三銃士

2011年11月18日 金曜日

現在「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」が公開しているからだとは思うが、1993年の方の「三銃士(The Three Musketeers)」をしていたので見た。

「ダントン」の時もそうだったけれど、フランスの歴史は詳しく知らないし、また興味も無いのでこの「三銃士」がどれ位アレクサンドル・デュマ・ペールの原作に沿っているのか、歴史的に正しいのかと思いながら見ていた。ただ、見ている限りはアメリカのアクション映画臭が物凄い強い。イングランドが攻めて来るかもしれないという状況下で、登場人物全員が英語で喋っているし、文章まで英語で「All For One, One For All」と書かれていたので思わず失笑。字幕見ながら本当は何喋っているのかは分かるけれど、流石に無理やり感は強い。また、如何にも1990年代の子供も見れるアクション映画っぽさがあって、一番盛り上がるはずの最後の乱闘、戦闘場面から終わりまではベタな演出が続き、恥ずかしくなってちょっときつかった。
一番盛り上がる要素、チャンバラの場面も、西洋剣劇、特に細身の剣でのチャンバラは軽い感じの受け流しなのであんまり迫力が無く、見ていても盛り上がらない。ちょっと突かれただけでやられるのものめり込めない。まあそこは、時代劇と割り切って見ないといけないのかもしれないが。
「三銃士」は剣劇でチャンバラだと思っていたけれど、マスケット銃の兵士だから「The Three Musketeers」で銃士なのだとこれを見て初めて知る。

ただ出演陣はおもしろい。90年代後半位には次世代の大物スター的扱いだったけれど最近はどうなの感が強いクリス・オドネルがダルタニアンを演じ、まだ20代前半なので物凄く可愛らしい。チャーリー・シーンは一応女垂らしの部分もあるし、キーファー・サザーランドは髭を生やしていると父親のドナルド・サザーランドそっくりだったり、三銃士の中で意外と一番背が高いのがオリヴァー・プラットだったり。あと、ティム・カリーは悪役顔のそのままの黒幕だったり、「バーン・ノーティス」で主役の恋人役だったガブリエル・アンウォーが姫役で全然印象が違ったり。
この中では話的にはダルタニアンのクリス・オドネルが主役で、役者的にはチャーリー・シーンが一番上なのだろうけれど、中盤辺りからは主役で活躍するのはキーファー・サザーランドだったのが意外。今見ると確かに現在の役者の人気的にはキーファー・サザーランドが一番だけれど、それを暗示するかの様な目立ち方で、その部分でもおもしろい。

☆☆☆★★

新しい「三銃士」の映画は予告を見た限りでは、CG使いまくり、サーカスの様なアクションで、監督ポール・W・S・アンダーソンという事でも塩分が多そうだけれど、こちらの映画はCG無くある物を撮っているので雰囲気としては良いし、まあ三銃士と言うより、三銃士を題材にしたハリウッド冒険活劇として見ればそれなりに楽しめるのではなかろうかという映画。

気になったのは、発音的にはダルタニアンなのだろうけれど、表記的にはダルタニャンとしている物が多くそれが「ダルタ・にゃん」っぽく見え違和感があったり、ポルトスが「東京の闘技場からの斧だ」って言うけれど、まだ東京は存在していなかったりした事。

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