前期見たドラマはCSI 8とCSI:NY 4

2017年07月01日 土曜日

2017年4~6月期のテレビドラマは、余り数を見ておらず、新たに見出したドラマも途中で止めてしまったけれど、今までのドラマはやっぱりおもしろかった。

続けて見ていたのは、

CSI:ニューヨーク シーズン34
CSI: 科学捜査班 シーズン8
X-ファイル シーズン9
エージェント・オブ・シールド シーズン3

新たに「コード・ブラック 生と死の間で」と完全新規とは言えないけれど「X-ファイル 2016」を見出した。
コード・ブラック 生と死の間で」は途中で見るのを止めたし、「X-ファイル 2016」もつまらなかったけれど、新規ドラマなので別記事で。
 
 
CSI:ニューヨーク 3

「CSI:NY」って、シーズン3になって徐々に連続すると言うか、後に引き続く事になる話が多くなって来た。
ステラ・ボナセーラのHIVになるのかどうかの話とか、リンジー・モンローの過去の被害者の話とか、マック・テイラーの内務調査とか。
ただ、シーズンを引っ張る割にいまいち効果的でないまま、ダラッと終わってしまう。
ステラ・ボナセーラの結局HIVではありませんでした…って、何がしたかったのか分からないし、リンジー・モンローの度々出て来た過去のトラウマも結構あっさり終わって、それ以降まるで何も無かったかの様な何も無さだし、結局消化不良のままで終わってしまった。

ただ、終盤に来て映画的な目まぐるしい展開が増えておもしろくはなっている。
終盤のマックが容疑者を殺したのかどうかの展開とか、最終話のCSIラボにマフィアがコカインを狙って攻めて来るとか、ここら辺が「CSI:NY」の新たな転換点で、科学捜査に加えて犯罪サスペンス・アクション要素が増えて他のCSIフランチャイズとはまた違う路線に入って行っておもしろくなっている。

22話「暴かれたコールドケース」ではドラマ「コールドケース 迷宮事件簿」からスコッティ・ヴァレンズが登場して合同捜査するんだけれど、わたしは「コールドケース 迷宮事件簿」は一話目だけを見てその後見ていないので全然楽しめはしなかったけれど、こういう全然違うドラマでクロスオーバーするのはおもしろい。
確か「CSI」では「FBI失踪者を追え」とのクロスオーバーもあり、と言う事はCSIのドラマと「コールドケース」と「FBI失踪者を追え」の世界って同じなのか。
それにこの回では「コールドケース」からステラ・ボナセーラの過去も描くという展開もおもしろいけれど、「CSI」のサラ・サイドルも里子に出されていたという設定だったけれど、里子設定多くないか?

23話「切り札」では殺人事件の容疑者が、あのジョン・マッケンローで笑ってしまった。ジョン・マッケンローが犯人かもしれない…?なんて、完全に笑かしに行っているじゃん。
しかも、ジョン・マッケンローは一人二役で、一方は本人役でもう一方はそっくりさん。そのそっくりさんを見て、ジョン・マッケンローが「あいつは全然似ていない!」とか文句を言いまくるとか完全コメディ回。今までの「CSI:NY」の中でも相当おもしろくて笑ってしまった
ただ、その一方でマック・テイラーの殺人容疑の査問会という真面目な話を同時並行でしていて、こっちは政治的駆け引きと過去の犯罪の浮き上がりと今までに無い真面目な話でこっちもおもしろい。ただ、マッケンローとの落差が大き過ぎ。こっちのマックの話だけ一回すれば良かったのに…。

最終話24話「奪還」はラボにマフィアが攻めて来たり、ダニー・メッサーアダム・ロスが人質に取られたりと今までに無いサスペンスフルな展開で抜群におもしろいし、これが「CSI:NY」の新たな特色にもなって行く。
ただ、この回で気になるのは同じラボ内のチーム内でやたらと引っ付きまくっている事。
以前からマック・テイラーとペイトン・ドリスコルが付き合っていたし、この回でダニー・メッサーとリンジー・モンローが付き合い始め、これって良いの?
丁度同時期に見ていた「CSI」のシーズン8でギル・グリッソムとサラ・サイドルの付き合いがばれてしまって問題になり、サラ・サイドルが昼番に移動しているのに、ニューヨークでは全く問題無いの?
マック・テイラーにしろ、ギル・グリッソムにしろ、主任が率先してチーム内で付き合って問題になるって、責任や何やら言う割に結構緩くない?
それにこの回の最後は、カッコ良くする為にマック・テイラーが事件の後始末や報告書も書かずに「ロンドン!!」と言ってロンドンへの休暇へと去って行くんだけれど、いやいやちゃんと後片付けしてから行けよ!だし。
 
 
CSI:ニューヨーク 4

シーズン3に続けてDlifeでシーズン4も始まったので、そのまま見た。

シーズン3の最終話で科学捜査にサスペンスやアクションを盛り込んで新たな方向性を出して来たけれど、シーズン全体としてはいまいち盛り上がらない話も多くて、わたしは結構ダレて、見る気が減っていたけれど、シーズン4になりサスペンスやアクションを更に進めていてシーズン3よりも断然おもしろくなっている。
どっちかと言うと、これまで「CSI」的科学捜査よりだったのが、「CSI:マイアミ」的アクションやサスペンス方向に持って行った感じ。これまでのシーズンよりも登場人物達が銃を構えて行動している場面が多い様な気もするし。
その舵の切り方が功を奏している。
シーズン前半を通しての「マック・テイラーの元にかかって来る、三時三十三分の無言電話」という謎のサスペンスで引っ張って行くのは見所でもあるし、一話一話がおもしろくなっている。

2話の「深海の罠」では初めは海難事故なのか殺人なのかの捜査だったのが最終的には爆破テロになるとか、3話の「消されたスパイ」なんて「007」を意識したハイテクカーに情報収集スーツとか映画的な話や展開がある一方で、4話の「タイムアップ」ではタイムトラベルしたと思っている男とか、5話の「不思議の国のヴィーナス」はセカンドライフ内での容疑者探しから現実の女暗殺者追跡へと凄い展開だし、各話で大分趣向や意外性を凝らして来ている。

このシーズン4の5話「不思議の国のヴィーナス」はわたしが「CSI:NY」で最も印象深い回の一つ。
まだ地上波で「CSI」と「CSI:マイアミ」だけを見ていて「CSI:NY」を見た事が無かった時にCS無料放送の日で「CSI:NY」も無料だったので見てみようと思い、見たのがこの回。
この回だけの無料放送だったので、結局犯人がどうなったかのか分からないままという一話完結回ではなくて、一番初めに見たのがこの中途半端な終わり方の回だったので、ずっとモヤモヤしていたのを思い出した。

シーズン3でもマック・テイラーとペイトン・ドリスコル、ダニー・メッサーとリンジー・モンローという同じ職場の同じチーム内での恋愛があるのに更にラボのアダム・ロスが同じ分析官のケンドール・ノヴァックと付き合っているのか?の関係が出て来る。
「CSI」では同じ班内の恋愛は問題があったのに、ニューヨークだと自由って別に良いの?
 
 
CSI: 科学捜査班 8

シーズン7での何時まで経っても解決せず、何時もは鋭過ぎる観察眼で事件を解決しているCSIの捜査官達が振り回されるだけでアホにしか見えず、話自体も非常につまらなかった模型殺人もやっと終わり、本来の「CSI」が戻って来て一話一話は楽しくなっている。
ただ、サラ・サイドルは鬱々としたままCSIを去り、ウォリック・ブラウンは事件に自ら巻き込まれる形で先走り、そのまま最終話で退場する訳で、このシーズン8はチームの崩壊を描いてもいるので何か複雑。
以前のシーズンでチームの分裂を描いたけれど、これはチームが復活するという前提でのあえての崩壊だったけれど、今回の崩壊は役者の降板による崩壊で、しかもシーズン9ではギル・グリッソム役のウィリアム・ピーターセンも降板してしまい、サラ・サイドルは戻って来るけれど結局オリジナルメンバーのチームは復活しない事を思うと見る側が鬱々としてしまう。

特にシーズン中盤で薬に頼るウォリック・ブラウンをニック・ストークスが怒ったりするのだけれど、実際ウォリック・ブラウン役のゲイリー・ドゥーダンが麻薬所持で逮捕されての降板を知っていると、これって制作陣や役者達がゲイリー・ドゥーダンを支えようとしていたのでは?と思えてしまい泣けて来る。
しかし、サラ・サイドルが何時でも戻って来れる様な退場の仕方で実際戻って来た一方で、ウォリック・ブラウンの最終話での退場の仕方を考えると二度と戻って来れないやり方だったので製作側もゲイリー・ドゥーダンを諦めた感じがしてならなかった。
しかも、この最終話は黒幕が突然過ぎでやり過ぎだし、見ていても「え~…」と大分いまいちだった。

上でも書いたけれど、「CSI」では丁度6話「絆に飢えた狼」は同じジェリー・ブラッカイマー総指揮のドラマ「FBI 失踪者を追え!」とのクロスオーバー。
わたしは「FBI 失踪者を追え!」を見た事が無いのでクロスオーバー感が一切無かったのだけれど、この回は「CSI」の科学捜査とFBIの行動パターンからの分析と犯人を追い詰めて行く過程は多分「FBI 失踪者を追え!」的な展開なんだろうと思わせ、何時もの「CSI」とはまた違う展開を見せたので非常におもしろかった。
ただ、この回では犯人は逃げたままで終り、後編が「FBI 失踪者を追え!」で行われた事を知り、がっかり。Dlifeでは「FBI 失踪者を追え!」を放送しておらず、多分一生この結末見る機会が無い…。

7話の「ラスベガスに別れのキスを」でサラ・サイドルがCSIを去って行くんだけれど、これまでのギル・グリッソムとの恋愛から鬱的な落ち込み様を描いての退場って、良く考えられての長期の振りからの退場で納得感はあるけれど、結構早い段階でサラ・サイドル役のジョージャ・フォックスの降板が決まっていたという事か。
中々上手い退場で、グリッソムとの別れと次のシーズン9での再会で感動的ではあるんだけれど、既にシーズン9・10で登場してシーズン11でレギュラーに復帰したのを知っていると、結構茶番。

8話「ラボゲーム」は「CSI」の中でも屈指のお笑い回で、常に笑ってしまうおもしろ回。
デヴィッド・ホッジス曰く思考実験による、仮想のラボの職員の殺害事件の捜査を見せる回。
要するに、「CSI」の準レギュラーであるラボの顔馴染み分析官達を殺して遊んでみよう!のお遊び回で、次々と殺されて行くアーチー・ジョンソンヘンリー・アンドリューズマンディ・ウェブスターウェンディ・シムズ達に大笑い。
やたらと犯人に疑われ、最終的にジム・ブラスに問答無用で撃ち殺される銃器ラボのボビー・ドーソンが一番おいしい役なんだけれど、まあ見事にレギュラー陣でなく一話を作ってしまうのは見事。それだけ脇が育って来た、育てたからこそこの回が出来ている。
それに何と言っても何時もは真面目で時々ふざける役者陣達が、この回ではノリノリでふざけた演技をしているのが楽しい。デヴィッド・フィリップスは何度も言う台詞をアル・ロビンスの一撃ツッコミで制されたり、ジム・ブラスが何時もの厳つい顔してふざけているのとか、まあ普通に声出して笑ってしまった。
「CSI」なので単なる思考実験だけで終わる訳もなく、そのゲームが本当にホッジスが科学捜査ボードゲームを作る為の試しや改良の為だったというどんでん返しがあり、更にそこから前々からホッジスが憧れて気に入ってもらいたくて仕方が無いギル・グリッソムとの一対一での楽しいゲームになるという展開も非常に上手い。
この回だけでなくこの後の展開も知っていると非常に上手く伏線が張られていたとも分かる回で、話の中で現場捜査官に憧れがあると言うウェンディ・シムズは、その後本当に現場捜査官になったり、ホッジスが「このゲーム止めないよね?」とギル・グリッソムに尋ねる件は、シーズン9でギル・グリッソム役のウィリアム・ピーターセンが降板する事を知っていると、このホッジスの台詞はスタッフ達からの台詞でもあると取れるし、単に笑いだけでもない非常に意味深な台詞の多い回でもある。
 
 
X-ファイル

Dlifeではそれまで連続して「X-ファイル」を放送していたのに、何故か最終シーズンであるシーズン9前のシーズン8で中断。
半年以上経った四月からやっとシーズン9が始まったけれど、既にシーズン7辺りから飽き始めており、シーズン8でフォックス・モルダーがあんまり出なくなり、ジョン・ドゲット中心になり始めて完全に飽きてしまった。
話もあれだけ宇宙人話が進んでいたのに再びシーズン1の頃の様な不可思議な事件の捜査になって、「そんなのいいから、さっさと宇宙人話進めろや!」とイライラしていたし。

で、ファイナルシーズンであるシーズン9を見始めたけれど、シーズン8がもう真剣に見ていなかったので初めから「どういう話で終わっていたんだっけ…?」状態。
しかも、モルダー役のデイヴィッド・ドゥカヴニーが完全に降板してしまったので、今までモルダー中心に進んでいた話が一切無くなり、しかもダナ・スカリーもあんまり出て来なくなり、完全にジョン・ドゲットとモニカ・レイエスのバディモノになってしまい、最早何を見ているのか分からない状態。
シーズン9の最終シーズンで今までずっと主人公だったモルダーとスカリーが主人公じゃあなくなるなんて迷走所の話じゃあない。
しかもこのモニカ・レイエスもスカリーと同じく赤毛で顔もちょっと長めなので、時々一瞬どちらなのかを見間違えてしまう。何で今更スカリーっぽい人物を主人公にしてしまったのだろうか?

このシーズン9がつまらないのは最早モルダーとスカリーの「X-ファイル」でもない事に加え、話自体も普通最終シーズンならこれまでの全てをまとめる為にも宇宙人話でガンガン押して来るのかと思ったら、これまで散々やっていた宇宙人話がこれまでのシーズンでほぼ終わってしまっているのでほとんど無くなり、ここに来てどうでもいい不可思議な事件捜査ばかりで非常につまらない。
結局反乱軍はどうなったの?と、反乱軍の話も入植のその後の話も全然出て来ない宇宙人話の投げ捨て振り。
ジョン・ドゲットとモニカ・レイエスが主人公で宇宙人話もしないのだったら、もう「X-ファイル」である必要も無く、完全に終わり時を間違えてしまっている。
モルダー役のデイヴィッド・ドゥカヴニーが降板しても続けられ、最後になってから入って来た新たな登場人物が主役級になり、今までの主軸だった宇宙人話を全然見せもせず、それでも更に引っ張り続けてしまい、アメリカの連続ドラマの良い面でもあり、悪い面でもある「人気があれば続く」という仕組みの悪い面が出まくってしまっている。

15話「英雄に捧ぐ」はローン・ガンメンの三人が主役の回なんだけれど、初っ端から見た事無いローン・ガンメンの映像が出て来たりで「?」
調べてみたら「X-ファイル」のシーズン8と同時期に、ローン・ガンメンの三人が主人公のスピンオフドラマ「ローン・ガンメン」が放送されていて、この15話がそれの続編と言うか、実質的な最終回になっているらしい。…と、いう事を知らないと大分置いてけ堀。
新たに出て来た登場人物も「ローン・ガンメン」で登場したらしく、なので「♪お前~誰だよ!」状態。
しかもローン・ガンメンが振りも無く、あっさりと全員死んでしまうという落ちも何?
映像でははっきりと死亡したとは見せておらず、雰囲気的に何かあって死んでいない感じなのに、そのまま補足も無くスッと死んで終わりって、このローン・ガンメンの最後って必要あった?

16話「ウィリアム」では全身火傷をしているとは言え、背格好も声も全然違う男を皆で「こいつはモルダーじゃあ…?」と思う展開は酷い。
死んでいた事になっていたとは言え、その男がジェフリー・スペンダーだとスカリーが全く気付かないとか、撃たれて死んだはずなのに何かよく分からない理由でジェフリー・スペンダーが生きていたとか、それまでシーズン9の軸の一つとなっていたスカリーの息子も何だか訳の分からない理由で普通の人間の子供になったらしい事になり、あっさりスカリーが養子に出して終わりとか、この回色々大分酷い。

18話「サンシャイン・デイズ」に登場したオリバー・マーティン役のマイケル・エマーソンはドラマ「Lost」のベンジャミン・ライナス役でお馴染みなんだけれど、そのベンの時の吹き替えと同じ牛山茂だった。
このシーズン9から数年後の「Lost」なのに、全く同じ声優が同じ俳優を吹き替えるって、よっぽど役者と声優の声が合っていたという事なんだろうか?こういう一致っておもしろい。
ただこの回、「ゆかいなブレディ家」というテレビドラマを出したり、ジョン・ドゲットが屋根を突き破って飛んで行くとかコメディ色が強く、最終話前の回で何でこんな話をやらんといかんかったのだろうか?宇宙人話をせいよ…と。

19・20話の「真実」が最終話だけれど、モルダーの軍事施設での殺人容疑の裁判で今までの登場人物達が再登場し証言して行くという展開で、今までのシーズンを要約した台詞とフラッシュバックの映像で見せるので、これ見ていたら「X-ファイル」の内容が知りたければこの回だけ見れば良いんじゃないの?と思ってしまった。「X-ファイル」の世界における地球に関連する宇宙人の話は大体分かるし。
ただでさえ話が今までの「X-ファイル」の要約な上、今まで登場して来た重要人物達も死んでいたはずの人達まで続々と登場して来るという同窓会的まとめ回で、相当しょっぱい。何で次々と死んだ人達がモルダーの前に現れているのか?とかの説明も一切無く、ただ「最終回なので登場させました」以外の理由が無いという酷いやり方だし。
今まで延々と小出しにしていたから謎がおもしろかったのに一気にまとめて要約してしまうと非常に安っぽい話だった事を気付いてしまうし、シーズン9ではこれまでほとんど過去の宇宙人話はやっていなかったのに最終話で取って付けた様に一話で一気にまとめてしまって、閉店セールの大売出しかの様な安っぽい事をしてしまったのだろうか?と思ってしまった。
シーズン途中の復習回でこれならまだしも、シーズン9の最終回でこれだと、「『X-ファイル』ってこんなにつまらなかったっけ?」と思ってしまう。
登場人物達がただダラダラ喋るだけで宇宙人話の真実を追求するという今までの「X-ファイル」感は一切無いし、この回自体が非常につまらないし。

それにこの最終回が酷いのはモルダーが戻って来てしまった為に、それまで何とか「X-ファイル」を引っ張っていたジョン・ドゲットとモニカ・レイエスが完全に脇役落ちになり、存在感が薄過ぎ、見せ場も無し、出番自体少ない。この扱いが非常に不憫。
製作者側も視聴者側も「見たいのはモルダーとスカリー!」なんだろうけれど、だったらデイヴィッド・ドゥカヴニーを何としても引き留めるべきだった。

異星人達がマグネタイトで近付けないとか、宇宙船が墜落したとか、もう馬鹿みたいな設定まで出て来る。
多分、磁性のせいだと言う話かと思うけれど、だとしたら異星人達は全く電気を使っていないの?
この「X-ファイル」に出て来る宇宙人って数千年前から恒星間航行する位の科学技術があるのにやたらと部分部分の科学技術が稚拙過ぎる。
あの首の後ろにデカデカと金属埋め込む程の科学技術には爆笑したなぁ。

シーズン9を見て、特に最終回を見て思ったのは「『X-ファイル』って完全に終わり時を間違えたな」という事。
シーズン9は無理矢理引き伸ばす為に水で薄めて何とかしのいだだけで、モルダー役のデイヴィッド・ドゥカヴニーが揉めて降板するとなった時に辞めておくべきだったよなぁ。
そこまで位なら十分おもしろかったと思うけれど、このシーズン9で終わると完全に駄作になってしまった。

まだ救いがあるのは、何故かこのシーズン9から14年経った2016年に「X-ファイル 2016」としてシーズン10が放送された事かな。
しかし、「X-ファイル 2016」はこのシーズン9よりも酷かったりするし…。
 
 
エージェント・オブ・シールド

もう、シーズン2からつまらなくなっていたのでシーズン3は見流し状態。
更に早い段階からゲームしながらのほとんど聞いているだけ状態で、粗筋さえ押さえられれば良いという状態。
終いには早送りしながら別の作業しながら、何となく粗筋を見ている状態までになった。

中盤以降も話はあっちゃこっちゃ行っては散漫で、ずっと人は多いのに絞り切れずにシーズン1からのチームメンバーが大して活躍しない状態が続く。
シーズン2からレギュラーとなったバーバラ・モースとランス・ハンターの元夫妻が現場の中心となって、インヒューマンズの能力が発現し活躍するべきはずの元スカイのデイジーや、これまであれだけ活躍していたメリンダ・メイの存在感が薄過ぎ。デイジーもハッカーだったはずなのにインヒューマンズになったのでハッカーは忘れられたかの様にほったらかしだし。
元々メカニックで技術者だったはずのマック・マッケンジーがメカニックとしての役割が描けないので、やたらと現場に出たり、メカニックなのにフィル・コールソンがS.H.I.E.L.D.の長官代理に任命したりと、最早役割が無くなったのにレギュラーなので無理矢理居場所を与えている感じしかないマック。
活躍していたのに取って付けた様に何だか訳の分からないまま退場してしまうバーバラ・モースとランス・ハンター。
やっぱりシーズン2から登場人物の描き方、役割の与え方が下手くそ過ぎるだろ。
人気があったのかしらないけれど、バーバラ・モースとランス・ハンターはスピンオフドラマ「Marvel’s Most Wanted」の主役となるはずで、その為の降板だったらしいけれど、「Marvel’s Most Wanted」が企画中止となり、もう何の為の降板なのか訳が分からない事になってしまったという非常にお粗末な結果。

退屈な理由の一つはヒドラもあり、「ボスを倒しました!でも、新たな黒幕登場!」で延々引っ張られてもこれまでの繰り返しで飽き飽き。
ヒドラの世界征服も懐古主義的悪役でお腹一杯な上に、インヒューマンズとヒドラを繋げる為にハイブを出してドラマ内で世界を広げれば広げる程世界がこじんまりして行き、少数だけで世界の命運をどうこうしているのはテレビドラマの限界なんだろうなぁ。
ヒドラにしろ、ハイブにしろ、世界征服とか世界の支配とか、何故そうしようとしているのかが分からず、ただ陳腐な悪役でしかないしなぁ。

ハイブが中心となったシーズン後半は、逆に話をハイブだけに絞り過ぎてつまんなくなってしまった。
終盤での延々とハイブとの決着がつかないままダラダラと話が続いて行くのなんか、もうどうでいいからさっさと終わらせろよ…だったし。

気付いたけれど、この「エージェント・オブ・シールド」って、常に追い駆けていた敵から徐々に違う敵にずれ始め、毎回最後のボスがジョン・ギャレット、ジャーイン、ハイブとヒドラが一番の敵だったはずなのに違う相手を倒して、結局ヒドラは縮小して残っているという同じ展開ばかりなのも飽き飽き。
ヒドラも後出しで次々と幹部が出て来るのもいい加減飽き飽き。

それにこのシーズンでも「仲間が敵でした」を何度も何度も繰り返すという一本槍の見慣れた意外性しか描かないのも本当に飽き飽き。このシーズンでもこれ何回やった?この展開ばかりで脚本家達の能無し感しか感じないんだけれど。
それに沢山登場人物を出すけれど物語の展開として使い道が無くなったらどんな重要人物でもあっさり殺すというお払い箱も何度もやるし。
この「仲間が敵」「要らなくなった人物は直ぐ殺す」を多用しまくるという脚本の展開は「エージェント・オブ・シールド」の伝統と化しているけれど、これって物凄い場当たり感、お座なり感しかなく、製作現場の混乱でそうならざるを得ないのかと思うけれど、そうでないなら脚本家はどうかしているし、そりゃあ視聴者数も落ちるのも当然。

このシーズンで一番馬鹿馬鹿しかったのは、散々インヒューマンズで引っ張って来て、そのインヒューマンズ誕生の原因はクリー人の一部が自分達の兵士や奴隷として使う為にわざわざ地球までやって来て地球人を太古の昔に改造したんだけれど、クリー人達は自分達に脅威となったハイブは全然制御出来ておらず、自分達の役に立てる所か逆に反乱されているわ、一方他のインヒューマンズはクリー人のハンターがインヒューマンズを殺しにやって来たら次々と簡単に殺されていてインヒューマンズが何の役にも立っていないとか、クリー人が余りにアホ過ぎ。
クリー人が自分達で制御出来る仕組みも無いままインヒューマンズを作り出して強過ぎるハイブが誕生してしまい制御出来ないのでどっかの惑星に島流しとか、クリー人に倒される弱いインヒューマンズを遥か遠い地球まで作りに来るなら遺伝子操作したクリー人の戦士のクローン作り出せばいいだけじゃん…とか、とにかく遥かに科学技術も進んだはずのクリー人がこれって、酷過ぎるだろ…。

「エージェント・オブ・シールド」はもう見る気もしなくなっているけれど、「マーベルだ!」という点とDlifeで無料で見れるという事と、一度見出した連続ドラマを途中で止める事が誰に文句言われる訳でもないのに自分の中での義務になってしまっており、「まだ、見なくちゃいけないの…?」となっている。スパッと止めればいいだけなんだけれど。
余りにつまらないのでパソコンで何か作業しながら見流しと言うか、聞き流し状態なので、もう見なくてもいいかなぁ…?

てっきり、シーズン4のアメリカでの視聴者数が順調に落ちていたのでシーズン4で打ち切りだと思っていたら、このシーズン3を見ている途中でシーズン5決定の情報を知る。
シーズン4の視聴者数が200万人台。しかもシーズン後半は200~210万人台とか、同じ放送局のABCで打ち切りになった「エージェント・カーター 」のシーズン2以下の視聴者数だし、放送しているABCだったら300万人台位になったら打ち切りの噂が出始め、200万人台序盤なら普通とっくに打ち切りの低視聴率ドラマなのに、何でまだ続くんだろう?
よっぽどABCに損が無い契約になっていて、全てをマーベル側持ちで視聴者数低下によるスポンサーから収入の穴埋めもマーベルがしているとかそういう仕組みになっているんだろうか?そうでないと続けないよなぁ?
シーズン5がどれだけ視聴者数が落ちるのかが結構楽しみな所で、100万人台も切るんだろうか?
 
 
関連:コード・ブラック 生と死の間で
   X-ファイル 2016

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