸っと取り替えたんだろう?という疑問はあるのだけれど、「宇宙大作戦」でのカークは何時もは黄色の制服なのに時々緑色の制服があるのが気になってしまった。
見ているとどうやら何かの式典とかの正装的な制服が緑色の制服っぽいのだけれど、そういう事も無い普通の時でも時々カークが緑色の制服を着ていて緑色の制服の意味がよく分からず。

その他各話で気になった所。

6話目「宇宙の巨大怪獣」は多分これまで見た事が無いはずなのに何故かこの回に登場した謎の巨大兵器は何処かで見た気がして仕方なく、凄く変な感じのまま。
あのチョココロネみたいな巨大兵器って他の何かで似た様なモノがあって、それで既視感を感じたんだろうか?

10話目「惑星オリオンの侵略」は色んな異星人が登場して揉めつつ議論したりと非常にスタートレックっぽくて好きで、そこにスポックの両親が登場してスポックの掘り下げもあってシーズン2ではおもしろかった回だったのだけれど、最後の犯人ばらしで今まで何も出て来なかった謎のオリオン人の話が突然出て来て「ん?」となり、結局このオリオン人はこれ以降のシーズン2では登場しないままで、この急に出しておいてそれ以降触れないって「宇宙大作戦」ってこんな事ばかりしてるなぁ。

15話目「新種クアドトリティケール」でトリブルが登場し、この回を使って合成して「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」の「伝説の時空で」をしたの知っていると楽しい回。
「伝説の時空で」を見てから見比べるのもおもしろいかもとも思った。

23話目「細菌戦争の果て」は大事な部分を投げっぱなしジャーマンでほったらかしで酷かった。
始まりはクルーがいなくなった宇宙船を発見しカーク達が乗船。
その宇宙船のクルー達は上陸した惑星で謎の奇病に感染して全員死亡するが惑星に降りれば助かると知ってカーク達は惑星に上陸。
そこには宇宙船の船長が生き残って惑星の住民コム族を率いてヤン族と戦っており、その船長は謎の病気がコム族を長寿にしていると信じてカーク達を無理矢理協力させようとするという強引ではあるけれどSFだしスタートレックっぽい話になっているのだけれど、そこからの展開が意味不明。
ヤン族は何故か数百年前のアメリカの合衆国憲法を神の言葉として崇めており、ヤン族の名前はヤンキーから来ており、コム族はコミュニストから来ていて、アメリカの自由と共産主義者の戦いだったんだ!という何のこっちゃ?な展開に突然なってしまって、ぽかーん…。
何故地球から遠い惑星で惑星連邦以前の数百年前のアメリカ関係の物があるのか?とか、この惑星の人達って地球人の移民なの?とか、細菌兵器で戦争する位の科学技術があったのにその痕跡や遺物が全然無いの?とかの疑問に対して一切の説明は無いまま、ヤン族とコム族は協力しましょう…で終わりって何じゃこりゃ?
この終盤での急展開の脚本酷過ぎ。

25話目「もう一つの地球」も地球から離れた惑星は何故か地球とほぼ同じで、住んでいるのも地球人とほぼ同じで、文化はローマ時代がそのまま1960年代まで発展した様な世界と言う、またの地球そっくり話。
今回もこのほぼ地球の何故?に対しての説明は一切無く、やっぱり衣装やセットを使い回せるからという理由しか見えて来ない無茶苦茶な話で、もう辟易して来た。

シーズン最終話の26話目「宇宙からの使者 Mr.セブン」はもうやりたい放題。
初っ端からエンタープライズは既に1969年の地球にタイムトラベルしているという、遂に面倒臭い事を省いてやりたい事を簡単にしてしまっている状態から始まり、そこに当時の地球人だけれど何処か謎の異星人によって指令を与えられたミスター・ゲリー・セブンが現れ、話はこのゲリー・セブンがアメリカの水爆宇宙ミサイルを阻止しようとする展開がほとんどでカーク達が全然活躍もしないし、カーク達の出番さえ少なく、最早「宇宙大作戦」でもない回で何じゃこりゃ。
見ているとこれって他のドラマやスピンオフドラマのパイロット版じゃないの?と思える様な内容で、調べてみたらそうだったのだけれど、この「宇宙からの使者 Mr.セブン(原題「Assignment: Earth」)」はジーン・ロッデンベリーが考えていた他のドラマの企画(「Assignment: Earth」)をこの回用に書き直したらしく、それを何故か「宇宙大作戦」でやってしまっている。
しかし、ゲリー・セブンは渋めのおっさんでSFスパイで役が立ちまくりだし、彼の使う何でも万年筆ってドクター・フーのソニック・スクリュードライバーみたいだったり、融通の利かない対話式コンピューターとか、ゲリー・セブンは常に黒猫と行動し、その黒猫は本当は人型の異星人?みたいだし、何も分かっていない馬鹿役の秘書の女性とか、このゲリー・セブン周りがやたらときっちり作られていて見事に立ちまくりで、よっぽどこっちの方がおもしろそうに思えてしまった。
この異星から来た、ソニック・スクリュードライバーみたいな超科学技術を駆使して何でも分かって行動する謎の人物と相棒の猫、もしくは女性秘書のコンパニオンってほとんど「ドクター・フー」だけれど、「ドクター・フー」は1963年から始まっているので大分影響を受けている?
結局このゲリー・セブンのドラマは実現しなかった様で、そうなるとこの回は主人公はゲリー・セブンで「宇宙大作戦」じゃないし、この誰からか指令を受けて行動しているゲリー・セブンという人物の謎は一切謎のままで終わりなので、まあ「宇宙大作戦」毎度のほったらかし、散らかして終わりと言う酷い回ではあった。
しかも何故シーズン2の最終話でこの内容なのかも謎。
どうやら「宇宙大作戦」は当時人気が無くて、このシーズン2で打ち切られる可能性もあったらしい事を考えると、最後に「宇宙大作戦」の予算使って新ドラマのパイロット版を作ってしまってそっちに移行だ!という思惑があったのかしらん?
もしシーズン2で打ち切りだったら最終話の内容がほぼ別のドラマのパイロット版になっていたのか…。

真面に「宇宙大作戦」を連続して見た事がなかったのでシーズン1から見ていたけれど、このシーズン2でも続けて人智を超えた存在に捕まるとか、降りた惑星が地球とほぼ同じという話が更に多過ぎで大分つまらなかった。
ネタ切れ感が凄いし、今見てしまうとSFとしても微妙だし、話自体も有耶無耶で解決とかが多くて見続けるのが結構きつかった。
 
 
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