ファイティング・ファンタジー

2010年05月29日 土曜日

世の中には「FF」がたくさんあって、「何の略か?」と問われれば、「ファンタスティック・フォー」、「ファイナル・ファイト」、そしてスティーブ・ジャクソンとイアン・リビングストン作の「火吹山の魔法使い」から始まったゲームブックのシリーズ「ファイティング・ファンタジー」。「ファイナル・ファンタジー」はあんまり思いつかない。
で、この「ファイティング・ファンタジー (Fighting Fantasy)創元推理文庫」は、そのゲームブックでの方式をそのまま持って来てテーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)をしてしまう為のルールブック。
 
 
0529 ©東京創元社
 
能力値はゲームブックでお馴染みの「技量・体力・運勢ポイント」だけという潔さで、戦闘もゲームブックの方式で簡単。魔法の武器を手に入れたら攻撃力が変わるけれど、普通ダメージは固定。様々な場面も運勢ポイントが減って行く運試しで乗り切る。本当にゲームブックを拡張してTRPGに持って行っている。
元々、ファイティング・ファンタジーのゲームブックがTRPGを一人用に簡単にした物で、それをまたそのままTRPGにするというのも何だか、グルグル回り巡ってドロドロのバターになってしまった様な、うなずけるのか、うなずけないのか良く分からない感じ。

本書には「願いの井戸」と「シャグラッドの危険な迷路」の二つのシナリオ入り。
これも物凄いゲームブックを読んでいる感じ。扉を開ける毎に奇妙、不条理、何でもなかったりするイベントが次々と。それに、きちんと一場面毎に挿絵があり、小地図も載せている丁寧さ。初心者に優しい作り。
初めにロールプレイング・ゲームの説明として「火吹山の魔法使い」の初めの場面でTRPGをしていて、やろうと思えば「ファイティング・ファンタジー」の一連のゲームブックが全てシナリオとして使えてしまう汎用性を見せてくれる。設定や人物もいろんな所から持って来れるだろうし、ここら辺は一大シーリーズの「ファイティング・ファンタジー」の強さ。
 
 
この表紙の、真っ暗な中でサイコロから飛び出して来ている謎の虎人が強烈!
本の中にはこんな怪物は出て来ないし、何故顔である表紙にしたか分からない怖さ。虎だけれど顔が人だとこんなに恐怖。よだれ垂れているし…。サイコロも歪みがあるし…。

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One Response to “ファイティング・ファンタジー”

  1. 匿名 Says:

    シャグラッドの危険な迷路の22に虎人がいた。

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