火星の笛吹き – レイ・ブラッドベリ

2008年05月19日 月曜日

季節も暖かくなり、暑くもなってきたので、週末にはリカンベントを、という事で毎度の二時間程川沿いを走るのだが、夕暮れになると道路すれすれでツバメが滑空している。
背後について走っても抜ける事は無いが、突然の正面からの滑空だとぶつかりそうで少々恐怖。
 
 
さて、本棚を見渡し、どうもブラッドベリの印象が無いもので、そのレイ・ブラッドベリの短編集「火星の笛吹き」(徳間文庫版)を読んでみた。
が、あまり面白くなかった。
先を求め急いで読んだりする事も無く、オチで驚く事も無く、何だか妙に古さを感じた。
40年代の話なので古いのは古いのだが、もちろん今この時代でもおもしろく感じるのもあるが、わたしにはどうもピンと来なかった。
それに入りがほぼ同じ設定の話が多数あったのも、わざわざ一冊に入れる事も無いと感じてしまった。
特に「なんじゃこりゃ」だったのは『ロケット・サマー』。
設定からして緩いし、オチはグダッと「んなアホな…」。
大抵の月世界初到達計画モノは今読んでも楽しいモノが多いのに、これは本当に「なんじゃこりゃ」としか言えない。
しかし、何かしらの壊れて行く、もしくは壊れた人間の話、「天国への短い旅」や、「未来を救った男」などは、妙な明るさと、切なさがなかなか読後に残る。

やはり、どうもブラッドベリの印象はSF的な固さよりも、ファンタジー的なふんわり感なのかなぁ…。

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