パットン大戦車軍団

2012年02月24日 金曜日

1971年のアカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞等7部門で受賞した映画「パットン大戦車軍団(Patton)」なのだけれど、それが何故なのかさっぱり分からない映画だった。

戦争映画で戦闘場面もあるのに本当に退屈な映画。
主人公のジョージ・パットンはガッチガチの強硬保守な軍人で、まあそれはそういう人物でそんな人位に思うのだけれど、見ていても部隊を鍛えて強い部隊にして行く様子や、作戦の立案が凄いとか、現場での指揮が上手いとかの描写も無く、そこが省き過ぎで、凄い軍人、指揮官だったとは全く感じられず。歴史だの詩だのを持ち出して自分に酔って語る人物で、特に魅力も無く、この人の何を、何の話を見せたいのかさっぱり分からず。
準備段階も戦闘場面ももっちゃりし過ぎで、見ていて疲れる。常に盛り上がりも無くダラダラと話が進み、だから何なのとしか思わない場面ばかり。戦闘場面もあるけれど、人々は命を懸けて必死に戦っている様には見えず、もっちゃりと戦闘場面をこなしているだけの様に見える。その割に爆破班はがんばり、バンバン爆破させるので、より人々の真剣みの無い感じが前に出て来る。
この第二次世界大戦のアフリカ戦線等の歴史を知っているともっとおもしろいのかもしれないけれど、それらは知っていて当然のまま、知らぬ者はほったらかしで進み、一方でパットンが思った事を考えずにポッと言ってしまい問題ばかり起こす、司令官としては下手くそな所ばかり描かれ、戦争映画としても、1人の伝記映画としても微妙。
題材としては個性的な人物で、置かれているのも劇的な状況でおもしろくなるはずな映画なのに、全くおもしろくないのは、やっぱり何がしたいのか分からないメリハリの無いグダグダした展開の脚本と、間延びして退屈な演出なのかもしれない。

☆★★★★

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