ワイルド・スピードX2
2014年08月16日 土曜日ジョン・シングルトン監督、ポール・ウォーカー主演のシリーズ二作目の2003年の自動車映画「ワイルド・スピードX2(2 Fast 2 Furious)」。
ブライアン・オコナーは前作で犯罪者を逃がした為に首になり、公道での自動車競走で金を稼いでいた。しかし、警察に捕まり、FBIの麻薬組織の協力させられる事になり、自分が捕まえた元犯罪者と組み麻薬の潜入捜査をする事になる。
前作からの直接の続編だけれど、前作ではポール・ウォーカーはヴィン・ディーゼルが捜査対象の相手だけれど友情も感じているという二人の対立構造があったのに、今作では単なるバディムービーになってしまってつまらない上、話も前作同様潜入捜査なのに、そことは直接関係無い話ばかりで、それがつまらないという、終始つまらない続編になってしまっている。
掴みからして退屈。自動車競走始めよっか…で10分位引っ張り、実際始まってもやたら運転者の顔の寄りとか、ブレーキングやシフトチェンジを寄りで見せ、自動車の車体にカメラを固定したカットが多く、公道を走っているのに周囲の建物のギリギリ感や、街中を疾走する感が無い。まだ一作目の初めの自動車競走は加速すると周囲が歪んで見えるとか効果の工夫があったのに、今回は二作目なのでもっと派手にするかと思いきや全然派手さに欠け、一作目と比べると早さの演出は落ちている。それに今作は前作以上に自動車競走が多く入れてあるけれど、それが見せ場なのはずなのにどれも盛り上がりに欠け、競争場面が多い分盛り上がるはずの競争場面に飽きてしまう。
登場人物も、主役のブライアン・オコナーって、一作目はアホだけれど真面目さも持った潜入捜査官だったのが、今作はただのバカな自動車乗りでしかない役になってしまい、折角前作で作った人物を無駄にしてまで今作のような人物にする必要ある?と思ってしまう位、主役の魅力が激減。ただポール・ウォーカーは一作目以上にアホな役な事もあり、アホさに磨きがかかって来ている。真剣な場面でも軽さと言うか、物を考えていない感じとかの雰囲気は抜群。
もう一人の主役でもあり、ポール・ウォーカーのバディでもあるタイリース・ギブソンも役としての魅力は無く、顔が印象に残らない。役も有りがちで、ポール・ウォーカーとは捕まえられた方と捕まえられた方という二人の間には大きな壁があるのに、特に何も描かれていないまま何時の間にか仲良しになっていて、本来なら相反する二人が何とか上手くやって行くという設定も全然活かしてないし。
それと、この年に映画初出演したデヴォン青木が出ているけれど、若い時から不細工。
この映画、一作目から感じていたけれど、何で続々と続編が作られているのかがよく分かんない。自動車好きはおもしろいのかもしれないけれど、肝心の自動車を走らせている場面はおもしろくも無いし、中身が無いのに結構しつこく続けるし、一方の主軸となる話は薄過ぎで大して面白味も無いし、至ってつまらない。
☆★★★★
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