WrestleMania XXVIII

2012年04月23日 月曜日

アメリカでは4月1日に開催されたけれど、遅ればせながら「レッスルマニア28」を見たので、つらつらと。
 
 
1.ダニエル・ブライアン vs シェイマス

これは酷い。元々ダニエル・ブライアンは技術を持っているけれど姑息なチャンピオンで結構良いのに、シェイマスはプロレス的にも、ベビーフェイス的にも微妙というのがあったけれど、「ロイヤルランブル 2012」で勝ったのにダニエル・ブライアンとの抗争は低調で、この試合がキック一発、数秒で終りなのはしょっぱ過ぎる。

2.ケイン vs ランディ・オートン

これまた微妙。ランディ・オートンってジョン・シナと並びWWEのトップだと思っていたら、最近は扱いが微妙だし、ケインとの抗争も突然で盛り上がらないままの試合。ケインは、マスクドケインとして復活したと思ったらザ・ロックとの試合までのジョン・シナとの繋ぎの抗争の次は、良い相手がいないランディ・オートンの相手の為の突然の抗争で、「憎しみが…。」云々というギミックだけれど裏では便利屋をきちっとする良い人なんだろうなぁと思ってしまった。

3.コーディ・ローデス vs ビッグ・ショー

またまた微妙。どちらも活きない様な試合で、結局パンチ一発で勝負ありなのは何とも。コーディ・ローデスの「ビッグ・ショーの面白過去映像」での煽りはおもしろかったけれど、この抗争も突然で目的も良く分からないまま。ビッグ・ショーはインターコンチネンタル王座取ったので、これからは格下的相手との抗争が中心になり、コーディ・ローデスは上の王座狙う位置に格上げって事かな?

4.ケリー・ケリー&マリア・メノウナス vs ベス・フェニックス&イヴ・トーレス

Maria Menounosって誰?だけれど、ワーナー・ブラザーズの情報番組「Extra」や、映画やリアリティーショーに出てる人なのか。WWEって結構世界向けに作っている割に、アメリカ国内でしか知らない人や物を出して来るよなぁ。そこら辺はさっぱり分からないので、少しも楽しめない所。

5.ジ・アンダーテイカー vs トリプルH

試合的に今年のレッスルメイニア一番の盛り上がりとおもしろさと興奮はこの試合。…だけれど、それまでが微妙。ジ・アンダーテイカーはレッスルメイニアだけの人になってしまい、レッスルメイニア前に突然出て来てトリプルHに因縁つけて去年の再試合って、どうなの?
驚いたのはアンダーテイカーが勝った事。散々「旧世代を終わらせる!」と言い、今年から「WWE Network」を開局するし(本来はレッスルマニア開催と同じ4月1日に開局予定だったけれど、11月に延期に)、最近は少し視聴率も落ちて来ている様なので、新世代のWWEとして再出発として旧世代組が退場かと思ったら、やっぱりアンダーテイカーはショー的に重要なのか。
アンダーテイカーは来年のレッスルマニア前まで休場で直前に復活、三度トリプルHと…何て事にはならんだろうね?

6.12人タッグチーム・マッチ

今年は全8試合しかないので、シングル無い人用のイベント。ドルフ・ジグラーザ・ミズのシングル戦あっても良いと思うのだけれど。ドルフ・ジグラーはバンプや動きが良いので、来年辺り王座戦とか行くかな?
ジョン・ロウリネイティスセオドア・ロングとの抗争は結構おもしろかったからこの二人で試合すれば良いのに。ジョニー・エースとして試合する気は無いのだろうか?
あと、ザック・ライダーが入場した時観客が「WOO!」と言っているのか、ブーイングなのか、発音が似てるから分からなかった。

7.CMパンク vs クリス・ジェリコ

この試合はそれなりにおもしろかったけれど、やっぱりそれまでの抗争が微妙。去年人気大爆発したCMパンクの一大決戦としてのレッスルマニアでの相手としては、やっぱりジョン・シナなんだろうけれど、CMパンク大爆発の前にすでにザ・ロック戦が決まっていたし、今良い相手がいなかったのでクリス・ジェリコに決まった感じは強かった。意味深なPVと、クリス・ジェリコがしきりに言っていた「End of the World(世界の終わり)」は何の事か影すら無いし、CMパンクとの抗争もいまいちだったので迷走している感じも。

8.ザ・ロック vs ジョン・シナ

やはり一番の興味はこの試合。たぶん、丁度10年前の「レッスルマニア18」でのザ・ロック vs ハルク・ホーガン戦をもう一度という意図だったのだと思っていた。「レッスルマニア18」の時はかつてのWWFを作り上げたスター、ハルク・ホーガンと、現役のトップ、ザ・ロックのアイコン対決。ハルク・ホーガンには凄まじい声援、逆にベビーフェースなはずのザ・ロックは大ブーイング。しかし、試合が進んで行く内にザ・ロックに対するブーイングが徐々に声援に変わり、最終的には世代交代を見せた素晴らしい伝説的名勝負になった対決。
この試合も同じ様に、かつてのWWEを作り上げたスター、ザ・ロックと、現役のトップ、ジョン・シナのアイコン対決。しかもハルク・ホーガンもザ・ロックも俳優に転身した(ホーガンはロックまでではなかったけれど)二人。この試合前から、ザ・ロックには凄まじい声援、逆にベビーフェースなはずのジョン・シナは大ブーイングで、この試合でそのブーイングが徐々に声援に変わり、名勝負になり、ジョン・シナが勝って名実共にWWEの顔になるモノだと思っていた。しかし、ジ・アンダーテイカー vs トリプルHの時もそうだったけれど、やっぱり旧世代と言われる人達はまだまだショー的にも必要とされているのかと、ちょっと驚き。ジョン・シナには最後まで何をやってもブーイングは飛び続けたし、負けちゃったし、試合的にもそれ程でも無いし。これでロックが本格参戦してジョン・シナとの抗争が続くんだったらおもしろいのだけれど。ムービースターではそうもいかんのかな?
これまでのトップが何だか分からないが突出した魅力で突っ走ってスターになっていったけれど、ジョン・シナはそれとは少し違う路線、常に苦難の道路線で行くという事なのだろうか?
あとそれと、今のザ・ロックって、黒パンツに黒ブーツ、黒い脚のサポーターに、髭面のツルツル頭って、遠目から見るとストーンコールド・スティーブ・オースチンそっくり。
 
 
あと、気になった事。
ホール・オブ・フェイムの主役はエッジで、マイク・タイソンだったけれど、フォー・ホースメンももっと取り上げて。確かにリック・フレアーTNAいるから、扱いは良くないにしても、ほとんどリック・フレアー映ってなかったからなぁ。殿堂者でも別団体にいる人には厳しいWWE。
会場がオープンスタジアムだったからか、演出が地味だった様な。パイロはそんなでも無かったし、ショーン・マイケルズの入場の時は「ダン、ダン、ダン」と音は鳴っていたけれどパイロ自体は出ていない完全な失敗だったし。
会場に木を植えたり、リング上のモニターや金網を吊るす為の柱がヤシの木だったり、マイアミの雰囲気は合っているけれど、レッスルマニアの雰囲気には全く合っていなかったり。何だかWCWの「Bash at the Beach」みたいな雰囲気。
ジョン・シナの入場前にマシン・ガン・ケリーが、ザ・ロックの入場前にはフロー・ライダーが歌歌うのは、演出上失敗の気がする。間延びしてたし、二人の入場も逆に盛り下がってしまったし。観客も「早く二人出せ!」って事なのか、歌手にブーイング出してたし。

 
全体的に毎年の集大成的一大決戦としては、段々弱くなっている感じが…。盛り上がるのは現役組じゃなかったり、ベテランが絡む試合だと、やっぱり若い世代の突出したスターを生み出さないとこれからドンドンきつくなって行く様に思えるし、ストーリーがいまいちパッとしないモノが多くなって、もっとハチャメチャで過激で馬鹿馬鹿しいのを期待する所だけれど、やっぱりレッスルマニアって派手で楽しい。

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