ハイ・フィデリティ

2012年07月10日 火曜日

ニック・ホーンビーの小説の映画化「ハイ・フィデリティ(High Fidelity)」。

この映画、音楽、特に古めのアメリカンロックに詳しくないと、話している内容がさっぱり分からないし、その言っている事が面白いのかさえも良く分からない。髪型や服装とかで、1970~1990年代までの変化は分かるけれど、音楽がその時の流行歌なのか、少し古めのモノかさえ分からないし、ここら辺の古めのロックを聴いても全くピンと来ないので、ずっとシラ~っとばかり。そのさっぱり分からない音楽知識のネタでの笑かしも全く付いて行けないので、笑かし所なのかも分からず、ただ鬱陶しいだけ。「この曲良い!将来性がある!」とスケボー少年達の曲に騒ぐけれど、わたしは全くそれが分からないって事は、この映画は駄目でしかない事を突き付けられた感じ。映画やコミックスとかのマニアくすぐりのネタっておもしろいと思うけれど、音楽のそれって何か気取った感じがしていまいち乗れない。
プログレッシブロックやニューウェイブやクラウトロックなら、それなりに分かるのだけれど。
その音楽の部分は「ふ~ん…。そうなんだ…。」と思い、見る事は出来るけれど、構成や演出としてジョン・キューザックの独り語りが駄目。始まりからして、自分に酔って声を出しての独り言なのか、メタフィクションなのかはっきりしないので戸惑い、自分語りのメタフィクションと分かっても、このモテた、分かれたの思い出を視聴者に向かって延々とグダグダ話すのは見ていても鬱陶しい。元々ナレーションで心情語ってしまう演出が、映像的演出をせず簡単に済ましてしまっている気がして嫌いというのもある上に、「どう?俺ってやたらモテる良い男だけど、哀しみも抱えているんだぜ!」という自惚れた男のつまらない話なので見るに堪えない。延々と主人公が喋り続けるのは、原作の小説の様にと言う事だろうけれど、それは言い訳染みていて、演出の放棄にさえ思えて来た。

ジョン・キューザックの演技は、冴えない感じ、駄目な感じタップリで良いのだけれど、語り掛けがわざとらしいので、良さも半減。
ロックマニアの話で、ジャック・ブラックが出て来てコメディリリーフって、余りにそのまんまな配役で笑ってしまった。でも、この映画のジャック・ブラックって、周りにいるとうっとおしい感じが良く出ているけれど、完全に頭おかしい人。

この映画2000年の制作だけれど、現在店舗での音楽販売の崩壊が止まる事無く進み続けているのを知ると、まだこの頃は音楽販売によって出来る人間関係が物語になった終りの時期かもと思えて来る。

この映画、出て来る音楽がさっぱり分からないので「ぽか~ん…。」な上、どうでも良い話を延々とこっちに語りかける演出の鬱陶しさで、クソつまんない。偶然上手く行ってしまう女性の恋愛映画も大しておもしろくないけれど、結構上手い事行くのに「俺は駄目な奴」を前面に押し出した自惚れ男の自分酔いの恋愛映画はそれ以上につまんない。ここまで頭に入って来ない映画も珍しい。

★★★★★

« | »

Trackback URL

Leave a Reply