レインマン

2012年02月25日 土曜日

1989年のアカデミー賞で作品賞・監督賞・主演男優賞・脚本賞を取った映画「レインマン(Rain Man)」。

初めは遺産をもらう為に連れ出した自閉症の兄とのロードムービー。兄弟だけれど兄弟関係とも少し違う、異質な者同士の交流と理解を描いている。
おもしろいのはトム・クルーズが良く分かっていないので、真正面からぶつかって、文句やああしろ、こうしろと普通に言う所。腫物に触る感じでも無く、人として対してるのは子供っぽさでもあるのだけれど、それが素直な人の反応で、真っ直ぐぶつかって行くから兄に思い入れて行くのが良く分かる。確かにダスティン・ホフマンの演技の作り込みは流石なのだけれど、この映画では初めはそんなでもなかったトム・クルーズの方が輝いて来て、段々とダスティン・ホフマンが脇役になって行った感じがした。トム・クルーズって最近の歳行ってからの方がアクション俳優だけれども、初期の方が演技派志向の様な感じがする。それに、トム・クルーズって現在50歳も目前なのに、若々し過ぎて若干怖いのだけれど、1988年のこの映画はやっぱり若い。おぼこい。
このダスティン・ホフマンは純真過ぎて子供の様な感じが凄いのだけれど、ボッーと見つめる表情の中で、時々現れる相手をキッと見つめる目付きが怖かった。

ロードムービーだと結構退屈したりもするけれど、この映画は二人のやり取りで飽きさせず見せ続け、「成程ね。」と納得し、ほっこりし、アカデミー賞取るのも頷ける映画だった。でもこの映画、主演はトム・クルーズじゃあないの?それにダスティン・ホフマンに主演男優賞あげるんだったら、トム・クルーズにも助演男優賞のノミネート位させてあげれば良かったのにと思える、作り込んだ演技や人物的にはダスティン・ホフマンの方に目が行くけれど、話や演技的にはトム・クルーズの方に目が行った映画。

☆☆☆★★

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