脳波 – ポール・アンダースン

2008年02月29日 金曜日

先日、「冷たい方程式」の中の「過去へ来た男」がなかなか面白かったので、次はポール・アンダースンの長編を、と思い「脳波(BRAIN WAVE 1954年)」が目に留まったの読んでみる。

実は地球が知能抑制区域に暫くおり、そのまま進展してきたが、そこを抜けると何故か目に付く哺乳類だけが飛躍的賢さを持ち、さあ、てんやわんやに。
賢くなり過ぎて皆が悩み、世界が崩壊していく前半は読み進める速度も速かったが、後半に来て話の収束がどうもおもしろくない。いきなり今までの人類を否定し始め、全ての解決策は宇宙だ!で決着させるのも、何だかその時代的なモノを感じ、どうも上手く同調出来なかった。その終着だが、賢くなった人々も賢くなった割にそれ程だし、結構アホには冷たいし。登場人物の恋愛劇も男側に都合良過ぎの添え物だし。

導入や前半から中盤へは一気に持って行かれたが、後半になると集中力が続かない話が、ここいら辺の時代に多いのは気のせいかなぁ。

これが「フォトンベルト」の元ネタかなぁ?

 
それにしても気になるのは、ポール・アンダースンのアンダースン。Poul Andersonなのでアンダーソンではないのかと思うがアンダースン。じゃあ、マイケル・ジャクソンはマイケル・ジャクスンか…、じゃあ、キース・エマーソンはキース・エマースンか…、と言えばそうでは無し。「過去へ来た男」の中では「サムの息子だからサムソンだ」とはあるが…。ソンの方が~sonに近いとは思うのだが、何かカタカナ表記の基準はあるのだろうか?

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