赤い夕陽の渡り鳥

2013年11月24日 日曜日

斎藤武市監督、小林旭主演の渡り鳥シリーズ第四作目、1960年の映画「赤い夕陽の渡り鳥」。

会津磐梯山を馬で行く滝伸次は、崖から落ちそうな子供を助ける。その子の親はホテルを建てようと牧場を買収を企んでいる人物だった。滝伸次は牧場主のお嬢さんを助け、牧場に肩入れする。相手側は実力行使に出るが滝伸次が活躍し、事件を解決して去って行くという毎度の展開。

このシリーズ毎度の展開で特に見るべき所も無い。
始まりからして、小林旭が馬に乗って登場し、小林旭の歌う主題歌が流れる所で、今だとコントでしかなく笑ってしまう。更に悪役の宍戸錠が登場と、毎度お馴染みの展開。そして、やっぱり宍戸錠は毎回出て来るけれど別人の役。浅丘ルリ子も毎回出て来るけれど別人の役。
小林旭と宍戸錠が博打で対決し変な友情関係に。宍戸錠は敵側に付くけれど、最終的には小林旭を助ける側にと、これまた毎回の役回り。

今回の小林旭は首に花柄の透け透けのスカーフを巻き、背中には馬の鞭。バー?ナイトクラブ?で民謡歌い出した時には、この映画最早何がしたいのか意味不明。
今回の宍戸錠を見ていると、息子の宍戸開って本当に良く似ている。

このシリーズって、シリーズ全体でデジャブを行なおうとしているコメディに思えて来た。小林旭は同じ人物だけれど、その他の宍戸錠や浅丘ルリ子といった主要人物は毎回出て来るけれど別人。展開はほぼ同じ。これをほぼ三ヶ月毎に映画化し続けるなんて、その後のテレビでの特別ドラマと同じ感覚で映画製作していて、作り捨ての当時のシリーズ映画への皮肉なのか、単に話を何度も使い回しているだけで人気映画シリーズになり、それに満足していた当時の観客への皮肉なのか…?それとも、早く安く儲ける為の使い回しだけの事だったのか?

☆★★★★
 
 
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