スティーヴ・オースティン S.W.A.T.

2013年10月09日 水曜日

ストーン・コールド・スティーブ・オースティン主演の2011年のオリジナルビデオ作品「スティーヴ・オースティン S.W.A.T.(Tactical Force)」。

SCSA率いる警察のスワット部隊は人質事件で人質は全員救ったがやり過ぎた為に休職となり、再訓練を受ける事に。その訓練で向かった倉庫には何かを探しに来た犯罪者達が二組おり、彼等と交戦する事になる。ただ、向こうは武装しているがスワット部隊は訓練用のペイント弾しかなく、倉庫に立て籠もらされてしまう事になる。

本来立て籠もる犯罪者を退治するスワット部隊が武器も無く、逆に犯罪者達に取り囲まれる窮地という、いつもとは逆の立場に追い込まれるという状況。中々おもしろい状況なんだけれど、全ての展開が遅い。序盤はスワットの訓練や犯罪者達のやり取りとかを結構長めに見せてしまうけれど、そこはさっと描いて窮地のスワット部隊がどう裏をかいて敵を出し抜き戦うかを見せるべきじゃあないの?終盤になると敵が味方になったり、やっぱり窮地に陥ったりという展開はあるものの、そこまでのもっさりした展開は、本来描くべき出し抜きや敵とのやり取りがあんまり描けなかった為の水増し感に思えてしまう。仲間の一人の早い退場は何だったの?その後の展開に何か影響あるの?とか、登場人物の扱いも雑な部分があるし。
最後も、結局皆が探していた物が何だったのか?とか、いや、絶対死んでたのにどうしたの?そもそも死んだ風に見せかける必要性なんか一切ないんじゃないの?とか、もう有無を言わせない投げ出しっぷりで、脚本の悪さばかりが目立ってしまう。

かつてはWWFのアティテュード時代の主役として、現在の巨大なWWEの礎を作ったSCSAなのにこんな小規模のビデオ映画で主演している事に対し、同じアティテュード時代のもう一人の主役ザ・ロックこと役者のドウェイン・ジョンソンは、同じ2011年には100億ドル越えの大作映画「ワイルド・スピード MEGA MAX」に出演し、その前後でも大作映画で主演を張り、全米一位になったりと売れっ子俳優になっているけれど、この差は何なのだろうか?やっぱりスティーヴ・オースティンの見た目の問題なんだろうか?

これ吹き替えで見てしまったけれど、字幕の方が絶対良い。始まりの強盗犯とスティーブ・オースティンとの交渉では、スティーブ・オースティンが何か言う度に「What?What?」と繰り返したりと、小ネタがあったから。そもそも吹き替えだとスティーブ・オースティンの本当の籠ったしゃがれ声ではなく、聞き取りやすい声な時点で何か違和感があるけれど。
そう言えば、邦題って「スティーヴ・オースティン What?」のパロディなんだろうか?

それなりには見れるけれど、結局低予算のビデオ映画らしい出来の良くない脚本に行き着いてしまう。お金がかけられずに派手な場面が出来ないなら、如何に話や展開で見せるかなのに、何だか良くない展開に終始するのは勿体無いが、それも仕方ない感じ。

☆☆★★★

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