ハード・トゥ・キル

2014年08月18日 月曜日

ブルース・マルムース監督、スティーヴン・セガール主演の1990年の映画「ハード・トゥ・キル(Hard To Kill)」。

刑事のメイソン・ストームは、議員が殺人を依頼する現場を録画する。しかし、警察内の裏切り者によって自宅を襲われ妻は殺され、メイソン・ストームは意識不明の昏睡状態になる。七年後、昏睡から目覚めたメイソン・ストームは病院で襲われ、敵から逃げ回る事になる。

スティーヴン・セガール映画主演二作目だけれど、すでに後年のセガール映画の要素は揃っている。家族を失った孤独な刑事の復讐。東洋思想や東洋格闘技に精通し、無敵で敵には容赦の無い無慈悲なヒーロー。これ以降のセガール映画で良く見かける人物像と展開という、この時はこの手の映画も多く、それの主流だったのかもしれないけれど、今見てしまう見飽きたモノばかり。展開としても常にスティーヴン・セガールが狙われ、追いかけ回されるのがほとんどで、防戦一方でおもしろくないし。
それに、敵がやたらと情報を掴み、先回りばかりしているのも都合の良い展開。スティーヴン・セガールが次々と敵を殺して行っても、すぐさま敵がワラワラと登場して来て、スティーヴン・セガールに殺されるの繰り返し。そもそも敵の議員は自分の秘密を漏らさない為に、犯罪を手に染めるチンピラを何人抱えているんだ?とか疑問しかないけれど、敵が大勢出て来るのだから素早く見せる展開になるはずが、次々と敵が出て来る割りに結構展開はもっちゃりしてるし…。
何よりこの映画は、スティーヴン・セガールが若いに尽きる。今のブクブク太り、手足だけ動かさないので編集で誤魔化してアクションをしている省エネアクションと違い、若く細身で結構カッコ良く、アクションも自分で動いて殴ったり、殴られたりもしているのは今見ると新鮮。…と言うか、これが当たり前のアクション映画で、近年の省エネアクションのセガール映画がどうかしているのだけれど…。

この映画、まだ二作目なのに、これ以降のセガール映画で見飽きたモノばかり。これがセガール映画として固定される様々なモノの始まりの一つとして、セガール映画の歴史としては少々興味は持ったけれど、映画自体は1980年代臭のする小規模な暴力アクション映画でしかない。まあ、セガール映画は何時でもセガール映画という事を確認出来る映画。

☆☆★★★

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