マーヴェリック

2013年06月20日 木曜日

リチャード・ドナー製作・監督、メル・ギブソン、ジョディ・フォスター出演の1994年の映画「マーヴェリック(Maverick)」。
1957年~1962年のテレビドラマ「マーベリック」を、1994年にリチャード・ドナー製作・監督、メル・ギブソン主演で映画化した「マーヴェリック(Maverick)」。ドラマ版の主演だったジェームズ・ガーナーも出演。

西部開拓時代、大金がかかったポーカー大会に出場する為に資金稼ぎに走る賭け事師ブレット・マーヴェリック。何とかお金を集め、大会に出場する。

てっきりポーカーの真剣勝負で、しかし出し抜き合いがありの「テキサスの五人の仲間」の様な感じの映画と思っていたら、終盤までずっと金策に走る話で一向にポーカーの勝負が出て来ず、多く割かれるのはその道中で完全にコメディ。始めはスリのジョディ・フォスターとおじいさん保安官のジェームズ・ガーナーとの珍道中。ネイティブ・アメリカンだという事を商売にしている友人と共にロシア人からお金を巻き上げたりしていて、ポーカー大会になるのは終盤の30分位から。それも勝負はほぼ見せず、最後の最後の一勝負を見せるだけ。しかもこれまた白ける様な漫画でもしない様な劇的さを狙い過ぎたモノで、勝負師の映画なのに、その勝負が物凄くつまらない。これは致命的。悪い意味でリチャード・ドナーのアクション・コメディ。最後も「テキサスの五人の仲間」をしたかったのか…と思えるけれど、爽快感なんて無く、グダグダと後説をしてしまっている物凄い小気味の悪さ。

リチャード・ドナーとメル・ギブソンという「リーサル・ウェポン」コンビだからか、無駄にアクション場面が多い。娯楽映画としての方向性としては分からなくもないけれど、主役がギャンブラーでポーカーの勝負が主題になって来るのに、喧嘩とか、暴走馬車を止めるとかが見せ場って微妙過ぎる。この映画では、その「リーサル・ウェポン」の主演の相方であるダニー・グローヴァーも友情出演しているけれど、わたしが見たのは衛星放送でも二時間枠だった為に、そこの場面はまるっとばっさりカット。うわ~…、衛星放送でも二時間近くある映画を二時間枠で放送する時は見たら駄目な、クソ放送だったか。映画専門チャンネルでもない、有料チャンネルでもない無料の民放の映画放送って、ゴリゴリな編集と無駄な煽りで最低最悪な地上波放送と大して変わりないのか…。この次からは映画の上映時間見てから、衛星放送でも見るか見ないかを判別しないと。

メル・ギブソンって、この映画みたいにコメディ調の調子の良い男が似合う。ただ、ジョディ・フォスターが喜んで寄って行く様な男前の感じでもないけど。
ジョディ・フォスターはこの時32歳なのに、少女っぽい感じは上手い。最近は眉間に皺の寄る様な重い感じの役ばかりの感じがするけれど、こっちの軽い感じの方が良い感じ。

リチャード・ドナーのアクション志向が悪い方に出てしまった映画。出ている役者陣は良いのだから、ポーカーの勝負師としての部分を前面に出せば、もっとスリルが出ておもしろい映画になったはずで、何か勿体無い映画になってしまっている。

☆☆★★★

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