ファイナル・ドラゴン

2024年06月07日 金曜日

ロー・ウェイ製作・監督、ジミー・ウォング主演、ジャッキー・チェン共演の1977年の香港映画「ファイナル・ドラゴン(風雨雙流星)」

放浪を続ける武術家の梅星河の下に有名な武術家の花無病から使者が来たので花無病の屋敷へと赴いた。
花無病は病床に伏せており、この病気は花無病の妻が盛った毒が原因で花無病から妻を殺して解毒剤を奪って来て欲しいと頼まれる。
梅星河は王宮の密偵で花無病が盗んだとされている宝物の証拠を見つける為に花無病からの頼みを受け入れ、妻から解毒剤を奪おうとする。

ジミー・ウォングの「片腕必殺剣」「片腕ドラゴン」と見たので続けてこの映画も見てみた。
この映画のサムネイルではジャッキー・チェンしか映ってなく、この映画の後にジャッキー・チェンがスターとなってからはジャッキー・チェンの映画みたいに扱われているみたいだけれどジミー・ウォングが主役の映画。

映画は頻繁に特に説明もされずに新たな人物が登場してはよく分からないまま話が進み、人物が行き成り殺されたり死んだりの急展開が連続し、実は死んでませんでしたとか、実は…の細かいどんでん返しが頻繁にあって、見ていても理解する前に何だかよく分からないままで話が勝手に進んで「?」の連続で常に置いてけ堀。

序盤はこんな凄い人が恐れたり尊敬するのがこの人物というまどろっこしい人物説明が連続して、その時点で面倒臭いと思ってしまったけれど急に新人物登場から何だか分からないまま話が進んで何だか分からないまま次の話になり、何処に向かっているのか分からないまま主人公が新たな人物に連れ回される展開が続き、終盤は突如説明も無く最初の泥棒達が主人公の手下として現れた以降、「実は~でした」「実は~は死んでいませんでした」の連続どんでん返しでもう何のこっちゃ?

映画中ずっと主人公が今まで使った事は二回だけしかない謎の武器の奪命流星を引っ張りに引っ張り続けた挙句、最後に取り出した奪命流星は棒の両端に棘の鉄球が付いたヘンテコな形で拍子抜けして、更にその奪命流星は棒部分が伸びたと思ったら鉄球が回転し始め、離れた敵目掛けて鉄球が飛び出して敵にぶつかると鉄球が爆発して敵死亡という謎武器で、もう笑ってしまった。
その後のジャッキー・チェンとの戦いでも奪命流星を使うのだけれど、今度は鉄球部分が空中に発射されると花火の様に火を噴いて落ちて来て、「うわー!」と驚て見ているジャッキー・チェンにぶつかって爆死という謎過ぎる武器で、もうついて行けず。

ジミー・ウォングは歳を取ったからなのか、太ったからなのか以前よりも顔に精悍さが無くて無敵の武術家感がいまいちない。
これはジャッキー・チェンが大スターになった事を分かって見ているからか、ジミー・ウォングよりもジャッキー・チェンの方がスター性があると言うか、見栄えがすると言うかで、ジャッキー・チェンの方が映画スターになるのも分からなくもない。

この映画、常によく分からない人物が次々と現れては行き成り死んだり、実は生きてましたの連続と、細かいどんでん返しの連続で見ている方を常に置いてけ堀にさせながら進んで行く悪い脚本で、見ている方が常に話をこっちで補完しないといけないけれど補完した所で直ぐにそれを台無しにしたりひっくり返すのでついて行くのが非常に面倒臭くなる映画。
ジミー・ウォングとジャッキー・チェンが戦っているという部分だけの見所で見るモノなのかと思うけれど、ジャッキー・チェンは結構自分でアクションしているのに多分ジミー・ウォングは所々スタントダブルでさめるしで、アクションも別におもしろい訳でも無くてアクション映画としても微妙。

☆☆★★★

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