エイリアン・トルネード

2021年06月20日 日曜日

ジェフ・バー監督、ジェフ・フェイヒー主演の2012年にSyFyで放送されたテレビ映画「エイリアン・トルネード(Alien Tornado)」

妻を亡くし、高校生の娘と暮らしながら牧畜をしているジャド・ウォーカーは、ある日自宅の近くで竜巻に遭遇する。
ジャド・ウォーカーと娘は助かったが、緑の稲妻を持った竜巻をジャド・ウォーカーは不審に思っていた。
一方気象ブロガーのゲイル・カーティスは気象庁に報告されていない竜巻が頻発している事を不審に思い、竜巻が発生している地域に向かうと竜巻を観測している政府機関のエージェントと名乗る一団に出くわす。
警察に止められたゲイル・カーティスはジャド・ウォーカーと出会い、この竜巻が自然現象ではないはずだと調査を始めた。

Amazon プライムビデオで配信が終わりそうな映画を見てみるシリーズで見てみた映画。
題名位の前知識で見てみたけれど、タイトルで完全ネタバレ。
結構な時間を竜巻は何か?で引っ張るのに、題名が「エイリアン・トルネード」では分かり切った事を水増ししている感覚になって展開が遅いだけになってしまい、話はまどろっこしいだけなので集中力は続かない。
主人公の父親と気象ブロガーが協力し合って徐々に竜巻の謎に迫って行く感じではあるけれど特に証拠も無いままの予想ばかりだし、劇的な展開も無くて常にのっぺりと進んで行き、まあ退屈。
最終的に娘の特殊な能力が突然開花し、娘が天才になったので竜巻を撃退出来たという落ちもなんだかなぁ…。

てっきりB級、C級映画だと思って見始めたら、映画の頭にある各スタジオ紹介の映像が無くて、その時点でテレビ映画だとは気付いたけれど、低予算で製作期限も短いだろうテレビ映画だとして全くおもしろくはない。
SyFyのテレビ映画なのでSFっぽさの題材ではあるけれど、結局竜巻は何故政府関係の土地周りに発生したのか?とか、竜巻を制御していた音波・電波の発生源は何だったのか?とか、何故急に竜巻が増えて攻撃をし出したのか?とか、そもそも何故竜巻は人を襲って、その持って行った人等をどうしていたのか?とかが全く描かれもしないので、見終わっても何のこっちゃ?ばかり。
映画「鳥」的理不尽さと言えばそうなのだろうけれど、竜巻が建物を飲み込んで破壊したり、吹き飛ばして破壊する場面が無いので、この竜巻に対する恐怖感が無いままで進んで行ってしまい、映画内で言っている程の竜巻の恐怖は見ていても感じられず。
早い時点でも、一番初めに竜巻に殺された気象ブロガーについて来たおばちゃんが竜巻に追いかけられて自動車に乗り込もうとしてドアを開けたのに何がどうなったのか分からないまま死んだ事になっていて、「んっ?」と置いてけ堀。

エンド・クレジットでSyFyの文字が出て来て、この映画に納得。
以前にも、SyFyのこういうおもしろくはないSFテレビ映画を見たけれど、皮肉ではなくSyFyって低予算でも何とかSF映画を作っていてちょっと感心。
ただ、このテレビ映画は竜巻がエネルギー地球外生命体だったという設定を活かし切れないままだったし、この結構無茶な設定ならもっとはっちゃけても良さそうなのに弾き切らずで、どうにもこうにもおもしろくはないままだった。

☆★★★★

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