デンジャラス・ビューティー2

2013年11月06日 水曜日

サンドラ・ブロック主演の「デンジャラス・ビューティー」の続編映画「デンジャラス・ビューティー2(Miss Congeniality 2: Armed and Fabulous)」。2005年と前作から4年後の制作だけれど、作品内の時間は前作の三週間後から。

前作でグレイシー・ハートはミスコンへの潜入捜査し事件を解決した事により時の人となってしまったので、FBIの現場捜査ではその有名さが仇となり捜査に支障をきたす様になってしまった。現場捜査には向かないと思ったFBIの上層部は彼女をFBIの顔として積極的に広報活動をさせ始める。そんな中、ミスコンで知り合った女性が誘拐される事件が起こり、彼女は広報担当として現地に赴くことになり、彼女としては事件を調査したいのだが現地のFBIは広報としか見ていない事にジレンマを抱える。

前作のその後から始まるので、前作の後書き感ばかりになってしまい、前半は低調。今回新たにサンドラ・ブロックの相棒としてレジーナ・キング演じるサム・フラーが登場し、彼女がサンドラ・ブロック以上の肉体派の現場捜査官なのでその対比として、前作ではとにかく突っ走る現場捜査官だったサンドラ・ブロックがお洒落に凝り、自分の広報としての役割を自覚し、それが気にっている様な人物にしてしまっているのがどうにも良くない。今回のサンドラ・ブロックは見た目ばかり気にし、権利や権威を笠に着せ口うるさい、普通にうっとおしい感じの人物に落ちてしまっていて、前作では見た目は綺麗に飾っているけれど中身は下品なおっさんみたいな女性捜査官という対比がコメディの重要な要素であり、受けた部分だったのに、その受けた要素を捨て去ってしまい、悪い方向に発展させたので意味の無い続編となってしまっている。場違いな人が全く知らない世界であるミスコンに入って行くというもの大事な要素だったのに、今回は普通の捜査モノに終始する。わざわざ前作の良い所を捨ててしまう意味が分からない。前作の監督ドナルド・ペトリからジョン・パスキンに変更してしまったのが大きいのか。新たに登場した相棒の捜査官やコーディネイト担当、ラスベガスの捜査官とかも全然活きていないし、コメディも少ないし、そもそも脚本が平板過ぎる。

前作で登場したウィリアム・シャトナーが再び出て来るけれど、問題の原因になった位で登場も少なく全然目立ちもしないで、ほんと前作からのおまけ程度の登場。
犯人役で「ER」の受付ジェリー役でお馴染みアブラハム・ベンルービが出ているけれど、全然の端役。
ラスベガスのFBI捜査官コリンズ役の役者は何処かで見た事あるな…と思ったら、わたしが好きな映画「ザ・グリード」の主人公ジョン・フィネガンを演じていたトリート・ウィリアムズだった。

一作目がそれなりに当たったのに、その良い部分を捨てて一作目とは全然違う続編にしてしまった完全な失敗作。見事に興行収入は一作目の半分以下に落ちてしまっている。
サンドラ・ブロック主演の映画で続編映画は「スピード2」と言い、見事に失敗しているのは何でだろう?

☆★★★★

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