2012

2010年05月03日 月曜日

二時間四十分という長尺だし、何度目の人類絶滅計画のローランド・エメリッヒだよ…と思い、余り期待も無しに「2012」を見た。
だが以外にも、その長さから来るだれも無しに結構見入った。

話自体は、ノストラダムスの大予言以来久々の有名大規模予言「2012年人類滅亡説」からのトンデモネタを、エメリッヒがこれまたトンデモない映像で見せつつ、ジョン・キューザック一家が偶然にも上手い事人々と出会い助けられながら生き延びようするロードムービー。家族との愛の再確認、死に向かう人々と生き残ろうとする人々の尊厳、完全に行ってしまっていると思っていた人が実は事実を語っていた、様々な立場の人物を同時進行で見せるグランドホテル形式で大迫力の映像までが長い等々の、この手のディザスタームービーではベタとも言える方式いっぱいで、まあそこら辺はありがちだけどすんなり見れる。
だが、どうもキリスト教寄りと言うか、最終的に選民思想が人類を救ったのだ!的ではあるのに、何だか清々しくもある終わり方でモヤモヤしてしまう…。「あの人達を助けましょう!」と今更な事を延々と演説を打つのは何の言い訳だと。でも、あの船は、硬い宇宙SFに出てきそうでちょっとかっこ良い。
あと、元家族と妻の現恋人の間のキューザック、大富豪家族と若い恋人といったちょっと変わった関係性の旅仲間で構成されていて、そこら辺のやり取りはおもしろいのだけれど、困ったら、使い道が終わったら殺してしまえの良くある脚本は残念。それと、「危機をギリギリで回避して司令室の皆が大声上げて喜びまくる」という他の映画でも良く見るシーンがあるけれど、これが大嫌い。あれで一気に醒める。

話的にはまあそれなりだけれど、凄いのは映像。「2012ももうすぐだし、ディザスタームービーはこれで終わりだ!」という意味も込めてか、エメリッヒがやりたい放題の破壊をCGで見せまくる。「人がゴミのようだ。街がゴミのようだ。」と言える程のグッチャグチャは、悲惨を通り越してワクワクおもしろ映像になっていた。これこそ映画館で、これこそ3Dで見たら楽しいだろうなぁ。

これはこれで、続編の「2013」とかしないのだろうか?気候や土地が変わり過ぎてしまい今までの動植物はそれに対応できず、結局食料・資源・技術の奪い合いが生き残った人間の間で繰り返されるとか。まあ、SFの王道だけど。
 
 
衝撃的な映像ではあるのだけれど、それよりも衝撃を受けてしびれてしまったのが、このレンタルDVDの新作映画の予告。あのユニバーサル・ソルジャーの続編「ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション(Universal Soldier: Regeneration)」!!
「あの男が蘇った…」と起き上がった男がジャン=クロード・ヴァン・ダムで「もしや…!?」と思ったら、次に起き上がった男がドルフ・ラングレンで衝撃!!あの二人でユニバーサル・ソルジャーやるなんて!ローランド・エメリッヒ初監督のユニバーサル・ソルジャーだからエメリッヒマニアに向けてわざわざ「2012」に予告を入れたのだろうか?
とにかく、あの出演者の顔ぶれだけでも熱すぎる「エクスペンダブルズ」にもドルフ・ラングレン出ているし、「2012」の様なCGバリバリで何でも出来てしまって逆にCGがうそ臭く見えている昨今、熱い、熱すぎる映画の流行の兆しがあるんだろうか?

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