運命の森
2007年09月20日 木曜日ゲームブックは何冊か置いてはあるが、ファイティング・ファンタジーを古い順からという自己内規則に従い、扶桑社の方で「火吹山の魔法使い」、社会思想社の「バルサスの要塞」を読んで、「運命の森」を持ってはいなかったのでそこで止まっていた。
だが最近、「運命の森」を入手したので、珍しく買ってから早速読んでみた。
しかし、前二作の様なのめり込みは少なかった。
森を歩いて各地でポツンポツンと出来事が起こり、それに繋がりが無く、何だかショートショートの連続のよう。
しかも初めの道具選びは期待を煽るけれど、振り返るとまあ無くても・・・という気も。
結構敵をやり過ごせる所もあるし、なんと言ってもいかにも最後の敵というのが無く、森を探索したら「あれっ、町に着いてしまった」という感覚。
だがハンマーが見つからなければ、何度でも迂回して下さいというのはなかなか面白い。
全体を森の冒険散策としてそれ程構えずに読むと、楽しめるのかと。
そう言えば、ちょっと興味を引いたのは巻末の解説に載っていた続刊の邦題。
この「運命の森」が出された時点の1985年辺りでの邦題の仮題と、実際に発刊された邦題の違いが、原題に寄っていたり、微妙な変化だったりと気になった。
以下に。
四巻「宇宙船の旅人」 これは「さまよえる宇宙船」で刊行。
八巻「サソリ沼」 これは「サソリ沼の迷路」で。
九巻「氷の魔女の洞窟」 これは原題通りに「雪の魔女の洞窟」で。
十一巻「死神の呪い」 「死神の首飾り」で。
十三巻「フリーウェーの戦士」 「フリーウェイの戦士」で。
wayを「ウェー」か、「ウェイ」と言うかの違い。それだけ。
十五巻「ケセル星の環」 これは「宇宙の連邦捜査官」と全然違ったものに。
と、「宇宙の連邦捜査官」のように分かりやすく原題と違った邦題をつける戦略や、原題でsnow witchとなっているのに何故か「氷の魔女」と仮題をつけ、結局原題通り「雪の魔女の洞窟」になったの等を見て、「へ~…」と。