アンダーワールド ビギンズ

2024年02月29日 木曜日

レン・ワイズマン製作・脚本、パトリック・タトポロス監督、マイケル・シーン主演の2009年のアメリカ映画「アンダーワールド ビギンズ(Underworld: Rise of the Lycans
シリーズ三作目。

昔々、ビクターが支配するヴァンパイア一族は人間から狼男に変身してしまった種族と戦いを続けていた。
捕らえた狼男から生まれたルシアンは人間だが狼男にも変身する新たな種族ライカンだった事を知ったヴァンパイア一族はルシアンに人間を噛ませて狼男に変身するライカンを次々と増やし、昼間にヴァンパイアを守る役割の為にライカンを使っていた。
奴隷の身分だったルシアンだったがビクターの娘ソーニャと恋に落ちた事でソーニャはルシアンを守ろうとするがビクターはルシアンは反乱を起こしかねない危険な存在として処刑しようとしていた。

一作目で出で来たヴァンパイアとライカンの争いの発端を一本の映画にしましたという内容で、一作目で描いた事以上に何か新たなおもしろい事が描かれる訳でもなく、これ一本の映画にする必要あった?と思ってしまった映画。
話は一作目を見ていると知っている事ばかりで、ルシアンとソーニャがどうなるのかの主軸の話の結末は分かっているので展開でどうなるの?のおもしろさは無いし、ビクターは結局は生き残るという事も分かっているのでルシアンとビクターの対決も茶番感は一杯だしで、話には乗って行けないしおもしろくもないしでいまいち過ぎ。

登場人物もこれまでのシリーズの主人公のセリーン誕生前の話なので、その存在が大きかったセリーンがいないと主に一作目の脇役を集めた外伝・番外編感が強過ぎ。
一作目の前日譚ではあるけれどセリーンが主人公のアンダーワールドシリーズの前日譚と言うよりは一作目のルシアンとビクターの前日譚。

一作目と二作目を見ているとヴァンパイア的な見せ場は少なく、登場も見せ場もライカンの方が多くて、これまでのシリーズの監督や脚本家だったレン・ワイズマンってそれ程ヴァンパイアには興味がなくて狼男の方が好きなんだろうなと思ったにだけれど、三作目では題名が「Underworld: Rise of the Lycans」となり、主人公もルシアンの誕生からを描き、いよいよアンダーワールドシリーズってヴァンパイア映画ではなく完全に狼男映画になっている。
なんだけれど、変身したままの原種のライカンは何でヴァンパイアを狙って襲っているのか?とか、原種のライカンは現代にはいなくなっているけれどどうしたのか?とかはよく分からないまま。

役者はこれまでの映画と同じ役者が引き続き同じ役を演じているのだけれど、ビクターは自分の娘ソーニャと瓜二つだったからセリーンをヴァンパイアにしたのに、ソーニャ役はケイト・ベッキンセイルではなくローナ・ミトラが演じている。
雰囲気は近いと思ったけれど何でケイト・ベッキンセイルはソーニャを演じなかったのだろう?
このローナ・ミトラってどっかで見た事ある気がする…と思ったらテレビドラマの「ザ・ラストシップ」でレイチェル・スコットを演じていた人か。
そう言えば「ザ・ラストシップ」は丁度レイチェル・スコット退場の途中まで見て、それ以降見てないなぁ。

役者だと、一作目で物凄く低い声のライカン役で、一作目の脚本家でもあったケヴィン・グレヴィオーも出ていた。
この人は登場が少なくても凄く印象に残る。

この映画、一作目で描かれた以上の事があんまり無いのに三作目で前日譚をやらなくても…と思ってしまった。
レン・ワイズマンがライカンや一作目が好きなのは分かったけれど、こちらからするとそこを広げられても別になぁ…という映画だった。

☆☆★★★
 
 
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