ウォーハンマーRPG シナリオ

2010年04月13日 火曜日

ウォーハンマーRPG シナリオの「さまよえる魂」「エンパイアの興亡」「死の街ベーゲンハーフェン」(現代教養文庫)と続けて読んでみた。
 
 
0411 ©社会思想社

ロールプレイングゲーム、特に日本の家庭用ゲームのRPGと言うと、「強大な悪の敵を倒して世界を救う」なんて話が多いけれど、この一連のシナリオは「街道や街を行き来して、ちょっとした事件やら陰謀に巻き込まれる」と言う、小規模だけれどその背後に見えて来る嫌~な思惑が見えて、妙にワクワクさせられ良く出来ているなぁと感心させられた。(ベーゲンハーフェンでの最悪の終わりは、とんでもない惨劇にもなるんだけれど…)
ウォーハンマーの設定上『混沌』という絶対的な悪があるけれど、出て来る人々は自分勝手な普通の人々で、気ままにそれぞれ動いて、現実世界と同じくプレーヤー達が自ら動いて事件に首突っ込んだり、話を引き出していかないと全容が見えて来ない選択肢の多さがあるというのが、TRPGの面白さなんだろうなぁと。その分、能力値や技能がたくさんあって処理はめんどくさそうだけれども。

それに、どの巻もウォーハンマー世界と各シナリオの背景が良く練り込まれている。
国全体の歴史、支配体制、経済や物流、それに伴う職業やギルドなどの職業別組合、宗教から暦まで多岐に亘る詳細で奥行きを創り出していて、むしろそこの細かくて重要な部分ではない所を読んでいるのが楽しい。
名前に「プフ」とか、街が「~ドルフ、~ブルク」や、「やたら森が拡がっている」のから見ると、ドイツと言うか、中世のそこら辺りを参考にしているのもあってか、暗く、鬱々として、精神的にも汚い、ガラスの様に明るく脆いファンタジーではなく、ダークで骨太で現実っぽさが出ている。
こういう、「英雄でもなく、新たな生活を求め普通の人々が地を這うような細々した事件に出会い、見ない振りも、力のみで解決も出来、全てを知るのが難しい」というはTRPGだからこその自由度と広がりなんだろうけれども、一人用のゲーム、家庭用TVゲームやコンピューターゲーム、ゲームブックでしてみたいのだけれど無いモノだろうか?非常におもしろそうなんだが。

コンピューターゲームや、ゲームブックだと、初めはもちろん遊ぶ側から見ていて、全てが終わってから製作者側の意図や意思が見えて来て気付くモノだけれど、こういう製作側、ゲームマスター側から積み上げられたゲームの要素を追って行きながら遊ぶ側の行動を思い浮かべるのもなかなか楽しいモノ。

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