わたしのお医者さま
2012年12月09日 日曜日ダーク・ボガード、ブリジット・バルドー共演の1959年の映画「わたしのお医者さま(Doctor at Sea)」。
勤めていた診療所の娘と結婚させられそうになり、それが嫌で船医として貨物船に乗り込んだダーク・ボガード。男ばかりの船に、船会社の会長の娘と歌い子のブリジット・バルドーが乗って来てのラブコメディ。
船長は紳士であれと口うるさく、厳しいけれど、船員達は陽気で何処か抜けた人達で、彼らの日常に混ざった新人医師のほんわかと、まったりとしたコメディ。基本はそこで、ブリジット・バルドーとの恋愛話は終盤にちょこっとのおまけ程度。それも急で結構無理に挟み込んだ感じも。で、結局何じゃこりゃな結末だし。邦題の「わたしのお医者さま」ではなく、「Doctor at Sea」がまさに内容を表す題名。
コメディもそれなりな面白さはあるけれど、一つの場面が終われば次へと、特にそれが後に続く様な大きな流れのある展開では無く、小さな場面を組み込んで出来ている構成なので、ブツブツと細切れであんまり調子は良くない。
興味深かったのは、これがイギリスの映画で船員もイギリス人で紳士あれが何処に置いてもだからか、寄港した町に繰り出す時は皆スーツに着替え、非常にキッチリした格好で出て行く事。船乗りってどこでも粗い人間かと思っていた。
ブリジット・バルドーはまだ25歳の初期の映画だからか、非常に素朴な感じの女性。それ程目を引く様な女優でも無い。
イギリスの映画だけあって、船乗りの映画なのに結構上品。ほんわかする、まったりするコメディで、それなりな出来だけれど、それなり以上の出来でもない至って普通なコメディ。
☆☆★★★