バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー

2019年12月24日 火曜日

W・D・リクター製作・監督、ピーター・ウェラー主演の1984年のアメリカ映画「バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー(The Adventures of Buckaroo Banzai Across the 8th Dimension)」

外科医であり、科学者であり、ロックバンド「香港騎士団」のボーカルでもあるバカルー・バンザイは通常の物質の隙間に存在する8次元に住む異次元人を探し出すために装置を発明し、開発したジェットカーに装着。山を透過している途中で異次元人がいる事を見付けた。
バカルー・バンザイの記者会見をテレビで見ていたエミリオ・リザルドは数十年前の物体透過実験の失敗で頭がおかしくなったが、バカルー・バンザイの物体透過の成功を知って病院を抜け出した。
エミリオ・リザルドは実は第10惑星レクトロイド族の黒族によって8次元に追放された赤族の元支配者が乗り移り?、バカルー・バンザイの装置を取り上げて故郷に帰ろうとしていた。
バカルー・バンザイは第10惑星レクトロイド族の赤族からの電話で地球人に化けて正体を隠している赤族達が見えるようになると、黒族の指導者からエミリオ・リザルドをどうにかしないとアメリカとソ連の戦争を引き起こすと脅される。
バカルー・バンザイは赤族と戦う羽目になってしまった。

この映画、見ていてもずっと「???」

行き成り主人公のバカルー・バンザイが日本人とアメリカ人のハーフで、優秀な外科医で、超音速の自動車を開発して次元を超える装置も作り、バンドもやっているとかから始まり、設定がゴチャゴチャして何のこっちゃ?
多分、B級アクション映画とかコミックスに有り勝ちな設定を詰め込んだ主人公という笑いの部分なんだろうけれど、別におもしろくはない。
しかも、医者としても科学者としてもミュージシャンとしてもその設定を活かした活躍が大して無く、本当に意味の無い無駄設定。

話もずっと何が何だか分からなく、バカルー・バンザイは異次元を見付けて何をしようとしていたの?とか、実験に失敗したエミリオ・リザルドが元支配者としているけれど、赤族の本当の姿が見える様になっても彼は地球人のままなので意識が乗り移ったの?じゃあ、元支配者の本体は8次元に残ったまま?とか、赤族達はバカルー・バンザイの装置がなくても故郷に帰ろうとしているけれど何で?とか、ずっとよく分からない事がよく分からないまま進み、結局あれは何だったの?ばかり。

登場人物が次々とやたらと増えてバカルー・バンザイの仲間が増えて行くけれど、皆人物が立たないままただいるだけになるので誰も印象に残らないまま。
バンドの歌を聴いて自殺しようとした女性も、何で自殺しようとしたのかの理由も出ないままだし、実はバカルー・バンザイの死んだ元妻の双子なんじゃないか?という話もそれを活かす訳でもないまま。
変なカウボーイの格好したジェフ・ゴールドブラムとか、だから何だ?だし。

その割に今見ると出演俳優は、ピーター・ウェラーにジェフ・ゴールドブラムにクリストファー・ロイドと、その後SF映画で有名になる人が多く出ていたりする。
だからと言ってわざわざ見る必要も無い。

この映画、作った人達はおもしろいだろ!の悪ノリで作ったのだろうけれど、別におもしろくない。
その場で考えて継ぎ足し継ぎ足ししていった様な振りも説明もぶん投げた脚本だし、普通につまらない映画だった。

☆★★★★

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