ハープ・プロジェクト

2021年06月23日 水曜日

ソルステン・クライン監督・脚本、フランソワ・ゲースケ主演の2013年のドイツ映画「ハープ・プロジェクト(Lost Place)」

男子高校生のダニエルとトーマスは宝探しゲームをする為に初対面の女子高校生のエリーとジェシーと合流する。
GPSを使って宝の在処を調べると森の中の立ち入り禁止区域にある事が分かったが構わず侵入。
四人は宝を見つけ出すが、音楽を聴いていたジェシーが突然痙攣を起こしてしまう。
すると、放棄され無人だと思っていたキャンプ場から防護服をつけた人物が現れジェシーを助けようとする。
彼によるとこの立ち入り禁止区域では電磁波による実験が行われており、その電磁波によって皆に悪影響が出ていると言う。

Amazon プライムビデオで配信が終わりそうだったので見てみたシリーズの映画。

ほぼ前知識無しで見始めて、初めから戸惑いでついて行けず。
まず、宝探しゲームって何?
この説明がほぼ無く、宝探しゲームが何で、何を目的に探しているのか?や、宝は何か?や、宝の情報を何処で手に入れ、見ず知らずの高校生がどうやって同じ宝探しゲームを知って出会っているのかが分からないままで勝手に進んでしまう。
この宝探しゲームって、ドイツでは説明する必要も無い良く知られた当たり前の事なの?
何の為に、何かも分からない謎の物を探し続けるので、そりゃあ興味も湧けない。
見つけ出した宝は結局何かよく分からず、ずっと何を見せられているのだろう?になってしまっていた。
その宝だった箱の中から出て来たクッキーはドラッグ入りと書いてあるのをそのまま信じて食べてしまうという頭の悪さったらないし。
そのまま信じてしまうのもそうだけれど、もし死んでしまう様な毒物が入っていたら…とかの台詞が全然無いのも変だし、そもそも何時放置されたのか分からないし、池の底にあったのに腐っていないの?とかの台詞も無いし。
この食べてしまったドラッグって、最終的に全てはラリッていた時に見ていた夢でしたの夢落ちにする為かとも思ったけれど、別にそれ以降何にも繋がらずで、これって何だったのだろう?
この宝探しが延々と30分位も続いて、大分飽きてしまった。

その後、急に電磁波で皆が死に始めるサスペンスになるのだけれど、これもまったりと進んでいまいち怖さが無い。
電磁波で人間の精神を操る実験だったみたいだけれど、登場人物達に現れる症状が被爆した時みたいで、ちぐはぐ感があったし。
最終的に電磁波発生装置を止める展開になるけれど、その装置がまるで意思を持っているかの様に止めようとする主人公達を精神攻撃するとか、最後の最後で急に安っぽくなってしまったし。
それに、装置と言い、装置周りの設備に凄く電気を使っているのに人知れずは無いだろう…だし、気になったのはあの装置、雨ざらしでいいの?錆びないの?

最終的にこの装置の為に宝探しゲームが仕組まれていたみたいだけれど、だったら何で装置側の人間は生きている内の被験者の行動を監視して記録していないの?で、装置は放置状態で稼働だけさせているのかしらん?
あの装置の描かれ方では、電磁波で洗脳された人々がいて装置を守っているとも見れなくもないけれど、それって安っぽいし、やっぱり関係無い人々が大量の電気消費に気付いていない状態は変だし。
地元警察も装置側についているならある程度辻褄が合うのかもしれないけれど、警察も全く知らないという描かれた方で、結局有耶無耶目的の有耶無耶。

この映画で一番気になったのは画面上下の黒帯部分。
普通なら文字通り黒色の黒帯なんだけれど、この映画の黒帯部分は黒くなく灰色っぽい色。
なので、映画の画面よりも黒帯部分が前に出ている様に見えて非常に見辛かった。
何故灰色?

この映画、発想と低予算で頑張ってはいるとは思うけれど、サスペンスなのに怖さが余り無く、何を目指して何がしたいの?という展開が多くて見ていても入って行けない所が多くて、画面上で勝手に進んでいる感じばかりだった。

☆☆★★★

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