冷たい方程式

2008年02月21日 木曜日

さて、「SFマガジン・ベスト 1 冷たい方程式」を読んだ。

やはり、表題のトム・ゴドウィンの「冷たい方程式」が有名なのだが、以前多分世界SF全集で読んだ時も高い評判なのだが全くピンと来なかったの憶えている。
「道中何があるか分からないのに、燃料が極端にギリギリ」とか、「操縦士は心配している風で、特に何か導き出すわけでもない」とか、何だかゆるい感じがし、あまりおもしろくも感じなかったし、少女のうっとおしさで感動も無かったし。
「私は悪くない…」と言うのも、「いやいや…」だったし。

この中でおもしろく読んだのは、ポール・アンダーソンの「過去へ来た男」だった。
L・スプレイグ・ディ・キャンプの「闇よ落ちるなかれ」が、意気揚々とした冒険譚だったのに対し、こちらはSF的な現実模擬実験。
この当時でこうなのだから、50年後の今では尚更。
と言うより、日本ならまず会話自体が無理では。
見えてくるどうしようも無い結末なら、こちらの「過去へ来た男」の方が楽しく読めた。

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