トレマーズ
2018年09月25日 火曜日ロン・アンダーウッド原案・監督、ケヴィン・ベーコン主演の1990年のアメリカ映画「トレマーズ(Tremors)」。
住人が十四人しかいない山に囲まれた田舎町パーフェクションで何でも屋として働いているバル・マッキーとアール・バセットは、地震調査に来ていた大学院生ロンダ・レベックから不可思議な振動を記録している事を聞かされる。
その後、バル・マッキーとアール・バセットは町の人々が次々と謎の死を遂げている事を発見。
更には謎の怪物に襲われ、その怪物が地中を掘り進みながらパーフェクションの町に近付いている事を知る。
所謂20世紀によく作られた謎の巨大生物の襲撃に逃げ惑いながら戦うモンスターパニック映画なんだけれど、次々と人が死んで行く割りにそこまで深刻な感じでもなく、終始ほのぼのした雰囲気と笑いがあり、すごく楽しい。
主人公のケヴィン・ベーコンとフレッド・ウォードの二人のやり取りが楽しく、モンスターパニック映画なのにコメディになっているので飽きる事無く一気に見れてしまう。
特にケヴィン・ベーコンよりもフレッド・ウォードの方が存在感が強く、年下のバル・マッキーと本気で言い合いながらも優しく見守る父親的存在で、まあアール・バセットが魅力的。
続編の「トレマーズ2」でバル・マッキーはおらず、アール・バセットが主役になるのも分かる程、この存在感と役が良い。
それに町の住民達も非常に役が立っている。
あの陰謀諭を信じて田舎に引っ越してまで武装しているガンマー夫婦って、普通なら単に極保守のヤバい夫婦として、サッと殺されてしまう弄られ要因なのに、この映画だと結構活躍して見せ場があるのがおもしろい所。
しかも、このバート・ガンマーって、「トレマーズ3」以降の映画やテレビドラマまで主役になるとは知らなかった。
脇役が三作目から主役になるって変わったシリーズ。
そう言えば、このバート・ガンマーを演じていたマイケル・グロスって、「ER緊急救命室」のジョン・カーターの父親ジョン・ジャック・カーター役だったんだとは全然気づかなかった。
それを知って見直しても、マイケル・グロスがまだ若くて髭が生えているとは言え、ジョン・ジャック・カーターと全然顔が違う感じにしか思えなった。
更に、アール・バセット役のフレッド・ウォードは「何処かで見た事あるような…」と思ったら、この映画が放送された時に Dlifeで丁度放送していた「ER緊急救命室」のシーズン13に登場したアビー・ロックハートの父親エディー・ワイゼンスキー役で登場しており、この「ER」関連が重なるの何?
謎の怪物グラボイドは地中を進むので周りが遠くまで見渡せる広大な荒野なのに何処から襲って来るか分からない恐怖だったり、まるで海にいるかの様に建物や岩の上にいないとグラボイドに襲われるとか、設定としても結構おもしろい。
この映画、粗製乱造されたモンスターパニック映画の中の一つではあるけれど、主人公二人が立ちまくり、荒野という設定を活かしながらモンスターパニックなのに妙にほっこりしている変わった映画で、それらが見事にはまって飽きさせる事無く楽しく見続ける事が出来る意外な良作。
☆☆☆☆★