ジュラシック・パークIII

2022年10月28日 金曜日

スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、ジョー・ジョンストン監督、サム・ニール主演の2001年のアメリカ映画「ジュラシック・パークIII(Jurassic Park III)」
シリーズ三作目。

前作から四年後。
研究資金に困りながらも恐竜の化石の発掘調査を続けていた古生物学者アラン・グラントの下に会社社長ポール・カービーが訪れた。
ポール・カービーは妻と世界中を周っており、恐竜がいる島への飛行の許可を取ったのでアラン・グラントに同行してガイドをして欲しいと言われた。
研究資金を望むだけ出すと言われアラン・グラントは教えている学生ビリー・ブレナンと共に飛行機に同乗した。
島の上空に着くと上空からの観光だけだったはずが飛行機が島に着陸。
ポール・カービーは実は小さな塗装屋だったが彼の息子が島付近でパラセーリング中に島に不時着し、息子を救出する為に恐竜の専門家アラン・グラントを連れて島へとやって来たのだった。
かつてサイトBと呼ばれたその島では作り出した恐竜のリストに載っていない恐竜もいた。

シリーズ一作目の「ジュラシック・パーク
二作目の「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」と続けて三作目も見てみたけれど、二作目が本伝的続編ではなく一作目のその後を補足した外伝感で一杯で内容的にも大分いまいちで、この三作目は更に二作目を補足する外伝感が一杯な上、二作目の焼き直しみたいな内容になっていて、二作目よりもまだおもしろくはあったけれど一作目のあのワクワク感や興奮は無かった。

一作目でジェフ・ゴールドブラムが演じたイアン・マルコムの役の立ち方に比べて中盤以降の活躍が無かったからなのか二作目ではイアン・マルコムが主人公になり、一作目で主人公だったサム・ニールが演じたアラン・グラントが全く出て来ず、それもあって外伝感があった二作目から、やっとアラン・グラントが戻って来ての一作目の続き感があるのに、内容は二作目でやったサイトBに行く事になり、サイトBでは恐竜達が自由に暮らしている中で脱出方法が無くなったので恐竜と対峙しながら何とか脱出するという同じ事をやっており、何故似た様な話をもう一度するの?と非常に疑問のまま見ていた。
展開はアラン・グラントが恐竜の知識を使いながら危機回避して行く分だけまだ二作目よりもおもしろかったけれど、スピノサウルスは一作目のティラノサウルスとの初遭遇の緊張感や興奮は無いし、目の前に高い柵がある中で直ぐ後ろにスピノサウルスが現れて逃げないといけないという一作目と似た様な状況が出て来たけれど、今回は柵に空いた穴から逃げるだけというしょうもない展開とか、小慣れたはずの三作目なのに一作目を超える様なおもしろい場面が無かったのは痛い。

ちょっとおもしろかったのが母親のアマンダ・カービー。
今までのシリーズで登場した女性は学者で冷静に対応する人が多かったのに、今回の女性のアマンダ・カービーはギャーギャー騒いで場を乱し、プテラノドンの檻の扉をキチンと閉めなかったのでプテラノドンが外に出て自由になってしまうという最後まで非常にうざい人物になっていて、何で今更こういう人物設定にしたのか?と興味が出た。
今回もちゃんと子供を入れて子供対応していたけれど、このアマンダ・カービーって何対応だったのだろう?

あと、一作目でアラン・グラントの同僚で恋人だったエリー・サトラーが登場していたけれど、演じているローラ・ダーンって一作目の時からそんなにパッとした感じではなかったにしろ、一作から八年後のこの映画とは言え、何か急に老けたと言うか、輝きが減ったと言うかで、出て来た時にあれっ?感が強かった。

後気になったのはセットでの撮影の多さ。
今までのシリーズだと野外撮影が多かった様に思えたけれど今回はセットでの撮影が結構多く、明らかなセット撮影の場面から急に外での撮影になるので雰囲気が繋がっていなくて見ていても凄く気になった。
多分二作目が評判的にも良くなかったので製作費が落ちる事になったからのセットの多様なのかな?と思ったけれど、調べてみたらシリーズ三作の中でこの映画が製作費が一番高い様で、何故セットでの撮影で映像的に安っぽい感じにしてしまったのかは謎。

この映画、やっぱり一作目のおもしろさが抜群だった分、一作目と同じ主人公の続編となるとどうしても一作目と比べてしまうけれど、大分いまいちだった外伝的二作目の焼き直しの様な内容では一作目を超える事は無く、二作目よりも少しおもしろいかな?位にしかならないのが非常に残念。
何でわざわざ二作目の焼き直しをしたんだろう?
もっと別のSFした恐竜物が見たかった。

☆☆★★★
 
 
関連:ジュラシック・パーク
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   ジュラシック・ワールド/炎の王国

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