愛という名の疑惑

2012年04月22日 日曜日

リチャード・ギアキム・ベイシンガーが共演し、リチャード・ギアが製作総指揮もしている映画「愛という名の疑惑(Final Analysis)」。

如何にも90年代なサスペンス映画。ドロドロとした男女関係からの事件への発展を、音楽も少なくまったりと見せる。
今の映画でもそうだけれど、精神科医って患者の話を聞いている描写だけで特に何もしないから、一体精神科医とは何する人なのかが良く分からないまま。ただ相手の話を聞く人という認識位。客観的な証明や科学的証拠が無くても殺人が無罪になったり、逆に如何にでも精神障害を抱えた様に出来たり、全然知識の無い人間が精神科医だったりというのは、一般的になって来た精神科医やカウンセラーに対する皮肉なんだろうか?
じっとりとした展開を見せるが、最後の日本の二時間ドラマの様な断崖絶壁周辺での事件の説明や、何だそりゃなめでたしめでたしは、安っぽ過ぎる。
リチャード・ギアが真面目風な男性から、間抜けな精神科医へ、そして実は一番策士であくどい人物に変貌して行くとか、キム・ベイシンガーが初めはか弱き妻から、狂気の偏執狂へと、それぞれの人物像が変わって行くのは結構おもしろいのだけれど、それが前面に出難い展開は勿体無い。

やはりこの映画は主役二人を見せる映画だけれど、リチャード・ギアとキム・ベイシンガーの二人の画って、ねっとりコテコテな濃さがあって、胸焼けして来る様な感覚。二人のベッドシーンなんて、脂ぎっていて見ちゃいられない。この二人の恋愛話って全く引きが無いけれど、当時は話題性は有ったのだろうか?
リチャード・ギアって昔から、誠実そうだけれど女垂らし、あんまり乗り気じゃ無い素振りなのに女性にもてまくるという役ばかりなのか。この映画を見てもリチャード・ギアが男前、色男って思えないんだけれどなぁ…。
ユマ・サーマンって、近年は疲れが滲み出ている感じだけれど、このまだ若い時は影のある少女な感じで、最近よりも全然良い。。
CSI」のジム・ブラスでお馴染みポール・ギルフォイルが出ていたけれど、若いし、前髪下していて、普通な冴えないおじさん。

それなりなひっくり返すサスペンス映画なんだけれど、今見るとリチャード・ギアとキム・ベイシンガーがどうももっちゃりした感じで、話や演出的にも90年代のあるある的、まあ普通なサスペンス映画。

☆☆☆★★

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