デンジャラス・ビューティー

2012年08月30日 木曜日

サンドラ・ブロック主演の映画「デンジャラス・ビューティー(Miss Congeniality)」。

仕事一本の女性FBI捜査官が潜入捜査の為にミスコンの出場者として出る事に。

別に普通に捜査して、わざわざ潜入捜査なんてしなくてもいい話。まあ、綺麗に変身して、普通の女性(でもない)が異質なミスコンの世界に入らないといけない訳だからなんだけれど。
サンドラ・ブロックは捜査官の時は化粧や髪型で、本当に地味で至って普通な女性。演技もおっさんみたいな演技。まあ下品というのを強調し過ぎで、わざとらしさもあるけれど。
綺麗になると、流石はハリウッドのメイキャップ技術で綺麗になる。なるけれど、サンドラ・ブロックが別に美人で売っている人でもないし、実際はすでに37歳だしで、綺麗さの説得力よりも捜査官の方の説得力があるのはどうなんだろう?その分、周りの女性がそれ程綺麗でもないので、サンドラ・ブロックが浮き出て来る様にはなっているのだけれど。
ただ、こういう奔放で、仕事熱心で戦う女性を演じさせたらサンドラ・ブロックはぴったり。

事件の方はと言うと、このミスコンに場違いな女性を入れるという為のついで感で、大しておもしろくないというか実にしょうもない。まあ、コメディ部分を楽しむ映画なのでお座なり感はあるけれど、もう少し捻りが欲しかった所。

これのおもしろい所は、アメリカ映画の典型、アメリカ人の考える典型が分かる所。冴えない女性の髪型は三つ編みで、豚鼻で笑う。家庭生活出来ない人の冷凍庫は冷凍食品で一杯。部屋を片付けないから物に引っ掛かりこける。ミスコンに出ている女性は馬鹿っぽさを馬鹿にされる。サンドラ・ブロックの偽名、グレイシー・フリーブッシュって、やっぱり働く女性はリベラルでブッシュが嫌いとか。最後にミスコンを批判していたサンドラ・ブロックが「彼女達は賢く、素晴らしい」とミスコンや出ている人を称えるのだけれど、そこまで見ていても、大して賢くも、素晴らしくも見えないのは何かの皮肉なのだろうか?

サンドラ・ブロックは、高田聖子自身がネタにもしていたけれど、やっぱり高田聖子に見えて仕方ない。「わっ!」と驚いた声や、時々の声が本当に高田聖子の声とそっくり。それに、コケ芸で笑いを取るサンドラ・ブロックって、越前屋俵太
ウィリアム・シャトナーマイケル・ケインが出ているのだけれど、二人共ゲイっぽく、しかもちょっと太っているので気持ち悪い。まあ、そういう役で、そういう配役なので、二人が流石なんだけれども。

サンドラ・ブロックとサンドラ・ブロックのコケ芸を楽しむ映画。豚鼻で笑うサンドラ・ブロックは可愛らしい。ベタなコメディと言ったらそうだけれど、サンドラ・ブロックのおかげで事件のしょうもなさを補って楽しいし、コメディとしては外さない。

☆☆☆★★

« | »

Trackback URL

Leave a Reply