今期見たテレビドラマは「ER 8・9」

2017年12月30日 土曜日

2017年10~12月期に見たドラマで新規のドラマは、「SCORPION/スコーピオン」と「MACGYVER/マクガイバー」の2つだったのだけれど、「SCORPION/スコーピオン
は「ターミネーター2」のT-1000や「Xファイル」のジョン・ドゲット捜査官でお馴染みのロバート・パトリックが出演しているからという理由で、「MACGYVER/マクガイバー」はオリジナルのドラマを子供の時に見ていたからという理由で見てみたのだけれど、どちらも1話目が余りにつまらなくて2話から見る気が起こらなかったので速攻打ち切り。

結局、これまで見続けている、

ER緊急救命室 シーズン89
CSI:ニューヨーク シーズン5
CSI:科学捜査班 シーズン9

だけだった。

しかも、「CSI:ニューヨーク」のシーズン5だけが初見で、後は地上波やBSで以前放送していた時に見た事あるので、新規ドラマが本当に少なかった。
 
 
ER緊急救命室 8

前半でデイブ・マルッチクレオ・フィンチピーター・ベントンのが去り、更にはマーク・グリーンが去るという、シーズン1からのオリジナルメンバーのマーク・グリーンとピーター・ベントンという大きな二人に加え、多くが去ってしまったシーズン8。
その穴埋めは見て取れ、前半でスーザン・ルイスが出戻り、受付のジェリー・マーコヴィックまで出戻り、後に主要登場人物となるマイケル・ガラントが登場しと出戻り組の力を借りたり、新人を育てたりと大忙し。

13話「深い傷」で、首にさせられ暫く登場していなかったジン・メイ・チェンケリー・ウィーヴァーをゴリゴリに責めて復帰。
辞めたと思ったら同じシーズン内で戻って来るという展開は珍しい。
ジン・メイ・チェンはとにかく戻って来る人物になったけれど、これまでのジン・メイ・チェンが登場していない回でもオープニング・クレジットではそのままレギュラーとして残っていたので、「ああ、戻って来るんだな」というネタバレにはなっていた。
ただ、ジン・メイとウィーヴァーの対立がおもしろい。

14話「運命の波間に」は色んな話が詰め込まれた怒涛の展開。
前話から続くマーク・グリーンとエリザベス・コーデイの娘エラの重篤からの治療とレイチェルとの実の親子と義理の親子関係の話。
ジョン・カーターの母親との確執と和解。
食あたりで次々とERの職員が早退するなか、そう言えば暫く登場しなかったルカ・コバッチュの帰国に、ピンチを乗り切ったのが突然戻って来たジェリー・マーコヴィック。
この回まで引っ張って来たアビー・ロックハートの隣人の家庭内暴力問題からアビー・ロックハートも暴力を受け、そこからのルカ・コバッチュが久々の狂気染みた行動。
そして、マーク・グリーンの脳腫瘍の再発と、まあ見事に色んな問題を出しまくる。
ただ、どれも面倒臭くて、しんどい話が多い。
その中で急にコメディになったジェリーの再登場って、この回で必要だったのだろうか?
あと、アビー・ロックハートが殴られて腫れ上がった顔を見てベニチオ・デル・トロと似ているとどうでもいい事を思ってしまった。

15話「再発」は題名通りマーク・グリーンの脳腫瘍が再発して衝撃的な展開なのに、次の16話「秘密とうそ」はマーク・グリーンもエリザベス・コーデイも登場せずに、ほぼジョン・カーターとスーザン・ルイスとルカ・コバッチュとアビー・ロックハートとマイケル・ガラントだけの会話劇という今までの「ER」の中でも相当特殊な回を持って来た。
この16話「秘密とうそ」って、「ER」なのにERでの場面が切っ掛けとなる導入のほんの少しだけで、後は五人がしょうも無いおふざけで指導を受ける事になり、その指導員が雪で中々来ないので一室で五人で喋って暇を潰しているという回で、途中で詩人の詩の解説やシェイクスピア劇をやり出したりしていたけれど、正に舞台劇。
これが物凄くおもしろい。
各人の微妙な恋愛関係のもつれがあり、それを秘めながらの会話を繰り出しながら各人物の過去も描く会話劇で、見事に現状と過去を見せて登場人物達を掘り下げる事この上なし。
「誰がウィーバーのロッカーに入れたか?」という謎を全体の軸として通していたり、色々練っているなあと感心。
終始ニコニコしながら、時には哀しくと見ていて引き込まて離さなかった。
これ以降マーク・グリーンの死への階段を重い足取りで上がるしかない流れの前にこれを挟むというシリーズ構成も上手い。
「ER」って突如こういう何時もとは全く違う回を入れて来るから目が離せないし、飽きさせない。

18話「空に輝くオリオン」でグレゴリー・プラットが登場。
まだこの時はインターンで、初っ端から自信満々の走りがちな人物で、登場時点から役柄がはっきりと決まっているのは珍しいかもしれない。
グレゴリー・プラットはこれ以降「ER」の中心人物になるけれど、ここまでの中心人物だったマーク・グリーン退場のギリギリに合わせての登場で、この回のみグレゴリー・プラットとマーク・グリーンが共演しているのは興味深い所。
この回ではマーク・グリーンが再発した脳腫瘍の治療を諦めて残りの人生を生きようと決意する非常に感動的な回ではあるけれど、改めて見るとマーク・グリーン役のアンソニー・エドワーズが降板してしまう批判に対しての言い訳の様にも聞こえてしまった。
ERに拘り続けたマーク・グリーンが「自分を見る皆の目が嫌だ」「余命を数ヶ月伸ばす意味はあるのか」「自分の人生を生きる」等と言っていたけれど、このマーク・グリーンの決意って「ER」に拘りマーク・グリーンを演じて来たけれどマーク・グリーンをやり切ってしまい、それでもマーク・グリーンを演じる意味はあるのか?とか、これからもマーク・グリーンとしてだけ見られるのが嫌だったというアンソニー・エドワーズの心の声に聞こえてしまったんだけれど。
今までの他の登場人物の降板の時は違い、マーク・グリーンを死なしてしまった事も「もう、戻って来る事はありませんよ」と言う決別だし。

で、アンソニー・エドワーズがこれ以降マーク・グリーン役を払拭する為に全然違う役をやりまくっているかと言うとそうでもないし、そもそも「ER」以降は映画やドラマ等の15作位しか出演していなし、「ER」後では最初の主演連続テレビドラマ「ゼロアワー 禁断の刻限」は放送の間もなく評価はボロクソだったみたいで、3話目で放送していたABCがキャンセル。残りの4~13話は結局四か月後には放送されたようだけれど、こんな感じだったらもう少しマーク・グリーンを演じていても良かった様な気がしてしまった。
このシーズン8で降板したアンソニー・エドワーズとエリク・ラ・サルって「ER」以降ヒットドラマが無く、結構早く降板したダグラス・ロス役のジョージ・クルーニーは映画界で大成功し、シーズン6で降板したキャロル・ハサウェイ役のジュリアナ・マルグリーズはドラマ「グッド・ワイフ」が当たり、ゴールデングローブ賞の主演女優賞も取っているし、シーズン11で一旦降板したジョン・カーター役のノア・ワイリーもドラマ「フォーリング スカイ」もそこそこヒットしたみたいだし、このシーズン8で降板した主要人物を演じた俳優のその後って明暗が分かれている様な気がしないでもない。

19話「緊急事態」で前回のマーク・グリーンの台詞通り、ジョン・カーターが「ER」の中心となって話が進み、グレゴリー・プラットとマイケル・ガラントの指導役になっている。一話でジョン・カーターが思いっ切りマーク・グリーン代わりに舵を切ったのはちょっと笑ってしまったけれど。
そのマーク・グリーンはもうERには出て来ず、重体の知らせを受けてエリザベス・コーデイがハワイに行く。それを優しく見守るロバート・ロマノと、ロバート・ロマノの優しさがまたもや出る。
それと、この回は「ER」ではマーク・グリーンが脳腫瘍の診断や手術に引き続き、スーザン・ルイスがニューヨークで姉と姪を探し出す話もあり、攻めた内容。
しかし、このスーザン・ルイスがニューヨークに行った話は結局姪がどうなったか分からないままほったらかしで、「何、これ?どうなったの?」なので調べてみたら、この回は「ER」で唯一の他のドラマとのクロスオーバー回で、この回が前編で後編が「サード・ウォッチ」のシーズン3の19話なのか。
確かにニューヨークの警察署のセットがこれ一回だけにしては良く出来ていて豪華だとは思ったし、救命士の女性が「24」のオードリー・レインズ役でお馴染みキム・レイヴァーだったので、ゲストでこれだけ?と思ったら「サード・ウォッチ」でキム・ザンブラノ役でレギュラーだったんだな。
Dlifeでは「サード・ウォッチ」は放送していないので、多分一生「サード・ウォッチ」での後編は見る事ないんだろうなぁ。「ER」のソフト版に、この「サード・ウォッチ」のシーズン3の19話だけ収録してくれればいいのに。

20話「手紙」は、オープニング・クレジット前にマーク・グリーンからファックスが送られて来て、ジョン・カーターがそれを皆の前で読み上げてマーク・グリーンが死んでしまった事が分かるという、初っ端から視聴者に叩き付ける展開を見せる。
マーク・グリーンが登場せずマーク・グリーンの死亡を継げるだけという見せ方も、マーク・グリーンの死を知ったERの人々の反応を見せてマーク・グリーンの大きさを見せるというやり方も上手い。
長期間に渡ってマーク・グリーンの死は予告されていたから、この直接見せないやり方は次の回でマーク・グリーンの最後が描かれるのを知っていると、この回は振りだと分かるのだけれど、放送当時に初めて見ると衝撃的な展開ではあったろうな。
この回では各人の反応と覚悟を持ってERを引っ張って行こうとするジョン・カーターがマーク・グリーンに替わりになり始める展開で、これだけ見るとこれが「ER」の最終回でも全然良い。
感動的ではあるんだけどジョン・カーター役のノア・ワイリーが結局シーズン11で降板してしまう事を知っていると、このジョン・カーターも長くは続かなかったからなぁ。

21話「託す思い」でいよいよのマーク・グリーンの死を娘のレイチェルとの関係で見せて締める。
マーク・グリーンが死んじゃうというのと、死んでしまうのにレイチェルとの溝が埋まらないという二本立ての哀しさで、まあ哀しい回ではあるんだけれど、見ていてちょっと気になったのはマーク・グリーンの扱いの良さ。
これまでの「ER」の最中心人物であったからのこの扱いは分かるけれど、同じく中心人物だったピーター・ベントンが辞める時は「え、これでお終い?」と思ってしまう程、結構あっさりと辞めたのに、マーク・グリーンは引っ張りに引っ張りまくっての死は何でなんだろう。
マーク・グリーンが製作陣からも気に入られていたというのもあるだろうし、マーク・グリーン役のアンソニー・エドワーズが好かれていたというのもあるんだろうけれど、前のシーズン7から脳腫瘍話を出していたので、シーズン7の時点で既にアンソニー・エドワーズの降板する、しないの話が出ていて、引き止めたりの交渉があったという事だったのだろうか?
あと、マーク・グリーンの葬式にはピーター・ベントンが来ていたのに、ダグラス・ロスとキャロル・ハサウェイが来ていない違和感ったらない。ここは製作陣が何が何でもジョージ・クルーニーとジュリアナ・マルグリーズを引っ張り出して来るべきだった。

そして、シーズン最終話の22話「閉鎖」は前回を吹っ切るためにもの「ER」が時々見せる一気呵成のスペクタクル・サスペンス編。
ERの患者がアメリカでは数十年発症例が無い天然痘らしき症状が出て、ERは閉鎖。
この「どうなるの?」のハラハラ感が軸になって、哀しさが溢れていたシーズンを振り切って終える、久々の興奮する「ER」で楽しいのだけれど、その中に混乱するERの中でジョン・カーターが冷静に判断し、行動し、正にジョン・カーターが中心となりERを仕切る部分を見せ、はっきりと世代交代を宣言する回でもあって、そこでの見所もある。
なので、本来ならERを仕切るはずのケリー・ウィーバーはER閉鎖後に出勤したのでERに入れず外にいるし。
この回で何とか決着はついた感じで終わったけれど、実は次シーズンの1話目に繋がるクリフハンガーだと次の回を見て気付く仕掛けで、しかも次の回もこの回以上にてんやわんで緊迫感のある回だったりする。
 
 
ER緊急救命室 9

マーク・グリーンがいなくなり、話的にもドラマ的にもジョン・カーターが中心になった事で若返りが成功し、雰囲気も新たになった。
一番の古株のケリー・ウィーバーはあんまりERに顔見せなくなったし、スーザン・ルイスはシーズン1からいたけれど一回出て行っての出戻りで、ベテランではあるけれど何だか以前より若々しい感じだし、ジョン・カーター、アビー・ロックハート、ジン・メイ・チェン、マイケル・ガラント、グレゴリー・プラットというレギュラー陣で回していると本当に新世代の新時代到来がまざまざと。
今まで教えを乞う立場だったジョン・カーターとジン・メイ・チェンが教える立場になり、結構急激な成長。
新しくやって来た医学生のエリン・ハーキンスやパーキンソン病を患っているポール・ネイサンとか、若手が出て来るとよりジョン・カーターのベテラン感が押し出されている。
特にオープニング・クレジットが、今まで一番最初に紹介されていたのがマーク・グリーン役のアンソニー・エドワーズだったのがジョン・カーター役のノア・ワイリーになり、しかも今までマーク・グリーンが椅子に座ったまま移動している場面だったのと似ているジョン・カーターが椅子に座りながら移動している場面と、完全にジョン・カーターがマーク・グリーンを引き継いでいる。

シーズン・プレミア「災害」は前シーズンの最終話からの続編であり、解決編。
閉鎖されたERだけでなく病院全体も閉鎖になり、病院から次々と患者を移し出す事となり、その中でロバート・ロマノの左腕がヘリコプターのローターによって切断されるという凄い展開を見せる。
この窮地に久々にドナルド・アンスポーが駆け付ける展開は熱い。
ただ、このロバート・ロマノの腕切断の展開って、結局何かなるようでロバート・ロマノが悩み続ける以上に展開が無く、シーズン10で腕とは関係無くの行き成りの退場で、後から思うとこの腕切断は何だったんだろう?と結構疑問な展開。
この回では他にも外で仕切るケリー・ウィーバーや、誰もいない病院で一人で死にかけている患者を何とか助けようとするスーザン・ルイスとかでも見せ場は多いし、マーク・グリーン亡き後のエリザベス・コーデイはどうしているかや、カーター達と閉鎖に巻き込まれたホームレスのスタンの人生をちょっと見せて切なくするとか、まあ見所沢山。
シーズン8の22話「閉鎖」とこのシーズン9の1話「災害」を続けて見ると、山場をちゃんと両方に作り、後半を更に盛り上げ、それぞれの人物も見せてと両方で一本の特別編や映画として見たような満腹感があり、見事。
特にシーズン8で続いていたマーク・グリーン退場の流れから、この2話で一気に流れを変え、マーク・グリーン以降の「ER」の方向性を見せ付けたという部分でも見事なシーズンを通しての流れだった。

3話「反乱」はこれまた上手い展開。
何時も以上に患者で溢れかえるERで文句を言う人がいたと思ったら、その人が銃を持って現れ、ジン・メイ・チェンを人質に取って薬をよこせ!という緊迫した展開に。
しかし、薬の打ち過ぎでER出て速攻で気を失うという笑いの結末を見せたら、そこから保安が一向に満足にならない状況にカーターが我慢の限界を越えてしまい、ストライキにという展開まで行く。
マーク・グリーンの跡を継ぎカーターが「ER」の中心人物になり、ERのリーダーとしての自覚や責任もあって自分達の為にケリー・ウィーバーと激しくやり合うカーターは見ていて興奮。
他の人達の話もあるけれど、この回は完全カーターが主役回。

5話「悲しい運命」からパーキンソン病を患っている医学生ポール・ネイサンが登場して、数回に渡り主要人物として描かれたけれど、上手いのが初めは病気に立ち向かって頑張る有望な人だったのが、徐々に自分の価値観を押し付けて患者を危険に晒す人へと変化させて、自分の新たな生き方を見せて終わるという展開で、まるで「ER」内で数話だけの特別編をしたかの様。
今までの「ER」の中でも人物的にも構成的にも特殊で、中々見応えがあった。

10話「ふり返れば」では、これまでとにかく女性とやりまくり、看護師を侮辱し、怒ると暴力も辞さないという急激にクソ化していたルカ・コバッチュの顛末が、これまでの扱いで今後レギュラーになりそうだったエリン・ハーキンスとの関係が悲劇で終わるという予想だにしない展開を見せる。
ルカ・コバッチュの駄目っぷりと医学生を結び付ける展開は実は序盤から仕込まれていた伏線だと知って、シーズンを通しての組み立ての上手さに唸った。
ただ、この回は始めに結末を見せておいて、そこに至ったのは何故か?を、少し時間通りに話が進むと暫く前の時間に戻って見せるという編集を繰り返しており、そこでも捻られた構成ではあるものの、それが果たして効果的だったのかは疑問。
確かにルカ・コバッチュとエリン・ハーキンスの良い感じの一夜からのエリン・ハーキンスの重体を見つめるルカ・コバッチュという最後は効果的だけれど、中盤は進んでは戻っての繰り返しで見ていても結構めんどくさい。

13話「裏切り」で、これまで描かれて来たグレゴリー・プラットの義兄のレオンの話に決着がつくのだけれど、それが追い出してお終い…って、酷くないか?
自信過剰で常に先走りがちだったり、女性に直ぐ手を出そうとするとか、グレゴリー・プラットが人物的に完全にデイブ・マルッチの再演なんだけれど、デイブ・マルッチという役が製作陣に嫌われたのか、デイブ・マルッチはほとんど人物を深く描く事無く上っ面を撫でただけで終わってしまった事の反省でグレゴリー・プラットを深く描こうとしているのは分かるのに、この兄の結末って、脚本家が面倒臭くなったのか、手詰まりになったのか、途中で投げ出してしまった印象しか受けなかった。

17話「虚偽」で数話前から続いていたケリー・ウィーバーと口利きをして欲しい議員との関係が終わるけれど、こんな悲劇的に終わる結末から、今度はロバート・ロマノの診療部長解任でケリー・ウィーバーが部長就任と目まぐるしい展開。
このシーズンは序盤の妊娠・流産もあったし、ケリー・ウィーバーに大分焦点が当たっていた。

20話「無理難題」でラスベガスへの旅行で勢いで結婚してしまったスーザン・ルイスが救命士との離婚になったけれど、「ER」では恋愛関係はやたらと揉めるのに、この二人は終始イチャイチャしまくりで見ていても楽しかった。
スーザン・ルイス自体が「ER」に復帰してからは常に明るくて楽しい人で、皮肉の冗談も笑える楽しさがあるし、アビー・ロックハートが常に物憂げで落ち込みやすいのとは対照的な人物になっていて、スーザン・ルイスをもっと見たくなる。

このシーズンでの一番の驚きは、やっぱり看護士ヘレエ・アダムスの激痩せ。
「ダイエットした」とは言っていたけれど、この急激な痩せ方は心配になる位。
始めて見た時はその痩せ方に驚いたけれど、見直しだと「あ~、そう言えば急に痩せた時あったな」と結構懐かしくなった。
それに看護士のリディア・ライトが何故か序盤から全然登場しなかったのは何故?
 
 
CSI:ニューヨーク 5

「CSI:ニューヨーク」は地上波で以前放送していたので見ていたのだけれど、その地上波での放送がシーズン1を後から放送したり、シーズン最終話がクリフハンガーで解決しないままなのに次のシーズンを放送せずに「CSI」の新たなシーズンを放送したりと酷い編成のテレビ大阪に愛想を尽かして見なくなってしまい、シーズン1から順番に放送しているDlifeで見始めた経緯がある。
その切っ掛けが、「CSI:ニューヨーク」のシーズン4の最終話がクリフハンガーの前編だったのに、テレビ大阪では次に「CSI:ニューヨーク」のシーズン5を放送せずに別の「CSI」か「CSI:マイアミ」のどっちかを放送して、結局「CSI:ニューヨーク」のシーズン4の最終話から続く解決編であるシーズン5の1話目を放送したのが数年後だったので、シーズン5の1話目だけを見てテレビ大阪は終了。
で、何年か越しで「CSI:ニューヨーク」のシーズン5を見る事となった。

シーズン・プレミアからシーズン4の最終話「人質」からの後編。
その最終話がこれまでの「CSI:ニューヨーク」の中でも抜群におもしろい回で、銀行強盗が人質を取って立て籠もった所へ、自分が殺したんじゃないと犯人がCSIに助けを求めて来てマック・テイラーが銀行へ向かい、人質になりながらも殺人捜査をしてラボと遠隔捜査をするという展開。
更には、殺人犯だけでなく銀行強盗も別にいると分かりながらの急展開に次ぐどんでん返しで終わるという、まあ見事な展開を見せる回。

前編が密室での制限された捜査だったのが、その完結編となる1話「生還」は逃げた犯人を追う追走劇に。
科学捜査で結構強引、ご都合的な部分はあるものの、CSI的科学捜査での犯人探しと場所探しは「CSI」の楽しさは十分。
ただ、この捜査範囲が密室からニューヨーク中に広がる展開だったら二話に分けずに二時間の特別編で一気に見せた方が良かったと思ってしまった。

そう言えば、このシーズン5の一話目からアダム・ロスがレギュラーになっていた。
やっと、「CSI:ニューヨーク」でも脇役を育てたなぁ。
「CSI」ではドンドン脇役が育ち、ゲストから準レギュラーになり、レギュラーになりと育って行くのが好きだったから、この昇格も楽しい部分。

3話「乱気流」はまたもやマック・テイラーの密室遠隔捜査回。
今度は飛行中の飛行機内で死体が出て、それを捜査するのだけれど、被害者は航空保安官だったけれど銃が盗まれ「ハイジャックか?」という展開に。
そこから更には航空保安官が偽物だったり、容疑者が出て来ないとか、二転三転して行くおもしろさったらない。

5話「人生の対価」では一人の殺人事件が全く別の二つの事件だと分かって行く展開は非常におもしろいのだけれど、一つの事件は解決したのにもう一つの事件は何も解決しないままで終わってしまう。
そして、このギリシア関係の事件は解決しないまま、ほったらかしになるので消化不良だし、その結末をする回の頃にはこの回を忘れているはずなので、変な引っ張りはいらない。

8話「私の名はマック・テイラー」はニューヨークにいるマック・テイラーという人物が次々と事件に巻き込まれて行く、ちょっと変わった回。
結局CSIのマック・テイラーは無関係だっただけれど、同姓同名の連続事件って、おもしろい事考えるな。話の結局は哀しい話だったけれど。

9話「新しい命」で行き成りリンジー・モンローの妊娠が発覚。父親は当然のダニー・メッサーなんだけれど、急激に話を進めたな。
 
 
CSI:科学捜査班 9

以前のシーズンから「CSI」はやたらと暗くて重い雰囲気になり、登場人物達も妙に鬱々としているし、サイコパスな犯罪が多くなって、段々と推理モノ部分の楽しさが減って来ている。
それにこのシーズンではオリジナル・メンバーが次々と退場し、これまでの「CSI」の終わりを告げるシーズンでもあるので、盛り下がる事この上なし。

シーズン・プレミアは邦題の「さらば友よ: Part 2」からも分かるけれど、シーズン8の最終話からの続き。
ウォリック・ブラウンの存在が邪魔になったマッキーン副保安官に撃ち殺される所からの続きで、CSI班が悲しみを堪えて真犯人を探し出すという展開。
わたしは既に地上波で放送していた時にこの回見ているので、改めて見ると「何でこんな展開?」と疑問に思ってしまった。

ウォリック・ブラウンが撃たれてしまってのシーズンまたぎのクリフハンガーで、これまでも「CSI」であった実は死んでいなかったとか、助かったとかの展開を裏切って、そのまま死んでしまうという展開は意外性があって良いのだけれど、このウォリック・ブラウン役のゲイリー・ドゥーダンのシーズン8での降板は発表されていた訳で、アメリカでも「このまま死ぬのか…」と分かり切った事だったろうし、日本でも降板が知られた後なのでそこでは意外性は無かったんだろうなぁ…と思ってしまった。
それに「ウォリック・ブラウンが死んでしまって悲しい…」という思いは全く無く、「ウォリック・ブラウンが死んでしまったという事はゲイリー・ドゥーダンが完全降板で、もう『CSI』には戻る気無いのか…」の方が悲しいんだけれど、今になり、この後のゲイリー・ドゥーダンの違法薬物所持での逮捕や自己破産をした時に言っていた「『CSI』を首になったから」とかの発言の情報を知っていると、ゲイリー・ドゥーダンが降板と言うよりもゲイリー・ドゥーダンの素行の問題で首になったらしい感じなので、ウォリック・ブラウンをあえて殺した感じが何だかなぁ…とモヤモヤする。
シーズン8からウォリック・ブラウンの薬物の問題を描いていた事を思うと、「CSI」の製作陣もゲイリー・ドゥーダンの問題を知っていてゲイリー・ドゥーダンを励ましたり、ゲイリー・ドゥーダンを立ち直させる為にやっていた節があったのに、結局ゲイリー・ドゥーダンがどうしようもなくて見捨てられた感じもするしで、寧ろそこが哀しい。

それに何よりこの展開で一番嫌いなのが、今まで何度か登場していたマッキーン副保安官が実は悪党だったという展開。
この「身近な人が実は犯人だった」って、展開として本当につまらない。
まだ、色々伏線張って、徐々に怪しさを出して行くなら分かるけれど、突然悪人に変更って安易だし、物凄くお座なりな感じで、この展開になると急に白けるんだよなぁ。

あと、この回で一番気になったのが、使用された銃の弾に着いていた指紋が、テープで採取した指紋を見せている時と、スキャンしてパソコンの画面上に出ている指紋が全然別だった事。
ほんの一瞬で別物になっているって、キャサリン・ウィロウズが証拠をすり替えてマッキーン副保安官に罪を擦り付けているじゃん!と思ったじゃん。

3話「芸術的な死体」ではライリー・アダムスが登場。
初登場からレギュラーでの新人物って、今までの「CSI」の中では非常に珍しい。
ライリー・アダムスはこの回からどんな人物かをゴリゴリと押し出して来て、早くレギュラーとして定着させたい意図が強いのがはっきりしている。
1・2話で出て行ったサラ・サイドルが戻って来たけれど、やっぱりいられないと帰って来なかったし、ウォリック・ブラウンはもういないしで、登場人物達がやたらと「人手が足りない」と言っており、話的にも、ドラマの面子的にも新しいレギュラーは急務だったんだろうなぁ。
しかし、このライリー・アダムス、わたしはこのシーズン9は地上波での放送を一回見ていたのに「いた様な…。いない様な…。」で覚えていないんだよな。
それと、この回に「ER緊急救命室」のエリザベス・コーデイ役でお馴染みアレックス・キングストンがカウンセラーのパトリシア・アルウィック役で登場。
丁度「ER緊急救命室」も見ており、この回の後直ぐに「ER緊急救命室」も見ていたので、変な感じ。

4話「死神」は科学捜査で徐々に事実が明らかになって行く「CSI」らしさがあっておもしろいのだけれど、最終的に被害者に関わった人々皆殺しで終りという物凄く後味の悪いままで、これも「CSI」っぽさかと感じた回。
こういう終わりって「CSI:ニューヨーク」とも違うし、「CSI:マイアミ」だと無いやり方で、結構はっきりとフランチャイズでの方向性が分かる回でもあるかな。

9・10話の「最後の授業: 前編・後編」で遂にギル・グリッソムが退場。
これまでサラ・サイドルの事で悩んではいたけれど、皆の前で突然「去る」と言い出したのは、初見で何も知らない状態だとビックリだな。
ここでギル・グリッソムが辞めてしまうとドラマ的にも崩壊で、終わり感一杯。
そのままレイモンド・ラングストンがレギュラーになったけれど、やっぱし微妙。
レイモンド・ラングストンが科学捜査に関しては素人なので、新規視聴者向けの新人として様々な説明をする為の人物としては良いのだろうけれど、どうしてもギル・グリッソムの退場後直ぐなので彼の後釜に思ってしまうけれど、当然そこまでの存在にはならず、微妙さしか感じない。
特にわたしがローレンス・フィッシュバーンを元々好きではない顔で、あんまり好きじゃあないというのもある。

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