WWE ロイヤル・ランブル 2016

2016年02月14日 日曜日

もう、近年のWWEでは興奮する事も無いけれど、アティテュード時代を知っていると、この現状でもそこを僅かながらも期待してしまうのでダラダラと見続けてしまう。
特に「ロイヤル・ランブル」の様な特殊な試合形式だと尚更。
ただ、今年の「ロイヤル・ランブル 2016」も微妙なまま。
 
 
第一試合

ディーン・アンブローズ VS ケビン・オーエンズ

そこそこおもしろい試合ではあったけれど、やっぱりこの二人、非常に良い個性はあるのにそれを超える様な試合にはならない。

ディーン・アンブローズの狂犬ギミックでも試合ではいまいち狂犬さが出ないままで何時もフラフラしながら殴る位の展開しかないし、ケビン・オーエンズが二段重ねにした机に最後に逆に自分が叩き付けられるという展開もケビン・オーエンズが二段目を重ね始めた時点で見え見え。

これって、本人の問題と言うよりもWWEの問題。
WWE自体がプロレスではなく「スポーツ・エンターテイメント」と呼称している様に、プロレス的な投げ技や関節技は少なく、どの試合も殴って蹴って倒れてダラダラして、毎度同じ様な展開ばかりの試合で、攻撃していると言うよりはお互いで合わせている感一杯で、プロレス的には全然物足りなくてもスポーツ・エンターテイメントなので問題は全く無いのだろう。
この試合でも、これからの展開で良い勝負になるんじゃないの?と思っている時には観客はすでに「This is Awesome!」って言っているし。
まあ、「RAW」とかでも普通の場面で結構「This is Awesome!」を頻発してるし、
 
 
第二試合

ザ・ニュー・デイ VS ザ・ウソーズ

ザ・ニュー・デイの三人は、ザ・ニュー・デイとしての出始めは出て来たら普通におもしろくないのでブーイングだけだったのが、ヘンテコなコメディ・リリーフのギミックになったら見事に跳ねて、この試合でもベビーなはずのザ・ウソーズにブーイングだもんなぁ。
ザ・ニュー・デイはおもしろいけれど、やっぱり試合はいまいちだし、喋りは毎回長いよな。
 
 
第三試合

カリスト VS アルベルト・デル・リオ

カリストって押されているはずなのに、押されているのかいまいち分かんない押され方。

WWEのザキヤマことアルベルト・デル・リオは、復帰してからのムキムキ感が倍増。
だけれど、かつてのヒールとしての凶悪さは鳴りを潜めてしまったよなぁ。
 
 
第四試合

シャーロット VS ベッキー・リンチ

シャーロットが出て来るとリック・フレアーが見れるのでそこだけで満足だけれど、今回の「ロイヤル・ランブル」の中ではこの試合後のサシャ・バンクスが入って来ての展開が一番おもしろかった。

ベッキー・リンチの入場衣装や曲は現在のWWEの中でも上位だし、ベッキー・リンチ、サシャ・バンクス、ペイジの見た目が好きなので、今までほぼ流し見だったディーバ戦の中では最近よく見る様になった。
 
 
第五試合

やっぱり最近のロイヤル・ランブル戦は微妙だし、今年のロイヤル・ランブル戦はWWEのヤバさが見えてしまっていた。人はいるのにスターがいないを下まわって人さえいない状態。

それまでに試合をした、マーク・ヘンリージャック・スワガー、ディーン・アンブローズ、ケビン・オーエンズ、コフィ・キングストン、アルベルト・デル・リオを出して来ないと30人が揃わないというのは大分追い詰められていない?
極め付けは、セス・ロリンズが急な怪我で休場し、WWEがゴリゴリと押しているローマン・レインズの替わりの相手がいないので、トリプルHが自ら出て来て王座戦を引っ張るしかないという、相当人不足でスター不足のヤバい状態を晒してしまった感が大きい。

このトリプルH対ローマン・レインズで「レッスルマニア」のメイン戦まで引っ張るって大丈夫なんだろうか?
トリプルHは過去の功績とWWEの首脳という部分で持つには持っているけれど、やっぱり歳もあるし、時々しか試合しない事もあってこれまでの試合での動きはあんまりよくないし、何より悪の権力者側の登場人物としては非常に中途半端。
ビンス・マクマホンの様に最大限に顔芸と権力を活かした悪オーナー程の強権を発動せず、時々結構公平で正しい判断をしてしまって、悪の権力者としてどっち付かずなベビー的立場をやってしまうしで、正に今のWWEを象徴する行き切らない微妙なギミック。
自分が現場の責任者になったからビンス・マクマホン程の汚れきった笑いのあるヒールではなく、自分をちょっとカッコ良く見せようと出来る権力発動している感じに思ってしまうのだけれど。

問題はローマン・レインズにもあって、去年の「ロイヤル・ランブル」では、それ程ブーイングを喰らう程でもないだろう…と思っていたけれど、じゃあ一年経ってローマン・レインズの魅力が上がったかと言われても去年と大して変わらない様な気がしかしない。
WWEとしてはローマン・レインズをトップとして観客からも支持をもらう為に、戦っては負け、ベルトに届かず、ベルトを取っても権力者に邪魔され、ベルトを取られての苦難の道の連続という分かり易く支持しやすい様な展開で押していたのに、その脚本の展開以上に本人の魅力が増す様な試合をしたかというと、毎度のスーパーマン・パンチとスピアでマンネリ感しかないし、喋りも跳ねないしで、シールド初期のローマン・レインズにあった木偶の坊感が再び戻って来てしまった様に思えてしまう。
今回もロイヤル・ランブル戦の途中でボコボコにされて一時退避して、終盤で戻って来て復活という展開は見え透いていたし、まあそれじゃあブーイング喰らうだろうけれど、その展開に許可出しているのってトリプルHじゃあないの?何でトリプルHにはブーイングしないの?と思ってしまった。

今回のロイヤル・ランブル戦の目玉はAJスタイルズなんだろうけれど、わたしはAJスタイルズが出て来たら「あ~あ…。」と結構ガックリ来た。
WWE見ている割にWWEに他団体の有名選手が来るとガッカリしてしまい、スティングがWWEに来た時も、スティングもWWEに行ってしまうんだ…と非常に残念だったし。WWEに行かないからこその輝きもあったはずなのに。
わたしがそんなに知らない日本プロ野球で例えると、地道に頑張って来た選手が大金を払われて巨人や阪神に行ってしまうガッカリさと同じ…?

ここ数年思うのは、元シールドの三人で「レッスルマニア」のメイン戦すれば良いのにと言う事。
今回もディーン・アンブローズがトリプルHに勝ってベルトを取ってローマン・レインズと対権力者抗争になって、そこにセス・ロリンズが復帰しての三つ巴戦の方が、現状では盛り上がり的にも試合内容的にもグダりそうなトリプルH対ローマン・レインズよりはまだ良いんじゃないの?と思うけれど、かつてなく良い収益を上げているWWEを取り仕切るトリプルH君臨時代ではトリプルHが正解!

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