バトル・クリーク 格差警察署
2016年04月09日 土曜日2015年にCBSで始まった連続テレビドラマ「バトル・クリーク 格差警察署(Battle Creek)」。
ミシガン州のバトルクリークという小さな町の警察は予算も少なく、毎日の業務や犯罪捜査に困っていた。そこへFBIのエリート捜査官ミルト・チェンバレンが左遷され、バトルクリークの警察署にFBI支局が出来た。
昔ながらの脅しやスカしで捜査を進めるバトルクリークの刑事ラス・アグニューと、物腰柔らかく組織と最新の捜査方法を駆使するミルト・チェンバレンのデコボココンビの捜査が始まった。
地上波で始まったので、全く内容も知らないまま見てみたドラマ。
非常に分かり易いバディモノで、全編コメディ調でその部分は結構おもしろいけれど、舞台設定や人物設定が余りにも有りがちで酷くつまらない。
ゴリゴリに押して、乱暴に脅して、ハッタリかまして捜査するという地方の小さな町のベテラン刑事と、都会のFBIから来た若い先進的で非常に優秀なエリート捜査官って、これがまだ1990年代の映画や、精々2000年代のテレビドラマならこの両者の設定もバディモノとして分かるけれど、2015年からこの設定で始めるって今更感しかない。
しかも、今更このバディモノするんだから何か目新しい要素がないと駄目なのに、特に目新しさも無く、至って普通な、これまで散々やって来たバディモノをしている感じしかしない。
似た様なデコボココンビのバディモノのドラマでは「ホワイトカラー」があったけれど、あれは詐欺とか偽造等の知的犯罪に絞って特色を出していたからシーズン6まで続いたけれど、単に小さな田舎町の犯罪捜査って特色が無いよなぁ…。
因みに、わたしは「ホワイトカラー」も始めは楽しく見ていたけれど、やがてマンネリとおもしろさが平均値を越えなくなったので途中で見るの辞めてしまった…。
話も容疑者にラス・アグニューが脅し透かして情報を聞き出そうとするけれど、それで今までやって来たのに何故か上手く行かず、ミルト・チェンバレンが優しく攻めると上手く行くというコメディ色の強い内容で、この二人の会話のやり取りは結構おもしろいものの、事件捜査と解決が在り来たりでおもしろくないので、主軸となる部分で引きが全然無いというのが痛い。
このドラマの題名にもなっているバトルクリークが小さな町という設定も中途半端。
人口が五万人程と言っていて、実際にミシガン州にあるバトルクリークもそれ程の規模の町で、わたしが住む市よりも少し小さい都道府県庁所在市の周辺にある小さな市の様な町なんだろうけれど、それでも見た感じでは日本の小さな市や村に比べると結構町は大きいし、栄えている様にも見えるしで、小さいと言っている割にいまいちピンと来ない。
特に小さい田舎町なら治安も良さそうなのに、毎回陰惨な殺人事件が起こり、それに対し捜査する刑事や警官達も死体の側で冗談を言って笑ったりと、殺人が日常の様に慣れてしまっていて、まるでニューヨークとかの大都市の相当な犯罪都市っぽい所の警察の様な感じも全然ピンと来ない。
それに小さい田舎町だと言うので警察の人々は白人と黒人だけかと思ったら、上司は白人女性。元相棒のフォンタネル・ ホワイト役のカル・ペンはインド系だし、同僚のエリン・ジェイコックス役のライザ・ラピラはフィリピン、スペイン、中国系で、最近のドラマの多彩な人種を出さないと批判されるという傾向が強くて、実際のバトル・クリークからしたら実状を反映しているのか、ドラマの制作的なやり過ぎなのかもいまいち分かんない。
このドラマ見るまで知らず、始まりのクレジットで知ったけれど、製作総指揮や監督でブライアン・シンガーが入っていて、製作総指揮に「ブレイキング・バッド」の企画・製作総指揮・脚本・監督をしたヴィンス・ギリガンや、「Dr.HOUSE」の企画・製作総指揮・脚本・監督をしたデイヴィッド・ショアが入っていたりと制作陣は結構力入れて始めているのに、至って特徴の無い普通なバディモノにしかなっていないって何なのだろう?
結局初回の視聴者数792万人を以降は超える事も無く、600万人台から500万人台に落ち、最終回は471万人でお終い。シーズン1の13話で打ち切り決定。まあ、そうだろうなぁ。
わたしも、二話目まで見たけれど大しておもしろさを感じれぬままで、結局そこで見るの止めてしまった…。
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