荒野のガンマン

2012年06月13日 水曜日

サム・ペキンパー初監督映画「荒野のガンマン(The Deadly Companions)」。

始めは無法者の犯罪物語なのかと思ったら、復讐譚でもある様で、更に行き成り子供を撃ち殺し、息子を葬る為に移動する母親を追っかけるロードムービーになり、何処へ行くのか分からない展開。更に三人の仲間もあからさまに敵対心を見せ、殺そうとうかがっていたりと盛り沢山。しかし、町を出るまでは信頼していない微妙な仲間関係と、はっきりしない展開でなかなか引きはあるのに、以降のロードムービーになると、上手く行っていなかった男女が互いに理解し始めるという普通な展開で退屈になって来る。そこ以外も、別にいらない様なネイティブ・アメリカンの襲撃とか、雑な感じが増える。
復讐、軍隊を作りたい等、それぞれが何かしらを抱え、主要登場人物が四人しか出で来ないので、一人一人の人物は濃い。その割に、意外とのんびりした人間関係に見える感じもある。
主人公は仲間が首吊られていた仲間を助けたのは良いけれど、起こす時首に掛かった縄を引っ張って起こすのは更なる仕打ち。意外と酷い奴。

音楽が全体的に物悲しいのに、時々変に陽気な、コミカルになるのは何なのだろう?

始まりが関係無い子供への誤射とか意外な展開や、利き腕が怪我でまともに銃を撃てないとか、これからの伏線的フリをポンポンと入れて来て興味が引かれるのに、中盤から急に失速。普通にめでたし、めでたしで肩透かしを喰らう。素材は良いのに、結局それを活かし切れなった感じのする映画。

☆☆★★★

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