今期のドラマはCSI 9

2014年01月05日 日曜日

今期のテレビドラマ…と言っても、去年2013年の10月以降だけれど、今まで見ていたシリーズがシーズンが進み、よりおもしろくなって来たモノが多く、新しく見始めたモノはいまいちなモノが多かった。続けて見ていたのは、

CSI:科学捜査班 2・9
ホワイトカラー 23
Lost 45
バーン・ノーティス 4
NIKITA / ニキータ
特攻野郎Aチーム
ワンス・アポン・ア・タイム

新しく見始めたのは、

ホームランド

これまでのドラマはここで。新規に始まったドラマは個別の記事で。
 
 
CSI 9

このシーズンは、「CSI」の第一部の終了。前のシーズンで出て行ったサラ・サイドルも、このシーズンできっぱりギル・グリッソムから離れ、ウォリック・ブラウンは死亡。そしてグリッソムも退職と、初期からのCSIのレギュラー五人の内、半分が出て行ってしまった。長い期間で準レギュラーからレギュラーになった人も増えて、全体では人が増えているけれど、初期からの五人が揃わないとやっぱり寂しいし、物足りない。
グリッソムの抜けた後をキャサリン・ウィロウズが主任になり、事件捜査の流れで協力した大学教授レイモンド・ラングストンがCSIに入っては来るけれど、このラングストン役のローレンス・フィッシュバーンって、わたしは昔からあんまり好きじゃない。結構な太り気味な上、何か顔がごつい割におかまっぽい感じがして、どの役やってもはまらない気がするから。しかし、意外とラングストンが入って来てからがおもしろい。それまでのCSIは次々と展開して二転三転するのが見所だったのに、前シーズンのシーズン8が一つの事件だけを見せる事が多く、それも結構間延びしている感じもあり低調だったのに比べると、二転三転する事件や事件後の裁判から更に事件が二転三転したり、三つの別々の事件が一つに繋がって行く、同じ場所で一年前から起こった四つの別の事件を微妙に関連させながら見せる、45分の20分過ぎた辺りから新たな事件の捜査が始まる等、初期の頃の様な色んな種類の展開や見せ方をしていて、ワクワク感と推理モノの爽快さが戻って来ていておもしろくなっている。
ラングストン自体も、やたらと被害者や容疑者に肩入れする様な相手を気遣う優しい人物として描かれ、「余り思い入れるな。」と忠告する位だったグリッソムとは違う方向性を出して来ていて、この人物もありかも。それに、おっさんの新人なので若手に優しく教えてもらったりするのも面白い所。おっさんの新人を温かく見守り、これまでのレギュラー陣が優しく教えるという構図がほのぼのする。それに吹き替えが銀河万丈なのも、ローレンス・フィッシュバーンの顔よりも銀河万丈の演技に行く所かもしれない。ちなみに、ローレンス・フィッシュバーンの長男の名前はラングストン。
そしてもう一人、三話目で新レギュラーのライリー・アダムスが登場。特に前振りも無く突然捜査班に入り、前からいたかの様な馴染み様で、その至って普通な感じに戸惑いを覚えた。ラングストンがグリッソムが出て行って、グリッソムが引き抜いて交代した感じになっている事もあるので、ラボの人々からは時に冷たい視線もあったので、ライリーの受け入れられ方のすんなり感は尚更気になる。ライリー・アダムスの役柄的にサラと被る様な感じもあるけれど、前に前に出て来る感じは中々良いし、ウェンディ・シムズに次いで妙なエロさがある感じ。

今シーズンで驚いたのは、シーズン1の結末をここで持って来た事。丁度Dlifeで「CSI」のシーズン1から新たに始まったので見ていたら、そのシーズン1の事件で被害者女性がこん睡状態になり、それにサラが入れ込んでしまうという話があり、その後の残された旦那の事件の結末を九年後のこのシーズン9でサラが見取り、CSIを出て行く理由にもなるという凄い長いフリとして使っていた。これだけ長期のシリーズだから、その後が出来る訳か。制作者も相当CSIマニアなんだなぁ。

ただ、このシーズンで通算200話を迎え、その記念すべき200話目「オグンのいけにえ(Mascara)」はわざわざ「THE 200th EPISODE」と銘打ち、通常のオープニング・クレジット無しで放送していたけれど、これが物凄く期待外れ。と言うか、このシーズンでも一番のつまらなさ。ラングストンと被害者となった元教え子の話を主軸に描いているけれど、演出は無駄に間を持たせ過ぎな割りに展開や見せ場が無いという退屈する内容でラングストンの人物像を描くには不十分だし、事件の意外性も無いし、捜査も何時もより雑と言うか簡単過ぎだし、最後は行き成り心神耗弱で連続殺人で起訴出来るの?出来ないの?とモヤモヤさせたままの投げっ放しだしで、あんまりおもしろい所が無い。この回は、映画「フレンチ・コネクション」や「エクソシスト」等の監督ウィリアム・フリードキンが監督しているらしいけれど、何で外部から完全に過去の人な監督呼んで来て監督させたのかがよく分からない。この回、「ウィリアム・フリードキンが監督していたから…」というのを知らないで見ていたから、ただ「ラングストンに替わって心機一転し、話もおもしろくなって来たのに、急に質が低下した…」としか思わなかった。ウィリアム・フリードキンが監督していたのを知った後でも、「だからか…」と評価は別に変わらないけれど。

それに「宇宙船CSI(A Space Oddity)」では「スター・トレック」の作中パロディ「アストロ・クエスト」という1960年代のTVドラマのファンフィルムのイベントで殺人事件が起き、終始SFパロディ。デヴィッド・ホッジスが妄想し、そのドラマの登場人物に成り切って演じてみて、その中ではウェンディーは常に露出の高い服装だったり、ホッジス、ウェンディー、デヴィッド・フィリップスでドラマの台詞の引用ばかりと、終始コメディ。ただでさえラボでは一番可愛いウェンディーがSFマニアという設定は、男性視聴者はもう虜。「アストロ・クエスト」という題名自体、「スター・トレック」のパロディ映画「ギャラクシー・クエスト」のパロディになってるし。
1960年代の安SFドラマ「アストロ・クエスト」を現代風に作ったら「バトルスター・ギャラクティカ」風になってしまい、ファンから大ブーイングとか、1960年代のSFTVドラマが宗教的絶対崇拝って、アメリカの実際のSFドラマの感覚ではどうなんだろうか?わたしの感覚ではDS9があるから両方は分断されずに繋がっている感じだけれど。
ただこの「アストロ・クエスト」、1960年代風で初代のスタートレックのパロディなんだけれど、船長の制服は赤色で服の首元にピンの階級章と、1980年代後半以降の「スタートレック:ザ・ネクスト・ジェネレーション」の制服型になっている。マニアからは「黄色のパジャマだろ」と突っ込みが入らなかったのかしら?

カウンセラー役で「ER」のエリザベス・コーデイ役でお馴染みのアレックス・キングストンが登場。カウンセラー役だったけれど、医者か解剖学者とかで出ればいいのに。それに加え、同じく「ER」の診療部長ドナルド・アンスポー役だったジョン・アイルワードが登場。しかも、こちらは外科医役。

CSI 2

CSI 9を見てからこちらを見ると、急に懐かしさが。まだ、ニック・ストークス、ウォリック、サラが若手で、グリソッムとキャサリンが引っ張って行っている感じだし。
それに、グリッソムの出張中の主任をウォリックが任されるのだけれど、これって今見ると物凄く意味深。シーズン9でウォリックが先に退場し、そしてグリッソムも出て行き、結局若手で残ったのはニックで、今もCSIを引っ張るのがニックって皮肉的な過去と現在になってしまった。

見てたらダニエル・デイ・キムが財務省の役人役で登場。この人、有名ドラマにはほとんど出ているなぁ。レギュラーだった「LOST」や「24」「Hawaii Five-0」を始め、「ER」「スタートレック:ヴォイジャー」「スタートレック:エンタープライズ」とか、見るドラマ見るドラマに登場して、本当に良く見る。
 
 
ホワイトカラー 2

前シーズンの最終話でニール・キャフリーが今まで探していた恋人のケイトと会えると思ったら、乗っていた飛行機が爆発。爆発でシーズンまたぎのクリフハンガーした割に、新しいシーズンになってもこの話は特に触れないまま序盤は進んで「あれ?どうした?」な感じが一杯。このシーズンは前のシーズンよりも全体を引っ張るこのケイトの事件が弱い。ニールは追い求めていた恋人が目の前で爆死したのに、哀しい顔や悩みを打ち明ける事も無く普通に捜査をし続け、重要な証拠であるオルゴールは時々出て来る位で特に進展も無いまま。終盤で一気に進展したと思ったら、次の回はその事には一切触れずに普通の事件に戻ってしまうし。放送順を間違えたかと思う位に変に触れないままの回があったりと、シーズン全体を通しての話の展開の配分が下手くそ。
シーズン2になって何が変わったかって、ニールの足に付けた追跡装置が新型になった位。この追跡装置も良く考えれば、主人公達が何故か狭い範囲でしか捜査しないという、如何に制作費を安く上げるかの説明だしなぁ…。しかも、この装置も見ている方が忘れてしまう位出て来ず、わざわざピーター・バークに「装置見つかると大変だった。外しておかないと…。」と製作陣も存在すら忘れていての後付けみたいな台詞まで言わせるし。

それとピーターの奥さんのエリザベス・バークが引き続き登場するのだけれど、何故か常に背景は合成。ピーター外で食事していても、道端から電話をかけていてもその後ろの風景は明らかな合成ばかり。何で?しかも、エリザベスを演じているティファニー・ティッセンが第1シーズンはちょっとふっくらしていて可愛らしさがあったのに、今シーズンはより太り、急に老けた感じになってしまっている。背景の合成と言い、太った事と言い、制作現場で何かあったのか?と妄想してしまい、彼女が登場するたびにちょっと怖くなって来る。
しかし、後半は毎度の夫婦のイチャイチャで、このドラマは毎回の事件の展開や解決が結構緩くいまいちで、本編よりもバーク夫妻のイチャイチャを見るドラマになってしまっている。

マーシャ・トマソン演じるダイアナ・バリガンはシーズン1では第一話と最終話だけの登場で、ナタリア・モラレス演じるローレン・クルツと交代する形でシーズン2からはレギュラーに。変わった交代劇。
そう言えば、クリントン・ジョーンズ役のシャリフ・アトキンスは、ほぼレギュラーと同じく毎回出続けているのにクレジットは「Guest Starring」とゲスト扱いなのは何なのだろうか?

これまでの話の中心でもあり、ニールの生きる意味でもあった恋人の話が終盤に有耶無耶にされ、何だか煙に巻かれた感じ。シーズン最終話も「次回へ続く」で終り、そのまま次の週からシーズン3が始まったので、シーズン2が終わった事も気付かなかったし。一話一話の話も知的犯罪捜査の爽快感が無く、何だか微妙な感じで、レギュラー四人の人間関係と会話劇が結構おもしろいので見ているけれど、主軸の話がシーズン3もこんな感じなら、見続けるのはどうしようかなぁ?

ホワイトカラー 3

で、そのシーズン3は、前シーズンでのニールの恋人の死からオルゴールへ。そしてナチスの財宝と、根本のニールが生きる意味だった恋人の話が有耶無耶にされ、今シーズンではニール・キャフリーがピーター・バークを裏切っているという突然の対立構造に。このドラマ、前シーズンもそうだったけれど、振りも無しな展開は急過ぎる。既定の路線と言うよりは、力技のテコ入れをしている感じが物凄く強い。
しかし、シーズン1の中盤辺りから感じていた一話一話の話があんまりおもしろくないのが改善され、一つの話のおもしろさは上がっていると思う。シリーズを引っ張るナチスの財宝の話は、序盤に急に展開して、その後話の進みが遅いというのは今までとは変わりないけれど、一話一話がおもしろくなって来たので継続して見ている。
 
 
Lost 4・5

新シーズンになると新たな人々が登場し、揉めたり協力し合ったりという毎度のシーズン展開は、シーズン4では外からの貨物船の人々。更に何かしらで島を出た登場人物達のその後の話を先に見せるという、今までのフラッシュバックからフラッシュフォワードへと変わった。説明されない島の秘密で引っ張ってモヤモヤして、結局脱落する視聴者対策でもあるだろうけれど、これによって先が楽しみになっているし、徐々に島の秘密を明かして行くので、今ままでよりも身の入り方が強くなった。

更に、シーズン5で島の移動という名目でタイムスリップという、物凄いSF展開へ大きく舵を切り、しかもタイムスリップで過去の島にやって来た人々の話をこれまでの登場人物が直接見に行くという、物凄く説明的な展開。序盤はおもしろかったけれど、中盤から過去の一カ所に落ち着いてしまい、それまでのフリが結構どっかに行ってしまう事が多くなって、非常に「LOST」的な「次!次!」な緩やかな展開になってしまうのは勿体無い。
シーズン1から「島での物語」という時点で、日本人だと思ってしまう人が結構いるだろう「ひょっこりひょうたん島」が現実となった感じ。わたしは「ひょっこりひょうたん島」世代でもないし、見た事も無いはずなのに「もしや?」と思っていたら、結構力技でそっちに行ったし、途中途中のヒューゴの「現実?妄想?死んでるの?」とか、「ひょっこりひょうたん島」の裏設定みたいな事まで出て来て、まさかとは思うけれど、J・J・エイブラムス「ひょっこりひょうたん島」知ってるの?
 
 
バーン・ノーティス 4

毎度のシーズンまたぎで始まったけれど、期間が開くと前シーズンの話忘れてる。始まりに前話の復習があるけれど、前シーズン終盤目まぐるしい展開だったのでいまいち思い出さず。しかし、これまた毎度の、敵なんだけれどマイケル・ウェスティンが復職に必要なコネを持っている為に協力する事になる人物が登場。この人物の依頼で情報を盗んだ事によって、スパイのジェシー・ポーターが首になり、まるで自分を見てるかの様に感じたマイケルがこの事をだまってジェシーを助ける展開に。ジェシーは、マイケル、フィオナ・グレナンサム・アックスの三人組に入り、新たな仲間として活躍する。
このジェシーが入った事によって、更におもしろくなった。ジェシーは向こう見ずな熱血漢でマイケルを尊敬し憧れているけれど、自分をはめた相手がマイケルとは知らないという反した関係性だったり、フィオナはジェシーに気があり、マイケルとの関係性が変わって来るとか、一人新人が入った事で一気に広がった感じ。シーズン4の新展開、成功。「スパイ大作戦」的な標的を罠にはめる、「冒険野郎マクガイバー」の様な日用品から武器を作る、「特攻野郎Aチーム」な的な爆発と、一話一話の話もおもしろいし。

一話目でマイケル・アイアンサイドが武器商人役で登場していたけれど、登場から五分も経たない内に撃ち殺されて退場。何で出演したんだろうか?
 
 
NIKITA / ニキータ

序盤は、ディヴィジョンが動き、それをニキータが止める為、内部のアレックスが情報を流して協力するという展開が続き、「このまま行ってダイジョブ?」と思い、それ程でもなかったけれど、中盤以降ニキータ側の協力者が増え始め、アレックスが怪しまれ始め、アレックスが外に出始めてから展開が早くおもしろくなって来た。この感じだったら、次シーズンも行けそうな感じ。
 
 
特攻野郎Aチーム

シリーズ化されただけもあるし、子供の時に見ていたはずだけれど、さっぱり内容は忘れていた分おもしろかった。毎度の銃撃・爆発もテレビドラマとしては非常に派手だし、何より笑いの部分が良い。チームの全員が終始ふざけていて、この真面目に真面目じゃない陽気さは良い。
それに、このドラマを今見て思ったのは、やっぱり昔の声優は上手いという事。ハンニバルは羽佐間道夫。フェイスマンは安原義人。クレイジーモンキーは富山敬。コングは飯塚昭三。エンジェルは小山茉美。更に、今はベテランだったり、聞いた事のある人達が脇役で入っている。この「特攻野郎Aチーム」は元々が結構ジョークや笑かしが多いけれど、それを日本でも分かるように言い換えての吹き替えなんだけれど、それが台本通りなのか、アドリブなのかが分からない。全般的にアドリブみたいな、すんなりと入って来る凄い自然な吹き替え。大袈裟にしているけれど、わざとらしさを感じさせない演技。皆凄い。
それに、富山敬亡き後、彼が演じていた役を引き継いで演じている事が多いのが山ちゃんこと山寺宏一なのもの何か分かった。富山敬はこのドラマみたいな徹底的にふざけたヤバい人も演じるし、タイムボカンシリーズの真面目にふざけるナレーター、熱い正義感古代進やヤン・ウェンリーの様な静かな二枚目等、幅広い演技力で、それが発揮出来るのは近年では山寺宏一なんだろうなぁ…と。

そう言えば、第11話の「活動開始! 過激アクション軍団(One More Time)」を見ていたら、モンキーのいる病院の医師が「あれ?この人、見た事あるな…?」と考えて「あ、デンゼル・ワシントンだ!」と思って調べてみたらデンゼル・ワシントンではなく、「24」のデイビッド・パーマー大統領役でお馴染みのデニス・ヘイスバートだった。二人同じ年生まれで、若い時似てる。

このシーズン1は、全13話しかないので突然終わってしまい、もっと見たかった。しかし、急に何で今「特攻野郎Aチーム」を放送したのか、何でシーズン1だけで続きを放送しないのか、やたらと休止が多かったとか、何だか訳の分からない扱いしかしないNHKに疑問しか思わない。
 
 
ワンス・アポン・ア・タイム

そのNHKで新たに始まり、CGや衣装等にお金をかけている感じだったので見てみたが、これが非常につまらなかったので途中で見るのを止めてしまった。構成としては、現実の今の話とお伽話の以前の話を交互に見せるという「Lost」的な見せ方なのだけれど、「Lost」は過去と現在をゴチャまぜにしながら謎で引っ張り過ぎてそこで見ていたのに対し、こちらは二つの話が「お伽話の世界ではこんな人物でした」という人物紹介と「今、こんな事件が起こっています」と事件を見せるので、一話内の二つの話が結構バラバラ。しかも一話内でどちらも一応完結する様な話にしているので物凄くあっさり終り、おもしろくも無い。更に、毎回一人ずつ登場人物をその回の主役として人物紹介して行くけれど、次回以降は端役でしかない位ほとんど活躍しないのも微妙な所。レジーナと不倫関係にあり、その後も何か話に絡んで来そうな保安官のグレアムも特に活躍する事も無く前半で退場してしまい、何をさせたかったのか意味が分からないし、群像劇的に登場人物は出ているのに群像劇的なおもしろさが無いのも痛い。現実の話は、結局は主役のエマ・スワンと悪い女王の町長レジーナのいがみ合いに落ち着き、特に進展もないので飽きてしまうし。
それに登場人物達の行動や描写がどうにも納得のいかない微妙さ加減。エマ・スワンは養子に出してしまったヘンリー・ミルズに対する後悔や愛情と言うよりも、レジーナ・ミルズに対する自己主張や彼女が気に喰わないから対抗している感じだし、レジーナは悪巧みをする大ボスと言うよりも、出て来る矛盾や問題を彼方此方駆け回って必死に繕っている様な小物感だったり、見ているだけだと単に更年期障害で常にイライラしている様なおばさんにしか見えて来ず、主要な登場人物二人に全然魅力を感じられなかった。それに、二人の間にいる息子のヘンリーも、エマが獄中出産で養子に出し、その後一切音沙汰無しだったにも関わらずエマを恨んでいる様子も無く、単なる狂言回しの役割しかない。このヘンリー、自分を捨てた本当の母親と自分を邪険に扱う育ての親の間にいるという彼個人の苦悩が描かれず、何かあればすぐに「お伽話ではねぇ…。」としか言わない一人の人間としての人物描写がないので、お伽話の世界が本当にあっても無くても、自分の現実よりも本当にあるお伽話の世界ばかりに意識が行ってしまう、本当の可哀そうな子供にしか見えなくなってしまった。
それに、19世紀以前のグリム童話等と「ピノッキオの冒険」の様な完全な創作物が混在し、皆が現代英語で喋るお伽の世界の人物達が、21世紀のアメリカのメイン州の小さな町にいるという全く意味の分からないレジーナの魔法に関する説明や展開が全然無いし、記憶を取り戻すかどうかで引っ張るにしては振りばかりで大きく展開しないしで、まあ退屈。何より、一話一話の話が全然おもしろくない。気付いたら見るには見ているけれど早送りのながら見で、何で見ているか分からなくなってしまっていたので、結局8話見た所で止めてしまった。

おもしろかったのは、日本での放送の始めと終わりに真っ黒オリーブオイルこと速水もこみちによる独り語りが入りっていたのに、余程評判が悪かったのか、気付いたら何時の間にかそれが無くなっていた。
 
 
関連:ホームランド

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